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令和7年2月7日 実地調査議事概要
1 概要
健康福祉部指定管理者評価委員会により、施設の実地調査及び指定管理者等からのヒアリングを実施した。
2 日時
令和7年2月7日(金曜日)午後1時55分から3時50分
3 場所
県立障害者リハビリテーションセンター
群馬県精神障害者援護寮
4 出席委員
新木委員長、眞下委員、松岡委員、茂木委員、平澤委員(精神障害者援護寮のみ)
5 議事
(1)県立障害者リハビリテーションセンター
主な質疑等
(サービスの提供内容)
【所感】生活介護の稼働率が98%というのは素晴らしい結果である。また、短期入所の利用率向上について、昨年度コメントさせていただいたが、努力が伝わってくる数字である。引き続きよろしくお願いしたい。
(管理運営体制)
【質問】5類移行となったが、面会制限など、新型コロナ時の行動制限はどの程度緩和しているか。
【回答】完全に緩和することは難しいが、例えば面会の際、別部屋で1組ずつ実施していたのを食堂で各寮2組までとし、人数の上限も少し緩和した。
【要望】ルール変更の際は、利用者に等しく周知しないと「知らなかった」等の苦情につながる可能性があるので、確実な周知に努めていただきたい。
(利用者対応)
【質問】利用者アンケートで、「不満」や「やや不満」が比較的多くなっている項目について、どのように受け止め、対応しているか。
【回答】例えば、「生活介護(入所)」の「目標や計画、サービスについて自分で決めていると感じますか。」については、今年から支援計画会議に本人にも入ってもらうようにしているが、目標決定の実感がまだまだ少ないのかもしれない。今後、外出等の選択で自己決定をしてもらえるよう取り組んでいきたい。
【質問】「自立訓練(入所)」はどうか。
【回答】「施設の食事はおいしく食べられていますか。」については、やはり入所前の食生活とのギャップがなかなか埋まらないのではないかと思う。また、生活介護では行事食などもあったが、自立訓練は地域移行の手前の段階。施設としては、地域で持病が悪化・再発しないような生活習慣を身につけてもらいたいと考えており、塩分のコントロールもその1つと考え、対応している。「自由時間はのびのびと過ごせますか」については、職員から見ると朝から夕方までさまざまな予定がびっしりと入っているように見えるが、入所者それぞれから見るとギャップがあるのかもしれない。現状でも外出の機会などは意識して確保しているが、新型コロナも落ち着いてきたので、外泊などもできるようになるといいと考えている。
【質問】「自立訓練(通所)」はどうか。
【回答】「目標や計画は自分の心身の状況に応じた支援になっていますか。また、見直しが適切に行われていると思いますか。」については、計画の方が本人のイメージよりも先に進んでしまっているようなところがあるのかもしれない。現状でも本人の意向は反映しているつもりであったが、週間プログラムなど、本人の意見も踏まえて随時見直しを図り、柔軟に対応していきたい。
【意見】食事に関しては、やはり個人ごとの好みというものがどうしても出てくる。カロリーや減塩かどうかも人ごとに決まってくるので変えられない。行事食を取り入れるなどして、その中でも工夫して取り組んでいただいていると思う。
【質問】意見箱を3カ所に設置いただいているが、どれくらい投書があるのか。内容は苦情が多いのか。
【回答】昨年は1通あった。臨床心理士との面談、カウンセリングを受けたいという内容であった。看護職員による定期的な面談を行ってきたところではあるが、精神科相当の対応の希望であり、利用者と職員とで認識に少しギャップがあったのだと思う。こころの健康センターのチラシを施設内に張り出すなど、適切な相談先が見つけられるよう対応している。
【質問】年に1通という件数をどのように捉えているか。
【回答】施設側としては、意見箱への投書に行く手前の段階で、丁寧に対応しているつもりである。投書内容への対応状況は、正面玄関近くに張り出して、利用者全員にもフィードバックしている。
(個人情報保護及び情報公開)
【質問】個人情報の漏えいが2回あったということだが、どれくらいの期間で起きたのか。
【回答】発覚日ベースで行くと、2ヶ月である。
【質問】かなり短期間で起きてしまった印象である。作業は1人でやっていたのか。
【回答】2人でやっていた。県所管課の指導も受け、封入作業も事務室でやるのではなく、研修室を貸し切り集中して作業するよう改めた。また、介護職だけの確認ではなく、事務職の確認も入れるなど、チェック体制を強化した。
【要望】引き続き、再発防止に組織的に取り組んでいただきたい。
(2)群馬県精神障害者援護寮
主な質疑等
(サービスの提供内容)
【質問】利用率が着実に上がってきており、地道な努力が感じられている。引き続きこの調子で頑張っていただきたいが、満床はいけそうか。
【回答】体験利用で1部屋使っているので、実質的な上限は15人である。その中で平均が12.5人まで行っているので、これより上は全体のバランスを見ながらということになると思う。一時期、14、15人まで行ったこともあったが、夜勤者への引継ぎなどでミスのリスクが上がってしまう懸念があった。
【質問】コミュニケーション支援のための、視覚的なツールとはどのようなものか。
【回答】自身の調子が悪い時にどのようなことをすればいいかをまとめたクライシスプランというものを用意しているが、調子を色で表現したり、ひと言日記を書いて見せてもらったり、自身のやりやすい方法で自己表現をしてもらっている。内容に応じて面談をセットしたり、毎日の検温の際に疎通を図るなどして対応している。
【質問】入所目的以外の施設見学というのは、具体的にどのような見学か。
【回答】例えば市内の就労支援事業所が、木工作品を出品したマルシェで関わった際に、どのような施設か知りたいと興味を持っていただき、見学に来てくれたことがあった。
【質問】木工作品の販売拡大ということだが、具体的にはどのような実績が上がっているか。
【回答】毎月1回行われている市内のマルシェに出品し、売上げで1万円弱くらいの実績が上がっている。木工パズル等の人気商品は製作が追いつかないほどである。
【所感】指定管理化によって地域との連携がだいぶ進んだと思う。利用者の外出先も増えたり、利用者にとってもより良い施設になってきたのではないかと思う。
(法令遵守等)
【質問】障害者雇用について、法定雇用率の達成は難しいか。
【回答】当寮としての計算で言えば、元利用者が来てくれていて、達成している状況。指定管理者としての法人全体でもあと少しという状況ではある。
(利用者対応)
【質問】意見箱にはどのような内容のものが投書されているか。
【回答】外出先としてこういうところに行きたいとか、施設にこういうものが欲しいとかいったものが多い。個別に対応しており、例えば映画に行ったりなど、実現できたものもある。
(防災対策及び緊急時の対応)
【質問】施設に設置したAEDの管理はどのようか。
【回答】職員が毎日電源をチェックしているが、実際に使ったことがない。年に一度くらいは訓練をやらなければと考えているところ。
【要望】できれば、職員全員が操作できるよう訓練するのが理想である。消防署に来てもらってやると緊張感も違っていいと思うので、検討いただきたい。
【質問】義務化に伴いBCPを作成したということだが、それに基づく訓練は実施したか。
【回答】今年初めて実施した。グループワークも行い、さまざまな想定が出てきたので、それを反映していき改善していきたい。