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ウメ新品種「ゆみまる」2年目の出荷が行われました
1 目的
西部農業事務所では、群馬県で育成されたウメ新品種「ゆみまる:商標登録名(品種名:群馬U6号)」のブランド化を図るため、JAはぐくみみさと梅部会、同はるな梅部会、ウメ加工業者、全農ぐんま、農業技術センター等と連携し、加工に適した品質や収穫適期等の協議を重ねてきました。
2 取組内容
「ゆみまる」は、自家結実する豊産性の品種で、本県の主力品種「白加賀」の受粉樹にも適していることから、平成30年度から県内の主要なウメ産地で作付けを推進し、令和6年度から本格的な出荷が始まりました。
本年度は4月に雹害を受けたため、昨年度に比較し、若干減少したものの、5月27日、6月3日、6月10日の3日間で約1,200キログラムが出荷されました。
「ゆみまる」は加工適性に優れ将来性も高いことから、他の品種とは差別化して出荷されています。出荷先は県内の加工業者で、カリカリ梅の原料として取引されており、県から商標使用許諾を得て「ゆみまる」の名を前面に出した商品を開発しています。
3 課題と今後の方向
「ゆみまる」は、核(種)が小さく果肉割合が多いことや、他品種で問題となっている陥没症、ヤニ果などの生理障害果も少ないことから、経済的で加工適性の高い品種です。
現在はカリカリ梅用として青ウメで出荷されていますが、今後は年々増加する生産量にあわせて梅ジュースや梅干しの商品化も視野に入れ、完熟ウメの出荷にも取り組みます。
年 | 経緯 |
---|---|
平成30年12月 |
「群馬U6号(仮称)」の苗木を県内生産者へ 約1,000本配布 |
令和2年11月 |
「群馬U6号」の名称で品種登録 |
令和4年3月 |
「ゆみまる」の名称で商標登録 |
令和6年5月 |
みさと、はるな両梅部会から1,330キログラム初出荷 |
写真1 加工業者向けに出荷
写真2 カリカリ梅用に集荷された「ゆみまる」果実