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令和7年度 病害虫発生予察特殊報 第3号(ニラフシダニ)

更新日:2026年2月18日 印刷ページ表示

令和7年度 病害虫発生予察特殊報 第3号(ニラフシダニ) (PDF:1.11MB)

群馬県内のニラ栽培ほ場において、ニラフシダニが初めて確認されました。

特殊報とは、新たな病害虫を発見した場合及び重要な病害虫の発生消長に特異な現象が認められた場合に発表する情報です。

1 特殊報の内容

  1. 対象害虫名 : ニラフシダニ
  2. 学名 : Aceria sp.
  3. 発生植物 : ニラ
  4. 発生地域 : 県西部地域

2 発生概況

(1)発生確認の経過

  • 令和7年10月、県西部地域の施設ニラほ場において、ニラの葉の表面に光沢を伴うざらついた症状(写真1)、葉の一部が湾曲する症状(写真2)、ダニの寄生が確認されました。
  • 被害や虫体の形態から、近年国内で発生が確認されたフシダニ科の一種である可能性が考えられたため、法政大学植物医科学研究センターへ同定を依頼したところ、ニラフシダニと同定されました。

(2)国内の発生状況 参考文献1)参考文献2)参考文献3)

  • 令和5年9月に栃木県から国内初の本種に関する特殊報が発表され、その後、同年12月に高知県、令和6年1月には熊本県から特殊報が発表されています。

3 形態 参考文献1)参考文献2)参考文献3)

  1. 成虫は体長約0.2ミリメートルで、白色から淡黄褐色のうじむし型です(写真3、4)。
  2. 卵は白色半透明の球型です。

4 生態

  1. 本種はフシダニ科 Aceria 属に属しますが、既知の種とは外部形態と遺伝子(DNA)の塩基配列が一致しないため別種であり、詳しい生態は明らかになっていません。

5  被害の特徴 参考文献1)参考文献2)参考文献3)

  1. 本種は主に葉鞘部(注1)や葉の基部(注2)に寄生します。
  2. 被害部には水疱状の「こぶ」が形成され、葉の表面は光沢を伴うざらついた症状となります(写真1)。
  3. 症状が進行すると、葉がねじれるように湾曲し、奇形化します(写真2)。

(注1):葉の付け根が、筒状になって茎を包み込んでいる部分(注2):葉の付け根

6 水田における防除対策 参考文献1)参考文献2)参考文献3)

  1. 本種は肉眼での確認が困難なため、ほ場内での被害株の早期発見に努めましょう。
  2. 本種に登録のある農薬を使用し、被害株を見つけたら早期に防除を実施しましょう(別表1)。
  3. 被害株を除去する際は、抜き取った株をビニール袋等に詰めて一定期間密封し、腐敗させ、完全に殺虫してから埋却するなどして処分しましょう。
  4. 本種は、農機具等を介して他のほ場へ移動・拡散する恐れがあるため、作業後はほ場ごとに洗浄を徹底しましょう。

7 参考文献

参考文献1)栃木県 特殊報(令和5年9月1日  発表)

参考文献2)高知県 特殊報(令和5年12月22日発表)

参考文献3)熊本県 特殊報(令和6年1月30日 発表)

 ニラの葉の表面に光沢を伴うざらついた症状(赤丸部分)の写真
写真1 ニラの葉の表面に光沢を伴うざらついた症状(赤丸部分)

ニラの葉の湾曲症状(赤丸部分)の写真

 

 

 

 

 

 

 


写真2 ニラの葉の湾曲症状(赤丸部分)

ニラの葉に寄生するニラフシダニ (提供:法政大学 植物医科学研究センター)の写真

写真3 ニラの葉に寄生するニラフシダニ
(提供:法政大学 植物医科学研究センター)

電子顕微鏡写真 (提供:法政大学 植物医科学研究センター)

写真4 電子顕微鏡写真
(提供:法政大学 植物医科学研究センター)

(別表1)ニラフシダニに登録のある殺虫剤(令和8年1月19日時点)
農薬の名称 有効成分の種類
(成分の総使用回数は脚注を参照)
使用時期 使用方法 使用回数
トクチオン乳剤 プロチオホス(注) 収穫21日前まで 株元灌注 1回

(注):プロチオホスを含む農薬の総使用回数:2回以内(土壌混和は1回以内、株元灌注は1回以内)

農薬を使用する際には、必ずラベルを確認し、使用基準に従って適切に使用してください。

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