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令和3年度群馬県社会教育委員会議定例会 開催結果について

更新日:2021年10月8日 印刷ページ表示

1 日時

 令和3年7月28日(水曜日)14時00分~15時30分

2 場所

 群馬県庁29階  第1特別会議室

3 出席者

 社会教育委員 9名
 県教育委員会 9名

4 議事及び意見

(1)若者とこれからの地域づくりについて

  • 若者が地域づくりに関わる中で身につけたい力について

[事務局による説明]

  • 地域づくりに若者が参画する上で考えたいことについて
  • 人生100年時代の社会人基礎力について
  • 企業が学生に求める能力と学生が考える能力のずれについて

【A委員】
 「若者が地域づくりに関わる中で身につけたい力」について意見をいただきたい。B委員に資料の紹介をお願いしたい。

【B委員】
 高崎経済大学の学生が0号館で行っている活動についての資料である。6、7年前に学生から活動場所を貸して欲しいとの話があった。事務局の説明にあったような主体性があり目的を持っていて行動力のありそうな学生であったため古民家を提供して活動が始まった。この活動を何かの話題にできればと思い、先日行われた朝市の様子を紹介した。

【A委員】
 若者と関わっているが、社会人基礎力を踏まえた能力は身についていると感じるか。

【B委員】
 学生に主体性をもたせるように関わっている。自分たちが地域のために活動するという目標を定め、仲間同士でもコミュニケーションを図ってもらった。区長さんに挨拶したり公民館と連絡をとったりする中で、確実にコミュニケーション力をつけている。身につくまで時間はかかるが高崎経済大学の学生は非常に熱心に取り組んでいる。

【C委員】
 資料はとても合点がいき、このような力を育てていかなければと思った。年代によって社会に関わらせる仕組みがあり、それぞれ育てなくてはならない力、関わっていかなければならないことがあると思った。若者という定義をライフステージで分けて考え、それぞれのステージを意識して活動を決めていくことが良いと思った。

【事務局】
 そのとおりだと思う。地域づくりに関わる若者と言った時、高校生、大学生、社会人になった20代位を考えていただきたい。

【A委員】
 それぞれの経験に基づいて話されたことを整理する中で見えてくることがあると思う。地域づくりも若者も範囲が広い。他に意見はないか。

【C委員】
 地域からすると、今一生懸命活動してくれている若者の下の世代をどう組織に取り組んでいくかが課題になっている。また、若者が身についていると思うことと企業の意識のギャップを企業教育を含めてどう育てていくのかはおもしろいと思った。

【D委員】
 自分が関わっているのは子育て世代と娘と同年代の学生だけである。先日行われた町内清掃に中学生や大学生が参加することはほとんどない。そこに住んでいる若者をどう巻き込んでいくか、まずは身近な地域の行事について考えることが大切だと思う。また、ある大学ではボランティア募集などの情報を自ら探す学生と、ただ授業を受けているだけの学生の意識の差が見られる。みんなに情報が伝達できる工夫があると良いと思う。

【E委員】
 中学校では今年から学びに向かう力が取り上げられた。社会の中でこのような力が求められていると思い、授業の見直しなど進めている。中学校でも、主体性やコミュニケーション力が欠けていると感じている。真面目で一生懸命取り組める子たちが、集団の中に入っていけないことがあり、よく見ると、深くコミュニケーションがとれない、会話がかみ合わない、信頼関係が深まっていかないことが推測される。高校から就職期までをとおして力を考えていきたいとの話があったが、もとになる中学校でも力の育成が必要だと思う。そのために地域の素晴らしさを積極的に生徒に伝えていきたい。地域の人に地域の素晴らしさを話してもらい、生徒がその価値を知ってから地域に関わっていけるようにしたい。

【A委員】
 学校だけで難しい部分もあると思うが。

【E委員】
 学校支援協議会などの組織を活用させていただいている。

【F委員】
 社会人基礎力は入学式の式辞でも触れるなど、就職を考えたときにはその力をつけて欲しいと伝えている。しかし、企業の求める力と生き方については少し違った視点で考える必要があると思う。今の学生は非常にいい子が多く、授業もしっかり聞きしっかり話もできるが、自己肯定感や有用感が欠けている。そこを学校教育だけでなく地域の中でも身につけられるような環境が必要だと思う。学校では成績で決められ自信が持てないこともあるが、地域で活動する中で自分ができたことや、みんなで何かやった体験が成長や生き方につながってくる。資料のそこだけに視点を絞ると危険かなと思った。また、地域を支える人材という視点では、単発的なものから地域で縦の繋がりができることで生きる力につながると思った。

【A委員】
 自己肯定感や有用感、企業側の見方がすべてではないのではなどあったがどう思うか。

【C委員】
 若者と企業で主体性の見方の違いがギャップに出てきているのではないかと思う。

【A委員】
 大学生はみんな真面目に講義を受けているが、本当にそのことを主体性、積極性と言ってよいのかと感じる。また、若者に自信がないことについて大学と学校現場で同じように感じていると思った。

【B委員】
 地域の中で縦の繋がりは大切であり、背中を見せる大人が必要である。災害ボランティアやフードバンクなどで活動する大人がいると学生たちは見習うようになる。地域にそのような人が多くいれば若者は必ずついてくる。女性は随所で活躍しているが、退職後の男性がそういった活動をほとんどしていない。男性も地域で何ができるのかを考えて活動すると良いと思う。私は今後も学生の陰になり協力していきたい。

【G委員】
 子ども会活動は、地域を基礎として就学3年前から大学生までが活動している。子どもたち自身で役員や活動を決めるなど、子ども主体で活動し、そこに大人が手助けをする。まさに今日のテーマに沿った活動をしている。高校生になると小学生を指導する立場になり、小学生は高校生に教わりうれしいし、高校生は教えることで得ることがある。その仕組みがなかなか理解されていないこともあるが、このような今ある組織をぜひ活用していただきたい。また、遊びをとおして健全育成をさせていただきたい。

【H委員】
 ガールスカウトは地域の中で地域に関わって活動している団体である。しかも異年齢で活動している。一番に企画力を大切にし、プロジェクトを進めていて、中学生は体験、高校生は社会に貢献することを重視している。また、地域の中で社会に働きかける活動に対して表彰している。今はユース年代の活躍をどう伸ばすかに力を入れていて、特に、ねばならないという発想はやめて、自分たちがのびのびとやりたいことがやれる社会にするにはどうすれば良いかジェンダーを含めて教育を進めている。ボランティアに関われる指導者不足の課題もある。

  • 身につけたい力を育成する活動について

[事務局による説明]

  • 若者が身につけたい力を育成する活動例と事例映像の紹介

【A委員】
 若者が身につけたい力を育成する活動について意見をいただきたい。

【B委員】
 公民館自体が実践する必要があると思う。公民館の主事が前面に出て地域の社会人を巻き込むことで、大人が背中を見せる機会が増えてくる。公民館改革がキーになると思う。育成会やガールスカウトなどの団体も公民館ならば一緒に活動しやすくなると思う。

【F委員】
 前回、学校が主体ではなく地域に学校が支援するという話をしたが、先導役は学校教育の中でもできる部分がある。どこかでパイロット的に実践をして、そこから広めていかないと広まっていかないと思う。

【C委員】
 公民館や公共施設の使い方については、地域と企業が一緒になって活動するときに率先して公民館を貸せるなど、持っている財産をうまく活用できると良いと思う。学生がお金がない中何かやろうと思ったときに活動資金として認めてもらえるとチャレンジする若者が増えると思う。

【A委員】
 特定の企業の利益にならなければ社会貢献を目的に活用してもらうことに問題はないと思う。

【I委員】
 若者の年代を3つに分けて考える。1つ目は子どもがいる親の年代で、地域はこの年代に期待をもっている。この年代に対しては子どもへの呼びかけをとおして参加を増やそうとしている。しかし、子どもがいない地域が増えていて、1人あたりの責任や負担が大きくなるため、その対応策の検討が始まっている。親の年代には子どもが成長した時にどんな地域になって欲しいかを考えてもらいたい。2つ目は高校生、大学生の年代であり、地域は実際に動く即戦力を期待しているが、本当の期待感は、地域の悩みを解決できるような未来志向の考え方を地域の人に与えてくれることである。3つ目は小中学生であり、地域の人との交流の場に関わってもらいたいが、地域は子どもをお客様にしてはいけない。子どもたちに企画から考えてもらい、夢のある発想を取り入れることで地域が活性化できると思う。このように年代によって地域の期待する力は違っている。地域と若者を結びつけるそのきっかけづくりが大切であり、その活動を企画立案できる場所が公民館である。

【D委員】
 私もきっかけが大切だと思う。こんなことをやりたいとかこんな助けが必要だと思っている人はたくさんいるが、その人の意見や助けをどうすればくみ取ることができるのか。

【A委員】
 誰にも教えてもらえない、何もわからない、寄り添ってもらえる場面や環境がないなどの問題は多くの地域で聞かれることで、そこから考えていく必要もある。社会教育の議論は手段の議論が多く、何のためにがあまりない中で、今日はとても大切なことを議論してきた。この議題については長いスパンで議論を進めてもよいと思う。