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質疑及び一般質問(平成27年4月)
質疑及び一般質問
平成27年2月24日、25日、27日、3月2日に開催された質疑及び一般質問では、次の議員が質問を行いました。
質問者
2月24日(火曜日)
自由民主党 織田沢俊幸
自由民主党 星名建市
リベラル群馬 黒沢孝行
新星会 岩上憲司
公明党 水野俊雄
2月25日(水曜日)
自由民主党 安孫子 哲
リベラル群馬 塚越紀一
自由民主党 井田 泉
自由民主党 腰塚 誠
2月27日(金曜日)
自由民主党 久保田 順一郎
日本共産党県議団 酒井宏明
自由民主党 清水真人
自由民主党 高田勝浩
3月2日 (月曜日)
自由民主党 臂 泰雄
リベラル群馬 塚原 仁
自由民主党 舘野英一
自由民主党 中村紀雄
質疑及び一般質問の中から一部を掲載します。
2月24日(火曜日)
小規模企業の振興について
質問:昨年6月の小規模企業振興基本法の制定等を踏まえた本県の支援策はどのようになっていますか。また、小規模企業の支援には、地域の身近な支援機関である商工会の役割が大変重要と考えますが、今後、どのように商工会を支援していくのでしょうか。
回答:きめ細かな経営支援、県融資制度の返済負担の軽減、受・発注開拓、地方創生のための交付金を活用した消費の喚起など、小規模企業への支援を積極的に行います。商工会に対しても、より高度・専門的な支援を行うための体制強化を図るなど、活動がさらに充実するよう支援していきます。
群馬県手話言語条例について
議場での手話通訳
質問:今定例会に、議員発議として提出された「群馬県手話言語条例」案の発議に至った経緯と必要性の根拠についてお聞かせください。
回答:手話に対する環境の変化の中で、議員有志による勉強会を経て、プロジェクトチームを立ち上げ、これに関係者、有識者を加えた研究会による検討等を重ね、発議に至りました。手話は言語であるとの認識に立ち、県民に広くろう者と手話に対する理解を広め、ろう者とろう者以外の者が共生するまちづくりを目指して条例を制定しようとするものです。
イノシシ対策について
質問:太田市八王子山系・金山周辺ではイノシシによる人身被害も発生しています。県が設置したセンサーカメラによる出没状況や捕獲状況などから、現状をどのように認識していますか。また、地域ぐるみによる対策をどのように進めるのでしょうか。
回答:金山には相当数のイノシシが生息し行動域も変化しているため、様々な情報を活用して侵入防止柵の設置や捕獲などの対策に取り組むことが重要と認識しています。金山を市街地近郊の里山におけるイノシシ対策のモデルと位置付け、地域が主体となった総合的な対策を推進していきます。
農業用ハウスの復旧に対する災害復旧補助金の申請書類等について
質問:補助金の申請書類や農災条例の運用などが市町村によって、バラツキがあります。市町村任せにせず、県内一律となるように県が指導すべきだったと思いますが、いかがでしょうか。
回答:申請書類は、市町村が国・県の要綱・要領に基づいて定めることになっており、詳細について指導を行うことは難しいと考えています。また、農災条例についても、運用は各市町村に委ねられることになります。しかしながら、農業生産の早期回復という事業の趣旨を踏まえ、市町村と一体となって被災農家を支援してまいります。
県立高等学校におけるエアコンの設置について
質問:温暖化などの気象変動により、気温が人間の体温に近い状況になる可能性が指摘されていることを考慮すると、エアコンの設置は、リスク管理の問題となってきており、必要だと考えています。知事の見解をお聞かせください。
回答:近年の夏の暑さを考えると、学校における学習環境の改善の必要性は感じるところです。今後は、エアコンの導入の有無を含め検討する必要があり、そのための調査を継続しながら、効果的かつ効率的なエアコンの導入方法等について検討していきます。
2月25日(水曜日)
子育て支援について
三世代ぐんまちゃん
質問:国では地方創生への取組として3世代同居への支援を開始するとのことですが、3世代同居家庭を増やすことは、高齢化問題や児童虐待など、社会が抱える様々な問題の解消につながると思いますが、考えをお聞かせください。
回答:本県が昨年12月に取りまとめた、地方創生担当大臣に対する「人口減少対策に関する緊急提言書」の中で、3世代同居・近居に関する税制上の優遇措置を求めているところです。今後、3世代同居・近居への支援について、様々な観点から検討する必要があると考えています。
子どもの貧困問題について
質問:厚生労働省調査では、子どもの6人に1人が貧困家庭となっています。貧困家庭の子どもは、貧困から抜け出せず、負の連鎖が起こっているとのことですが、経済格差により、人材が世に出ないまま失われていくことについてどう考えていますか。
回答:子どもの将来が生まれた環境によって左右されることは決してあってはならないと考えます。来年度、本県の子どもの貧困の現状と課題を把握・分析し、実効性のある「子どもの貧困対策の推進計画」を策定し、子どもの貧困対策にしっかりと取り組んでいきたいと考えています。
介護離職問題について
質問:仕事と介護の両立が難しく、離職する人が全国で年間10万人に上ると聞きますが、本県の介護離職者の状況についてどの程度把握していますか。また、介護離職問題に対する認識と今後の対応についてお聞かせください。
回答:本県では平成23年10月からの1年間で約2200人が離職しました。働き盛りの世代の離職は、生活の維持が困難になるだけでなく、企業経営にも大きな損失であり、深刻な問題です。今後、介護と仕事を両立できる職場環境を整える企業を応援する認証制度を創設するほか、国に介護休業制度等の改正を要望していきたいと考えています。
七つの交通軸構想(渡良瀬軸)について
質問:渡良瀬軸は北は日光、南は太田藪塚インターチェンジを結び、桐生方面に人を呼び込み、地域の観光振興と交流人口の増加を図る重要な幹線道路です。この渡良瀬軸の主軸となる渡良瀬道路の整備について、知事の考えをお聞かせください。
回答:渡良瀬地域の幹線道路である国道122号は、市街地での慢性的な渋滞や豪雨による通行規制など、機能面や防災面での課題があるため桐生市、みどり市などとルート案の検討を重ねてきました。この成果を踏まえ、今後は、現道を活かすなど、効率的なルートの検討を行っていきます。
2月27日(金曜日)
米価の下落対策について
質問:米の需要減少や全国的な豊作により、米価が大幅に下落し、販売価格が諸経費を下回るなど、農業の土台である稲作が重大な危機を迎えています。その対策として、どのような取組を行っていますか。
回答:需要に応じた主食用米の生産を基本として、需給のマッチングによる飼料用米等の作付推進や、PRによる消費拡大などに取り組んでいます。また、販売収入の減少補てん制度である「ナラシ対策」への加入促進や、国が新たに打ち出した「稲作農業の体質強化緊急対策」への取組強化などを図っているところです。
群馬の森「記憶 反省 そして友好」の追悼碑の撤去命令の撤回について
質問:群馬の森に設置されている追悼碑の撤去命令の理由として、追悼式での政治的発言を問題としたのはなぜですか。また、碑文に歴史的な誤りがあるのですか。
回答:碑の設置団体による集会において、宗教的・政治的行事及び管理を行わないとした許可条件違反となる政治的発言が行われた結果、追悼碑が政治的な性質を帯び、憩いの場である公園にふさわしい施設でなくなったため、都市公園法に則り、更新を不許可とする判断をしたところです。なお、碑文については、問題があるとは考えていません。
ウメ輪紋ウイルス(PPV)について
質問:国内における発生状況と予防対策はどのようになっていますか。本県は東日本一のウメの産地ですが、万が一、県内で発生した場合、どのような対策をとるのでしょうか。また、生産者への補償についてお聞かせください。
回答:平成26年までに11都府県で感染が確認されており、予防対策として、ウイルスを運ぶアブラムシの防除指導を行っています。発生が確認された場合は、感染範囲を特定し、ウイルスの蔓延を防ぐため、周辺の樹を含めて伐採して根を抜き、廃棄処分を生産者にお願いすることになります。生産者への補償については植物防疫法に基づき、国が行うこととなっています。
市町村有競技別拠点スポーツ施設整備について
質問:昨年3月に「群馬県スポーツ施設の設置及び管理に関する基本計画」が策定されましたが、市町村有競技別拠点スポーツ施設の整備に対する支援の検討状況についてお聞かせください。また今後どのように対応するのでしょうか。
回答:基本計画において競技別拠点スポーツ施設に位置付けた施設について、市町村が国体やインターハイなどの大規模大会の開催を見据えて整備する場合、その整備経費の一部を補助する新たな制度を創設する予定です。今後は、市町村からの要望を把握し、計画的に対応していきます。
3月2日(月曜日)
県立障害者リハビリテーションセンターについて
質問:センターの現在の整備状況と今後の取組をお聞かせください。また、運営方式について、3年ごとに施設の運営事業者を選定する指定管理者制度は、見直すべきと考えますが、いかがでしょうか。
回答:平成27年度に新棟建設に着工し、28年度中に利用を開始する予定です。新棟利用開始後、現施設の改修工事を行っていきます。管理運営は、県社会福祉事業団を非公募で指定管理者としていますが、指定管理者制度の長所を最大限に活かすとともに、改善すべき点も十分検討し、利用者が安心して安全に過ごせるよう努めていきます。
館林厚生病院の医師確保について
質問:病棟改築中の館林厚生病院では、医師不足が依然として改善しておらず、小児科、産婦人科、整形外科は機能していません。平成27年度末の改築完成時における医師確保の見通しについてお聞かせください。
回答:診療科により、常勤医師の確保が厳しい状況にあります。将来的には、地域医療支援センターで作成したキャリアパスの有効活用により、医師の誘導を図りたいと考えています。今後とも、病院や地元市町村、医師会と連携し、しっかり取り組んでいきます。
群馬交響楽団への支援について
議場における群響の演奏
質問:群響は、創立70周年の節目の年にあたり、活動の幅を広げる絶好の機会です。今後の支援と運営体制の強化について、お聞かせください。また、楽団員が感動のある演奏を行えるよう、海外公演や特別な演奏会を企画してはいかがでしょうか。
回答:今後も高崎市や関係者と連携して、しっかり支援していきます。運営面では、常勤の専務理事及び企画や広報を担う部門を設置し強化する予定です。また、海外公演に向けては長期的・計画的に取り組むとしており、実現を応援していくほか、特別な演奏会として、平成27年度はオペラ公演や記念演奏会を予定しています。
楫取素彦が残した功績について
質問:知事は平成24年5月定例会で「楫取の功績に感謝し、県として何ができるか検討したい」と答弁しました。楫取は道徳教育に力を入れるとともに、女性解放に尽力し、女性の人権を尊重しました。これらは今日の社会において大きく学ぶべきと思います。具体策についてお聞かせください。
回答:楫取をはじめとした先人達の姿を、子どもたちが道徳教育の中で学ぶことを通じ、郷土への誇りや豊かな心、たくましく生きる力を育み、成長していけるよう取り組むとともに、群馬の全ての女性が、その希望に応じて持てる力を発揮し、輝くことのできる群馬づくりを推進していきます。
質疑及び一般質問の映像(録画)は、県議会ホームページ<外部リンク>でご覧いただけます。