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【平成26年8月18日付け】金井下新田遺跡に関する報道提供資料

更新日:2016年10月11日 印刷ページ表示

金井下新田遺跡の古墳時代の鍛冶遺構について

1 出土遺跡の概要

  1. 遺跡名:金井下新田(かないしもしんでん)遺跡
  2. 調査要因:国道353号金井バイパス(上信自動車道)道路改築に伴う調査
  3. 委託者:渋川土木事務所
  4. 調査主体:公益財団法人群馬県埋蔵文化財調査事業団
  5. 調査期間:平成26年4月から平成26年11月まで(予定)

2 内容

 「甲を着た古墳人」の発見で話題となった金井東裏遺跡の南に隣接する金井下新田遺跡で、5世紀後半の鍛冶遺構が発見されました。6世紀初頭の榛名山の噴火に伴う火砕流堆積物が埋没土上面を覆っており、金井東裏遺跡で発見された鉄製品との関わりが注目されます。
 鍛冶遺構は、一辺が約10メートルの大型の竪穴住居です。中央部の床面に鍛冶炉があり、鞴(ふいご)の羽口(はぐち)、砥石のほかに、製品を鍛造したときに出る鍛造剥片(たんぞうはくへん)が多量に見つかっています。住居の中央が鉄器生産の作業場であったものと思われます。炉に送風するための羽口は専用に製作されたもので、鍛冶炉の近くから出土しています。砥石は自然の川原石が使用され、表面には鉄製品を研磨した痕跡があります。
 鍛冶遺構に隣接する6号住居では、鍛冶炉は検出されていませんが、中央部の床面が焼けており、高杯の脚部を転用した鞴の羽口が出土しています。鍛冶遺構の可能性があり、詳細な調査を行っています。

3 要点

  • (1)金井下新田遺跡の鍛冶遺構は、県内では古い時期の鍛冶遺構の一つで、金井東裏遺跡の鉄器とほぼ同じ時期の遺構です。
  • (2)鉄器を豊富に所有する金井東裏遺跡と密接な関連が想定されます。

4 公開について

  • (1)平成26年8月20日(水曜日)午前10時から12時まで、報道機関に現地を公開します。
  • (2)調査工程上、一般公開はしません。

5 問い合わせ先

 公益財団法人群馬県埋蔵文化財調査事業団
 〒377-8555 渋川市北橘町下箱田784-2 電話:0279-52-2511

金井下新田遺跡1号住居(鍛冶遺構)全景(南から)の画像
金井下新田遺跡1号住居(鍛冶遺構)全景(南から)

1号住居(鍛冶遺構)土層断面の画像
1号住居(鍛冶遺構)土層断面

1号住居(鍛冶遺構) 床面中央の鍛冶炉と鞴の羽口、砥石の検出状況の画像
1号住居(鍛冶遺構)床面中央の鍛冶炉と鞴の羽口、砥石の検出状況

1号住居(鍛冶遺構) 鍛冶炉と鞴の羽口の検出状況の画像
1号住居(鍛冶遺構)鍛冶炉と鞴の羽口の検出状況

1号住居(鍛冶遺構) 鞴の羽口と鍛造剥片の検出状況の画像
1号住居(鍛冶遺構)鞴の羽口と鍛造剥片の検出状況

1号住居(鍛冶遺構)の鉄滓(てっさい)出土状況の画像
1号住居(鍛冶遺構)の鉄滓(てっさい)出土状況

6号住居(鍛冶遺構)全景(東から)の画像
6号住居(鍛冶遺構)全景(東から)

6号住居(鍛冶遺構)の鞴の羽口(高杯脚部転用)出土状況の画像
6号住居(鍛冶遺構)の鞴の羽口(高杯脚部転用)出土状況

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