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令和6年度環境審議会水質部会結果概要

更新日:2025年12月3日 印刷ページ表示

1 開催日時

 令和7年2月18日(火曜日)10時00分から11時30分まで

2 開催場所

 群馬県庁舎 16階 161会議室

3 出席者

  • 委員5名出席(定足数3名)
  • 事務局:環境森林部長、環境保全課長ほか5名
  • 関係課等:河川課
  • 傍聴人:なし

4 配布資料

5 審議事項

令和7年度水質測定計画案について

(事務局から説明)

【委員】参考資料1-1 PFOS及びPFOAの測定回数が安中市のみ年間測定回数が4回となっているが、何か理由があるのか。

【事務局】各測定機関の測定計画はそれぞれの機関で決定しており、本計画ではそれを取りまとめており、背景まではわからない。同地点では、生活環境項目の調査を4半期に1回、年間4回行うことから、それに合わせたのではないか。

【委員】PFOSおよびPFOAの分析は県の機関で実施するのか。

【事務局】県の機関である群馬県衛生環境研究所では、現在、PFOS及びPFOAの分析を行うことができない。なお、分析体制の整備を検討していると聞いている。群馬県では令和6年度の分析を外部業者に委託して分析を実施した。他の測定機関でも自ら行うのではなく、同様に外部委託するものと思われる。

【委員】今はPFOS及びPFOAのみしか測定の対象としていないが、今後PFASとして対象の物質が増えることも考えられる。可能であれば分析機器のクロマトグラムから、PFOS・PFOAの類似物質のピークを見て検出状況についてデータを取っておいた方が良い。

6 報告事項

(1)令和5年度水質調査結果について

(事務局から説明)

【事務局】地下水概況調査結果について補足する。高崎市内で新たに揮発性有機化合物の環境基準値の超過が確認されたが、当該地点及び周辺について高崎市が調査を行ったところ、原因の特定には至らず、令和7年度から継続監視調査を行うこととした。
 この地点の地下水では、トリクロロエチレン及び1,2-ジクロロエチレンの基準値超過が確認されているが、1,2-ジクロロエチレンはシス体のみが検出されており、また、1,2-ジクロロエチレンと同様にトリクロロエチレンの分解生成物とされる1,1-ジクロロエチレンは検出されなかった。

【委員】地下水汚染について、地下水は河川水と異なり、流れの把握が難しいが、地下水汚染の原因を調査するにはどのような方法があるのか。

【事務局】汚染が確認された井戸の周辺で、汚染の原因となるような物質の使用状況を調査するなどを行うことが考えられる。

【委員】今回汚染の見つかった井戸の周辺に原因物質を取り扱う工場・事業場はないのか。また、環境基準値超過が確認された井戸の周辺を調査した際、ボーリング調査を実施したのか。それとも既存の井戸で調査を行ったのか。

【事務局】原因と疑われる事業所等は、特に見当たらなかった。周辺の既存の井戸で水質分析を行い、環境基準値超過は確認されなかった。

【委員】この地点の汚染では、分解生成物の異性体が検出されていないことから、当該井戸に汚染物質が投棄された可能性があるということか。そうした場合、有機塩素系化合物は水より重く、井戸の底に沈み徐々に水に溶けていく。そのような状態が続くのは仕方がないということか。

【事務局】その井戸の地下水で環境基準値を超過したということしかわかっていない。他に原因があるかもしれない。そのため、令和7年度以降、継続して監視を行っていくという計画となっている。

【委員】今回汚染が確認された井戸の情報や過去の調査状況はどうか。

【事務局】この井戸は令和5年度に地下水概況調査の対象井戸となった井戸で、井戸所有者からの情報では、利用目的は生活用水で飲用利用はなし。井戸の深さは不明だが、それほど深くない浅井戸であるとのこと。

【委員】河川の水質測定結果について、令和4年度に調査項目が大腸菌群数から大腸菌数に変更されたが、その変更による変化はあったのか。

【事務局】環境基準値の超過地点数は、そもそも単年での比較では大きく変動する傾向がある。調査項目が大腸菌数に変更された令和4年度では、基準値超過地点数が大幅に減ったが、令和5年度では増えている。もう数年経過を見る必要があると考える。

【委員】調査結果の取扱いが難しいと改めて感じた。湖沼の結果でも、CODで基準に適合しないが大腸菌数で見ると検出数が少ないなど、取り扱いが難しいことがわかった。

【委員】福島橋の大腸菌数の数値が非常に大きいが毎年同じような傾向か。

【事務局】令和5年度の大腸菌数は9,300CFU/100mLであったのに対し、令和4年度は47CFU/100mLと非常に低い数値であった。原因は不明である。

【委員】コロニー数なので振れ幅は大きいと思うが、100倍変わると大きな変化だと考えているので振れ幅があまりに大きいと感じている。上流で大きく、下流で少ないというような傾向になく不思議に思っている。

【事務局】鶴田川でBODが10mg/Lを超えており異常であると思うが、この河川では具体的にどのような対策が行われているのか。

【事務局】鶴田川では河川水の直接浄化を行っている。また、冬期に多々良沼からの導水を実施し、河川流量を維持するなどの対策を行っている。
【委員】鶴田川のBOD が高いのは、その周辺の生活排水等の処理が十分ではないことが原因なのか。

【事務局】原因の一端ではあると考えている。なお、鶴生田川には城沼があるが、ここの内部生産による汚濁の影響もあり、そのあたりの影響の把握が難しい。また、群馬県東部の河川では、かんがい期は農業用取水の影響もあり河川の水量が多く、BODの数値が低く推移している。しかし、農業用水がなくなる時期は河川の流量が少なく、生活排水による影響が大きくなる。
 このようなことから、BODの数値が高くなってしまうと考えられる。いずれにしても、当該地域の生活排水が占める割合は高いので、生活排水処理対策を進めていく必要がある。

【委員】河川や湖沼において、大腸菌数は90%値、BODは75%値で評価しているが、鶴田川のように年間の流量の変動が激しい河川をそのように評価するのは適切でない。それを基に対策を考えるのは危険であり、総括的に環境を判断する必要がある。

【委員】資料2 P9 継続監視調査では揮発性有機化合物が6地区7井戸で環境基準値の超過があったとあるがどのような状況か。

【事務局】令和5年度地下水質継続監視調査において揮発性有機化合物及び重金属類で環境基準値の超過があったのは6地区7地点。これらの継続監視調査を行っている井戸は、過去の概況調査等で環境基準値超過があり、継続的に状況を確認していくもの。

【委員】資料2 P29の継続監視調査を行っている井戸は汚染原因が不明であるのか。

【事務局】そうである。揮発性有機化合物や六価クロムは、汚染原因から汚染が到達する範囲が広く、汚染源の特定が特に難しい。

(2)令和6年度公共用水域及び地下水におけるPFOS 及びPFOA の測定結果について

(事務局から説明)

【委員】現在、衛生環境研究所で分析を行っていないのは、かなり低濃度まで測定しなければならないということで苦戦しているのか。

【事務局】そのとおりである。

(3)群馬県流域別環境基準維持達成計画(令和8年~)の策定について

(事務局から説明)

【委員】令和3年度から令和7年度までの調査で課題は見つかったか。

【事務局】現行の計画では、令和7年度の環境基準達成率を87.5%と推測しており、令和5年度時点で達成率が85%となっていることから、順調に推移している。なお、鶴田川の内部生産については計算が難しいので、上手く推計できるよう取り組んでいきたい。

【委員】次の計画では鶴田川での計算を上手くやり、浄化するための案まで考えられるとよい。

(4)八ッ場あがつま湖の類型指定に向けた調査の実施について

(事務局から説明)

【委員】この類型指定を行う理由は何か。類型を指定しなければならないのか。

【事務局】八ッ場あがつま湖は現在河川として類型指定がされているが、河川と湖沼では基準値が異なるため、湖沼として類型指定を行うことで水質分析結果と基準値との比較をし、対策を行いやすくなると考えている。類型指定しなければいけないということはないが、できるだけ指定をしたいと考えている。

【委員】類型指定することで定期的なモニタリングができ、状況の把握や対策をうちやすくなる。説明では類型指定を行う理由が不明瞭だったので、そこは明らかにするように。また、どの類型に指定されることを目指すかの検討について、いつ頃のデータを根拠に据えているのか。

【事務局】令和6年度までの5年間のデータである。

【委員】類型指定した結果として危惧されるのは、設定された環境基準を達成することができない状態になってしまうことである。現在は八ッ場ダムの水質に窒素及びリンの影響は出ていないが、水質や底質の様子を見ると、窒素及びリンの影響が出始めているのではないかと考えており、さらに5年後には現在よりも悪化すると考えられる。その状況下で類型指定を行うことのリスクを考えるべきである。

7 審議結果

令和7年度水質測定計画(案)について

 原案のとおり了承された。

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