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小麦赤かび病の発生リスクが高まっています
							更新日:2025年5月9日
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					- 2回目の防除をお願いします。
- 赤かび病が発生しやすい気象条件で経過しています。
- 今後も赤かび病が、やや発生しやすい気象が予報されています。
- そのため、赤かび病の発生に警戒してください。
気象の経過(前橋の気象データ)
- 令和7年4月以降、降雨日が多く、気温は平年より高い傾向で経過しています。また、4月20日~5月7日にかけて、周期的に降雨日が観測されています。
- 令和7年3月11日~5月8日までの赤かび病の「胞子が飛びやすい気象条件の日(注1)」、胞子の元となる「殻が作られる気象条件の日(注2)」の累積日数は、昨年や平年より多く、赤かび病の発生リスクが高くなっています(表1、表2)。
- 特に4月20日~5月8日にかけて、連続的に出現しています(表2)。
| 胞子が飛びやすい気象条件の日数 | 殻が作られる気象条件の日数 | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 令和7年 | 令和6年比 | 過去10年平均比 | 令和7年 | 令和6年比 | 過去10年平均比 | 
| 16日 | +3日 | +8日 | 20日 | +3日 | +8日 | 
赤かび病が発生しやすい気象条件
- 赤かび病の「胞子が飛散しやすい気象条件の日」が多い(注1)
- 赤かび病の胞子の元となる「殻を作る気象条件の日」が多い(注2)
- 出穂期以降の平均気温が高い
- 曇天や降雨日が続くと、追加防除が必要とされている
注1 胞子が飛散しやすい気象条件の日とは、1日の最高気温が15度以上、1日の最低気温が10度以上で、雨が降った日、またはその翌日、または湿度が80%以上の日
注2 殻を作る気象条件の日とは、1日の平均気温が13度以上、雨が降った日、またはその翌日
小麦栽培における2回目の防除適期は、1回目の防除から10日後頃です。
| 赤かび病の発生が助長される条件 | 胞子が飛びやすい 条件の日 | 殻が作られる 条件の日 | |||
|---|---|---|---|---|---|
| 調査年 | 令和7年 | 令和6年 | 令和7年 | 令和6年 | |
| 3月31日以前 | 0日 | 0日 | 0日 | 3日 | |
| 4月 | 1日 | ||||
| 2日 | |||||
| 3日 | |||||
| 4日 | 飛 | 殻 | |||
| 5日 | |||||
| 6日 | |||||
| 7日 | |||||
| 8日 | 飛 | 殻 | |||
| 9日 | |||||
| 10日 | 殻 | ||||
| 11日 | 飛 | 殻 | |||
| 12日 | 殻 | ||||
| 13日 | |||||
| 14日 | 飛 | 殻 | |||
| 15日 | 殻 | ||||
| 16日 | 殻 | ||||
| 17日 | 飛 | 殻 | |||
| 18日 | 飛 | 殻 | |||
| 19日 | |||||
| 20日 | 飛 | 殻 | |||
| 21日 | 飛 | 殻 | |||
| 22日 | 殻 | ||||
| 23日 | 飛 | 飛 | 殻 | 殻 | |
| 24日 | 飛 | 飛 | 殻 | 殻 | |
| 25日 | 飛 | 飛 | 殻 | 殻 | |
| 26日 | 飛 | 殻 | |||
| 27日 | |||||
| 28日 | 飛 | 殻 | |||
| 29日 | 飛 | 殻 | |||
| 30日 | 飛 | 飛 | 殻 | 殻 | |
| 5月 | 1日 | 飛 | 殻 | ||
| 2日 | 飛 | 飛 | 殻 | 殻 | |
| 3日 | 飛 | 飛 | 殻 | 殻 | |
| 4日 | |||||
| 5日 | |||||
| 6日 | 飛 | 殻 | |||
| 7日 | 飛 | 飛 | 殻 | 殻 | |
| 8日 | 飛 | 飛 | 殻 | 殻 | |
| 注)前橋の気象データより | |||||
飛:胞子が飛散しやすい日
殻:殻を作る日
今後の気象予報
- 赤かび病が発生しやすい気象が予報されています。
- 5月8日 前橋気象台発表 群馬県の天気予報(7日先まで)(図1)によると、5月9日~11日は雨が予報されています。
- 5月7日 前橋気象台発表 2週間気温予報(図2)によると、11日以降、気温が高いと予報されています。

図1 群馬県の天気予報(7日先まで) 令和7年5月7日前橋気象台発表

図2 2週間気温予報 令和7年5月8日前橋気象台発表
防除対策
- 赤かび病の防除は予防防除となります。曇天や降雨日が続くと、追加防除が必要です。2回目の防除を行いましょう。
- 小麦の2回目の防除適期は、1回目の防除から10日後頃です。
- 令和7年産小麦では、は種時期の遅速によって生育差が大きくなっているので、ほ場ごとによく観察し、適期防除に努めましょう。
- 次の基準を超えるものは流通できなくなりますので、適切な時期、回数の防除を行ってください。
- 食用麦では、赤かび被害粒混入割合基準(0.0%)を超えるもの。
- 小麦では、デオキシニレバノール濃度が1.0ミリグラム/キログラムを超えるもの。








