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平成28年度第1回群馬県立図書館協議会の開催結果について
更新日:2016年9月14日
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1 日時
平成28年7月26日(火曜日)13時30分~15時00分
2 開催場所
群馬県立図書館、3階研修室
3 出席者
委員10名、図書館10名
4 傍聴人
なし
5 議事
- 群馬県立図書館の運営状況について
- 平成28年度群馬県立図書館事業計画について
- 群馬県立図書館サービスの評価について
主な意見等
(委員)
- 「天文台等の他の施設との連携事業」は子どもたちにも楽しい事業だと思うので、今後もぜひ継続してほしい。
- 学校支援としての図書の貸出は、学校にとってありがたい事業である。
(委員)
- 平成27年度の学校図書館支援出前講座はほとんどが小学校で開催されているので、中学校でももっと開催されるとよいと思う。
- 司書実務研修を開催しているが、中学校の学校司書は出張することが難しいのが現実である。知識が広がり、実務を充実させるよい機会なので、もっと研修に参加しやすくなるとよいと思う。
(委員)
- 高校二年生が図書館報に書いた文章に「図書館は発見の場である。今まで見慣れたものも新しく発見することができる。ぜひ図書館に足を運んでほしい。」というものがあった。高校生の図書館に対する見方がうかがえる。
(委員)
- 例えば、古い漫画本は廃棄してしまえばよいという考えの人もいるが、本が図書館で守られることにより次の世代の人が目にすることができるのはとても重要だと思う。
- 天文台との連携事業は魅力的な取組である。こうした事業について、いかに多くの人に情報発信していくかが重要だと思う。できることがあればお手伝いしたい。
- 学校図書館に対する支援を強化していくと聞いて心強く思う。小学生が書いた「図書館があったから、僕は学校が楽しい」という作文を目にしたことがある。図書館は、子どもたちが健全に育っていくための大事な居場所になっている。そういう点でも学校図書館を支援してほしい。
(委員)
- 図書館は本を借りるところというイメージがあったが、様々な連携事業を行っていることを気づかされた。
- 東毛地域から県立図書館まで来るのは何か目的がないと難しい。天文台との連携事業など県立図書館の取組を積極的に周知することが大事である。一人でも多くの県民に知ってもらえるように力になりたい。
(委員)
- 展望読書室などリニューアルして大きく変わった場所について、来館者の反応や変化はどうか。
- 図書館サービスに対する評価を数値で表しているが、質的な評価はどうなのか。
- 県立図書館の一番すばらしいところは、群馬県の資料がどこの図書館よりも充実していることである。県立図書館は研究者等が群馬県のことを調べるために来る図書館なので、今後も充実を図ってほしい。
- 県立女子大生が県立図書館に対する提言を行ったという新聞記事があったが、大変よいことだと思う。今後も大学生だけでなく、小学生、中学生、高校生など若い人たちの声を図書館の運営に反映してほしい。
(図書館職員)
- リニューアルの反応については、展望読書室は学生の利用が多いなど当初の狙いどおりでなかった部分もあるが、入館者数の落ち込みが前年度と比べて鈍化するなどそれなりの効果はあったと思う。文学室の入室はまだ多くないが、評価する声もいただいており、浸透するまでもう少し時間がかかるのではないかと考えている。また、新規登録者数が増えており、将来的に大きな波及効果があるのではないかと期待している。
- サービス目標の数値は一つの物差しではあるが、すべてを計れるものではないと考えている。数字で計れないことは、利用者と直接接することによって肌で感じることを大事にしていきたい。
- 郷土資料の収集、充実に努めていきたいと考えているが、郷土資料を価値あるものにするためには書誌を作る必要がある。本の内容を確認しながら行う手間のかかる仕事であり、そのための人員が十分ではないので、今後要求していきたい。
- 若い人たちの意見を反映することは大事である。小学生、中学生、高校生から意見等を聞く必要もあると思うが、まずは大学生からと考えている。
(委員)
- 平成23年に県の図書館振興方策が作られ、その中に県立図書館の役割や課題も明記されていたが、どのように考えているか。
- 県立図書館の収蔵能力の問題は、市町村立図書館にも関係している。限界に近い状態になっているが、この先どのようにしていくのか。
- 県立図書館の資料購入費予算は全国で下位、司書率も低いことについてどのように考えているか。
- 相互貸借制度をよく理解していない市町村立図書館職員がいるのではないか。研修等を通じて、図書館職員としての使命を理解し、資質を高めていくことが重要である。
- 委員に対して、図書館法や群馬県図書館振興方策など基礎的な資料を提供してほしい。
- 県の政策、県民、時代に沿った仕事をしていくことは大事である。行政マンに的確で豊富な資料を提供することも県立図書館の仕事である。
(図書館職員)
- 資料の収蔵能力や資料購入費の問題など課題を解決していくためには、県議会をはじめ図書館以外の人たちにも状況をよく理解してもらう必要がある。理解を得るために今後も努力していきたい。
- 収蔵能力を高めるため、建物全体の利用状況を見直し、今まで他の目的で使用されていた部屋を書庫に転用した。しかし、根本的な解決にはならないので、今後議論が必要だと考えている。
- 市町村立図書館等の現場の職員に相互貸借制度をよく理解してもらい、もっと活用してもらいたいと考えている。理解を深めてもらえるよう研修等に取り組んでいきたい。
(委員)
- 昨年度は耐震補強工事のため休館したが、前年度に比べて新規登録者数が増えているのはなぜか。図書館の利用はヘビーユーザーと全く足を運ばない人に二極化している。図書館を利用する人がどういう人であれ新規登録者数は重要である。
- インターネットが無かった時代は、本屋に行くのも図書館に行くのも同じ手間がかかったが、今は家にいてパソコンのクリック一つで本が買えるため図書館に行くよりも手間がかからない。また、益々高齢化が進み車の運転ができない人が増えることを考えると、入館者数は今後も減っていくと思う。図書館があるという信頼、存続していくことが重要なので、なんらかの形で図書館を利用する企画が必要だと思う。いろいろな図書館で様々な取組をしているが、お金をかけないで図書館に足を運んでもらう対策はあると思う。
(図書館職員)
- 県の新規採用職員の研修会場や大学の文化祭等に出向くなどいろいろな場所で県立図書館のPRを行い、登録を呼びかけた。ある程度ターゲットを絞って働きかけたことが数字に繋がっているのではないかと考えている。今後は、社会教育、生涯学習を行っている地域の方々にも働きかけていきたい。
- ヘビーユーザーの存在はありがたいと思う。県立図書館の存在を知らない人がいることは大きな問題なので、新聞等のメディアも活用し、県立図書館の存在を知ってもらうことが大事だと考えている。
(委員)
- 小、中学校図書館への支援は市町村立図書館が核になって行い、市町村立図書館への支援を県立図書館が行っていくことがよいのではないかと思う。
- 大学生に県立図書館のヘビーユーザーになってもらうようにすることは大事だが、市町村立図書館には無い専門的資料が県立図書館にはあり、それを活用することが自分の学びに役立つということを高校生に知ってもらうのも大切である。
- 大学の入試方法が変わり、高校生には知識だけでなく総合的学習でレポートが書ける力が求められているので、そうした部分で県立図書館と高校の連携ができるとよいのではないか。たとえば県立図書館ではこういう協力ができるという具体案を高校に提示してもらえると高校側でも利用しやすくなると思う。一歩ずつ連携が深まればよいと思う。
(図書館職員)
- 体力のある大きな市立図書館は市内の小、中学校図書館の支援を行っているが、それ以外の市町村立図書館では学校図書館の支援を行うのは難しいのが現状であるため、県立図書館が学校図書館の支援を行うことが必要であると考えている。
- 高校生は進学や部活動の関係があるため県立図書館の利用を促進することはなかなか難しいが、一つの試みとしてビブリオバトルの県大会を開催する予定である。また、夏休みに高校生ボランティアを受け入れているが、自分の高校に戻ったときに県立図書館のことをPRしてほしいとお願いしている。今後も知恵を出して取り組んでいきたい。
以上