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令和7年度 発生予察注意報 第3号(斑点米カメムシ類)
							更新日:2025年8月22日
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					令和7年度 発生予察注意報 第3号(斑点米カメムシ類) (PDF:410KB)
県内全域で、イネカメムシに加え、他の斑点米カメムシ類が多くなっていますので注意が必要です。
1 注意報の内容
- 作物名 イネ
- 病害虫名 斑点米カメムシ類(クモヘリカメムシ、ホソハリカメムシ、アカヒゲホソミドリカスミカメ、アカスジカスミカメ)
- 対象地域 県内全域
- 発生量 多い
2 注意報発表の根拠
- 7月下旬の定期定点すくい取り調査の結果、斑点米カメムシ類(上記4種)が県内全域で平年より多くなっています(表1)。
- 特に被害が懸念される大型のクモヘリカメムシ(図1)は、吾妻地域、東部地域で平年より多くなっています(図2)。
- 関東甲信地方の向こう1か月の気象予報(8月21日気象庁発表)によると、今後、 斑点米カメムシ類が増加しやすい高温・少雨傾向となる見込みです。
3 防除対策
- 畦畔や休耕地の除草は、イネの出穂期の2週間前までとしてください。
 出穂しているイネ科雑草は、上記4種の斑点米カメムシ類の生息地、エサ場となっています。イネの出穂期頃に畦畔や休耕地等のイネ科雑草を除草すると、斑点米カメムシ類が、エサを求めて水田に侵入し、被害の発生につながります。
- 斑点米カメムシ類が水田内に侵入した場合は、次の防除適期に薬剤(液体)散布による防除を行ってください(図3)。 
 1回目:穂揃期…(出穂始から6日~7日目頃)
 2回目:1回目の防除の7~10日後頃(出穂始から13~17日目頃)
- 薬剤に粒剤等を用いる場合は、薬剤が田面水に溶解・拡散し、イネに根から吸収されるための期間を見込み、2.の防除適期よりも3~4日前に散布してください。
- イネカメムシと他の斑点米カメムシが同時に生息する水田では、イネカメムシの適期防除を実施することで、他の斑点米カメムシにも効果が期待できます。
4 防除上の留意点
- 農薬の散布にあたっては使用基準を遵守し、他の作物等への飛散に十分注意するとともに、周囲の生産者、住民等への事前周知を徹底してください。
- 特に斑点米カメムシ類の防除薬剤は、周辺のミツバチに影響を及ぼす可能性があるので、養蜂農家への周知等、必要な被害軽減対策を講じてください。
- 液剤を散布する際は、イネの株元までかかるようにしてください。
- 防除に使用する農薬については、各農業事務所または、各JA、農薬販売店等にお問い合わせください。
| 地域 | クモヘリカメムシ | ホソハリカメムシ | アカヒゲホソミドリカメムシ | アカスジカスミカメ | 
|---|---|---|---|---|
| 中部平均 | 0 | 4 (4.7) | 132 (2.6) | 23 (22.7) | 
| 西部平均 | 1 (0.1) | 7 (5.2) | 88 (3.8) | 35 | 
| 吾妻平均 | 9 (ー) | 11 (ー) | 21 (12.7) | 6 (ー) | 
| 利根沼田平均 | 1 (1.0) | 11 (11.6) | 55 | 27 | 
| 東部平均 | 6 (14.7) | 13 (6.0) | 38 (0.8) | 12 (6.3) | 
| 県平均 | 3 | 9 | 65 (2.0) | 19 (10.5) | 
注)「(ー)」は平年値が0のため倍率を表せないことを示す。

図1 クモヘリカメムシ成虫 体長:およそ16ミリメートル

図2 地域別クモヘリカメムシの捕獲数(7月下旬調査)

図3 斑点米カメムシ類(イネカメムシを除く)の防除適期








