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令和7年度 病害虫発生予察情報 第5号(8月予報) 概要版
令和7年度 病害虫発生予察情報第5号(8月予報) 概要版 (PDF:589KB)
気象の1か月予報(令和7年7月31日 気象庁発表)
平均気温は高い確率70%、降水量は多い確率40%、日照時間は多い確率40%です。
8月の病害虫予報 注目ポイント
イネ イネカメムシ…発生量:多い
大型でイネを好むため、被害が出やすいです。適期に防除しましょう。
イネ 斑点米カメムシ類(イネカメムシを除く)…発生量:やや多い
日頃から畦畔などの雑草地の除草を心がけましょう。出穂期前後の除草は被害に繋がるので、出穂期2週間前までに最後の除草を行い、その後の除草は控えましょう。
イネ 紋枯病…発生量:やや多い
高温・多湿で発生しやすくなります。昨年発生が多かったほ場では注意が必要です。
野菜・花き類 オオタバコガ…発生量:やや多い
気温が高いと多発します。ほ場をよく見回り、幼虫は見つけしだい捕殺しましょう。
果樹類 ハダニ類…発生量:やや多い
今後、発生量が増加しやすい気象が続くと予報されているため、注意しましょう高密度になると防除が困難となりますので、早期発見・早期防除を心がけてください。
ネギ レタス 軟腐病…発生量:並
降雨後、気温が高くなると発生しやすくなります。発病後の防除効果は低いので、予防的な防除に努めてください。
【コラム】 イネカメムシと防除
- イネカメムシ(写真)は成虫の体長が約13ミリのカメムシで、イネに対して次のような被害を発生させます。
- 出穂期頃の被害で、不稔による減収
- 出穂期8日後頃の被害で、斑点米による品質低下
- 適期に薬剤防除を行うことで被害を軽減できます。
防除の適期は次のとおりで、2回防除を行います。
1回目:出穂期…不稔による減収被害軽減
2回目:出穂期8日後頃…斑点米被害軽減
防除時期が分かりにくい方は、水田毎に初めて穂を見た日を0日目として、1回目の防除:3日目~5日目、2回目の防除:11日目~13日目を目安に行います。
イネカメムシ
その他の病害虫
作物名 |
病害虫名 |
発生量 |
特記事項 |
---|---|---|---|
イネ |
【早期・早植栽培】 いもち病 (穂いもち) |
並 |
葉いもちの病斑が大きくなっていたり、上位葉に葉いもちの発生が多いと穂いもちの発生に移行する可能性が高いので注意する。 |
【普通期栽培】 いもち病 (葉いもち、穂いもち) |
並 |
常発地、いもち病に登録のある箱施用剤を使用していないほ場、葉色が濃いほ場、水口付近などは発生しやすいので注意する。 |
|
縞葉枯病 |
並 |
7月下旬のすくい取り調査の結果、ヒメトビウンカの捕獲数の県平均は、平年並であった。 |
|
ダイズ |
ハスモンヨトウ |
並 |
現在までの発生量は平年並。 |
果樹類 |
果樹カメムシ類 |
並 |
スギ・ヒノキ林で増殖した第1世代が飛来し、発生量が多くなる可能性があるので注意する。 |
リンゴ |
斑点落葉病 |
並 |
高温多湿条件で発生しやすく、連続した雨など短期間の気象条件で急増することがある。 |
炭疽病 |
並 |
高温多湿条件で発生しやすく、特に果実の濡れ時間が長いほど感染しやすい。 |
|
スモモヒメシンクイ |
並 |
フェロモントラップ調査による誘殺数は平年並。園地での重点防除時期は、7月下旬~9月上旬である。 |
|
ナシ |
黒星病 |
並 |
現在までの発生量は平年並。 |
ナシヒメシンクイ |
並 |
現在までの発生量は平年並。フェロモントラップ調査による誘殺数は一部の地点でやや多い。 |
|
夏秋トマト |
アザミウマ類 |
並 |
現在までの発生量は平年並。 |
キャベツ |
コナガ |
並 |
現在までの発生量は平年並。 |
夏秋ナス |
ハダニ類 |
並 |
現在までの発生量は平年並。 |
アザミウマ類 |
並 |
現在までの発生量は平年並。 |
|
ネギ |
シロイチモジヨトウ |
並 |
気温が高いと、発生回数、発生量、被害が多くなり、発生時期が変わることがあるので、ほ場をよく観察し、防除を行う。 |
ネギアザミウマ |
並 |
現在までの発生量は平年並。 |
|
レタス |
腐敗病 |
並 |
現在までの発生量は平年並。 |