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環境農林常任委員会が県外調査を実施しました(令和5年7月11日~13日)

1 調査目的

 閉会中の委員会活動として下記事項について県外調査を実施し、今後の本県施策の進展に役立てます。

  1. 環境対策について
  2. 林業振興対策について
  3. 食料・農業・農村振興対策について

2 調査期日

令和5年7月11日(火曜日)~13日(木曜日)

3 調査項目

(1)飛騨産業株式会社(岐阜県高山市)

 飛騨産業株式会社は、1920年、飛騨の山々にある未活用のブナの木を有効活用して椅子を作ることを目的に創業し、2020年8月に創業100年を迎えました。創業時から曲木技術の改善改良だけでなく、切削のためのルーター機などの独自開発や加熱圧縮技術による針葉樹の高強度化など、技術革新を積み重ねながら、日本の木工産業を牽引してきています。
 また、木工家具職人の養成を目的に2014年に「飛騨職人学舎」を開校し、人材育成をするとともに、品質管理を目的としたISO9001:2015の認証取得、木材の適切な管理・加工を目的としたFSC(R)COC認証を取得し、国産広葉樹材活用に積極的に取り組んでいます。なお、本県との関わりについては、利根沼田森林組合から県産広葉樹材を試験的に納品しています。
 ついては、国産広葉樹材を使った製品化の先進事例として、本県の県産広葉樹材活用の参考とするための調査を行いました。

飛騨産業で説明を受ける様子の画像
​飛騨産業株式会社の工場で説明を受ける様子

(2)岐阜県スマート農業推進センター(岐阜県海津市)

 岐阜県は、農業における担い手確保や労働力不足の解消といった課題解決のため、ICTやAI技術等を活用したスマート農業技術を推進するための施策や、最新技術、活用事例等を取りまとめた「岐阜県スマート農業推進計画」を2019年3月に全国初の計画として策定しました。現在は、令和5年度から4年間を計画期間とする第2期のスマート農業推進計画が策定され、本計画に基づき、各種施策に取り組んでいます。
 施策の一つである「岐阜県スマート農業推進センター」は、2020年6月18日にスマート農業の推進拠点(オペレーションセンター・モデル温室・実演ほ場の3施設で構成)として整備され、最新のスマート農業機器等を農業者が実際に見て、体験して、学ぶことができる施設となっています。こうした場の提供により、岐阜県内におけるスマート農業技術の普及が順調に進んでいます。
 ついては、スマート農業の先進事例として、本県の農業振興の参考とするための調査を行いました。

岐阜県スマート農業推進センターの説明を受ける様子
​岐阜県スマート農業推進センターの説明を受ける様子

(3)株式会社TOWING(愛知県刈谷市)

 株式会社TOWINGは、「持続可能な超循環型農業を地球・宇宙の双方で実現する」ことを目指し、2020年2月に名古屋大学発のスタートアップとして設立されました。地域の未利用バイオマスを炭化したバイオ炭(多孔体)に、独自にスクリーニングした土壌微生物叢を添加し、有機肥料を混ぜ合わせた、高機能バイオ炭「宙炭(そらたん)」を開発・販売しています。
 宙炭は、温室効果ガス排出削減と、減化学肥料・有機転換を同時に実現する土壌改良材であり、本来であれば廃棄される未利用のバイオマスを原料にしているため、農地への炭素固定などの導入効果が得られる他、従来手法では3年から5年かかる土づくりを、わずか約1か月で可能にし、循環型農業への転換を促しています。
 持続可能な食料生産システムを実現のために、すでに日本国内では24都道府県で試験導入を開始しており、愛知県刈谷市にある自社の試験農園では、日々フィールド検証などを行い、技術開発と研究に取り組んでいます。
 ついては、高効率かつ持続可能な食料生産システムの先進事例として、本県の農業振興の参考とするための調査を行いました。

株式会社TOWINGでの集合写真の画像
​株式会社TOWINGの試験農園にて

(4)株式会社ビオクラシックス半田(愛知県半田市)

 2017年2月に設立された株式会社ビオクラシックス半田は、「半田市バイオマス産業都市構想」において、2021年10月に整備されたバイオガス発電施設「ビオぐるファクトリーHANDA」の運営を行っています。
 「ビオぐるファクトリーHANDA」では、地域のバイオマス資源をメタン発酵させて、発生するメタンガスを利用することにより、電気・熱・CO₂を生成し、発酵し終わった液状物から副産物(液肥・乾燥肥料)を生成するなど様々なエネルギー資源や肥料を生み出しています。
 こうして生成されたエネルギーは、地域への電力供給や災害時非常用電源として利用するとともに、廃熱や排ガスを隣接しているグループ会社の「株式会社にじまち」の植物工場において農作物栽培に利用することで、脱炭素農業を目指しています。
 ついては、地域のバイオマス資源を利用した様々なエネルギーの生成や持続可能な地域循環型の農業の先進事例として、本県の環境対策、農業振興の参考とするための調査を行いました。

株式会社ビオクラシックス半田で説明を受ける様子の画像
​​「ビオぐるファクトリーHANDA」で説明を受ける様子

4 出席委員

委員長:森 昌彦、副委員長:入内島 道隆
委員:星野 寛、委員:狩野 浩志、委員:金井 康夫、委員:伊藤 清、委員:本郷 高明、委員:金沢 充隆、委員:大沢 綾子、委員:中島 豪


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