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令和6年度群馬県農業技術センター研究成果発表会

更新日:2025年1月22日 印刷ページ表示

 農業技術センターの最新研究成果を、令和7年2月4日(火曜日)10時00分~16時00分に群馬県庁ビジターセンターで発表しました。

1 研究成果発表会課題一覧(午前)

課題1:ナシ「群馬N2号(仮称)」の特性

 ナシ新品種「群馬N2号(仮称)」(令和5年12月19日出願公表)は、主要品種「幸水」より収穫期が一週間早く盆需要に間に合う極早生の青ナシ品種である。果実重は560グラム 程度で「幸水」より大果で、酸味は「幸水」と同等である。本県初のナシ登録品種となる。

課題2:ブルーベリーの生育に及ぼす土壌要因の解明

 ハイブッシュブルーベリーの生育が良好な園地では、共通した土壌管理方法の実施により、仮比重0.8以下、孔隙率70%以上の生育に適した土壌が形成され、その結果、樹勢を維持できる。

課題3:ブドウ新梢管理装置の実用化

 生食用ブドウ棚の葉面上において、接触部材を副梢の茎葉に接触させながら移動させる装置を開発した。この装置により副梢の伸長を抑制でき、果実品質等への影響もなく、副梢管理にかかる年間56時間/10アールを短縮することができた。

課題4:令和6年の果樹カメムシの発生と被害

 令和6年のチャバネアオカメムシのトラップへの誘殺数は平年を大きく上回り、果樹類で大きな被害が見られた。令和6年の状況をとりまとめるとともに、近年の発生状況を考察する。また、令和7年1月に採集した落ち葉内の越冬量調査結果から、令和7年の発生を予測する。

課題5:鉢物カーネーション栽培における植物成長調整剤処理におけるわい化効果

 バウンティフロアブルの延べ成分量3.23ミリリットル/リットル/10アール以上で、カーネーション「クレア」に対して伸長抑制効果がある。

課題6:発酵キャベツ芯を活用した新規加工食品の開発

 本県はキャベツの一大産地であり、県内にはキャベツ加工製造企業も多く存在している。しかし、芯は取り除かれ毎年大量に廃棄している現状がある。そこで、キャベツの芯を発酵し機能性を高め、餃子餡への利用検討を行った。

2 研究成果発表会課題一覧(午後)

課題7:AI自律型除草ロボットの除草効果と有機野菜栽培等への適用性の検証

 有機栽培における除草作業の省力化を目的に、ほ場内を自律走行するAI除草ロボットの開発及び実証試験を行ったところ、無除草区と比較した除草率は約70%となり、手取り除草作業時間は約50%削減することが可能であった。

課題8:嬬恋村における可給態窒素マップを活用した可変施肥による施肥コストの削減

 農業技術センターでは農研機構と共同で嬬恋村の農地で詳細な可給態窒素マップを作成した。これを活用して現地ほ場で実証試験を行ったところ、可変施肥により慣行比で施肥窒素量を17%、追肥の労働時間を8.2時間/ヘクタール/人削減できることが示唆された。

課題9:イチゴ新品種「群馬I-Rg1(仮称)」および「群馬I-Rg3(仮称)」の育成

 「群馬I-Rg1(仮称)」は、極早生の一季成りイチゴ品種で、販売単価の高い年内収量および2月までの早期収量、総収量が多く、甘い香りを伴う良食味品種である。「群馬I-Rg3(仮称)」は、早生の一季成りイチゴ品種で、販売単価の高い年内収量および2月までの早期収量が多く、高糖度と適度な酸味を併せ持つ良食味品種である。

課題10:イチゴ新品種「群馬I-Rg1(仮称)」および「群馬I-Rg3(仮称)」の病害抵抗性評価

 イチゴ栽培において炭疽病・萎黄病・疫病は大きな減収につながる重要病害といわれている。本報告では、イチゴ新品種「(群馬I-Rg3仮称)」および「(群馬I-Rg3仮称)」の3病害に対する抵抗性評価を接種試験により検討したので紹介する。

課題11:育種におけるDNAマーカーの活用成果について

 農業技術センターで取り組んでいるイチゴ、ウメ、ナシ、アジサイ、コギク育種について、育種年限短縮など効率化に貢献するDNAマーカーの活用状況について報告する。

課題12:単為結果性ナスの利用による半促成ナスの安定生産技術の開発

 半促成ナス栽培における単為結果性ナス「Pc 鶴丸」の、仕立て方法及び肥培管理方法による収量特性と、栽培管理に係る経済性を紹介する。

課題13:施設キュウリ新整枝法「群馬県版更新型つる下ろし整枝法」の開発

 施設キュウリにおいて、簡易な新整枝法「群馬県版更新型つる下ろし整枝法」を開発した慣行の摘心整枝法と比較して収量は同程度、品質は上回った。

課題14:令和6年産麦類赤かび病発生の状況

 発生予察係は毎年5月に県内の小麦23地点、二条大麦10地点、六条大麦5地点で赤かび病発生状況調査を行っている。令和6年は過去10年で最も高い発病ほ場割合であった。そこで、令和6年の赤かび病の発生状況等をまとめるとともに、気象的要因について考察したので報告する。

課題15:令和6年イネカメムシの発生と防除に関する取組について

 令和5年秋に、不稔による大幅な減収の事案が確認され、近年見られなかったイネカメムシの被害と考えられた。令和6年2月に県内でイネカメムシの越冬が確認され、7 月以降は水田内へのイネカメムシの侵入が広い地域で確認された。今回は県内の発生状況と、防除事例と被害について発表する。