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令和5年度第52回群馬県公共事業再評価委員会議事録

更新日:2024年3月15日 印刷ページ表示

開催日時

令和6年2月9日(金曜日) 10時00分~11時50分

開催場所

県庁舎28階 281-A会議室

議案討議

(議長)​
対象議案は県7事業となっている。
本日の委員会の進め方は、重点討議議案を中心に討議していきたい。
重点討議議案は
 第1号議案「上信自動車道 吾妻東バイパス」
 第2号議案「上信自動車道 吾妻東バイパス2期」
 第4号議案「一般県道 植栗伊勢線」
の3議案である。

重点討議事業 県事業 第1号議案 上信自動車道 吾妻東バイパス

【議案書により説明】

【質疑・応答】

(議長)
費用便益分析について、残事業B/Cとはどういうものか。

(群馬県)
残事業B/Cは、事業全体の費用からこれまで投資した費用を除いた今後投資する費用と便益を比較したものである。個別評価は吾妻東バイパス区間単体で算出したものであり、一体評価は上信自動車道全体の区間で算出したものである。

(委員)
軟弱地盤層は、令和元年東日本台風による被災により行った調査で判明したものか。軟弱地盤対策による事業費の増額が大きいが、事前に軟弱地盤であることはわからなかったのか。

(群馬県)
軟弱地盤については、令和元年東日本台風により調査を行い判明したものではなく、事業の進捗に合わせて調査を行った結果、判明したものである。当初設計時点では、用地が未取得なこと、費用や時間の問題などから詳細な調査は難しいため、既存の文献資料や粗い間隔のボーリング調査から地質状況を推定している。事業区域は火山性地質であり、詳細な調査を行った結果、軟弱地盤であることが判明した。

(委員)
交通需要予測資料は道路の3便益を算出する前提のものであり、その詳細な内容を拝見したい。
本路線の必要性は明らかであるが、その効果を十分分析できていないと感じている。

(群馬県)
本委員会は、事業の対応方針案についてご意見をいただくものと考えており、数値の算出方法や妥当性の検証をお願いするものではないため、資料の提示は差し控えさせていただきたい。

(委員)
交通需要予測が適切であるか確認するためにも、県でどのような予測を行っているか拝見したい。

(議長)
本委員会の場では数値の算出方法や結果の妥当性を精査するのではなく、各委員からは大局的なご意見をいただきたいと思う。専門的な立場から見て、算出にあたっての注意点やポイントはあるか。

(委員)
評価区間だけを見るのではなく、広域的にどのような交通流となっているのかをよく確認する必要がある。

(群馬県)
将来交通量の算出にあたっては、現況再現を行い、モデルを構築した上で将来予測を行っているが、ご指摘の点については今後留意していきたい。

(群馬県)
本日ご欠席の委員から、「全体事業費が2倍近くに高騰しているが、労務費はそこまで変わっておらず、また資材価格は倍にはなっていないのではないか。」というご質問があった。
全体事業費の増額については、資材高騰や労務費の高騰のみではなく、新たに判明した軟弱地盤への対応や埋蔵文化財の包蔵地の追加なども原因となっている。

(群馬県)
本日ご欠席の委員から、「盛土形式から橋梁形式に変更したことにより、工事の影響範囲の縮小など、事業費以外の効果は得られたか。」というご質問があった。
道路が集落を通過する地区では、工事の影響範囲が縮小されることで、盛土形式に比べ、家屋移転の物件数が少なくなるなど、地域住民の生活への影響を低減することなどの効果が得られている。

(群馬県)
本日ご欠席の委員から、「本事業は吾妻東バイパス2期と一体化されることで便益が最も発揮されるものと思われるが、事業評価においてこの点は適切に考慮されているか。」というご質問があった。
上信自動車道などの高規格道路は複数の区間が一体となって効果を発揮するものであり、一体評価の導入により、路線全体の便益発現を考慮している。一体評価の評価区間は道路ネットワークの起終点を基本としており、今回は未事業化区間を除く上信自動車道全線としている。

(議長)
それでは、第1号議案「上信自動車道 吾妻東バイパス」の対応方針は、「継続」となっている。対応方針について、意見はあるか。

【意見なし】

(議長)
特に意見はないようなので、第1号議案「上信自動車道 吾妻東バイパス」については、以上とする。

重点討議事業 県事業 第2号議案 上信自動車道 吾妻東バイパス2期

【議案書により説明】

【質疑・応答】

(委員)
吾妻東バイパス、吾妻東バイパス2期の並行路線として国道353号、国道145号、主要地方道渋川東吾妻線などの現道があるが、吾妻東バイパス、吾妻東バイパス2期の開通によりこれらの現道の交通量はどのようにバイパスに分担し、変化するのか。

(群馬県)
上信自動車道の将来交通量は前回評価時と比べて増加しており、現道の将来交通量はバイパスへの転換により減少する傾向にある。
なお、吾妻郡内の将来交通需要は減少傾向にあるが、前橋市や吉岡町などの県央地域から中之条町や東吾妻町への将来交通需要は前回評価時より増加傾向にある。

(委員)
広域の高規格道路の整備により、草津町や嬬恋村への交通が増える、また現道の混雑が緩和されるといった事業効果を交通需要の変化の面からも説明すべきである。バイパスとともに現道の交通量の変化を見ることにより、観光への効果のほか、混雑緩和による市民生活へのプラスの効果なども説明が可能となる。

(群馬県)
ご指摘を踏まえ、今後は本線の費用対効果だけでなく、現道の交通量変化の面からの効果なども含めて説明するよう配慮したい。

(群馬県)
本日ご欠席の委員から、「鋼材価格が令和2年から令和5年で1.8倍とあるが、道路工事の中で鋼材の占める比率は何%程度なのか。」というご質問があった。
工事毎に鋼材の占める割合が大小異なるため、全体の平均としては算出できないが、主な傾向として、道路改良工事では材料費が約6割、機械・労務費が約4割を占めており、また橋梁工事では材料費が約7割、機械・労務費が約3割を占めている。

(群馬県)
本日ご欠席の委員から、「沿道自治体から早期整備への声が多数挙がっているが、事業の進行ペースを少しでも加速できる手段や工夫はないか。」というご質問があった。
地元調整、用地取得、埋蔵文化財調査、橋梁等の大型構造物の施工により長期間を要する計画となっているが、引き続き早期開通に向けて用地取得や工事推進を図りたい。また、事業進捗によっては、部分的に一部区間を供用するなど、早期の効果発現にも努めたい。

(群馬県)
本日ご欠席の委員から、「本事業は吾妻東バイパスと一体化されることで便益が最も発揮されるものと思われるが、事業評価においてこの点は適切に考慮されているか。」というご質問があった。
第1号議案の回答と同様に、一体評価の導入により、路線全体の便益発現を考慮している。

(議長)
委員からの質問について、鋼材は材料費の中に含まれると思うが、その割合はわかるか。

(群馬県)
例えば、鋼橋はほぼ鋼材であるが、コンクリート構造物には部分的に鉄筋などを用いるため、鋼材は一部であり、鋼材の割合を算出するのは難しい。

(議長)
それでは、第2号議案「上信自動車道 吾妻東バイパス2期」の対応方針は、「継続」となっている。対応方針について、意見はあるか。

【意見なし】

(議長)
特に意見はないようなので、第2号議案「上信自動車道 吾妻東バイパス2期」については、以上とする。

重点討議事業 県事業 第4号議案 一般県道 植栗伊勢線

【議案書により説明】

【質疑・応答】

(委員)
事業の進捗率が47.7%であり、工期から考えると進捗率が低いが、その原因について説明してほしい。

(群馬県)
道路計画について、地元自治体や地域住民との合意形成に時間を要したことや埋蔵文化財調査の増加、電線共同溝工事の追加により工程が遅延したため、長期間の計画となっている。なお、用地買収の進捗率は高く、早期完成に向けて工事を推進していきたい。

(委員)
完成後、現道と現橋梁はどうするのか。

(群馬県)
現橋梁は撤去を行う。また現道については、周辺に民家もあるためそのまま残し、町道として町に移管する予定である。

(委員)
道路は生活や産業振興に寄与しており、道路整備は商業やまちづくりにも影響するものである。本路線は四万へつながる道路であり、観光にも寄与する。まちづくりの観点で道路の効果を表現する方法もあるのではないか。

(委員)
費用の増加に関して、この辺りは榛名山の噴火の影響を多く受けており、また本県は全国的に見ても古墳が多い地域でもある。事前調査など、早期に多くの情報を収集した方がよい。

(群馬県)
上信自動車道を中心に軟弱地盤対策などにより事業費が増額しており、調査方法などについて今後検討していきたい。

(議長)
それでは、第4号議案「一般県道 植栗伊勢線」の対応方針は、「継続」となっている。対応方針について、意見はあるか。

【意見なし】

(議長)
特に意見はないようなので、第4号議案「一般県道 植栗伊勢線」については、以上とする。
以上で、重点討議議案の討議は終了した。
続いて、重点討議議案以外の議案について討議する。

討議事業 県事業 第3号議案 上信自動車道 長野原嬬恋バイパス

【質疑・応答】

(群馬県)
委員から、「今回、全体事業費や事業期間の見直しはないが、事業期間11年に対して残り7年という中で、前年度までの進捗率が10.7%となっているが、問題ないか。」というご質問があった。
事業費の縮減に向けて、残土ストックヤードや幅員構成の見直しを検討するなど、設計に時間を要している。現時点では、令和11年度の目標に向けて早期に事業を進められるよう用地取得や工事を推進していきたい。

(議長)
それでは、第3号議案「上信自動車道 長野原嬬恋バイパス」の対応方針は、「継続」となっている。対応方針について、意見はあるか。

【意見なし】

(議長)
特に意見はないようなので、第3号議案「上信自動車道 長野原嬬恋バイパス」については、以上とする。

討議事業 県事業 第5号議案 主要地方道 前橋玉村線 朝倉工区

【質疑・応答】

(群馬県)
委員から、「くいちがい交差が解消され、十字交差に変わるのはとても良い。用地買収は順調に進んでいるのか。」というご質問があった。
昨年度末の用地買収進捗率は約6割であるが、今年度末には約7割となる見込みである。地権者が多く全ての用地取得に期間を要しているが、引き続き早期の用地取得に努めていきたい。

(群馬県)
委員から、「B/Cの値が大きく、施工場所から考えても早急に取り組んでほしい。」というご意見があった。
用地取得や埋蔵文化財調査に時間を要しているが、これらが解決した箇所から順次工事を進めており、完成した区間は部分供用を図るなど早期の事業効果発現に努めている。引き続き計画的に事業を進めていきたい。

(群馬県)
委員から、「災害アクセス強化の観点からも、事業の早期整備は必要不可欠と考える。ただし、地権者が多いことや当初から周辺に埋蔵文化財包蔵地があるなど、当初の計画が妥当であったかどうか、検証されたい。」とのご質問があった。
本事業区間は、大規模災害時の対応や物流におけるアクセス強化、高速インターチェンジを活用した広域的な道路ネットワーク確保の観点から整備の重要性は高い。また、前橋市中心部から玉村町へつながる幹線道路であり、北関東自動車道前橋南インターチェンジへのアクセス機能を持つ路線として都市計画決定されている。
本事業計画は、沿道の土地や住環境への影響を考慮して現道拡幅による整備を基本としている。埋蔵文化財については、起業地内の試掘調査の結果、新たに包蔵地が追加指定されたものであり、調査面積の増加はやむを得ず、本事業計画は妥当であると考えている。

(委員)
工区南側のS字カーブ付近は反対地権者がいるようであるが、地元への対策はどうように行っているか。

(群馬県)
事業に反対されている方々についても、事業の必要性を説明した上で、用地取得の進捗に努めている。

(委員)
S字カーブ付近は優良農地という話もあるが、この辺りの用地買収はまだ残っているのか。

(群馬県)
この付近は土地改良された農地であり、用地買収はまだ残っている。

(委員)
用地未買収者に対しても事業効果を十分に説明してほしい。

(委員)
S字カーブ付近について、道路位置の変更により分断農地を減らし営農への影響を抑えたとあるが、反対者がいる現状を考えると、最初から農地に配慮した計画にすべきであったと考えられる。このような内容をしっかりと記録し、本事業に限らず、今後の事業に活かす仕組みを取り入れられるとよい。

(群馬県)
都市計画決定されているため変更前のルートで進めたところもあったが、委員ご指摘のような話もあり、現在群馬県では、事業規模の大きい事業について、計画案決定前の段階からアンケートにより住民の意見を聴き、地域ニーズを反映させる取組を行っている。

(議長)
それでは、第5号議案「主要地方道 前橋玉村線 朝倉工区」の対応方針は、「継続」となっている。対応方針について、意見はあるか。

【意見なし】

(議長)
特に意見はないようなので、第5号議案「主要地方道 前橋玉村線 朝倉工区」については、以上とする。

討議事業 県事業 第6号議案 渡良瀬幹線道路 塩原工区

【質疑・応答】

(群馬県)
委員から、「計画変更の理由について、『想定よりも急峻な地形のため大規模な盛り土工事が必要となり、工事費が大幅に増加することが判明した』とあるが、この変更理由で問題ないか。」というご質問があった。
一般的に概略設計は既存の地形図や現地確認で計画決定するものであり、本事業についても同様な手順で計画決定している。計画箇所は急峻で入り組んだ地形をしており、詳細な調査・測量の上で計画変更となることはやむを得ないと考えている。

(委員)
事業費の増加割合が2倍近くと大きく、このような変更理由の表現であると、事前調査が不十分であったと思われることが懸念される。

(群馬県)
ご意見を参考にしたい。

(委員)
みどり市は渡良瀬幹線道路に期待しており、都市計画道路の見直しも進んでいる。みどり市とも情報共有を図りながら進めてほしい。

(委員)
委員からの交通需要予測資料を提示してもらいたいという意見に対して、「本委員会は、数値の算出方法や妥当性の検証をお願いするものではないため、資料の提示は差し控えたい。」との回答であった。たしかに本委員会は数値の算出方法や妥当性の検証を行う場ではないと思うが、建設的で充実した議論とするためにも、各委員から情報提供を求められた場合、公文書として開示可能な情報については、積極的に情報提供していただきたい。

(群馬県)
ご指摘を踏まえ、検討していきたい。

(議長)
それでは、第6号議案「渡良瀬幹線道路 塩原工区」の対応方針は、「継続」となっている。対応方針について、意見はあるか。

【意見なし】

(議長)
特に意見はないようなので、第6号議案「渡良瀬幹線道路 塩原工区」については、以上とする。

討議事業 県事業 第7号議案 烏川支川 房坂川

【質疑・応答】

(群馬県)
委員から、「便益が前回評価時よりも減少しているが、これは下流域の人口減少や公共土木施設の撤去によるものか。」というご質問があった。
現地の保全人家数や公共土木施設に変更はないが、国のマニュアル改定に伴い便益算定上の被害率や係数が変更され、全壊家屋数及び想定死者・行方不明者数が減少したことにより、便益が減少している。

(議長)
それでは、第7号議案「烏川支川 房坂川」の対応方針は、「継続」となっている。対応方針について、意見はあるか。

【意見なし】

(議長)
特に意見はないようなので、第7号議案「烏川支川 房坂川」については、以上とする。

(議長)
議案については以上となるが、何か意見はあるか。

【意見なし】

(議長)
これで議案討議を終了する。
今回の資料のうち委員名簿については、非公表とさせていただく。
そのほかに公表を差し控える資料はあるか。

【特になしの声】

(議長)
それでは、群馬県公共事業再評価委員会運営要領第5条に基づき、今回の委員会資料等の公表については、委員の意見を踏まえ事務局で判断いただければと思う。
以上で、「議事」は終了した。進行を、事務局に返す。

(事務局)
委員の皆様には、長時間にわたりご議論を頂きありがとうございました。
以上をもちまして閉会とします。

閉会(11時50分)