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やえがさたより2021年12月号

更新日:2022年1月13日 印刷ページ表示

離乳豚への豚熱ワクチン接種適期について

 現在の母豚の免疫状況は、いわゆる第一世代(高産歴)と第二世代(中~低産歴)が農場内に混在しているため免疫レベルのバラツキが大きく、接種適期を推定することは非常に難しい状況です。また、県内全域の状況でも同様に農場によって免疫レベルのバラツキが大きくなっています。しかし、共通して母豚の免疫レベルは低くなってきていることから、従来の接種日齢よりも少しずつ若い日齢へ接種を早める必要があります。全ての農場で一律に接種適期の日齢を決めることは出来ないため、農場毎に定期的に検査して接種日齢を設定することが重要です。

前橋市・桐生市における豚熱発生状況を踏まえた提言

(牛豚疾病小委員会・拡大豚熱疫学調査チームとりまとめから抜粋)

 令和3年度に本県内で発生した豚熱について、国の調査チームの提言が公表されました。今回の4事例については、防護柵周辺で獣道やいのししによる掘り返し跡が確認された他、山間部から雨によって流されてきた堆積物が農場内に溜まっていた例も確認され、環境中に豚熱ウイルスが存在していたことが想定されました。雨水による農場内へのウイルス流入にも注意を払い、感染いのししの確認地点だけでなく、いのししの生息域全体で対策が必要です。詳しくは、こちらの添付ファイルからご確認ください。

県内の豚熱発生状況を踏まえた提言より抜粋(PDFファイル:773KB)

提言1:農場周囲の消毒

  1. 農場周囲の餌場となりやすい場所、雑木林、河川等いのししが隠れる場所の伐採、整理整頓
  2. 防護柵外側の定期的な消毒
  3. 衛生管理区域内の定期的な消毒

提言2:離乳舎における衛生管理

 ワクチン接種豚でも感染が確認されているため、ワクチンのみで感染を防御することは困難です。

  1. 畜舎内専用長靴への履き替え
  2. 畜舎内専用衣類への更衣
  3. 畜舎立入時の手指消毒
  4. 畜舎へ持ち込む資材の消毒
  5. ネズミ等の侵入防止・駆除対策の実施

提言3:消毒液の濃度と交換頻度

 冬期の低温や有機物の混入を前提に適切な濃度の消毒薬を使用する。踏み込み消毒槽は1日1回以上交換する。

提言4:山林等に入った際の注意

 豚・いのしし飼養者は、山林には入らない。やむを得ず入った場合には、ウイルスが付着している可能性があるため、帰宅後は車両、靴、衣類を洗浄し、1週間は飼養する豚・いのししに近づかないこと。

管内で捕獲された野生いのししの豚熱感染状況について(令和3年12月2日現在)

 当所管内で令和3年度に実施した野生いのししの豚熱検査頭数は表のとおりです。
 発生農場周辺では、野生いのししが頻繁に目撃されていました。前述の提言にもあったように、防護柵周囲に野生いのししが近づかないよう柵外側・衛生管理区域内の除草、また柵の消毒等、柵にウイルスが付着している可能性を考慮した対策をお願いします。また、雨水の流入防止対策や、小動物の衛生管理区域侵入防止のため、柵の下部を波板や鉄板等で覆う対策も必要です。

東部管内で捕獲された野生いのししの感染状況
市町名 検査頭数 陽性頭数
太田市 43頭 0
桐生市 24頭 4頭
みどり市 25頭 0
92頭 4頭

鳥インフルエンザが全国で発生中です!!

 令和3年11月の秋田県での発生以降、全国的な広がりとなっています。鳥インフルエンザから農場を守るため、衛生管理面を再度確認し、今まで以上に農場防疫レベルを高めてください。

鳥インフルエンザ対策

 鳥インフルエンザ防疫対策の基本は『飼養衛生管理基準の遵守徹底』です。

対策の重要ポイント

農場敷地内へのウイルス侵入防止対策
  • 農場へ出入りする人、物、車両の徹底した消毒
  • 敷地内の消石灰散布
  • ネズミ等の野生動物対策
畜舎内へのウイルス侵入防止対策
  • 防鳥ネットの設置、破損箇所の早期修繕
  • 畜舎毎の専用長靴、専用作業着、専用手袋(手指消毒)は必要不可欠。
  • 畜舎内へ持ち込む道具や器具類はその都度洗浄と消毒。

BVD対策について

 今年度も年2回の中央クーラーステーション(CS)での生乳を用いたBVD検査を行っており、下期については1~2月頃を予定しています。
この検査で陽性となった場合には、該当農場へ連絡しますので、その際には個別検査へのご協力をお願いします。

死亡牛BSE検査の実施について

検査対象牛について再度ご確認ください

 今年度も検査対象牛がBSE検査を受けずに化製処理される事例の発生がありました。家畜衛生研究所では、以下の1~3の条件に当てはまる死亡牛について、BSE検査を実施しています。死亡牛整理票と検案書・診断書を添えて家畜衛生研究所に搬入してください。
 全月齢における特定症状(BSEを疑う症状)に加え、生前に歩行困難や起立不能があった48か月齢以上96ヶ月齢未満の死亡牛では、「検案書」に記載されている診断名にも注意してください!

96ヶ月齢以上の死亡牛

死亡した時点で96ヶ月齢以上であった全ての死亡牛

生前に歩行困難、起立不能等があった48ヶ月齢以上96ヶ月齢未満の死亡牛

【診断名】
 乳熱、ダウナー症候群、低カルシウム血症、マグネシウム欠乏症、脊髄症、神経麻痺など
※監視伝染病(例:牛伝染性リンパ腫等)と診断された場合も、生前に起立不能等の症状が見られた場合は検査の対象となります

特定症状(BSEを疑う症状)のあった全ての月齢の死亡牛

【診断名】
 ヒストフィルス・ソムニ感染症、リステリア症、大脳皮質壊死症、脳炎、脳脊髄炎、神経症など

年末年始の死亡牛BSE検査受付について

 年末年始の検査受付は次のとおりです。

  • 家畜衛生研究所(電話番号:027-288-2106)
  • 受付時間 9時00分~16時00分

 12月28日(火曜日) 受付
 12月29日(水曜日) 休み
 12月30日(木曜日) 受付
 12月31日(金曜日) 休み
 1月1日(土曜日) 休み
 1月2日(日曜日) 休み
 1月3日(月曜日) 休み
 1月4日(火曜日) 受付

浅間家畜育成牧場から令和4年度受託頭数に関するお知らせ

 浅間家畜育成牧場では、農家からの受託頭数増の要望に対応するため、令和5年度からの供用開始に向けて新牛舎建設、草地改良等の基盤整備事業を整備しています。
 新牛舎での供用は、飼養体系の変更を始め、様々な体制整備が必要となることから、令和4年度は、次のとおり受託予定です。

令和4年度浅間家畜育成牧場の受託牛について
区分 預託期間 頭数 前年比
年間牛 4~10月入牧の越冬牛 180頭 150頭減
夏季牛 10月までの一斉退牧 100頭 前年と同数
冬季入牧 11~3月入牧の越冬牛 最大150頭 新規

 預託希望の農家の皆様には大変ご迷惑をおかけしますが、越冬牛の総数では例年通りの受託頭数を確保すること、令和4年度のみの時限的措置であることをご理解頂き、ご協力をお願いします。
 なお、令和5年度からの受託体制については、令和4年度の管理体制の状況を踏まえ、検討予定です。

おが粉の価格上昇等を踏まえた対応について

 住宅着工戸数の増加、輸送コストの増大等の影響により、木材製品価格が上昇していることなどから、家畜の敷料等として利用するおが粉の価格が上昇するとともに、入手が困難になっています。農林水産省ホームページでは公益社団法人中央畜産会が作成した『おが粉の代替となる敷料の事例集』や『おが粉代替敷料利活用マニュアル』を掲載しています。参考にしてみてください。

 詳しくはこちらのおが粉の価格上昇等を踏まえた対応について(農林水産省ホームページ)<外部リンク>にてご確認ください。

家畜人工授精用精液等の不正流通の防止について

 今般国内で、家畜人工授精用精液証明書が添付されていない家畜人工授精用精液を入手し、当該精液を採取した種雄牛の使用済みの家畜人工授精用精液証明書を入手することにより、これらを用いて家畜体内受精卵を生産し、不正に流通させた事案が判明しました。
 家畜人工授精用精液等の不正流通の防止を図るため、牛の飼養者におかれては、下記事項等に留意し、適正な業務の実施をお願いします。

  • 獣医師又は家畜人工授精師から授精証明書等や家畜人工授精用精液証明書等の交付等を受けた場合には、適切に管理する。
  • 牛の廃用等により不要となった家畜人工授精用精液証明書等については、家畜人工授精用精液証明書等のみの譲渡の禁止の規定に基づき、使用済みであることを外観上判別できるようにするなど、適切に処置する。

例1:使用済みの家畜人工授精用精液証明書等の全体に消すことのできないペンなどでバツ印を記載

全体に消すことのできないペンでバツ印を描いた画像

例2:使用済みの家畜人工授精用精液証明書等の全体にスタンプを押印

証明書等の全体にスタンプを押印した画像

例3:使用済みの家畜人工授精用精液証明書等の番号に重複するように、割印を押印

使用済みの証明書等の番号に重複するように割印を押印した画像

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