群馬県県立病院経営強化プラン（中期経営計画）について

1 計画策定の趣旨

　地域において必要な医療を安定的かつ継続的に提供していくための中期経営計画として、群馬県県立病院経営強化プラン（中期経営計画）を策定しました。

2 計画の位置付け

　群馬県の新・総合計画（ビジョン）『群馬から世界に発信する「ニューノーマル」』を実現するための個別計画であり、群馬県行政に係る計画のうち、病院局における最上位計画です。また、総務省の『持続可能な地域医療提供体制を確保するための公立病院経営強化ガイドライン』（令和4年3月）に基づく「経営強化プラン」です。

3 計画の期間

　令和6年度から令和9年度までの4年間の計画とします。

4 計画の管理

　外部有識者による県立病院経営評価委員会において実施状況を毎年度評価し、公表します。

5 運営理念

　「県民の健康と未来を守るために、安全で安心な高度専門医療を継続して提供します。」

　県立病院には、地域において必要とされる医療のうち、高度な専門性や採算性等の面から他の医療機関による提供が困難な医療を提供するという使命があります。県立4病院（心臓血管センター、がんセンター、精神医療センター、小児医療センター）は心疾患、がん、精神、周産期含む小児、それぞれの分野における高度専門医療の拠点として、県内各病院をはじめとする関係医療機関と連携しながら、県民に安全、安心で質の高い医療を提供します。

6 基本方針

他の医療機関による提供が困難な高度専門医療や不採算医療を継続して提供します。

　少子高齢化の進展による人口減少社会において、今後も患者数の減少が見込まれる中、医療従事者の不足や、診療報酬の抑制傾向、加速するデジタル技術活用への対応、新興感染症の拡大や大規模災害への対応など、県立病院を取り巻く環境は更に厳しくなることが予想され、高度専門医療を追求しながら収支を改善し、経営の安定化を目指す難しい舵取りが求められています。

　こうした状況においても、地域において必要とされる医療のうち、高度な専門性や採算性等の面から他の医療機関による提供が困難な医療を継続して提供することが県立病院の役割であり、その役割を果たすべく、高度専門医療の更なる充実や、人材の確保と育成、将来にわたり健全な経営を維持するための取組を推進します。

医療の質の向上や効率化のため、デジタルトランスフォーメーションを推進します。

　医療の質の向上と医療情報の連携、事務処理の一層の効率化のため、デジタルトランスフォーメーションを推進します。「病院局DX推進委員会」や「病院別DX推進委員会」を中心として、必要な取組の検討や進捗の管理を行います。国の「医療DXの推進に関する工程表」を踏まえ、オンライン資格確認制度の普及や、電子カルテ情報の標準化に取り組むとともに、RPAやAI技術を活用した業務の効率化、今後需要の増加が見込まれる遠隔医療その他医療機能のデジタル化への対応にも取り組みます。

7 本計画における3本柱

（1）県立病院としての機能強化

• 不採算、特殊部門に関わる医療及び高度専門医療に取り組み、計画的な医療機器の更新や、更なる医療技術の向上を図るとともに、関係機関との連携を強化します。
• 新型コロナウイルス感染症対応の経験などを踏まえて、地域において果たすべき役割を見直し、患者サービスの向上や医療安全の徹底等を通じ、安心で信頼される病院づくりを目指します。

（2）群馬の医療を担う人材の確保と育成

• 高度専門医療を維持、向上させるため、医師、看護職員等の専門職種の確保、定着に取り組むとともに、職員の資質を向上するための取組を推進し、県立病院の魅力向上に努めます。
• 医師や看護師等の働き方改革への対応を念頭に適切な労務管理やタスクシフト／シェアの推進等に取り組みます。

（3）経営の健全化

• 高度専門医療を継続的に提供するための基盤となる、財務体質を強化するため、地域医療機関との連携による患者数の増加や新たな加算の算定等による収益の向上、医薬品費・診療材料費・経費等の費用の削減に積極的に取り組みます。
• 中長期的な患者動向等を踏まえ、病床の機能や規模、診療科等の見直しを進めます。

8 収支計画

　病院ごとに収支計画を作成し、本計画期間内において経常収支を黒字化させることを目標とします。

• 群馬県県立病院経営強化プラン（中期経営計画） （PDF：3.2MB）
• 群馬県県立病院経営強化プラン（中期経営計画）概要版 （PDF：432KB）

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