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環境農林常任委員会(平成28年3月22日)

環境農林常任委員会 委員長 井田 泉

委員長 井田 泉の様子写真
委員長 井田 泉

 環境農林常任委員会に付託されました案件の審査経過と結果について、ご報告を申し上げます。

 はじめに、付託議案についてでありますが、第1号議案「平成28年度群馬県一般会計予算」に関して、環境森林部関係では、まず、人口減少対策、及び地方創生を見据えた当初予算編成の考え方が質されました。

 次に、「森林整備地域活動支援」について、実態に合わせて予算を減額したことを受けて、森林整備の進捗への影響が質されました。

 続いて、「林業作業道総合整備」について、「森林整備加速化・林業再生基金」の後継事業として、「次世代林業基盤づくり交付金」が、国において当初予算として予算化されることになったことを受けて、今後の事業への影響が質されるとともに、必要な予算額を確保するよう、国にしっかり要望すべきとの意見が述べられました。

 また、「ぐんま緑の県民基金事業」について、県民が自ら負担しているという意識が浸透していないのではないかとの意見が述べられるとともに、基金事業の利便性の向上に対する当局の見解が求められました。

 加えて、「森林環境税導入に関する特別委員会」が発した提言では、水環境の保全の重要性に鑑み、汚水処理への積極的な対策を求めていることから、その対応状況が質疑されました。

 また、県民に更に理解してもらえる税とすることが要望されました。

 次に、「再生可能エネルギー推進」について、新たに創設する太陽光発電施設導入に関する融資事業の目標が質されるとともに、融資審査に対する当局の見解が求められました。

 続いて、「産業廃棄物処理対策」について、県有、及び民間PCB廃棄物の状況等が質疑されました。

 また、「鳥獣保護」について、尾瀬地区等で行われているシカ捕獲事業の目標値と実績値の間に差が生じている理由、及び新年度における目標数が質されました。

 次に、「きのこ等振興対策」について、ほだ木の調達が十分であるか質疑されるとともに、原木林の更新に向けた取組が質されました。

 さらに、「狩猟の適正化」について、クレー射撃場近隣の騒音対策が質疑されるとともに、近隣の理解をしっかり得るために防音壁の改修が要望されました。

 次に、農政部関係でありますが、第1号議案「平成28年度群馬県一般会計予算」に関して、まず、人口減少対策、地方創生、及びTPP協定の発効を見据えた当初予算編成の考え方が質されるとともに、農家が抱える将来への不安を解消するために講じる対策について、当局の見解が求められました。

 続いて、「農畜産物等輸出促進」について、当初予算の事業内容、並びにタイ、及びベトナムにおける具体的な取組が質されるとともに、台湾における本県産農畜産物に対する
輸入規制措置の解除の見通し等が質疑されました。

 また、「漁業振興」について、遊漁用ニジマス「ハコスチ」の特徴、及び商標登録までの経緯、及び今後の推進計画等が質されました。

 次に、TPP協定への対応について、県民に向けた説明会の開催状況、及び当初予算における県独自の支援策等が質疑されるとともに、TPP協定の発効後を見据え、消費者に、農業、及び県産農畜産物への理解を深めてもらうことが必要との意見が述べられました。

 続いて、「農福連携マッチング事業」について、農政部としての連携の考え方が質されました。

 また、「鳥獣害防止」について、金山のイノシシ対策におけるこれまでの事業成果、及び今後の事業の予定が質されるとともに、太田市との連携状況が質疑されました。

 次に、「酪農振興」について、乳用牛増頭支援事業の詳細等が質されました。

 続いて、「うめの生産振興」について、梅酒用のうめに係る取引状況、及び取引価格が質疑されました。

 また、「地域資源活用推進」について、「6次産業化サポートセンター」の具体的な業務内容、及び当初予算の内容、並びに本県における6次産業化の先進事例が質されました。

 次に、「養豚振興」について、予算がこの3年間で激減している理由、及び今後の見通しが質疑されるとともに、海外からの種豚の導入再開に対する当局の見解が求めれれました。

 続いて、「震災対策農業水利施設整備」について、ため池における耐震性の点検、及び
調査の状況等が質されました。

 また、「農業競争力強化基盤整備」について、継続、及び新規地区の状況等が質されました。

 さらに、「畜産競争力強化整備」について、畜産クラスターの具体的事例、及び国費が途絶えた場合の県の支援策が質疑されるとともに、小規模農家では参入しづらく、申請も煩雑との声があることに対する当局の見解が求められました。

 最後に、農政部における全般的な事項として、限られた予算の中、農家等の要望への対応が難しい場合であっても、課題解決に向けて、農家等との距離感を今以上に縮め、しっかり連携してほしい旨の要望がなされました。

 次に、第39号議案「群馬県畜産関係手数料条例の一部を改正する条例」に関して、講習手数料を2万円から3万5千円に引き上げる旨の改正であることを受けて、増額の根拠等が質されました。

 次に、第63号議案「群馬県農業農村振興計画の策定」に関して、内水面漁業振興の考え方、及び計画策定の審議会に漁業関係者が参画していないことに対する当局の見解が求めれました。

 以上の点を踏まえ採決した結果、本委員会に付託された各議案は、いずれも全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定をいたしました。

 引き続き行いました、請願の審査結果につきましては、お手元に配付の報告書のとおりであります。

 このほか、委員会の所管事項について、各般の議論が行われましたので、以下、その主な項目について申し上げます。

 まず、環境森林部関係については、

  • 道路交通による振動の基準の現況、及び基準の見直しについて
  • 群馬県林業技能競技会の会場変更の理由、及び積極的な広報について
  • 森林情報の公開について
  • 山村地域の防災対策、及び住民への情報提供等について
  • 森林の持つ災害防止など、公益的機能向上を含め、本県の森林が目指すべき姿について
  • 「第二次群馬県循環型社会づくり推進計画」における目標値の達成見込みについて

 次に、農政部関係については、

  • 松義台地の農地整備事業について
  • 普及指導機関の体制充実について
  • 植物工場の設置等、革新的な施設園芸システムの研究状況、及び制度資金について
  • 農林水産省が進める「食と農の景勝地」認定制度に対する県の対応について
  • 群馬県農協青年部協議会が作成している「ポリシーブック」への対応について
  • 自然災害全般のリスクに対応する体制の構築について
  • 大雪に耐性のあるハウス補強に係る支援の考え方について

 これらの事項につきましても、活発な議論が行われました。

 以上、申し上げて委員長報告といたします。


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