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文化財保護審議会 令和2年度 第2回 開催結果

更新日:2022年3月24日 印刷ページ表示

1 日時

令和3年2月1日(月曜日)13時30分~15時30分

2 場所

Web会議

3 出席者

戸所隆会長、村田敬一副会長、飯島康夫委員、金澤好一委員、佐野千絵委員、
染川香澄委員、野田香里委員、原田一敏委員、右島和夫委員、宮崎俊弥委員

4 事務局出席者

角田淑江地域創生部長、植松啓祐文化財保護課長、福田一也次長、櫻井美枝文化財専門官
文化財活用係:齊藤英敏補佐(係長)、井野千春主幹、笹澤泰史主幹、
小林正主幹、小原俊行主任、小嶋圭主事、今城未知主事
埋蔵文化財係:飯森康広補佐(係長)

5 開会

 13時30分

6 挨拶

群馬県地域創生部長 主催者挨拶(角田淑江部長)
群馬県文化財保護審議会 会長挨拶(戸所隆会長)
群馬県文化財保護審議会 副会長挨拶(村田敬一副会長)

7 議事録署名人選出

議長が今回の議事録署名人に染川委員・原田委員を指名。

8 傍聴人の報告

事務局が、マスコミ1社であることを報告。

9 傍聴制限確認

事務局から、審議事項については非公開、その他については公開とする提案がなされ、委員に承認された。

10 内容

報告事項

  1. 文化財保護審議会防災専門部会の設置について
  2. 令和2年度文化財保護課事業報告について
    1. 文化財活用係の事業について
    2. 埋蔵文化財係の事業について
  3. 群馬県指定文化財の保存事業について
  4. 群馬県指定文化財の現状変更等について
  5. 国県指定等文化財数について

質疑

(議長)これまでのところで質問やお気づきの点があるか。
(審議委員)近々に、コロナ禍での文化財保護課の対応が必要になるのではないか。コロナ自体が、災害に近い状況であるというのを付け加えたい。
また、コロナでシンポジウム等が中止になることがある。その際は柔軟に無観客ライブ配信を行う等の対応が求められると思う。コロナで大変な状況だが、新たな対応や技術を導入することで、良い方向になればよいと願っている。
(議長)コロナ禍で大変な状況にあるが、こうした状況を新たな展開の機会にする事が大切ということか。他にいかがか。
(審議委員)防災専門部会の設置について、意見を述べたい。毎年、自然災害が続発している時期に設置するのは賛成である。賛成の理由は二つあるが、一つは最も被害が大きな水害への対応である。群馬県でも台風による水害で文化財が被災すると思う。被災文書などの場合は乾燥させたり、カビが生えないようにしたり、カビを取ったりの作業がある。そうした修復作業は部会報告で出てくると思うが、歴史関係以外の専門家の知識が必要になる。どうやって救出していくのか。何らかの施設を設置したり、関係機関と連携したりすることが必要だと思う。
もう一つは、市町村との協力が非常に大事だと思う。その中で、関連した研究会や学習会をもっていただき、市町村と連携して、未指定文化財まで含めたリストを作っていただきたい。マニュアルはできているようだが、それと平行して作ってほしい。
市町村の文化財に指定されていない未指定の物件、特に大きな旧家などに残っている未指定の文書が危ない。水害等の時に文化財の救出をするような考えを県は持っているのか。
(議長)事務局が答えられることがあるか。
(事務局)未指定文化財について、改正文化財保護法の中でも、未指定を含めた文化財をトータルとして守っていく方針が示されている。防災面でも、未指定の文化財を含めて、どう守っていくかということを考えていきたい。今後、防災専門部会で、その点も含めて検討いただきたいと考えている。
(審議委員)埋蔵文化財係の事業のところで、試掘調査、確認調査の件数等が出ているが、試掘調査の結果について、文字化して残すということを是非やってほしい。市町村教育委員会で試掘調査をした場合、多くは調査結果を公開する形で報告をしているが、県はそういう形を取っていない気がする。特に遺跡が無いと認定した部分については非常に重要であり、本当に無いということが明らかになると、それも重要な情報になるので、是非、試掘調査の結果を公開してほしい。
もう一点は、浅間山古墳の追加指定の報告に関連して、他にも史跡指定されているものの、指定範囲について課題を抱えている古墳等があると思う。県と市町村の教育委員会が整理して、可能であれば追加指定をすることで、より史跡の価値を高められる可能性もある。そういう意味で、課題を整理して県の文化財保護課と市町村の教育委員会が、共通理解を図っておく必要があると思う。
(議長)家の近くにある国史跡の古墳の周囲に、家が建ったことがある。土地が空いたときに即座に市町村が買うことができずに、また家が建ちだしてしまう。そうするとなかなか追加指定ができない。土地に動きがあったときに、予備費で買えるようなシステムができていればよいと感じている。その辺事務局いかがか。
(事務局)史跡の指定範囲は、しっかり分かっている。しかし、周辺の空き地の情報については、市町村と情報共有が図られていないものもあることから、今後、市町村としっかり情報共有して精査していきたい。
(議長)他に何かあるか。
(審議委員)情報提供だが、JR東日本の「大人の休日倶楽部」3月号に、「近世の装飾寺社建築をめぐる」という内容で、群馬県の伝説の彫物師関口文治郎を取り上げてもらうことになっており、関口文治郎が手がけた群馬県の榛名神社、雷電神社、医光寺が出る。越後(新潟県)の石川雲蝶とか、安房(千葉県)の波の伊八が手がけた装飾寺社建築が観光コースとして有名になっている。実は、これらの彫物師の少し前の時代になるが、群馬県が関東の彫物師の根源地となる。群馬県の寺社の装飾・彫刻の素晴らしさを発信するため、昨年の1月、「まっぷる」では見開きで取り上げてもらった。今回はJRでも取り上げてもらえることになったので、良い宣伝になると思う。知り合いの方がいたら紹介してほしい。
(議長)トランヴェールなのか、大人の休日という会員に配布するものか、どちらか。
(審議委員)「大人の休日倶楽部」の方である。
(議長)群馬のよい宣伝になる。他にいかがか。
(事務局)開発関連の埋蔵文化財の試掘確認調査の結果については、県内遺跡の報告書という形で100ページほどの冊子を毎年出しており、そこで公表している。200部発行しているので、それをご覧いただければと思う。
遺跡があった場合は、埋蔵文化財調査事業団で発掘調査をする。発見された遺物は報告書の中で取り上げている。遺跡が確認されず遺物のみ発見された場合は、保護課で作っている報告書に掲載している。
(議長)他にあるか。
(審議委員)文化財の防災専門部会が設置されたのは、前向きで非常に良いことだと思う。千葉県、隣の栃木県では一昨年、大きな被害を被ったのは記憶に新しい。他県でも防災専門部会は設置されているのか。参考に教えてほしい。
(事務局)長野県が専門部会を審議会に設置していると聞いている。しかし確認不足で、どれくらいの都道府県、市町村が防災関係の委員会を設けているかは把握していない。
(審議委員)素晴らしい取り組みだと感心している。
(議長)他にいかがか。防災に関しては、次の審議事項で議論する。以上で報告事項を終了させていただく。それではここより非公開になるので報道機関、傍聴の方は退出をお願いする。

審議事項

  1. 専門部会の活動について(専門部会報告)

質疑

(議長)これまでの説明について、何かお気づきの点があるか。
(審議委員)史跡考古専門部会の中で、南下古墳群の石室内の朱線の話が出てきたので、そのことについて質問したい。朱線にカビが生えているという話が出ていたが、資料右上の写真がそれか。
(事務局)この写真は令和元年9月に、調査をしたときの石室内の状況である。写真では細くて見づらいが、石に朱線が引かれている。よく見ると縦横に引かれているのが分かる。とても貴重なものであるから、見えにくくなった原因について東京文化財研究所に協力をいただき、朱線周辺を顕微鏡のような機械で観察した。当初、朱線自体が劣化していて、早急な保護が必要ではないかと危惧していたが、朱線の上にカビのような有機物が載っていることによって、見えにくくなっていたということがわかった。しばらくはこのままでも朱線自体が劣化することはないという話もいただいた。現在は地元教育委員会と連携し、朱線を保護しながら、古墳群を活用していく方法を検討している。
(審議委員)この古墳は公開されているのか。
(事務局)危険なため、通常は公開されていない。町のホームページで、朱線の状況を細かく見られる映像を公開している。
(審議委員)その更新頻度はどのくらいか。
(事務局)更新はしていない。
(審議委員)藻類なのかカビなのかで、光がどのくらい当たるのか知りたくていろいろ伺った。
(事務局)周辺が桑畑だった頃に、石室は環境変化が無く、カビ等が生えなかった。しかし、桑が切られ風通しが良くなったことによる環境変化が、カビの生える環境を作り出したという所見であった。藻類ではなく、カビという指摘をいただいた。
(審議委員)藻類の方が、朱線には厳しい。カビということで了解した。
(議長)特に追加の調査は必要ないか。
(審議委員)定期的に写真を撮っておくべきだと思う。1年に1回、数年に1回でもいいが、問同じような写真を撮って、問題ないという記録を取っていくことが大切である。
(事務局)同様の指導を、東京文化財研究所からもいただいており、町で写真を半年に1度撮るようになっている。
(審議委員)了解した。
(議長)他にあるか。
(審議委員)コロナ禍で専門部会の活動について、他県在住の先生が来られなかったということもあり、指定候補に関する現地調査ができなかったという報告があった。現地に行けないという状況だが、無形民俗文化財については、祭りや行事が現地で実施されたのかどうかということが、報告からは分からなかった。コロナが今年だけだとよいが、長引く可能性もあるので、実施されたのか、されなかったのかを教えてほしい。場合によっては行事そのものが中止になったとか、形を変えて実施したとか、いろいろな状況があると懸念している。
また、コロナ禍でなくとも、この先、感染症が発生することもあるので、感染症があった際に地元の方々が、無形民俗文化財をどのように扱ったのかということが、今後の記録にもなると思う。
(事務局)現地調査は、コロナ禍により見送った。状況が改善され次第、現地調査を実施したいと考えている。
民俗芸能は1年に1回、神社の例祭に合わせて行うものが多いが、今年は各市町村の対応はいろいろであった。獅子舞や神楽の奉納自体を見送って、神社で神事だけを縮小して実施したところ、舞を減らして実施したところなど、保存会の方がいろいろと苦心して対応している。コロナ禍で、やむを得ず見送ったという話も聞いている。感染症拡大の中で、見に来られる方もいることから、安全面を考慮して決断したところが多いようだ。
来年度以降も、様子を見ながら民俗芸能が実施される時期に合わせて、現地調査を調整していきたい。
(議長)よろしいか。
(審議委員)場合によっては、2年のブランクが命取りになるものもあるのではないかと危惧している。
(議長)他にいかがか。
(審議委員)民俗関係で、養蚕の蚕神の石造物調査の部分を興味深く読んだ。平成29年に456件を確認されていて、霜害等に関わるものが多く見つかっているとのこと。防災専門部会もできるので、きちんとスポットライトが当たる形で、一般の方にも紹介できるとよい。
(審議委員)蚕神調査は、世界遺産伝道師協会が中心となって作成したもので、非常に精力的に調査をされてまとめたものである。養蚕の神様について、石造物の資料として貴重な資料になる。せっかくこういった調査をしたので、これを指定につなげて保護していく方向を考えている。そうは言っても全部というわけにはいかないので、その中で特徴的に霜害・雹害で桑がやられ、蚕が食べられなくなり捨てざるを得なくなったという碑や、その鎮魂という形の碑等をまとめてできないか考えている。ただ課題として、関わる市町村が多いことから、一括で保存できるのかという問題がある。江戸期のものはそう多くないが、明治期のものは多数あるので、今後、調査をしていきたいと思っている。
(議長)コロナ禍でなかなか調査が進まないという状況の中で、2つの問題がある。時期を逸してしまって破壊されるものが出てくるので、その辺を見なければならない。また調査する技術者にはフリーランスの人が多いと思う。今回のことでなかなか仕事が回ってこないために、技術者たちは廃業してしまう。そういうことなども起こりかねない。一方で、感染に慎重になりすぎて、できることも全部ストップしているものもあるように思う。難しい判断になるが、可能な限り調査を継続していかないと後に響いてくる。時間と技術、その辺の関係がどうなるのか。そういったことも踏まえて新年度に向かって、新たな展開を考える必要がある。コロナ禍がどう収束していくのかわからないが、長引くことを前提に考えていく必要があると、1年間見てきて感じている。その辺も事務局で検討いただきたい。他にいかがか。
(審議委員)境島村の近代養蚕農家を国登録にした理由は、伝建群を目指し、とりあえず勉強会を行って、登録していこうという流れである。近々、もう一軒登録されるが、さらに増やしていこうと考えている。建造物は台風を含めた風水害によって壊されてしまうので、早く未指定建物まで調査をして、所在確認をしていかなければならない。市町村との協力は当然あるが、それだけでは足らなくて、もうすこし幅広くやらなければ建造物は保護できない。
現在実施中の寺社の総合調査も、ヘリテージマネージャー50名の方にやっていただいている。この方々は近代建造物の調査も容易にできると思うので、積極的に活用していく必要があると思う。
建造物は維持だけでも費用がかかるので、壊してしまう。残念ながら、群馬県指定の建造物に近代養蚕農家は一棟も無い。やっと江戸時代の農家が2件指定になったが、群馬県は養蚕県といいながら、近代養蚕農家を1棟も残せない状況が目に見えており、何とか残したい。また建造物は、記録に取ればよいという話に走る可能性が非常にある。実は今回、地元も非常に努力してくれたが、嬬恋村の鹿沢温泉で伝統のある旅館を壊した。
建物は入ったときの感覚などから歴史を学ぶのであって、調査して記録を残せばよいという話ではない。建造物に関して、民間に建築士会のヘリテージマネージャーのメンバーがいる。他の分野も同様だと思うが、どのように民間とタイアップしていくか、民間の研究団体とどう連携していくか、マスコミ対応等も含めて協力していければよいと思っている。
(議長)防災部会に建築関係の方も入れた方がよいという意見か。
(審議委員)一般的には歴史資料が考えやすいが、建造物も歴史資料の一つ。災害時、市町村で対応といっても専門家はいない。寺社の総合調査を行って民間が育っているので、そういう方々の活用を是非考えてほしい。
(議長)私も京都にいた時に阪神淡路大震災に遭遇して、3年ほど災害に関わったことがある。文化財が災害に遭ったときに、まずは片付けることが先で、大切なものかどうか認知していないと、どんどん片付けられていくことになる。普段からこれは重要なのだということを、市民も行政も認識しておく必要がある。有名なものはまだよいが、非常に貴重であるけれども未指定のものもあるという認識が必要だと思う。またレスキューで残ったけれどどう修復していくか、そちらはものすごく分野も広いし、やることの幅の広さの大変さを感じている。今回、審議委員の中に防災に関わっている先生が二人いるが、委員になられての抱負やどのような問題をかかえておられるか、一言ずつお願いする。
(審議委員)大変難しい部会をおあずかりすることになって、悩んでいるところである。メンバーとしては、私の知っている限り、こういう専門部会をたてている所が他県にないので、特徴を出すということであるなら、ファーストリスポンダーと海外では言うだが、警察や消防や最初に救済に来る方々との協力関係も視野に入れるような、体制づくりが大事である。文化財保護審議会の上になるのは地域創生部なので、地域創生部がはたしてそこまで考えているのかということが、今の私の悩みである。細かいことはこのメンバー4人でできるが、最初の大きな枠組みという意味では、水害や地震があって最初に出るのは警察と消防なので、その辺まで含めてどう協力体制を作っていくのかということについて、県の担当の方々と話していきたいと思っている。
(議長)まさに初動は重要だと感じる。人間の命を救出し守るのは重要だが、文化財も生きている。最初のところの判断がどうできるか、そういう目を持つ人材をどう育てるのか、全庁をあげて幅広くやらなければならない分野ではないか。そういう意味では期待は大きいし、なかなか苦しい面もあると思う。
(審議委員)民俗関係でレスキューに関わったが、未指定の文化財の問題は非常に大きい。先ほど、災害を受けると取り壊したり、片付けてしまったりという話があったが、民俗文化財はまさにどんどん捨てられていってしまい、入り用な方がゴミ捨て場から拾っていってしまう。無くなってしまうものが、非常に多い。未指定のものでも、文化財としての価値を認識してもらうことが必要である。
また市町村は災害が起こってしまえば動ける状態ではないので、その時に、県や歴史資料ネットワークと協力して、文化財を廃棄しないようにという早めの周知をするとともに、被災した文化財をどこかで引き受ける体制を作っていけるかが重要である。そしてその中で、元の価値を保存するための修復にもっていけるような体制をどう作っていくのか、非常に大きな問題があると認識している。具体的にどうしていけばよいのか、私自身も分かっていないので、検討していきたい。
(審議委員)阪神淡路大震災の時に、行政も動けなくて、建造物では何が動いたかというと、兵庫県の建築士が動いた。それがもとで、今のヘリテージマネージャーが普及した。その後の熊本でも、やはり建築士会連合会が動いて、地元の建築士会が協力した。群馬県でヘリテージマネージャーとなって活躍している一級建築士の方々も、ヘリテージマネージャーが災害のためにできたということを知っている。すでに群馬県の建築士会は動き出しているので、民間活用を頭の隅に入れてほしい。
(議長)他にあるか。
(事務局)話にあったように文化財の防災を考えていく上で、多様な関係者との連携体制を作っていくことが非常に大切だと思っている。今後、防災専門部会で、ガイドライン・指針となるマニュアルを作っていく中で、多様な関係者の意見を聴取しながら進めていきたい。
また庁内のいろいろな関係部局や、建築士会・群馬資料ネット等の民間団体と連携して、どのように群馬の文化財防災を進めていけるのか、そういったことを専門部会の中で御検討いただき、マニュアルをまとめていきたいと考えている。
(議長)地理学の研究では、災害を地形や地質・気象現象など自然環境面と、都市構造や社会システム、災害基盤整備など人文環境面から幅広く総合的に見ている。そういう点で、災害関係がかなり関わっている。私は日本地理学会に、阪神淡路大震災後に災害専門委員会を立ち上げた。そこには様々な分野の防災関係研究者のみならず、国土地理院、気象庁、文科省その他関係官庁所属の学会員の協力を得て、いろいろな側面から災害のメカニズムと防災対応を研究し、学会として社会貢献してきている。災害対応には学会理事会との連携や、関係諸学会・マスコミ等ともうまく連携することが非常に重要だと思っている。今回皆さんに議論いただいたことは、昨年度の文化財の保存活用大綱を活かすということが関係してくる。
また市町村との連携も重要である。現場は市町村であって、初動の段階で県と市町村がうまく連携していく必要がある。災害は一瞬にして起こる。その後がなかなか大変で、起こってから考えていたら無理という意味では、事前にいろいろシミュレーションをして考えておくことが重要である。これからもいろいろな意見をいただきながら集約して、良い方向へ進められればと思っている。他にいかがか。
(審議委員)先ほど民間の力を借りることが大事だという指摘があったが、歴史資料の場合は、どの地域にもくずし字の学習団体があり、こういう方々が文書、史料に関心がある。どういう歴史資料が大事なのか、指定にはなっていないが地域では大事だという歴史資料について、くずし字の学習団体に協力してもらうことが必要だと思う。
(議長)災害祈念碑を情報収集し、マッピングしてみると自然な形で危険地域、歴史的なものも見えてきたりする。中には文化財的なものもある。この審議会としてもこれから立ち上がってくる防災専門部会をうまくサポートしながら、部会に活躍してもらえるようにしたい。よろしくお願いする。
各専門部会については、ただいま提案された内容に、委員からの意見も取り入れながら、活動を継続していくということでよいか。よければ挙手をお願いする。
全員挙手していただいたので、この方針で進めてほしい。以上で審議事項について終了する。

11 閉会

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