本文
令和6年度 病害虫情報 第8号(トマトキバガ)
更新日:2025年3月25日
印刷ページ表示
令和6年度病害虫情報第8号 トマトキバガ(PDF:811KB)
トマトキバガの発生に注意
トマトキバガの「幼虫」が葉や果実を食害します。
- 群馬県内では、令和6年7月に中部地域に設置したトラップで誘殺が初めて確認され、同年10~12月に西部、北部、東部の各地域のトラップでの誘殺が確認されました。総誘殺数は北部のトラップで最も多くなっています(図1)。
- トマトキバガは寒さに強いため、本県でも越冬している可能性があります。
- そのため、令和7年は早い時期から飛来する可能性があり、特にトマト(その中でも夏秋トマト)での被害が懸念されます。
- 被害葉はハモグリバエ類の食害と類似するため、被害の特徴をよく観察し防除の判断を誤らないよう注意しましょう。
図1 県内のトラップへの誘殺状況(令和6年7~12月抜粋)
図2 成虫から卵の特徴
※「成虫」「幼虫」の画像は農林水産省原図、その他の画像はすべて岩手県病害虫防除所(提供)。【無断転載禁止】
※ 引用:岩手県病害虫防除技術情報R5-2,R5-3
防除対策
(1) 物理的防除
・ハウスの開口部すべてに防虫ネット(目合い0.8ミリメートル以下)を設置してください。
(2) 耕種的防除
- 苗に寄生していないかよく確認し、健全な苗を定植してください。
- 幼虫や卵の除去、灰色かび病等の二次的な感染防止のため、摘葉や整枝を適切に行いましょう。
- 残さは発生源となるため、栽培終了後は速やかに処分してください。特に被害茎葉及び果実は発生源となるため、土中深くに埋設するか、ポリ袋等で十分密閉したのち適切に廃棄してください。
- 周辺のナス科雑草は増殖源になる可能性があるため、除草に努めてください。
(3) 化学的防除(薬剤散布)
- ほ場での発生や作物被害が確認された場合は直ちに薬剤散布を行ってください。
- オオタバコガやコナジラミ類を防除する際に、トマトキバガにも登録のある薬剤を選択することで、発生抑制につながります。
- 薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統薬剤の連用は避けてください。
詳細な内容はこちら↓