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群馬県立敷島公園新水泳場 防災施設整備計画(案)について
群馬県立敷島公園新水泳場の防災面での役割・位置付け・整備方針を定めた整備計画を策定しました。
群馬県立敷島公園新水泳場 防災施設整備計画(案) (PDF:569KB)
1 防災上の位置付け
本計画は、関連計画や防災部局による専門的助言を踏まえ、群馬県立敷島公園新水泳場の防災上の役割・位置付け等を明確にし、災害時に防災施設としての機能を十分に発揮させることを目的としている。
関連計画名ichi |
計画内での位置付け |
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前橋市地域防災計画 (前橋市防災会議) |
敷島公園が指定緊急避難場所(地震・火災)として位置付けられている。 |
群馬県国土強靱化計画 (群馬県) |
大規模災害時に避難場所や活動拠点として活用される防災公園の整備及び都市公園の防災機能の強化を促進する事業の一つとして、新水泳場整備が位置付けられている。 |
敷島エリアグランドデザイン (群馬県・前橋市) |
デザインコードにおいて防災面において安心安全に使用できるようにすることが定められている。 |
2 計画地の現状
(1) 公園の概要
名称:群馬県立敷島公園
所在地 :群馬県前橋市敷島町
公園種別:運動公園
公園規模(県管理区域):面積 約17.8ヘクタール
主要施設構成:
- 正田醤油スタジアム群馬(陸上競技場)
- 補助陸上競技場
- 上毛新聞敷島球場(野球場)
- アースケア敷島サッカー・ラグビー場(サッカー・ラグビー場)
- システム・アルファ敷島テニスコート
- 水泳場(※令和6年~令和10年建替え)
- 駐車場
(2) 敷島公園新水泳場の諸元
建物用途:屋内水泳
- 階数:地下1階、地上2階
- 主要構造:鉄筋コンクリート造、鉄骨造、木造(屋根)
- 基礎:直接基礎
- 耐火・防火の種類:耐火建築物
3 施設整備方針
(1) 避難想定人数
最大避難可能人数(短期):防災に資する面積3,600m2/2m2※/人=1,800人
※『避難所開設・運営マニュアル』(令和5年6月 前橋市)より
(2) 防災性能
耐震性能
- 施設として十分な耐震性を確保し、施設利用者の安全を確保する。
- 大空間で大人数を収容する施設として、非構造部材、設備や備品等についても、適切な落下対策を講じる。
耐火性能
・燃えにくく有毒ガスを発生しない内装材を使用するとともに、諸室の用途に適した防炎・防火設備を設置する
その他
- 内水氾濫(雨水出水)について、施設内への浸水防止に適切な対策を講じるとともに、電気系機械室や非常用発電設備等、施設の機能維持や災害時対策上重要な諸室・設備の設置位置等についても浸水・冠水対策に配慮した計画とする。
- 利根川の氾濫(堤防決壊・越水)等の大規模・広域水害時には極めて大きな浸水深が想定される立地条件に鑑み、在館者等の生命の保護の観点から、適切な避難の確保等に配慮した計画とする。
(3) 避難経路
- 建物内外について災害時の避難動線を確保し利用者の安全を守るとともに、緊急車両の動線や寄付きにも配慮する。
- バランスよく避難口を配置し、安全に内外部への避難ができるよう、避難動線を複数確保する。
(4) 備蓄
・備蓄物資量は、避難者100名が発災後3日間に最低限必要な量以上を確保する。
(5) インフラ途絶時の電源確保、トイレ利用
- 各関連法規の予備電源装置及び施設内の必要負荷への停電時送電用として、10時間以上の連続運転が可能な非常用発電設備を設置する。屋内設置を基本とし、災害に備えた備蓄燃料を確保する。
- 災害時の緊急電源としても活用できるポータブル電源を準備する。
- 水洗トイレ機能を確保するため、バックアップ電源を受水槽ポンプにも給電し、安心して利用できる清潔なトイレ環境を確保する。
(6) その他
・災害支援型の自動販売機を設置する。
4 災害時の機能・役割
(1) 各スペースの用途(令和7年3月時点)
階数 | エリア | 非常電源の有無 | 諸室 | 通常時の利活用方法 | 災害時の機能・利活用方法 |
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2階 | 観覧 エリア |
○ | トイレ | 施設来場者が利用するトイレとして使用する。 | 避難者が避難時に使用する。 |
カームダウン室 | 障がいを持っている方がパニックから気持ちを落ち着かせるスペースとして使用する。 | 避難者がパニックから気持ちを落ち着かせる部屋として使用する。 | |||
授乳室 | 乳児を同伴する利用者が授乳等の目的で使用する。 | 避難者の待避・休憩場所として使用する。乳児を同伴する避難者が授乳等の目的で使用する。 | |||
観覧席 | 大会時の観客席として使用する。 | 避難者の待避・休憩場所として使用する。 | |||
○ | ホワイエ | 大会時の観客の入退場における溜まりのスペースとして使用する。 | 避難者の待避・休憩場所として使用する。 | ||
通路 | 大会時の観客の入退場における溜まりのスペースとして使用する。 | 避難者が避難場所まで移動するために使用する。 | |||
設備 エリア |
○ | 空調機械室 | 施設運営に必要な機械設備を設置する。 | 災害時の施設運営に必要な機械設備を設置する。 | |
○ | 電気室 | 施設運営に必要な電気設備を設置する。 | 災害時の施設運営に必要な電気設備を設置する。 | ||
○ | 発電機室 | 施設運営に必要な発電設備を設置する。 | 災害時の施設運営に必要な発電設備を設置する。 | ||
○ | 防災備蓄倉庫 | 防災物資を備蓄するスペースとして使用する。 | 避難者用の物資を備蓄するスペースとして使用する。 | ||
その他 | ダクトスペース等。 | 災害時の施設運営に必要な配管設備等を設置する。 | |||
1階 | ENT エリア |
○ | 管理事務所 | 施設の運営に必要な事務及び管理全般を行う。 | 避難者の相談窓口や情報提供、関係機関との連絡場所として使用する。 |
○ | トイレ | 施設来場者が利用するトイレとして使用する。 | 避難者が避難時に使用する。 | ||
授乳室 | 乳児を同伴する利用者が授乳等の目的で使用する。 | 避難者の待避・休憩場所として使用する。乳児を同伴する避難者が授乳等の目的で使用する。 | |||
自販機スペース | 自動販売機を設置するスペースとして使用する。 | 災害時の備蓄飲料となる災害対応自動販売機の設置スペースとして使用する。 | |||
○ | ラウンジ・ロビー | 利用者の出入り及び待機・休憩スペースとする。 | 避難者の待避・休憩場所として使用する。 | ||
通路 | 利用者の出入り及び待機・休憩スペースとする。 | 避難者が避難場所まで移動するために使用する。 | |||
プール管理関連エリア | ○ | 会議室(1)~(3) | 研修、講習会、会議等に使用する。 | 避難者の待避・休憩場所として使用する。 | |
会議室(4)~(6) | 研修、講習会、会議等に使用する。 | 避難者の待避・休憩場所として使用する。 | |||
審判員控室 | 審判員専用の更衣室、控え室として使用する。 | 避難者の待避・休憩場所として使用する。 | |||
○ | 医務室 | 施設内のけが人、急病人等の救護、応急処置をする際に使用する。 | 避難者が待避し、応急処置を行う場所として使用する。 | ||
監視員・指導室 | 監視員・指導員の控え室として使用する。 | 避難者の待避・休憩場所として使用する。 | |||
大会運営室 | 大会時には大会運営本部室や役員室として使用する。 | 避難者の待避・休憩場所として使用する。 | |||
表彰準備室 | 大会時には表彰準備に使用する。 | 避難者の待避・休憩場所として使用する。 | |||
放送室・記録室 | 大会時に大型表示装置の操作や競技判定、タイム記録をする室として使用する。 | 避難者に対する連絡用の放送施設として使用する。 | |||
記者室 | 大会時に記者が控え室として使用する。 | 避難者の待避・休憩場所として使用する。 | |||
スタッフ更衣室 | スタッフの更衣室として使用する。 | 避難者の着替え場所として使用する。 | |||
給湯室 | 施設来場者が利用する給湯室として使用する。 | 避難者が避難時に使用する。 | |||
倉庫 | 備品や廃棄物等を保管する倉庫として使用する。 | 避難生活の廃棄物等を一時保管する倉庫として使用する。 | |||
通路 | 利用者の通路として使用する。 | 避難者が避難場所まで移動するために使用する。 | |||
更衣室 エリア |
更衣室 | プール利用者の更衣室として使用する。 | 避難者の待避・休憩場所として使用する。避難者の着替え場所として使用する。 | ||
選手召集室 | 競技前の招集室として使用する。 | 避難者の待避・休憩場所として使用する。 | |||
選手ラウンジ | 招集室の前室として待機等に使用します。 | 避難者の待避・休憩場所として使用する。 | |||
ドライランド | 水中練習前のウォーミングアップ、練習後のストレッチ等に使用する。 | ー | |||
採暖室 | プール利用者の身体を短時間で温めるために使用する。 | 避難者の待避・休憩場所として使用する。避難者の身体を短時間で温めるために使用する。 | |||
器具庫 | 備品等の収納場所として使用する。 | ー | |||
トイレ・シャワー | 施設来場者が利用するトイレ・シャワー室として使用する。 | 避難者が避難時に使用する。 | |||
通路 | 利用者の通路として使用する。 | 避難者が避難場所まで移動するために使用する。 | |||
プール エリア |
50mプール、飛込み兼25mプール | プールとして利用する。 | ー | ||
プールサイド | 大会役員席や競技指導を行う場所として使用する。 | ー | |||
観覧席 | 大会時の観客席として使用する。 | 避難者の待避・休憩場所として使用する。 | |||
設備 エリア |
トレーニング室 | トレーニングマシンを設置し、利用者の体力向上のために使用する。 | ー | ||
空調機械室 | 施設運営に必要な機械設備を設置する。 | ー | |||
自転車置き場 | 自転車置き場として利用する。 | ー | |||
その他 | ダクトスペース、自転車置き場等。 | 災害時の施設運営に必要な配管設備、屋外待避場所として使用する。 | |||
地下1階 | 地下エリア | ろ過機械室 | 施設運営に必要なプール水のろ過設備を設置する。 | ー | |
空調機械室 | 施設運営に必要な機械設備を設置する。 | 災害時の施設運営に必要な機械設備を設置する。 | |||
消火ポンプ室 | 火災時に使用するの消化ポンプを設置する。 | 火災時の消火活動に使用する。 | |||
ボイラー室 | 施設運営に必要なボイラー設備を設置する。 | ー | |||
その他 | ダクトスペース等。 | 災害時の施設運営に必要な配管設備等を設置する。 |
5 運営方法
(1) 避難訓練
公園の関係者や地元住民と、緊急時に備えた合同防災訓練等を年に1回程度実施し、連携体制を構築する。
(2) 開放方法
屋外の避難スペースは常時開放されている。屋内については、県の指示のもと指定管理者が出入口の開放を行う。
6 整備スケジュール
令和6年度:設計、解体工事
令和7年度:設計、解体工事、建設工事
令和8年度:建設工事
令和9年度:建設工事
令和10年度:建設工事