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群馬県スポーツ推進審議会(令和6年度第1回)開催結果について
1 日時
令和6年9月13日(金曜日)14時00分~15時12分
2 場所
群馬県庁29階 第1特別会議室
3 出席者
委員(15名中14名出席)
遠藤 祐司 公益財産法人群馬県スポーツ協会会長
齊藤 秀夫 群馬県中学校体育連盟会長
小野里順子 群馬県総合型地域スポーツクラブ連絡協議会副会長
川原 武男 群馬県パラスポーツ協会会長
木村 典代 高崎健康福祉大学健康福祉学部教授・公認スポーツ栄養士
小林 直子 群馬県スポーツ少年団指導者協議会副委員長
設樂 政江 群馬県スポーツ推進委員協議会副会長
菅谷美沙都 上武大学ビジネス情報学部講師
高橋俊一郎 群馬車椅子バスケットボール連盟会長
高橋 伸次 高崎経済大学地域政策学部名誉教授
武 育子 群馬県レクリエーション協会指導委員会委員長
田島 正徳 群馬県高等学校体育連盟会長
野村 徹 群馬県小学校体育研究会会長
福島 真季 公募委員
4 配付資料
- 次第
- 「群馬県スポーツ推進計画」に係る実施状況の点検・評価について
- 伊香保国スポ2025について
- 湯けむり国スポ・全スポぐんま2029の準備状況について
- 群馬県スポーツ推進審議会委員名簿
5 協議事項
〈事務局説明〉
上記協議事項について、配付資料により事務局から説明を行った。
〈委員からの主な意見・発言等〉
委員発言
群馬県内の総合型地域スポーツクラブが年々減少していることは事実であり、今年は29クラブ(群馬県総合型地域スポーツクラブ連絡協議会登録)となっている。また、現状としては、自分たちだけで活動をしているクラブと総合型地域スポーツクラブ全国協議会に登録して色々な事業を実施していこうというクラブに分かれて進んでいる。このため、数年前から、クラブの数を増やすのではなく、現存するクラブの質を高めていこうという考え方で活動をしているということを御了解いただきたい。
事務局
来年度、新たな「群馬県スポーツ推進計画」を策定する年度となっているため、いかにそういった特色を反映させていくかという点で、今後も検討していきたい。
委員発言
「政策目標2 スポーツによる共生社会の推進」における「施策1.障害スポーツの参加」について、目標項目を「県障害者スポーツ大会の参加人数」としており、策定時の現状から令和5年度実績にかけて大幅に参加人数が減少しているが、どのような原因が考えられるのか。コロナだけが原因ではないと感じている。
委員発言
障害者スポーツ大会については、「福祉施設からの参加」と「特別支援学校からの参加」という2つの大きな柱がある。「福祉施設からの参加」については、コロナやインフルエンザ等の様々な感染症がある中で、外との接触を避け、参加にかなり慎重な姿勢となっている。さらに、障害者が参加するためには、施設の職員の協力も必要不可欠であるが、福祉人材が不足している状況であり、なかなかそこまで手が回らないという声も多く、今後も厳しい状況が続く見通しである。また、「特別支援学校からの参加」については、コロナの影響もあり、特に運動部の部活動で部員が集まらないという状況となっている。さらに、今年度から特別支援学校高等部の体育大会が廃止、小中学校についても廃止ないしは縮小となってきている。このことから、そもそも障害者がスポーツと結びつく部分が、脆弱になってきており、その先の県障害者スポーツ大会への参加が、今後も厳しいと考えている。このように、2029年の全スポに向けて、競技力向上以前に「選手の確保」という問題がある。しかし、この状況を解消すべく、県の方で「パラスポーツ普及メンター」を新設し、特別支援学校の生徒をスポーツに結びつける活動を行っている。
委員発言
もう1点話をしたいのが、「県障害者スポーツ大会」以外にも、様々なパラスポーツ団体がそれぞれ地域で大会や体験会を開催している。その参加人数を含めると、もっとパラスポーツの大会に参加している人がいるのではないかと感じる。また、そうした地域で開催されている大会等の状況を把握する方が、どれだけパラスポーツが普及されているかということが分かると思う。
事務局
1つの指標だけで確認するのではなく、もう少し裾野が広いのではないかという御提案だと思う。今回すぐ見直すことは難しいが、来年度の計画策定の検討の中で、どこまで対象を広げるか検討していきたい。
委員発言
地域で開催しているパラスポーツの大会について、県に報告が上がっていないということなのか。
委員発言
県には報告している。特に体験会については、パラスポーツ協会の方で集約している。それを今後どのように計画に取り込んでいくかは、県と一緒に考えていきたい。
委員発言
まず1点目について、「政策目標1 スポーツによる健康増進・生きがいづくり」における「施策3 子どものスポーツ機会の充実」に関して、「全国平均との差」を基準としているが、全国平均のデータが分からなかったため、全国的に運動部が増えている中で、さらに群馬県内の子どもの運動量が増加しているのかということを伺いたい。また、2点目について、中学校の方が全国平均と比べて運動時間が多いと感じたため、小学生と中学生との違いがあれば、伺いたい。
事務局
まず1点目の質問について、全国的に体力・運動量は低下傾向にあるが、その中で、群馬県においては減少傾向が低く収まっている。このため、現状の体力について、群馬県は全国平均を上回っている傾向にある。また、2点目の質問の小学校と中学校の差について、「なぜ小学校が低いのか」という点の原因は、要因を限定することは難しい。一方、中学校については、これまでも部活動での時間数が全国平均よりも高い状態をキープしているため、授業時間以外の部分として、プラスに働いていると考えている。
委員発言
先ほどの御質問に関して、小学校の様子をお伝えしたい。授業以外の運動時間について、現在は暑さによる熱中症指数で31を超えると「外で遊べない」ということがある。このため、外で遊べるのは「朝登校した時」に限られている。こうした状況もあり、群馬県においては、授業以外の運動時間が少ないという結果となっていると感じる。また、地域性として、群馬県は車移動が多く、子どもの登下校も送り迎えをする家庭がたくさんある。この点で「歩く機会が少ない」ということもあり、この部分も運動時間に含めるとすると、全国的に低くなってしまうのかなと考える。
委員発言
同様の項目について、小学校4年生からクラブ活動が始まっていると思うが、4年生及び6年生についても、マイナスとなっているのか。
事務局
こちらの調査については、全国的に小学校5年生と中学校2年生を対象とした調査である。4年生と6年生については、現状把握できていない。
委員発言
小学校の運動時間が少ないという点については、働いている家庭の場合、学童に子どもを預けなくてはならならず、習い事に迎えには行けるが、送って行く時間に仕事が終わらないという課題がある。一部、学童とスポーツクラブがセットになっているところもあるが、若干数に限られている。このため、習い事やスポーツを子どもに経験させたいが機会が得られないという家庭がかなりあると感じる。この環境を改善して欲しい。また、幼少期から子どもにスポーツを経験させたいと思っている。例えば、幼稚園等におけるリトミックを広めることや、小学校において、外に出なくても体育の時間以外で運動できる時間を設けられたら良いのではないかと感じた。
委員発言
学校のクラブ活動等の方針が変わってきていることも影響するのだろうか。
事務局
いただいた様々な御提案等の委員の御意見については、関係所属へ繋ぎたいと思う。
6 報告事項
(1)伊香保国スポ2025について
〈事務局説明〉
上記報告事項について、配付資料により事務局から説明を行った。
なし。
(2)湯けむり国スポ・全スポぐんま2029の準備状況について
〈事務局説明〉
上記報告事項について、配付資料により事務局から説明を行った。
〈委員からの主な意見・発言等〉
委員発言
全スポに向けて、バリアフリー化を含めた施設整備が大きな課題になってくると思う。今後調査を実施すると思うが、ぜひ障害者目線として、競技をする障害者の方も調査に参加させていただきたい。
事務局
競技施設のバリアフリー調査を今年の10月から開始する予定である。パラスポーツ協会に御協力いただくほか、各競技団体や障害区分ごとの障害団体、関係市町村等の方々をメンバーとして調査を行う。なお、パラスポーツ競技については、中央競技団体の視察がないため、今回のバリアフリー調査をもって、競技会の運営ができるかどうかの確認をしていくこととなる。この結果を踏まえ、必要な施設整備を行っていく予定である。
以上