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畜産での悪臭対策について(地域と調和した畜産経営を確立するために)
1 畜産環境問題の現状
県内の畜産経営に起因する苦情は、平成7年以降、平成22年度まで100件を超える状況であったが、平成23年度以降は100件を下回って推移しており、令和2年度は69件(うち悪臭関連は38件)と昨年に比べて若干増加しておりますが減少傾向にあります。しかし、依然として苦情の約5割が悪臭関連の苦情であることから、地域と調和した畜産経営を確立するためには悪臭対策が最も重要であると考えられます。
2 悪臭対策について
畜産経営の中で悪臭の主な発生源となりやすいのがふん尿処理施設です。特に堆肥化処理施設では、アンモニアを中心とする高濃度の悪臭が発生することから、脱臭装置等の設置を中心とした悪臭対策を実施する必要があります。
(1)脱臭装置の設置
畜産で主に利用されているのは生物脱臭装置(微生物により悪臭を分解させる方式の装置)です。群馬県では、地域結集型研究開発プログラムで開発した脱臭装置(写真)の普及を推進しています。
軽石脱臭装置
ファイバーボール脱臭装置
(2)常緑樹による生垣の設置
常緑樹の生垣には臭気緩和効果があるとされています。また、視覚の改善や粉塵・騒音の減少につながります。
常緑樹生垣の設置(1)
常緑樹生垣の設置(2)
(3)臭気対策耐久資材の設置
畜舎やふん尿処理施設の周囲に、悪臭を分解除去するネット状の資材を設置する方法も有効とされています。
臭気対策耐久資材の設置(1)
臭気対策耐久資材の設置(2)
3 県単補助事業の活用について
これらの対策を行う場合、活用できる補助事業がありますので、補助要件などについては、畜産経営環境周辺整備事業(県単補助事業)のページで確認願います。