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【5月】レタスハウス空き期間への新規作物導入支援について
館林地区農業指導センターではJA邑楽館林、種苗会社と連携し、レタス収穫後のハウス空き期間への新規作物としてキャベツの導入支援を行いました。
1 ねらいと背景
管内ではパイプハウスを利用した秋冬時期の加工業務用レタス栽培が行われています。現在、レタス収穫後の2月から次期作定植の10月まで作物を作付けしていないハウスが多く見られます。そこで、ハウスの空き期間に新規作物としてキャベツを作付けし、ハウスの有効活用と連作障害対策を兼ねた所得向上を目的とし取り組みを始めました。
2 取組内容
現在、ハウスでのキャベツ栽培について他県では事例がありません。そこで、JA、種苗会社と連携してハウスキャベツ栽培の実証ほを設置し、レタス収穫後に加工業務用のキャベツを導入できるか検証しました。また、クリーニングクロップを目的としたレタスの残肥による無施肥栽培もあわせて検証しました。
はじめに、定植後のハウス内の気温と地温を測定し、生産者に対して生育に応じたハウス管理(換気やかん水)を指導しました。また、キャベツの生育を確認するためJA等の関係者と生育状況確認を行いました。
次に、結球状態や品質について収穫調査を行いました。玉揃えがよく結球状態、品質も良好で計画通りに収穫することができました。生産者からは「玉が揃っているため、一斉収穫ができて作業性がよい」と感想を述べていました。
今回の実証ほの結果からハウスにおいてレタスの残肥のみでキャベツを栽培できることが分かり、省力的で高収益が見込めるハウスの有効活用方法であることが示されました。
図1 種苗会社と連携した生育調査の様子
図2 キャベツの収穫の様子
3 今後の方向
JAと連携してハウスキャベツの普及を図るとともに、生産者の経営に合った新規作物を提案して、ハウス空き期間の有効活用を推進していきます。