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令和5年度病害虫発生予察情報 第5号(8月予報)

更新日:2023年8月9日 印刷ページ表示

予報の概要

予報の概要

作物名

病害虫名

対象地域名

発生時期

発生量

イネ

いもち病(穂いもち)

早期・早植栽培地帯

 

いもち病(葉・穂いもち)

普通期栽培地帯

 

紋枯病

早期・早植栽培地帯

 

やや多

普通期栽培地帯

 

やや多

縞葉枯病

感受性品種栽培地帯

 

イチモンジセセリ第2世代幼虫(イネツトムシ)

普通期栽培地帯

 

ツマグロヨコバイ

栽培地帯全域

 

セジロウンカ

栽培地帯全域

 

斑点米カメムシ類

早期・早植栽培地帯

 

普通期栽培地帯

 

フタオビコヤガ

栽培地帯全域

 

やや少

ごま葉枯病

栽培地帯全域

 

白葉枯病

栽培地帯全域

 

ダイズ

フタスジヒメハムシ

栽培地帯全域

 

果樹類全般

カメムシ類

(チャバネアオカメムシ)

栽培地帯全域

 

やや少

ハダニ類

栽培地帯全域

 

やや多

リンゴ

斑点落葉病

栽培地帯全域

 

炭疽病

栽培地帯全域

 

スモモヒメシンクイ

栽培地帯全域

 

キンモンホソガ

栽培地帯全域

 

ハマキムシ類

栽培地帯全域

 

ナシ

黒星病

栽培地帯全域

 

ナシヒメシンクイ

栽培地帯全域

 

ダイズ・野菜類・花き類

ハスモンヨトウ

栽培地帯全域

 

野菜類・花き類

オオタバコガ

栽培地帯全域

 

やや多

キャベツ

コナガ

高冷地栽培地帯

 

夏秋ナス

ハダニ類

栽培地帯全域

 

アザミウマ類

栽培地帯全域

 

ネギ

軟腐病

栽培地帯全域

 

シロイチモジヨトウ

栽培地帯全域

 

やや多

ネギアザミウマ

栽培地帯全域

 

レタス

腐敗病

山間高冷地帯

 

軟腐病

山間高冷地帯

 

(発生時期の空欄は連続発生)

主な病害虫の発生予報

1)イネ

紋枯病

発生地域

発生時期

発生量

早期・早植栽培地帯

 

やや多

普通期栽培地帯

 

やや多

1 予報の根拠

  1. 前年の発生量は平年よりやや多かった。
  2. 現在までの発生量は平年並。
  3. 向こう1か月の気象予報(8月3日発表)によると、平年と同様に晴れの日が多く、気温は高い確率60%、降水量は多い確率40%、日照時間は平年並の確率40%である。

2 防除上注意すべき事項

  1. 薬剤防除は幼穂形成期~出穂期に行う。粉剤・乳剤等を散布する際は、落水して株元の病斑に薬剤が到達するようにする。
  2. 特に昨年発生が多かったほ場では、前年のイネで形成された菌核がほ場にとどまり次作の伝染源となり発生しやすい条件となるため注意する。
斑点米カメムシ類

発生地域

発生時期

発生量

早期・早植栽培地帯

 

普通期栽培地帯

 

1 予報の根拠

  1. 7月6半旬の斑点米カメムシ類定点すくいとり調査の結果、主要斑点米カメムシであるホソハリカメムシ、クモヘリカメムシは、水田内、畦畔又は休耕地内(以下「畦畔等」)ともに平年並であった(令和5年8月発表予定 発生予察情報)。
  2. 向こう1か月の気象予報(8月3日発表)によると、平年と同様に晴れの日が多く、気温は高い確率60%、降水量は多い確率40%、日照時間は平年並の確率40%である。

2 防除上注意すべき事項

  1. 畦畔等の出穂したイネ科雑草に生息していることが多いため、雑草管理に注意が必要である(3ページのコラム参考)。
  2. 防除適期は穂揃期~出穂後10日である。その後も発生が認められた場合は、7~10日間隔で追加防除を行う。

2)果樹類全般

ハダニ類

発生地域

発生時期

発生量

栽培地帯全域

 

やや多

1 予報の根拠

  1. 現在までの発生量は平年並だが、一部の地域では平年よりやや多い。
  2. 向こう1か月の気象予報(8月3日発表)によると、平年と同様に晴れの日が多く、気温は高い確率60%、降水量は多い確率40%、日照時間は平年並の確率40%である。

2 防除上注意すべき事項

  1. ハダニ類は非常に繁殖能力が高く、高密度になると防除が困難になるので、早期発見に努める。
  2. 薬剤散布は丁寧に行う。特にほ場の周縁部など薬液のかかりにくい部分に対しては、手散布等を行う。また、雑草に寄生するハダニは草刈り後は樹上に移動するため、草刈り後の1~2日以内の薬剤散布が効果的である。
  3. 薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。

【コラム】<水稲> 斑点米カメムシ類対策
~出穂期前後の雑草管理について~

斑点米カメムシ類はイネ科雑草の種をエサに生息・繁殖しています。被害を防ぐためには、水稲の出穂期の前後各3週間程度は、畦畔等に穂が出たイネ科雑草が無いことが重要です。そのため、イネ科雑草の除草を水稲の出穂2~3週間前に行い、さらに出穂期頃にイネ科雑草の穂が出ていなければもう一度除草すると効果的です。

水稲の出穂期以降に畦畔等の穂が出たイネ科雑草を除草すると、斑点米カメムシ類を水田内に追い込み、被害を大きくする場合がありますので注意しましょう。

3)野菜類・花き類

オオタバコガ

発生地域

発生時期

発生量

栽培地帯全域

 

やや多

1 予報の根拠

  1. 現在まで発生量は平年並みであるが、県内のフェロモントラップ調査では、一部の地域で平年より発生が多い。
  2. 向こう1か月の気象予報(8月3日発表)によると、気温は高い見込みで、平均気温は高い確率60%、降水量は多い確率40%、日照時間は平年並の確率40%である。

2 防除上注意すべき事項

  1. 幼虫は生長点付近の茎葉・蕾・花・幼果に食入する。組織内に入り込まれてからでは防除が困難になるため、ほ場をよく見回り、幼虫は見つけしだい捕殺する。薬剤防除を行う場合は、発生初期に実施する。
  2. 施設開口部は防虫ネットで被覆し、成虫の侵入を防ぐ。
  3. 薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。

4)ネギ

シロイチモジヨトウ

発生地域

発生時期

発生量

栽培地帯全域

 

やや多

1 予報の根拠

  1. 県内のフェロモントラップ調査では、誘殺数が2地点中1地点で平年より多い。
  2. 向こう1か月の気象予報(8月3日発表)によると、気温は高い見込みで、平均気温は高い確率60%、降水量は多い確率40%、日照時間は平年並の確率40%である。

2 防除上注意すべき事項

  1. ほ場をよく観察し、早期発見に努め、卵塊や若齢幼虫の集団を見つけたら、速やかに取り除き、ほ場外で処分する。
  2. 中老齢幼虫では薬剤感受性は低下し、葉の内部に潜り込むと効果が低下するので、薬剤による防除は若齢期に行う。
  3. 本種の発生量は近年増加傾向にあるため、ほ場をよく観察し、防除適期を逃さないよう注意する。
  4. 今後、気温の高い傾向が予報されている。世代間が短縮すると、防除適期が早まるので注意する。
  5. 雑草にも寄生するので、ほ場周辺の雑草を除去する。
  6. 薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。

その他の病害虫の発生予報

その他の病害虫の発生状況

作物名

病害虫名

発生時期

発生量

特記事項

イネ

いもち病(穂いもち)

[早期・早植栽培地帯]

 

葉いもちの病斑が大きくなっていたり、上位葉に葉いもちの発生が多いと穂いもちの発生に移行する可能性が高いので注意する。

いもち病(葉・穂いもち)

[普通期栽培地帯]

 

現在までの発生量は平年並。常発地、いもち病に登録のある箱施用剤を使用していないほ場、葉色が濃いほ場、水口付近などは発生しやすい。よく観察し、早期発見に努め、発生が認められた場合はただちに防除する。

縞葉枯病

 

現在までの発生量は平年並。7月6半旬のすくい取り調査ではヒメトビウンカは平年並。ヒメトビウンカ越冬世代幼虫のイネ縞葉枯ウイルス保毒虫率は平年より低い。

イチモンジセセリ第2世代幼虫(イネツトムシ)

 

現在までの発生量は平年並。

ツマグロヨコバイ

 

7月6半旬のすくい取り調査では平年並。

セジロウンカ

 

7月6半旬のすくい取り調査では平年並。8月に飛来のピークを迎えるので注意が必要である。

フタオビコヤガ

 

やや少

現在までの発生量は平年並。7月の予察灯調査、フェロモントラップ調査による誘殺数は平年より少ない。

ごま葉枯病

 

現在までの発生量は平年並。

白葉枯病

 

現在までの発生量は平年並。

ダイズ

フタスジヒメハムシ

 

現在までの発生量は平年並。

果樹
全般

カメムシ類

(チャバネアオカメムシ)

 

やや少

予察灯調査、フェロモントラップ調査による誘殺数は、平年よりやや少ない。

リンゴ

斑点落葉病

 

現在までの発生量は平年並。高温多湿条件で発生しやすく、連続した雨などの短期間の気象条件で急増することがあるので注意する。

炭疽病

 

現在までの発生量は平年並。高温多湿条件で発生しやすく、特に果実の濡れ時間が長いと感染しやすいので注意する。

スモモヒメシンクイ

 

フェロモントラップ調査による誘殺数は平年並。重点防除時期は、リンゴ園への飛来が多くなる7月下旬~9月上旬である。

キンモンホソガ

 

フェロモントラップ調査による誘殺数は平年並。

ハマキムシ類

 

現在までの発生量は平年並。

ナシ

黒星病

 

現在までの発生量は平年並。

ナシヒメシンクイ

 

現在までの発生量は平年並。フェロモントラップ調査による誘殺数は一部の地点でやや多い。

ダイズ野菜類花き類

ハスモンヨトウ

 

現在までの発生量は平年並。

キャベツ

コナガ

 

現在までの発生量は平年並。

夏秋
ナス

ハダニ類

 

現在までの発生量は平年並。

アザミウマ類

 

現在までの発生量は平年並。

ネギ

軟腐病

 

現在までの発生量は平年並。高温多湿条件で発生が助長されるので注意し、予防的防除に努める。

ネギアザミウマ

 

現在までの発生量は平年並。

レタス

軟腐病

 

現在までの発生量は平年並。雷雨などの降雨ではね上がった土が作物の傷口に付着すると感染しやすいので強雨後は防除を行う。

腐敗病

 

現在までの発生量は平年並。

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