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観光・世界遺産に関する特別委員会 中間報告(12月15日)

観光・世界遺産に関する特別委員会 委員長 岩井 均

写真:委員長報告の様子
岩井均委員長

 観光・世界遺産に関する特別委員会における、これまでの審査経過と、過日、知事あて提出することを決定いたしました提言の内容について、ご報告を申し上げます。

 本委員会は、本年3月に可決・制定された「群馬よいとこ観光振興条例」に基づく観光振興、及び富岡製糸場等の世界遺産登録について、一体的、横断的、集中的に審査することを目的に設置され、以来、観光振興戦略、富岡製糸場と絹産業遺産群、観光施設の周辺環境整備に関することを付議事件として、各般にわたり、審査・調査を行い、検討してまいりました。

 まず、第2回定例会においては、「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産登録祝賀イベントについて、世界遺産登録は、県として力を入れてきた一大事業であり、できるだけ賑やかに行うことが大切であるとの意見が述べられた他、外国人の受入態勢整備や、絹関連遺産の観光振興策について質されました。

 また、世界遺産を根付かせるためには、県民一人ひとりに、世界遺産に繋がる絹遺産を再認識していただくことが重要であることから、市町村単位での絹遺産への取組みや、世界遺産に特化した地元文化を研究する団体への支援制度などが質されました。

 さらに、観光地には案内看板・駐車場・トイレの整備が重要との意見や、県内私鉄を利用した周遊観光、旅行会社への企画提案の必要性、産業観光の有効性などについて当局の見解が質されました。

 そのほかにも、

  • 海外や首都圏における本県関係者によるPRについて
  • 増加が見込まれる上信電鉄を利用する外国人観光客への対応や、お土産開発への支援の状況について
  • インターネットや漫画を活用した本県イメージアップ戦略について
  • ムスリム観光の推進について

などの質疑が交わされました。

 また、8月に実施した委員会調査では、既に世界遺産登録されている石見銀山遺跡と世界遺産センター、外国人観光客を多数受け入れている宮島の観光協会、改修中の姫路城と大河ドラマ館を有する姫路市を訪れ、現地ガイドの重要性や、遺産の保存と観光振興にあたっての問題点、今後の課題等について、詳しく内容確認を行ったところであります。

 続いて、第3回前期定例会においては、訪日観光客の状況や、ビジットジャパン地方連携事業における取組状況について質され、尾瀬学校にならった歴史遺産学校のような事業の検討や、旧新町屑糸紡績所の世界遺産への追加登録について、当局の見解が求められました。

 また、世界遺産登録の盛り上がりが一過性となることを危惧する意見が述べられ、現場の意見をしっかりと聴くよう要望されるとともに、来訪者への解説をより充実させる取組みや、ぐんま絹遺産における各市町村の取組みへの県の積極的な関与が求められました。

 そのほか

  • 富岡製糸場の西繭倉庫保存修理における工事中の一般公開について
  • 観光分野におけるICTの活用について
  • 観光の目玉となる、食と連携した群馬のシルクのPR事業について
  • 製糸場における工女といった女性の活躍に光をあてたPRの検討について
  • 「群馬よいとこ観光振興条例」の一般県民への周知や浸透状況

 などについて質疑が行われました。

 最後に、東京オリンピック・パラリンピックを意識したDC誘致や、御嶽山の噴火に関連し、本県の危機管理体制について、当局の見解が質され、観光客が安心して来県できるようなアピールが要望されました。

 続いて、後期定例会中の委員会においてでありますが、まず、リピート率や観光消費額に着目した観光政策について、当局の見解が質され、世界遺産登録をチャンスとして県が一丸となって取り組むよう要望された他、世界遺産効果が継続するための取組みや、観光サービスの認証制度導入による外国人観光誘客について質疑されました。

 さらに、東国文化周知事業の取組状況が質された後、世界遺産センターの検討状況や、国との連携状況が質され、県としての方向性を出すべきであるとの意見が述べられました。

 そのほかにも

  • 免税店制度の検討状況について
  • 境島小学校の統廃合が検討されている中での、田島弥平旧宅関連資料の展示利用について
  • 観光客入込数増加の一方で、観光消費額が減少している要因について
  • 冬季国体開催期間中の観光PRについて
  • 外国人観光客の状況調査や、外国人留学生の活用の検討について

質疑が行われるなど、各般の議論が行われたところであります。

 なお、12月10日の委員会において、これまでの議論、調査等を踏まえた「群馬県における観光振興施策の推進に関する提言」について協議を行い、全15項目からなる提言をとりまとめ、全会一致で決定をして、知事あて提出することと致しましたので、以下、その主な項目を申し上げます。

  • 「群馬よいとこ観光振興条例」について、一般県民まで浸透するよう、より踏み込んだ周知を図ること。
  • 世界遺産や観光地がお互い連携した観光ルートづくり、及びそれらのPRに積極的に取り組むこと。
  • 県内全域での絹関連資産の積極的な発掘、活用、支援を行い、県全体の観光振興に活かせるよう取り組むこと。
  • 世界遺産センターを早期に設置すること。
  • 「富岡製糸場と絹産業遺産群」の公開範囲の拡大に向けた支援や、本県の特徴である養蚕、製糸、織物業における、明治期からの女性の活躍に焦点を当てた展示も積極的に検討すること。
  • 外国人観光客の受け入れ促進のため、観光に携わる者の意識改革や態勢整備に関し支援を行うこと。また、留学生の積極的活用や海外に向けた情報発信等の取組みを強化すること。
  • 県内観光地へのアクセス向上のため、鉄道やバス、タクシー等の公共交通を含めた交通網の整備拡充や、それぞれの連携推進に努めること。
  • 火山の噴火等災害時における観光客への情報発信等の対応も視野に入れた、「観光立県ぐんま」を推進すること。

 などであります。

 以上、申し上げて、中間報告といたします。


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