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令和3年度群馬県社会教育委員会議臨時会 開催結果について

更新日:2022年3月22日 印刷ページ表示

1 日時

 令和4年2月8日(火曜日) 14時00分~15時30分

2 場所

 群馬県庁29階  295会議室(WEB会議)

3 出席者

 社会教育委員 8名
 県教育委員会 8名

4 議事

(1)社会教育関係団体への補助金について

[事務局による説明]
・支援団体への補助の概要について

(2)若者とこれからの地域づくりについて

[事務局による説明]

  • 今までの議論の振り返りと小高氏の紹介

[小高氏より情報提供]

  • 地域づくりに関わる活動を行うようになったきっかけ
  • 自分の考えをどのようにして実現してきたのか
  • 実現するために大変だったこと
  • 若者が継続的に取り組む活動になるために大切だと思うこと
  • 活動を通してよかったことや新たに気づいたこと

【A委員】小高氏から情報提供があったが、委員の皆さんから質問はないか。

【B委員】町のことに関わっていきたいと思ったとき、具体的にどのような関わりをしたいと思ったのか。

【小高氏】日本の商店街が深刻な状況だと言われている中、前橋の町中は日本一のシャッター商店街と呼ばれていて、大変危機感を感じた。高校生の視点からどうやって群馬を活性化していくか、仲間とどうにかできるのではないかという期待もあり、自分たちで働きかけようとなった。

【C委員】一緒に活動する仲間はどのようなきっかけで小高さんの活動に入って来られるのか。

【小高氏】大きく二パターンある。今活動している仲間がその周りの仲間たちを呼んで入ってくるパターンと、自分たちが催したイベントに参加して面白そう、関わってみたいと入ってくるパターンである。コロナの影響でイベントができないので、最近は圧倒的に前者が多く、そのような状況が一年半続いている。

【D委員】やりたいことをいろんな人に発信していくことで活動が広がったと言っていたが、どのような人に声をかけたり、聞いてもらったりしたのか。

【小高氏】誰にでも声をかけていた。どこにアプローチをかけたかというと難しいけれども、いろいろなところで関わりのあった人に話をしていた。

【D委員】今、高校生や大学生など若い世代が、地域で何かやりたいと思ったときに相談する場所がわからない場合、どこに行って、誰に話をすると、広がっていくというようなアドバイスはあるか。

【小高氏】難しい。相談できる場所があまりないと思う。例えばNPOを立ち上げるとか、社会的な活動をするときは、県や各市町村に窓口があるが、若者の視点と大人の視点は若干違うと思っている。NPOの立ち上げ方を一から十まで教えてくれるけれども、同世代の人たちをどうやって束ねて、どういうふうに社会に働きかけていくかというと、大人のやり方とは多分違うと思う。自分のところに来たら、詳しく話を聞きながら考えを引き出すなど、コーディネーターのようなことをしているので、そのような施設ができればいいと思っている。

【E委員】活動されている中で、年齢がちょっと高い人、今、地域の中心的な存在になっている年齢層の人への働きかけが今まであったのか。その時に、理解してもらえるということでよかった点と、「もう少し地域の大人も、若い人の考えだからといって遠ざけないで受けとめてほしい」というようなことがあったら教えてほしい。

【小高氏】最初の頃は、門前払いも多かった。「こういうふうにやっています、こういうふうに手伝ってほしいんですけど」と言っても、「サークルみたいに仲良しグループでやってるんでしょ」というような感じで言われることが結構あった。公民館運営審議会委員などの委員をさせていただき、いろいろな活動が見えて形になってくる中で、こういう団体なんだと認識してもらえるようになると、一緒にやろうとなった。学生紛争とかそういったことをイメージする方も中にはいるようで、敬遠されることもあった。

【F委員】ボランティアをしている若者に対しての要求がエスカレートして苦労したことやそれに対する解決策は何かあるか。

【小高氏】学生を受け入れてもらう団体に、こういうふうにやったらどうですかとか、若者とどういうふうにタッグを組みながらやっていくのかを、事前にいろいろ協議する必要がある。高校生学習室は高校生たちのボランティアのコーディネートをしようという話になっていて、高校生と各団体をつないで、そこでの学びをまた別のところで生かしたり、自分の将来に生かしたりするような展開をしようと立ち上がった。立ち上がり当初からコロナの影響で、活動自粛や感染予防のため、難しい状況である。これが改善されていけば、団体側の中間支援的なことをコーディネートしつつ、学生を送り込んでいきたい。

【A委員】これで小高さんの話と私たちとのやりとりを終わりにする。

【A委員】今の話を基に意見交換を進めていきたい。たくさんの論点をいただいたが、三点あげる。一.どこに相談したらいいかわからないとあったように、つなぐ機能が弱い、中間支援という言葉が出たがつなぐ機能の必要性があること。二.「ただ働きさせられる」とキーワードがあったが、自分で考えて実行していく、役割とかやりがいを若者は求めていること。三.町の人や行政の人など大人との関わりが高校生学習室の開設につながったこと。以上三点ほど整理し申し上げた。委員から意見をいただきたいが、G委員から貴重な資料を提供していただいたのでG委員いかがか。

【G委員】提案ばかりではなくて、我々ができることはやって若者に託していく形が必要かと思う。具体的な手順としては、現存の施設設備、活動団体の活用、年配の人も自分から活動に取り組んで、若者と一緒にやってみる。予算が下りないからできないではなく、地域でできることから始めることが大切。現在進行中の取組例として、0号館活動、高崎子ども食堂・みんなでごはん、学習塾HOPE、これら三団体が同じ場所で協力しているところである。今後の取組としては、デジタルトランスフォーメーションをキーワードに、公民館を拠点としてオンライン交流会など進めていければと考えている。

【B委員】若者が大人と何を一緒にできたら楽しいと思ってもらえるのか。また、若者はどのようなことを一緒にやりたいと思っているのか。若者は自分たちならこれはできるということがあると思うが、年配の方と一緒に何かやるときに、どんなことが双方が興味をもって一緒に取り組めるのかということを知りたい。もう一つは、子育て中に悩みを抱える親が公共機関に行っても自分のことを分かってもらえないという話を聞いた。若者を含めて悩みをもった人が遠慮しないで助けを求められるところはあるのか聞いてみたい。

【D委員】今日の話の中で大きかったのが、「やらされているボランティアは使われてしまっている」ということだった。自分たちで考えて実行すること、主体的に自分がやりたいことを社会にアピールしてやっていくことが高校生や大学生の活動、地域づくりの活動の主幹だと思った。年代別にステージを分けて、何を活動させればよいのかを考えることが大切。また、公共機関、行政、地域の大人たちが、ステージによってどう支えるかで、地域づくりの一員としての要素が育っていくのではないか。こういったことを年代別に整理して具体的な方策を考えられるとよいと思う。

【G委員】我々自身も自分で動く、動かなければならない時代に入っている。自分ができることを無理のない形でできそうなところでやりながら、提案していくという時代に入っている。

【F委員】ガールスカウトは地域に団があり、地域に貢献という形でプログラムを作っている。また、異年齢で活動しているため、良いロールモデルが必ず近くにいる。そのような中、人の役に立つことを自分で考えて行動する女の子たちを育ている。地域に貢献する子どもを育てているという自負があり、ガールスカウトをもう少し大事にしていただきたい。小高さんに来ていただいた、地域との関わりについての勉強会では、その影響を受けて、ママカフェというプロジェクトを高校生が考えて行った。考えてできる子どもたちを育てていることをもっと知っていただきたい。それが自分の団体との関わりの感想で、もう一つは、高校生たちの居場所を大切にしたい。コロナ禍のため、オンラインでつながることも必要だと思う。大学生には「群馬にいなくても群馬に戻ってきて活動できるよ」などと何らかの形で発信し続け、自分は必ず役に立つことを分かってもらえるとよいと思う。

【C委員】子育て中の悩みを抱える親に対して、子どもを抱きしめてあげて、愛情を示してもらいたいと思った。既存の施設や団体の活用の話があったが、あるデータによると、子ども会の会そのものや会員が年々減ってきているのに対して、NPOは増加してきている。既存の良い団体だと思ってるものは減っている。反省は必要であり、委員の皆さんの中で「こういうふうに気をつけてやっていくとよい」などアドバイスがあったら教えていただきたい。

【E委員】議長に前回まとめていただいた、何を目的とするかという議論が大事だと思う。今日の話を聞いていて、例えばどこに相談するかとか、それから若者の居場所をどうするかという中で、それをつなぐところ、つないでやれる人材、そういう体制づくりも一つ大事なところである。もう一つが、子ども世代、親世代、祖父母世代とか、世代によって、価値感だとか、考え方が違う中で、思いの違う世代をいかにつないでいくか、その手だてをどうするかという、心というか精神的というか、思いのつなぎと、それから実際の仕組みだとか場所のつなぎと両方の整備をしていくことが、今とても大事ではないかと、委員の皆さんの意見を聞いて感じた。

【H委員】二つあり、一つ目は能動的に活動することは、中学校でも一番大事にしているところで、新学習指導要領でも自分で課題を見つけて解決していく、この力は求められているものだと考える。これは学習だけではなくて、キャリア教育としてどう生きるか、どういうふうに自分のやりたいことを見つけてそれを突き進めていくかという力になると思う。今日の話を聞いて、中学校でやるべきことを再度まとめて、子どもたちが自分で生きていける力を育んでいきたいと思った。
二つ目は、前橋総合運動公園の方から昨年度のイベントに子育て世代の父母がたくさん集まったと聞いた。今の若者は本当に冷めているわけではなく、ボランティアに対して前向きで、みんなで集って活動していこうという気持ちをすごくもっているんだと思った。やっていたことがすごくきらびやかなものではなくて、木の実を集めて何かおもちゃを作るとか、自然に還るような活動で、若者が集う場とその広報があれば集まってくるんだというのは実感した。「どんな活動だったら中学校は参加できますか」などの働きかけがあった。そのように施設設備の方から主体的な活動を聞いてもらえると活動が広がっていき、そして深まっていくのではないかと思った。

【A委員】若者と対等な目線でお付き合いをしていく必要もあるということを改めて感じた。また、少し年代別で若者をとらえる必要があろうということ。つなぎ機能のある施設、あるいはコーディネートする人材、そうした社会教育行政、あるいは社会教育に携わる人たちの今後の役割としてどういうものが求められていくのか、そうしたことにつながる話を今日は少し導くことができたのではないかと思う。そのあたりを整理して、次回、皆さんと議論を進めて参りたい。