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令和5年度 第1回中部地区人権教育指導者研修会
市町村の人権教育(社会教育)関係者を対象に、県の人権教育の方針を伝えるとともに、人権問題に関する理解と認識を深め、豊かな人権感覚と人権教育に必要な能力を育成し、指導者としての資質の向上を図ることを目的に、研修会を開催しました。
主催
群馬県教育委員会
主管
中部教育事務所
日時
令和5年5月25日(木曜日) 14時30分~16時30分
場所
前橋合同庁舎6階 大会議室
参加者
管内市町村人権教育(社会教育)担当者、公民館職員等
内容
1 説明
「群馬県人権教育充実指針」の内容や、令和4年度人権教育推進状況調査から見えた成果や課題について伝達しました。また多様な場面における学習機会の充実を図る上で、人権教育の視点を持った計画や取組が重要であること、群馬県人権教育充実指針にある「人権重要課題11項目」との関連性を考慮しながら偏りのない取組をすること、また、人権教育を推進する指導者として「社会の変化に対応する」ことの重要性について確認を行いました。
2 演習
参加体験型人権学習の演習を行いました。参加体験型人権学習は、一方的な講義形式だけでは育むことができない「感性」や「人権感覚」を学習者自身が気づいたり、発見したりできる学習形態です。
今年度は「様々な立場の人になって考えて(感じて)みる」ことをテーマに実施しました。
プログラムは以下のとおりです。
(1)まず、社会の中で人権が守られていれば当たり前にできると思われる9つの質問に今の自分の立場で回答してみる。(いくつ肯定的な答えができるか)
(2)次に、配付された役割カード(社会の中で困難を抱えているだろうと思われる人たち)の立場でもう一度同じ9つの質問について回答してみる。※視覚的に差が分かるように、参加者は横一列になって、肯定的な回答の場合は一歩前に進む。
(3)小グループになって自分の演じた立場を紹介し合い、どのような質問の時に前に進めなかった(できると答えられなかった)か、どのようなことを感じたか共有し合う。
(4)全体で意見感想を共有し合う。
参加者は、社会の中で当たり前と思われていることが、立場によっては当たり前ではない状況があるということを体験的に感じとり、「他人事」を減らし「自分事」を広げていくことの重要性や、講義形式の知識による学びだけでなく、体験的に学ぶことの有効性を実感できたようでした。
演習の様子
3 情報交換・協議
令和4年度の人権教育推進状況調査で課題としてあがっていた「指導者(養成講座等修了者)の活用」について、その活用方法等を協議しました。
4~5人のグループに分かれ、人権教育指導者養成講座の修了者の属性を「教職員」「行政職員」「関係団体所属員」「一般住民」の4つに分け、それぞれの属性ごとに修了者の活用方法を考え、以下のようなことがあがりました。
- 「教職員」…児童生徒や保護者・PTAを対照した授業やイベントで生かす
- 「行政職員」…各所属への伝達、公民館事業や主催事業の企画運営、また直接講師としての活用
- 「関係団体所属員」…他の所属員への伝達、業務や事業における企画運営講師としての活用
- 「一般住民」…家族や自治会での伝達、他の研修会への参加及び運営補助など
情報交換・協議の様子