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令和7年度 病害虫発生予察情報 第3号(6月予報) 

更新日:2025年6月7日 印刷ページ表示

令和7年度 病害虫発生予察情報 第3号(6月予報)  (PDF:265KB)

予報の概要

予報の概要の一覧

作物名

病害虫名

対象地域名

発生時期

発生量

作物全般

アブラムシ類

栽培地帯全域

 

イネ

縞葉枯病

感受性品種栽培地帯

イネミズゾウムシ

栽培地帯全域

 

白葉枯病

早期栽培地帯

 

苗立枯病

早植・普通期栽培地帯

 

果樹類全般

果樹カメムシ類

(チャバネアオカメムシ)

栽培地帯全域

 

ハダニ類

栽培地帯全域

 

リンゴ

斑点落葉病

栽培地帯全域

 

黒星病

栽培地帯全域

 

キンモンホソガ

栽培地帯全域

 

ナシ

黒斑病

栽培地帯全域

 

黒星病

栽培地帯全域

 

ナシヒメシンクイ

栽培地帯全域

 

ハマキムシ類

栽培地帯全域

 

野菜・花き類

オオタバコガ

栽培地帯全域

 

冬春トマト

コナジラミ類

施設栽培地帯全域

 

夏秋ナス

アザミウマ類

露地栽培地帯全域

 

ハダニ類

露地栽培地帯全域

 

ネギ

ネギアザミウマ

露地栽培地帯全域

 

夏秋キャベツ

コナガ

高冷地栽培地帯

 

(発生時期の空欄は連続発生)

主な病害虫の発生予報

1)イネ

縞葉枯病

発生地域

発生時期

発生量

感受性品種栽培地帯

1 予報の根拠

  1. 令和7年3月に行った県内16地点のヒメトビウンカのイネ縞葉枯ウイルス保毒虫率(ヒメトビウンカがウイルスを持っている割合、以下「保毒虫率」)の県平均は2.4%で、平年の3.3%より低かった。
  2. 保毒虫率が2.0%であった昨年のイネ縞葉枯病の発生は平年並で、被害の情報は無かった。
  3. 令和7年5月4半旬に実施したウンカ・ヨコバイ定点すくい取り調査(以下「すくい取り調査」)の結果、ヒメトビウンカの捕獲数(幼虫+成虫の合計数)は12地点中、4地点で平年より多かったが、4地点は平年並、4地点は平年より少なかった。

2 防除上注意すべき事項

  1. イネ苗へのヒメトビウンカの飛び込みを防止するため、イネ科雑草が繁茂した場所やムギ類作付ほ場付近での育苗を避ける。
  2. 県内では成分フィプロニルに対する薬剤感受性が低下したヒメトビウンカが確認されている点に留意する。(フィプロニルを含む育苗箱施用の例:プリンス粒剤、ギャング粒剤など)
  3. 保毒虫率が高い地点、ヒメトビウンカの発生量が多い地点では、ヒメトビウンカ(ウンカ類)に効果のある箱施用剤の使用や、本田防除を行う。特に東部地域では、保毒虫率が高い地点があり、ヒメトビウンカの捕獲数も多いので注意する
    <根拠>
    • 令和7年3月に行った保毒虫率調査で、概ね4%減収したと考えられる地点の保毒虫率7.4%を超える9.0%の地点があった。
    • 伊勢崎以東では、すくい取り調査によるヒメトビウンカの捕獲数が、1地点で平年並、4地点で平年より多かった 
  4. なおこれらの防除は、地域一体となって広域的に行うと効果が高い。

2)果樹類全般

果樹カメムシ類 (チャバネアオカメムシ)

発生地域

発生時期

発生量

栽培地帯全域

 

1 予報の根拠

  1. 令和7年1月に実施した越冬量調査では、越冬量は平年より少なかった。
  2. 県内に設置したフェロモントラップへの5月の総誘殺数は平年並であった。
  3. 向こう1か月の気象予報(6月5日発表)によると、平年と同様に曇りや雨の日が多く、平均気温は高い確率80%、降水量は多い確率40%である。

2 防除上注意すべき事項

  1. 越冬量調査結果から本年の発生量は平年より少ないと予測された。しかし、現在までのフェロモントラップへの誘殺数は平年並である。また、前回の少発生年であった令和5年のフェロモントラップへの誘殺数よりやや多く推移しているため、県が発表するトラップ調査結果や情報を確認し、園内の発生に注意する。 
  2. 果樹カメムシ類の飛来状況は園によって差があるので、園内をこまめに見回り早期発見に努め、飛来を認めたら早急に防除を行う。特に、夜間の最低気温が高くなると飛来する可能性が高くなるので特に注意する。
  3. 収穫期であるウメ、オウトウ、果実肥大期をむかえるモモ、スモモなどは特に注意する。ナシやリンゴは、落花後から収穫期まで被害を受けるので注意する。
  4. カメムシ類は夜行性であるため、活動の鈍い早朝に薬剤散布を行うと効果的である。
  5. ナシ園等では多目的防災網(4ミリメートル目合以下)を完全展張し、園全体をすき間無く被覆する。
  6. 有袋栽培では、袋掛けを早めに行う。

3)野菜類・花き類

オオタバコガ

発生地域

発生時期

発生量

栽培地帯全域

 

1 予報の根拠

  1. 現在までの発生量は平年並。
  2. 前橋のフェロモントラップ調査の誘殺数が平年を上回っているが、他の地点では平年並。
  3. 向こう1か月の気象予報(6月5日発表)によると、平年と同様に曇りや雨の日が多く、平均気温は高い確率80%、降水量は多い確率40%である。

2 防除上注意すべき事項

  1. 幼虫は生長点付近の茎葉・蕾・花・幼果に食入する。組織内に入り込まれてからでは防除が困難になるため、ほ場をよく見回り、幼虫は見つけしだい捕殺する。薬剤防除を行う場合は、発生初期に実施する。
  2. 施設開口部は防虫ネットで被覆し、成虫の侵入を防ぐ。
  3. 薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。
  4. 今後、発生量が増加するおそれがあるため、県が発表するトラップ調査結果や情報を確認し、ほ場での発生に注意する。
【コラム】今作で発生した害虫を次作に持ち越さないために…

施設キュウリや施設トマト等の栽培終了後、蒸し込み処理を行い、害虫防除に努めましょう。

  • コナジラミ類やアザミウマ類は作物を吸汁加害するほか、ウイルス病を媒介する害虫です。
  • 今作で発生したこれらの害虫を次作に持ち越すと、次作で発生量が多くなり、被害が発生する可能性があります。
  • そのため、今作終了後に施設を蒸し込み、次作に持ち込まないようにしましょう。

その他の病害虫の発生予報

その他の病害虫の発生予報一覧

作物名

病害虫名

発生時期

発生量

特記事項

作物全般

アブラムシ類

 

各種トラップへの誘殺数は平年並。

イネ

イネミズゾウムシ

 

現在までの発生量は平年並。

イネミズゾウムシに登録のある箱施用剤を使用しない場合は発生に注意する。

白葉枯病

 

現在までの発生量は平年並。

苗立枯病

 

床土の土壌水分を適正に保ち、温度管理に注意する。

果樹類全般

ハダニ類

 

現在までの発生量は平年並。

リンゴ

斑点落葉病

 

現在までの発生量は平年並。

黒星病

 

現在までの発生量は平年並。

キンモンホソガ

 

現在までの発生量は平年並。

ナシ

黒斑病

 

現在までの発生量は平年並。

黒星病

 

現在までの発生量は一部地域でやや多いが、平年並。

ナシヒメシンクイ

 

フェロモントラップへの誘殺数は平年並。7月に第二世代の発生のピークがあるので注意する。

ハマキムシ類

 

現在までの発生量は平年並。

冬春トマト

コナジラミ類

 

現在までの発生量は一部地域でやや多いが、平年並。栽培終了後の対策については、【コラム】を参照。

夏秋ナス

アザミウマ類

 

現在までの発生量は平年並。気温の上昇とともに発生量が増加するため、早期発見・早期防除に努める。

ハダニ類

 

現在までの発生量は平年並。気温の上昇とともに発生量が増加するため、早期発見・早期防除に努める。

ネギ

ネギアザミウマ

 

現在までの発生量は平年並。

夏秋キャベツ

コナガ

 

現在までの発生量は平年並。トラップへの誘殺数は、嬬恋村田代で平年と比べてやや多い。生育初期の防除を徹底し、初期密度を下げることにより、生育期中盤以降の被害拡大を防止する。

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