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令和7年度 病害虫情報 第8号(オオタバコガ)
更新日:2025年8月15日
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令和7年度 病害虫情報第8号(オオタバコガ) (PDF:578KB)
オオタバコガトラップへの誘殺数が平年に比べて多くなっています。
【対象地域:県内全域】
ほ場をよく見回り、適期防除に努めましょう。
概要
- 8月1半旬までのフェロモントラップへの誘殺数が、前橋市と藤岡市で平年より多くなっています(図1、図2)。
- 気象庁の予報では、今後もオオタバコガが発生しやすい高温傾向が見込まれます。
- そのため、オオタバコガによる被害の増加が心配されます。
図1 前橋市
図2 藤岡市
1 現在までの発生状況
- オオタバコガの雌性フェロモンを利用したフェロモントラップ(以下「フェロモントラップ」)への誘殺数は、前橋では5月上旬以降、藤岡市では6月中旬以降、平年より多い状態で経過しています(図1、2)。
- 太田市、昭和村に設置したフェロモントラップへの誘殺数は、概ね平年並で経過しています(データ省略)。
2 今後の気象予報
向こう1か月の関東甲信地方の気象予報(8月7日気象庁発表)及び向こう3カ月の関東甲信地方の気象予報(7月22日気象庁発表)によると、今後、気温が高くなる見込みです。
3 今後の発生予測
8月1半旬のフェロモントラップへの誘殺数や発生量は一部地域で多くなっています。今後、オオタバコガが増加しやすい高温傾向が予報されていることから、発生量が増加し、発生地域が広がることが予測されます。
4 予想される被害
- 幼虫(写真1)が果実や花蕾、結球の内部に食入し、被害となります(写真2)。
- 露地ナス、レタス、キャベツ、夏秋トマト、花き類、イチゴ苗やトマト苗などで被害が心配されます。
5 防除対策
- 防除適期は、ふ化してから食入する前の短い期間となります(食入した後は農薬がかかりにくくなります)。このため、こまめにほ場を見回り適期に防除を行ってください。
- 施設栽培では、開口部に防虫ネット等(目合い4.0ミリメートル以下)を張り、成虫の侵入を防いでください。また、防虫ネットを展張済みのハウスでは、ネットの設置状況を確認し、穴が開いている場合は補修をしてください。
写真1 オオタバコガ幼虫
写真2 ナス果実に食入するオオタバコガ幼虫