本文
お子さんに対する抗菌薬の適正使用について
更新日:2024年8月13日
印刷ページ表示
「風邪」に抗菌薬は効きません!
「子どもが風邪を引いたから…」と抗菌薬をもらいに病院に行っていませんか?そもそも、風邪の原因の多くはウイルスであり、抗菌薬は効きません。抗菌薬は主に細菌に対して効果があるお薬であり、不適切な使い方によって、その抗菌薬が必要な場面で効かなくなることがあります。
風邪は、ウイルスに感染することで鼻水・鼻づまり・咳・発熱などの症状が引き起こされる病気です。
しかし、抗生物質などの抗菌薬は、細菌を攻撃する薬なので、ウイルスには効きません。風邪のときに抗菌薬を服用することで、治す効果はないのに、副作用が出たり、薬剤耐性菌(※注)が生じるおそれがあるので注意してください。
(※注)薬剤耐性菌とは、抗菌薬への耐性を持つ細菌のことです。耐性菌が増えると、これまでは、抗菌薬で適切に治療をすれば軽症で回復できた感染症が、治療が難しくなって重症化しやすくなり、さらには死亡に至る可能性が高まります。
- 医療の現場で、必要のない抗菌薬を処方しないという取組が重要です。医師に自分の症状を詳しく説明し、医師が適切な診断を下せるよう、ご協力をお願いします。
- 一人ひとりが薬を適正に使用することが重要です。医師や薬剤師の指示を守り、必要な場合に、適切な量を適切な期間、服用しましょう。
- 風邪を引き起こすウイルスは100種類以上存在すると言われており、特効薬が無いため、十分な休養や睡眠、水分や栄養摂取などを基本とした自然治癒が中心となります。また、発熱に対して解熱剤を服用するなど、症状に合わせた対症療法も有効です。日ごろから、正しい手洗いなど、感染予防対策を実践することも大切です。
薬剤耐性菌の拡大を避けることにもつながるため、また皆様の大切な医療費を適正に使うため、ご理解とご協力をお願いいたします。
参考リンク
(政府広報)抗菌薬が効かない「薬剤耐性(AMR)」が拡大! 一人ひとりができることは?<外部リンク>
(厚生労働省ホームページ)薬剤耐性(AMR)対策について<外部リンク>