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令和4年度下期(令和5年1月13日・令和5年2月10日)議事録

更新日:2022年3月17日 印刷ページ表示

令和4年度 下期 群馬県公共工事入札監視委員会 定例会議 審議概要

開催日

令和5年1月13日(金曜日)
令和5年2月10日(金曜日)

開催場所

群馬県庁 第一特別会議室

出席委員

委員長 足立 進(弁護士)

委員 川畑 泰子(立教大学助教)

委員 鴻田 通雄(公認会計士)

委員 後藤 恵里子(NPO法人理事長)

委員 田中 恒夫(前橋工科大学教授)

審議対象期間

令和4年10月1日~令和5年3月31日

抽出案件

一般競争入札9件、指名競争入札11件 合計20件

令和5年1月13日の審議

1 審議対象工事の抽出結果について

群馬県公共工事入札監視委員会設置要綱第6条第6項の規定に基づき、今回の抽出当番委員から次のとおり抽出結果の報告がなされた。

(抽出結果報告)

随意契約で落札率が100%の工事、随意契約で低落札率の工事、指名競争入札で落札率が100%の工事、一般競争入札で落札率が100%の工事、指名競争入札で低落札率の工事、指名競争入札で入札辞退者が多い工事、一般競争入札で辞退者の多い工事を中心に20件を抽出した。

※20件の工事は別紙のとおり

抽出対象工事一覧 (PDF:99KB)

2 抽出案件の審議について

抽出当番委員が抽出した20件について、事務局から契約内容及び工事概要等の説明がなされた。
抽出した20件の工事について、群馬県公共工事入札監視委員会設置要綱第2条第2号に規定する事項を審議した。
委員の質疑が行われ、7件の工事においては、より詳細な資料を用いた審議が必要と判断された。その理由は次のとおりとなった。

議案905について

随意契約で落札率が100%であること。

議案31について

随意契約で落札率が低いこと。

議案898について

指名競争入札で落札率が100%であること。

議案262について

一般競争入札で落札率が100%であること。

議案175について

指名競争入札で辞退者が多いこと。

令和5年2月10日の追加審議

5件の審議について

上記5件の工事について、群馬県公共工事入札監視委員会設置要綱第2条第2号に規定する事項を詳細に審議した。

委員からの意見・質問、それに対する回答等
意見・質問 会議の概要のとおり
回答 会議概要のとおり
委員会による提言 なし

会議の概要

議案 262

特定緊急砂防事業(R03補正)吾妻川支川 女塩淵沢

発注所属:中之条土木事務所

工事業種:土木一式

契約方式:一般競争入札

予定価格:54,000,000円(税抜き)

契約金額:54,000,000円(税抜き)

落札率:100%

入札参加者数:1者

落札者:渡辺建設(株)

【委員】今回の入札について、1回目入札は応札者なく不調、再入札して応札者は1者、しかも落札率100%という。どうしてこういうことになったのか。

【発注所属】推測ではあるが、まず1回目の不調については、まだ令和元年災害の影響もあり下請け会社がなかなか見つからなかったのではないか。また、現場も県境付近の奥地でアクセスが良くない場所なので、条件が合わなかったため応札者がなかったものと想定される。

再入札について、応札者が1者となったことについては、現場のアクセス条件が良くないことに加え、継続して施工している業者がいて現場を熟知しているため、他の業者が入るには条件が合わなかったことが想定される。

落札率が100%になったことについては、比較的積算しやすい工種であったため設計金額に近い積算が可能であったこと、また設計金額が百万円単位ちょうどだったので、たまたま落札率100%になったことが考えられる。

【委員】令和元年災害については、1者応札で100%落札というのが他にも想定されるのか。

【発注所属】令和元年災害復旧事業は概ね完了しているので、今後は令和元年災害にかかる入札はない。

また、落札率100%はごく稀であり、年間1件あるかないか程度である。

【委員】落札率100%はほんとに稀なのですね。

【委員】見積単価は公表するのか。

【発注所属】その工事で独自に見積もった材料単価など見積単価は公表している。

【委員】災害復旧事業では、初期の段階ではアクセスが悪いとか条件が厳しく、応札者が少ないという傾向はあるのか。

【発注所属】一般競争入札の場合は応札者が3者程度で多くない場合が多い。

【委員】当初の契約工期が変更になった場合も設計金額は変わらないのか。

【発注所属】ほとんどの工事で金額変更と工期変更を行っている。

【委員】入札不調があった場合、建設会社に働きかけしているのか。

【発注所属】一般競争入札の場合は20社程度が応札できる条件で公告しており、そこにあえて働きかけはしていない。

【委員】1回目と2回目の入札では設計金額は変えているのか。

【発注所属】設計内容を部分的に変え、設計金額を変えている。

【委員】設計内容を変えたことについては知らせているのか。

【発注所属】入札公告時に積算参考資料を公告することで公表している。

【委員】不調が続く場合の対処方法はあるのか。

【事務局】一般論でいうと、施工場所の近隣エリアを応札条件として不調となった場合は、その隣接エリアまで応札条件を広げ、それでも応札者がいない場合は全県まで応札条件を広げて一般競争入札を行う。

【委員】指名競争入札なら業者は指名があれば辞退しにくいと思われるが、一般競争入札なら応札しなくてもよい。効率を考えて指名競争入札が多いのか。

【事務局】指名競争入札のほうが事務手続きが少なくて済む面もあるが、できるだけ門戸を広くするため一般競争入札の件数を多くするようにしている。

議案175

令和4年度 水利施設整備事業基幹水利施設保全型 赤城西麓地区 根利川頭取工排砂路逆止ゲート等整備補修工事

発注所属:中部農業事務所 渋川農村整備センター

工事業種:鋼構造物

契約方式:指名競争入札

予定価格:7,140,000 円(税抜き)

契約金額:7,100,000 円(税抜き)

落札率:99.4%

指名業者数:10者

落札者:丸島産業(株)

【委員】指名競争入札で10者の内8者が辞退しているが、辞退者が多い理由については、どのような認識をしているか。

【発注所属】本施設は国営事業により製造され、施設の管理は県から委託を受けた赤城西麓土地改良区が行っている。古い施設であり技術的に難しいため、積極的に入札する業者がいなかったのではないかと想定しているが、直接辞退した理由は確認していない。

【委員】技術的に難しいとは。

【発注所属】本工事は、造成から約30年経過した施設について、分解し部品交換等を行うメンテナンス工事であるが、古い施設であり施設毎に構造が異なるため、技術的な難しさがあると思われる。

【委員】これは施設製造時の設計図面か。

【発注所属】そのとおり。今回、工事を行うのは、ゲートを上下にスライドさせる巻上機で、工事内容は、巻上機を分解し摩耗した部品の交換やグリス等の塗布を行うものである。

【委員】この図面には詳細は記載されていないということか。

【発注所属】建設当時は請負業者が施工承認図という形で詳細な図面を提出していたと思うが、現在は残っていない。

【委員】工事後は請負業者から、補修した箇所の資料は提出されるのか、それとも詳細は機密になっているのか。

【発注所属】施工後は請負業者から補修した箇所の資料は提出される。

【委員】そういう資料があれば、今後のメンテナンス時は他の業者でも対応が出来ると思う。

【委員】(株)ヤマトも応札しているが、850万ということは推測ではあるが辞退しているのと同じ。丸島産業は群馬の業者ではないが大阪から来てやっているのか。

【発注所属】本社は大阪であるが営業所が東京にある。

【委員】図面を共有化しないと、指名ではなく1者応札みたいな形になっているので、そういう形にならないような方策にした方が良い。一者応札で99%となると、入札の効率化という面から見ると違和感が出てくる。情報をオープンにしないことによって一者しか入れないとすれば100%近い価格で入札できる。図面がないとやれる訳が無い。

【委員】こういった書類の保管義務は何年ぐらいか。

【発注所属】施工業者から提出される成果品は5年、出来高設計書は永年である。

【委員】県ではデジタルトランスフォーメーションが推進されているが、こういった書類もデジタル化していく考えはあるのか。

【発注所属】現時点ではデジタル化されている。

【委員】では、今後はなくなることはないのか。

【発注所属】今後はデジタル化されたデータが蓄積されるため、図面等の資料がなくなることはない。

【委員】基本的には一般競争に持って行くという形も含めて、技術的な部分もあると思うが、なるべく設計図面等は後世に残し、ほかの業者も参入できるような状況をつくっていった方が良い。

議案898

高圧受電設備修繕工事

発注所属:がんセンター

工事業種:電気工事

契約方式:指名競争入札

予定価格:4,450,000 円(税抜き)

契約金額:4,450,000 円(税抜き)

落札率:100.0%

指名業者数:3者

落札者:杉原電機(株)

【委員】下見積りの徴取が1者、指名業者が3者で入札を実施し、落札率は100%であった。結果をどのように考えているか。

【発注所属】病院を運営していく上で、停電が発生することは許されないことから、工事実績のある業者から下見積りを徴し、予定価格を作成したものである。これまでの例では、下見積りよりも低い価格で落札されることが多かったが、昨今の物価高騰の影響により、工事費が上がり、下見積りの金額と同額で落札されたと考える。

【委員】下見積りを徴求してから、入札までにどれくらいの期間があったのか。

【発注所属】約1箇月である。電気料金やガス料金もそうだが、昨今は、工事費も値上がりしている。

【委員】番号898の工事は指名競争入札、番号905の工事は随意契約としているが、どのような違いによるものか。

【発注所属】金額の面では、いずれもの工事も競争入札とすべきものである。しかし、905の工事は、電源や空調に係る制御システムの一部を更新するものであり、納入業者しか対応ができないため、随意契約としたものである。

【委員】業者からの下見積りの金額が予定価格となっているが、どのように審査しているのか。また、下見積りの徴求数や指名業者の指名数に関する規定はあるのか。

【発注所属】下見積りの内容について、設備担当技師が審査し、予定価格を積算している。病院局財務規程では、下見積りの徴求数に定めはなく、指名業者については、原則として、三者以上とされている。但し、500万円以上の工事については、県土整備部建築課の協力を得て実施しており、下見積りの徴取や指名業者数については、県土整備部の各種規定に基づいて、行われることになる。

【委員】病院局財務規程に基づき実施されているとのことだが、新規参入を阻むことにようにならないよう、下見積りを複数から徴取し、平均金額を予定価格とするほか、指名する業者数を増やすなどの検討をお願いしたい。

議案番号:905

電気系統監視設備修繕工事

発注所属:がんセンター

工事種別:電気工事

契約方式:随意契約

予定価格:4,500,000円(税抜き)

契約価格:4,500,000円(税抜き)

落札率:100.0%

入札参加者数:1者

落札者:扶桑電通(株)

【委員】病院には、技師は配置されているのか。

【発注所属】がんセンターでは技師が1名配置されているが、専門分野もある。建築課には技師が多数配置されているので、工事のサポートいただいている。

【委員】下見積りはどの様に審査しているのか。

【発注所属】下見積りの内容を確認する中で、不明な点は、業者に聞き取りをしながら、金額の妥当性を判断している。下見積りの金額が自動的に予定価格になるものではない。

【委員】県土整備部に依頼する工事は、税込み500万円以上のものか。

【発注所属】原則として、税込み500万円以上の工事を依頼している。

【委員】プログラムなどのソフトウェアについても、内容を確認しながら、予定価格を設定しているのか。

【発注所属】必要に応じて、業者に聞き取りを行い、金額が妥当性か審査している。

【委員】プログラムは汎用性のあるものか。

【発注所属】発注者としては、汎用性のあるものを希望するが、業者としては、独自性を持たせたいと考えている。設備を全面更新する際に、汎用性のある機器やプログラムを仕様書に盛り込むことも考えられるが、その後の修繕等においても、多くの業者が対応できる状態にあるかは分からない。

【委員】プログラミングを販売する側は、その後の更新においても継続して納入してもらい、金額を下げないようにしたいと考える。しかし、価格を破格するようなベンチャー企業も現れることがあることから、そうした企業のサービスをうまく活用できれば価格が抑えられるのではないかと考える。

議案番号:31

群馬県庁他防災設備更新工事

発注所属:財産有効活用課

工事種別:消防施設工事

契約方式:随意契約

予定価格:142,970,000円(税抜き)

契約価格:86,000,000円(税抜き)

落札率:60.2%

入札参加者数:1者

落札者:能美防災(株)

【委員】普通、随意契約は100%近くになると思う。予定価格が適切でないか、受注者が積算出来ていないかのどちらかでないか。落札率をみて、適切な積算か検証されているのか。

【発注所属】建築工事については、一品生産品のため参考見積りを取ることが多く、見積りは上代価格で金額をふかすことが商習慣としてある。県は過去の実績や知見から見積りに掛け率を乗じ予定価格を作成している。具体的には見積りの直接工事費に掛け率を乗じ、県の経費率をかけて予定価格としている。今回の受注者は予定価格が更に低いと見込んだと思われる。また、入札後に受注者へのヒアリングを行い、実勢価格等を確認している。それを踏まえて適宜掛け率の見直しを行っている。

【委員】受注者は大手の防災会社であり工事相手として妥当かと思うが、予定価格の設定があまいのではという感想である。

【発注所属】工期設定の違いで経費が変わるので差異が出る可能性がある。防災の更新工事は綿密に工程を調整しながら更新をすることになるので、工事に時間を要する事も考えられたことから、必ずしも積算があまいとは言い切れないと思う。

【委員】受注者が頑張ったということか。

【発注所属】掛け率は非公表であり、業者が県の掛け率を見込んで、低くなったり不調になる可能性がある。検証を行いながら適正価格に向けた調整が行われていくと認識している。

【委員】実勢価格での見積徴収は難しいのか。

【発注所属】実際の商慣行では探り合いとなっているので、実勢価格として出された価格が本当に底の価格か知り得ないため、現状では今のやり方しかない。

【委員】受注者の最初の見積りがおかしい。真面目にやって欲しいというのが感想。

【発注所属】機器の設置だけでなく調整等も入るため、受注者に関わらず高額な見積りになる傾向ではある。

  総括審議

【委員長】

今回は、提言する事項はなしということでよいか。

【委員】

異議なし。

令和4年度下期(令和5年1月13日、令和5年2月10日)議事録(PDF:189KB)

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