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令和8年度 病害虫発生予察情報 第5号(8月予報)

更新日:2026年8月10日 印刷ページ表示

令和8年度 病害虫発生予察情報第5号(8月予報) (PDF:304KB)

予報の概要

予報の概要の一覧
作物名 病害虫名 対象地域名 発生時期 発生量

イネ

いもち病(穂いもち)

早期・早植栽培地帯

 

いもち病(葉・穂いもち)

普通期栽培地帯

 

紋枯病

早期・早植栽培地帯

 

普通期栽培地帯

 

縞葉枯病

感受性品種栽培地帯

 

イチモンジセセリ第2世代幼虫(イネツトムシ)

普通期栽培地帯

 

ツマグロヨコバイ

栽培地帯全域

 

セジロウンカ

栽培地帯全域

 

イネカメムシ

早期・早植栽培地帯

 

普通期栽培地帯

 

斑点米カメムシ類

(イネカメムシを除く)

早期・早植栽培地帯

 

やや多い

普通期栽培地帯

 

やや多い

フタオビコヤガ

栽培地帯全域

 

ごま葉枯病

栽培地帯全域

 

白葉枯病

栽培地帯全域

 

ダイズ

フタスジヒメハムシ

栽培地帯全域

 

ダイズ・野菜類・花き類

ハスモンヨトウ

栽培地帯全域

 

果樹類全般

果樹カメムシ類

(チャバネアオカメムシ)

栽培地帯全域

 

多い

ハダニ類

栽培地帯全域

 

リンゴ

斑点落葉病

栽培地帯全域

 

炭疽病

栽培地帯全域

 

スモモヒメシンクイ

栽培地帯全域

 

やや多い

キンモンホソガ

栽培地帯全域

 

ハマキムシ類

栽培地帯全域

 

ナシ

黒星病

栽培地帯全域

 

ナシヒメシンクイ

栽培地帯全域

 

野菜類・花き類

オオタバコガ

栽培地帯全域

 

多い

夏秋トマト

アザミウマ類

中山間地帯

 

夏秋ナス ハダニ類 栽培地帯全域  

アザミウマ類 栽培地帯全域  
ネギ 軟腐病 栽培地帯全域  
シロイチモジヨトウ 栽培地帯全域   やや多い
ネギアザミウマ 栽培地帯全域  
キャベツ コナガ 高冷地栽培地帯  
レタス 腐敗病 山間高冷地帯  
軟腐病 山間高冷地帯   やや多い

(発生時期の空欄は連続発生)

主な病害虫の発生予報

1)イネ

イネカメムシ

発生地域

発生時期

発生量

早期・早植栽培地帯

 

普通期栽培地帯

 

1 予報の根拠

  1. 予察灯への誘殺は、前橋市で平年並、館林市では平年に比べて少ない。
  2. 7月下旬の定期定点すくい取り調査の結果、水田内および「畦畔および休耕地等(以下「畦畔等」)」ともに平年並であった。
  3. 向こう1か月の気象予報(8月6日発表)によると、平均気温は平年並または高い確率ともに40%である。

発生しやすい条件:高温、少雨の場合。栽培地帯の中で、出穂が早い水田、または遅い水田。

2 防除上注意すべき事項

  1. 出穂期の早い水田では、水稲の出穂前から水田に侵入し、出穂直後から穂に被害を与え、不稔による減収、斑点米による品質低下を引き起こす。
  2. 地域で出穂期が早い水田では、すでにイネカメムシが水田に侵入している事例があるので、注意する。
  3. イネカメムシの防除適期は次のとおりである。 
    1回目:出穂期…不稔籾による減収を防ぐ効果がある。
    2回目:出穂期8日後頃…斑点米による品質低下を防ぐ効果がある。
  4. 出穂期を判断しにくい場合には、水田毎に穂を初めて見た日を0日目として、次の時期に防除を行う。
    1回目:出穂期防除…3日目~5日目に防除を行う。
    2回目:出穂期8日後頃防除…11日目~13日目に防除を行う。
  5. 薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。

イネカメムシの防除適期(図1)画像
図 イネカメムシの防除適期

斑点米カメムシ類 (イネカメムシを除く)

発生地域

発生時期

発生量

早期・早植栽培地帯

 

やや多い

普通期栽培地帯

 

やや多い

1 予報の根拠

  1. 7月下旬の定期定点すくい取り調査の結果、主要斑点米カメムシ類であるホソハリカメムシ、クモヘリカメムシは、畦畔等の雑草で平年に比べてやや多かった。
  2. 向こう1か月の気象予報(8月6日発表)によると、平均気温は平年並または高い確率ともに40%である。

発生しやすい条件:高温、少雨の場合。栽培地帯の中で、出穂が早い水田、または遅い水田。

2 防除上注意すべき事項

  1. 畦畔等のイネ科雑草で生息、繁殖しているので、適宜、除草等を行い個体数を減らす。
  2. ただし、イネが出穂期を迎える頃に除草すると餌がなくなり、出穂期を迎えるイネを餌にするために、水田内に侵入し、被害を発生させる。そのため、出穂期2週間前までに最後の除草を行うことが重要である。
  3. 水田内への侵入を確認したら、薬剤による防除を行う。防除適期は次のとおりである。
    1回目 穂ぞろい期
    2回目 1回目の防除の1週間~10日後
  4. 薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。
  5. イネカメムシとそれ以外の斑点米カメムシ類の防除適期が異なるため、両種がいた場合、被害が大きいイネカメムシの防除を優先する。

【コラム】イネカメムシを含む斑点米カメムシ類対策~出穂期前後の雑草管理について~

 雑草地には、イネカメムシを含む斑点米カメムシ類が生息、繁殖しています。 
 イネカメムシは、イネの出穂が近づくと好みのイネを求めて水田に移動します。
 一方、クモヘリカメムシやホソハリカメムシなどは、イネが出穂しても、イネ科雑草の穂があればそれをエサにできるため、水田への侵入は少なくなります。
 そこで、畦畔や休耕地の雑草管理は次のように行います。

  • 日頃から除草を徹底する。 
    日頃、除草を徹底すると斑点米カメムシ類の住処(すみか)や繁殖地を無くすことができ、個体数を少なくできます。 
    地域ぐるみで行うと、地域内の住処(すみか)が無くなるので、効果的です。
  • 除草はイネの出穂期の2週間前までイネが出穂を迎える頃に除草を行うと、斑点米カメムシ類の餌が不足し、出穂したイネを餌とするために水田に侵入して被害を起こします。 
    そのため、出穂期前の最後の除草は、出穂期の2週間前までに行いましょう。

2)果樹類全般

果樹カメムシ類 (チャバネアオカメムシ)

発生地域

発生時期

発生量

栽培地帯全域

 

多い

1 予報の根拠

  1. 県内のフェロモントラップ調査において平年値との比較が可能な6地点のうち、7月の総誘殺数は3地点で平年の約3~5倍であった。
  2. 沼田市の予察灯(水銀灯)調査の7月総誘殺数は平年の約2倍であった。

発生しやすい条件:越冬量が多い年は、果樹園への飛来が多くなる可能性が高い。

2 防除上注意すべき事項

  1. 果樹カメムシ類の飛来状況は園によって差があるため、園内をこまめに巡回し早期発見に努め、飛来や果実被害を認めたら早急に防除を行う。特に、夜間の最低気温が高くなると飛来する可能性が高くなるので注意する。
  2. 夜行性であるため、薬剤防除は夕方または早朝に行うと効果的である。
  3. 多目的防災網を設置している園では、破損個所や隙間からの侵入を防ぐため、十分に点検を行い、必要に応じて修繕する。
  4. 袋掛けは、被害防止対策として有効であるが、果実が肥大し袋に密着すると袋の上から吸汁加害される場合があるので注意する。
  5. 7月の飛来が少なかった地域においても、ヒノキ林で羽化、増殖した第1世代成虫の発生により、8月以降は飛来が増加する可能性があるため、引き続き注意する。
スモモヒメシンクイ

発生地域

発生時期

発生量

栽培地帯全域

 

やや多い

1 予報の根拠

  1. 県内4地点のフェロモントラップ調査における6~7月の最大誘殺数は、中之条町で平年の約2倍、みなかみ町で約4倍であった。
  2. 向こう1か月の気象予報(8月6日発表)によると、平均気温は平年並または高い確率ともに40%である。

発生しやすい条件:高温で多発する傾向がある。

2 防除上注意すべき事項

  1. 収穫期を迎えるリンゴの果実を食害するため、発生動向に十分注意する。
  2. 園内をこまめに見回り、発生状況や被害果の有無を確認したうえで、発生状況に応じた防除を実施する。
  3. 被害果(落果を含む)を放置すると、幼虫が成長し成虫の発生源となるため、園内に放置せず、土中に埋めるなど適切に処分する。
  4. 薬剤散布は散布むらのないよう丁寧に行う。特に園地の周縁部や枝葉が込み合った場所にも十分かかるようにする。

3)野菜類・花き類

オオタバコガ

発生地域

発生時期

発生量

栽培地帯全域

 

多い

1 予報の根拠

  1. 現在までの発生量はやや多い。
  2. 県内のフェロモントラップ調査の誘殺数は、7地点全てで平年より多い。
  3. 向こう1か月の気象予報(8月6日発表)によると、平均気温は平年並または高い確率ともに40%である。

高温、乾燥条件で多発する傾向があり、梅雨期に降雨が少ない年には 発生が多くなる。

2 防除上注意すべき事項

  1. 幼虫は生長点付近の茎葉・蕾・花・幼果に食入する。組織内に入り込まれてからでは防除が困難になるため、ほ場をよく見回り、幼虫は見つけしだい捕殺する。薬剤防除を行う場合は、発生初期に実施する。
  2. 薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。
  3. 施設開口部は防虫ネット等(目合い4.0ミリメートル以下)で被覆し、成虫の侵入を防ぐ。
  4. 今後、発生量が増加しやすい気象が続くと予報されているため、県が発表するトラップ調査結果や情報を確認し、ほ場での発生に注意する。

4)ネギ

シロイチモジヨトウ

発生地域

発生時期

発生量

栽培地帯全域

 

やや多い

1 予報の根拠

  1. 現在までの発生量は平年並。
  2. 県内のフェロモントラップ調査の誘殺数は、2地点中1地点で平年より多い。
  3. 向こう1か月の気象予報(8月6日発表)によると、平均気温は平年並または高い確率ともに40%である。

発生しやすい条件:気温が高いと世代期間が短縮し、発生回数が多くなり、被害が多くなる。

2 防除上注意すべき事項

  1. ほ場をよく観察し、早期発見に努める。卵塊や若齢幼虫の集団を見つけた場合は、速やかに取り除き、ほ場外で処分する。
  2. 中老齢幼虫では薬剤感受性は低下し、葉の内部に潜り込むと効果が低下するので、薬剤による防除は若齢期に行う。
  3. 気温が高いと世代期間が短縮し、防除適期が例年と異なる可能性がある。また、発生回数の増加に伴い、発生量や被害が多くなる可能性があるため、ほ場をよく観察し、防除適期を逃さないように注意する。
  4. 薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。
  5. 雑草にも寄生するので、ほ場周辺の雑草を除去する。
  6. 今後、発生量が増加しやすい気象が続くと予報されているため、県が発表するトラップ調査結果や情報を確認し、ほ場での発生に注意する。
軟腐病

発生地域

発生時期

発生量

栽培地帯全域

 

やや多い

1 予報の根拠

  1. 現在までの発生量は平年並。
  2. 向こう1か月の気象予報(8月6日発表)によると、平均気温は平年並または高い確率ともに40%である。
  3. ​日本気象協会の2週間天気予報(8月10日発表)(注)によると、今後は降雨日が続く見込みであり、本病の感染好適条件が出現する可能性が高い。

発生しやすい条件:本病原細菌の発育適温は28~34℃、初夏から初秋にかけ、特に盛夏に土壌湿度が高いと発病しやすい。長雨や台風等による集中豪雨、平年より気温が高い初秋の長雨などで、特に数日間畑が湛水や浸水すると激発する。強風や土寄せ時に生じる傷からも感染し発病する。

2 防除上注意すべき事項

  1. 発病後の防除効果は低いので、予防的な防除を重点に行う。発病が懸念される場合には、土寄せ前に地際部を中心に適用薬剤を散布する。
  2. 感染は、降雨等により飛散した病原菌がネギの傷口や土壌との接触部分から侵入することで起こる。土寄せ及び管理作業、ネギアザミウマ及びネギハモグリバエによる傷口は、病原菌の侵入を助長するので注意する。
  3. 降雨後に高温多湿条件が続く場合や、曇雨天が長く続いた後に高温となる場合は発病が助長されるため、特に予防的防除を実施する。
  4. 薬剤感受性の低下を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。
  5. 雨水がたまりやすいほ場は排水溝を掘り、ほ場の排水に努める。
  6. 被害残さは感染源となるため、被害株はすみやかに抜き取り、ほ場の外に持ち出し適切に処分する。
  7. 栽培管理作業では、葉等に傷をつけないようにし、特に降雨前後には注意する。
  8. 窒素肥料を多用すると生育が軟弱になり発病を助長するため、適正な施肥を行う。

注 Webサイト tenki.jp<外部リンク>(https://tenki.jp)

5)レタス

軟腐病

発生地域

発生時期

発生量

山間高冷地帯

 

やや多い

1 予報の根拠

  1. 現在までの発生量はやや多い。
  2. 向こう1か月の気象予報(8月6日発表)によると、平均気温は平年並または高い確率ともに40%である。
  3. 日本気象協会の2週間天気予報(8月10日発表)(注)によると、今後は降雨日が続く見込みであり、本病の感染好適条件が出現する可能性が高い。

発生しやすい条件:本病原細菌の生育適温は30℃前後、高温多湿条件で発生しやすい。主に風雨等による茎葉のこすれ、干ばつ時の葉枯れやチップバーン、害虫による食害痕、多雨時の気孔から病原細菌が侵入・感染する。

2 防除上注意すべき事項

  1. 降雨によってはね上がった土等により菌が感染する。降雨中または降雨後の気温が上昇した場合、曇雨天が長引いた後、気温が上昇する場合、発生しやすくなる。
  2. 発病後の防除効果は低いので、予防的な防除を重点に行う。
    特に、1.のような発生しやすい気象が予報されている場合、防除を確実に実施する。
  3. 雨水がたまりやすいほ場は排水溝を掘り、ほ場の排水に努める。
  4. 被害残さは感染源となるため、被害株はすみやかに抜き取り、ほ場の外に持ち出し適切に処分する。
  5. 薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。

注 Webサイト tenki.jp<外部リンク>(https://tenki.jp)

その他の病害虫の発生予報

その他の病害虫の発生予報一覧

作物名

病害虫名

発生時期

発生量

特記事項

イネ

【早期・早植栽培】

いもち病(穂いもち)

 

7月中旬調査の結果、発生量は平年に比べてやや少ない。葉いもちの病斑が大きくなっていたり、上位葉に葉いもちの発生が多いと、穂いもちの発生に移行する可能性が高いので注意する。

【普通期栽培】

いもち病(葉・穂いもち)

 

現在までの発生量は平年並。常発地、いもち病に登録のある箱施用剤を使用していないほ場、葉色が濃いほ場、水口付近などは発生しやすいので注意する。

紋枯病  

現在までの発生量は平年並。
気温が高いと発生しやすく、昨年発生が多かったほ場では、特に注意する。

縞葉枯病

 

現在までの発生量は平年並。7月6半旬のすくい取り調査の結果、ヒメトビウンカの捕獲数の県平均は、平年に比べてやや少なかった。

イチモンジセセリ第2世代幼虫(イネツトムシ)

 

現在までの発生量は平年並。

ツマグロヨコバイ

 

7月6半旬のすくい取り調査では平年並。

セジロウンカ

 

7月6半旬のすくい取り調査では平年並。8月に飛来のピークを迎えるので注意が必要である。

フタオビコヤガ

 

現在までの発生量は平年並。

ごま葉枯病

 

現在までの発生量は平年並。

白葉枯病

 

現在までの発生量は平年並。

ダイズ

フタスジヒメハムシ

 

現在までの発生量は平年並。

ダイズ・野菜類・花き類

ハスモンヨトウ

 

現在までの発生量は平年並。

リンゴ

斑点落葉病

 

現在までの発生量は平年並。高温多湿条件で発生しやすく、連続した雨などの短期間の気象条件で急増することがあるので注意する。

炭疽病

 

現在までの発生量は平年並。高温多湿条件で発生しやすく、特に果実の濡れ時間が長いと感染しやすいので注意する。

キンモンホソガ

 

現在までの発生量は平年並。フェロモントラップ調査による誘殺数は一部の地点でやや多い。

ハマキムシ類

 

現在までの発生量は平年並。

ナシ

黒星病

 

現在までの発生量は平年並。

ナシヒメシンクイ

 

現在までの発生量は平年並。フェロモントラップ調査による誘殺数は一部の地点でやや多い。

夏秋トマト

アザミウマ類

 

現在までの発生量は平年並。

キャベツ

コナガ

 

現在までの発生量は平年並。

夏秋ナス

ハダニ類

 

現在までの発生量は平年並。

アザミウマ類

 

現在までの発生量は平年並。

ネギ

ネギアザミウマ

 

現在までの発生量は平年並。

レタス

腐敗病

 

現在までの発生量は平年並。

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