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海外へ渡航される皆様へ(海外感染症情報)
注目情報(令和7年11月25日更新)
令和7年11月14日、エチオピア連邦共和国において同国初めてのマールブルグ病の発生が確認されたとの報告がありました。同年、11月14日の時点で9名のマールブルグ病の症例が確認されています。
エチオピア連邦民主共和国に滞在している間や、同国から入国後に疑わしい症状(発熱、頭痛、筋肉痛、背部痛、皮膚粘膜発疹、咽頭痛など)が出現した場合には、早期に医療機関を受診しましょう。
マールブルグ病とは?
- マールブルグ病は、マールブルグウイルスを原因とするウイルス性出血熱のひとつです。
- 主にアフリカ(ケニア、ジンバブエ、コンゴ民主共和国、アンゴラ、ウガンダ、ギニアなど)で患者が確認されています。
- 潜伏期間は通常3~10日で、初期症状として発熱、頭痛、筋肉痛、背部痛、皮膚粘膜発疹、咽頭痛などが現れます。それに続いて嘔吐、水様性下痢がみられ、全身に暗赤色の発疹や紅斑が発生することもあります。重症化すると体のいろいろな部分から出血し死亡することがあります。
- マールブルグウイルスの自然界からヒトへの感染経路は不明ですが、コウモリが宿主ではないかと疑われています。
- ヒトからヒトへは血液・体液・排泄物との濃厚接触及び性的接触によりうつります。
- 特別な治療法はなく、症状に応じた対処療法が行われます。
- ワクチンはありません。流行地域に立ち入らないことと、コウモリに近づかないようにすることが需要です。
マールブルグ病とは(国立健康危機管理機構)<外部リンク>
マールブルグ病 Marburg Disease(厚生労働省検疫所FORTH)<外部リンク>
海外旅行時の感染症に注意しましょう!

海外で感染症にかからないようにするためには、感染症に対する正しい知識と予防方法を身につけることが重要です。以下の画像(目次)から詳細へ移動できます。
渡航前にご確認ください
海外では、日本にない病気がたくさんあります。渡航先でどのような感染症が流行しているか前もって確認しておきましょう。
検疫所
- 厚生労働省検疫所トップページ<外部リンク>
- ここに注意!海外渡航にあたって(厚生労働省検疫所ホームページ)<外部リンク>
- 国・地域別情報(厚生労働省検疫所ホームページ)<外部リンク>
厚生労働省
海外へ渡航される皆様へ(厚生労働省)<外部リンク>
外務省
- 医療・健康関連情報(外務省 海外安全ホームページ)<外部リンク>
- 海外安全情報無料配信サービス「たびレジ」(外務省 海外安全ホームページ) <外部リンク>
渡航中に気をつけること
食べ物や水を介した消化器系の感染症や蚊・マダニ、動物などが媒介する感染症に気をつけましょう。また、人から人に広がる感染力の強い感染症が流行・発生している地域があることにも注意が必要です。
食べ物や水からうつる感染症
- 代表的なものとして、E型肝炎、A型肝炎、赤痢、腸チフス、コレラなどがあります。
- 上下水道やトイレの整備が不十分な地域では、水や食品が病原体に汚染されていることがあります。生水は飲まずに、氷も避けるようにしましょう。生野菜やカットフルーツも危険です。生鮮魚介類や生肉などは食べずに、十分加熱されたものを食べましょう。
蚊やマダニが媒介する感染症
- 代表的なものとして、マラリア、デング熱(デング出血熱)、ジカウイルス感染症、チクングニア熱、黄熱、ウエストナイル熱、ダニ媒介脳炎などがあります。
- 蚊やダニなどの虫に注意しましょう。野外活動の際には、長袖・長ズボンを着用するなどして肌の露出は避け、虫除け剤を使用するなど注意しましょう。
動物からうつる感染症
- 代表的なものとして、鳥インフルエンザ、狂犬病、中東呼吸器症候群(MERS)などがあります。
- 野生動物や家畜は、危険な感染症の病原体を持っている可能性があります。海外では、むやみに動物に触らないようにしましょう。
人から人に広がる感染症にも注意しましょう!
- 麻疹(はしか)、風しん、ポリオ、エムポックスなどに注意が必要です。
- 麻疹(はしか)は感染力が強く世界で流行している感染症です。日本は、平成27年3月に麻疹(はしか)は排除状態にあることが認定されましたが、その後も海外で感染した患者や、海外からの旅行者を契機とした国内での感染拡大事例が認められています。渡航前に母子手帳等で予防接種歴を確認しておきましょう。
予防接種を受けることで、感染症のリスクを下げられます
海外渡航の際には、予防可能な感染症を防ぐため、渡航先や滞在期間、渡航の目的などに応じて予防接種を受けることをお勧めします。詳細は「海外渡航のためのワクチン」(厚生労働省検疫所)<外部リンク>から確認してください。
なお、ワクチンの種類により、数週間の期間を空けて複数回接種するものがあります。渡航が決まったら、早めに予防接種を検討してください。
黄熱ワクチンについて
黄熱については、入国時に予防接種証明書の提示が求められる国があります。群馬県内には黄熱ワクチンの接種医療機関はありません。厚生労働省検疫所ホームページから接種医療機関を検索することができます。
黄熱ワクチン1人用の接種機関一覧(厚生労働省検疫所)<外部リンク>
帰国後の体調管理について
日本到着時に症状がある場合には、検疫所へ必ず申し出ましょう。感染症は、潜伏期間(感染から発症までの期間)が数日から1週間以上と長いものもあり、渡航中又は帰国直後に症状がなくてもしばらくしてから具合が悪くなる場合があります。帰国後、発熱や発疹、下痢の症状が出た場合は、早めに医療機関を受診し、渡航先、滞在期間、現地での飲食状況、動物との接触の有無、ワクチン接種歴などの情報を必ず伝えてください。












