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【1月】令和4年度桐生市みどり市酒米生産会議開催
次年度作付けへの始動 当年の作柄・品質を振り返る
東部農業事務所 桐生地区農業指導センター
令和4年12月27日、桐生地区農業指導センターでは、酒米生産者(桐生市・みどり市生産組合、社会福祉法人)、酒造会社(2社)、JA全農ぐんま、JAにったみどり、市、農業委員会、群馬産業技術センターを参集して酒米生産会議を開催し、今年産の作柄の振り返りと、当地域産の米の醸造適性に係る評価確認および来年度の作付けに向けた面積調整、栽培情報の共有を行いました。
1 ねらいと背景
指導センターでは、地元の酒造会社等と契約栽培で安定的に取引ができる酒米の作付けを推進し、耕作放棄地発生の未然防止や農家の所得確保、地酒創出による地域振興につなげています。酒米の作付けは平成28年度の2戸50アールから始まり、令和4年度は9戸734アールの栽培となりました。2つの生産組合が発足し、年々作付面積も増加していることから、安定した収量や品質の確保などが課題となっています。
2 取り組み内容
会議では、各生産者の米サンプルを見ながら令和4年産の収量や品質、実需者からの評価について情報交換しました。今年度は登熟期間に曇雨天が多く、収量・品質の低下が懸念されましたが、こまめな施肥や水管理、病害虫防除が実施され、品種「若水」では当地域初となる特等が出るなど昨年より良い結果となりました。一方、水田の立地条件や用水事情などで管理不十分となったほ場もあり、品質のばらつきが見られたことから、平準化を図るため、会議では特等生産者が栽培で留意していることや品種特性の再確認、栽植密度の設定などを共有しました。酒造会社からは粒の大きさや心白の入り具合、酒にした際の溶けやすさなどについて改めて評価をいただき、来年度の作付けに向けて面積調整や出荷方法について確認しました。
3 今後の方向
令和5年度は942アールの作付けが見込まれ、また、酒造会社からの要望で新たに品種「山田錦」に取り組む予定です。今後も関係者で情報交換を行い、良品質安定生産に向けて研鑽を重ねるほか、実需者とのつながりを積極的に持ち、顔の見える産地づくりを行っていきます。
特等若水(60%精米)