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観光・世界遺産に関する特別委員会(3月22日)
観光・世界遺産に関する特別委員会 委員長 松本 耕司
委員長 松本 耕司
観光・世界遺産に関する特別委員会における審査経過と結果について、ご報告申し上げます。
本委員会は、「観光立県ぐんま」の推進に関すること、「富岡製糸場と絹産業遺産群」の保存活用に関すること、世界遺産と観光の連携強化に関すること等を付議事件として、昨年5月に設置されました。
以来、これまでの委員会においては、付議事件に関して、「観光振興計画(案)」への各般の質疑をはじめ、台湾、中国、ASEAN等からの外国人観光誘客策、及び外国人の受入環境整備策が質疑されるとともに、特に、「富岡製糸場と絹産業遺産群」については、「世界遺産センター」設置に向けた取組、見学者数維持のための取組、外国人に対して更にPRするための取組、さらに、4資産へのアクセス向上、及びネットワーク化に資する取組という観点から、アクセス道路の整備状況、案内標識の設置状況、高崎駅から上信電鉄へのアクセス向上に資する取組の状況、高山社跡と田島弥平旧宅を結ぶルート上にある新町駅周辺の連続立体交差事業の検討状況が質疑されました。
この他にも、新町紡績所の史跡・重要文化財登録を受けた今後の対応、上野三碑の意義等の啓発、及び周遊観光ルートづくり、芳ヶ平湿地群をはじめとしたラムサール条約湿地の観光面からの活用、上海事務所の活用策、蚕糸業継承対策、「ググっとぐんま観光キャンペーン」の状況、群馬プレミアム宿泊券の状況、ぐんまのイメージアップに資する諸施策、花等をキーワードとした観光振興策、観光振興に資する道路整備、県産農畜産物の輸出状況等、多くの分野にわたり、活発な質疑、及び議論が行われてきました。
また、昨年11月には、台湾への海外調査を実施し、更なる誘客拡大に向けた諸課題等を調査するとともに、今後に資する人脈形成も図りました。
さらに、今定例会中、3月8日に開催された委員会におきましても、
- 「観光振興計画(案)」における数値目標達成のための具体策、及び観光人材育成の方向性等について
- 新町紡績所の世界遺産登録について
- 米国、台湾からの観光誘客策について
- 委員会が発する提言への対応について
- 群馬プレミアム宿泊券に係る利用状況等の追跡調査について
- 上野三碑における公開日拡大、及び高校生ボランティアの活用について
- 「山の日」、及びぐんま百名山等を活用した観光振興について
- 富岡製糸場における工女に光を当てた展示について
など、付議事件に関する各般の議論が行われたところであります。
なお、同日の委員会におきまして、今定例会をもって、本委員会における付議事件の審査を終了するとともに、知事あてに、提言書を提出することを確認いたしました。
続いて、3月17日に開催された委員会では、これまでの審議や調査などにおける議論を踏まえ、「群馬県における観光、及び世界遺産振興施策の推進に関する提言」を取りまとめ、これを全会一致をもって決定したところであります。
なお、その項目としましては、
- 本県への国籍別外国人宿泊者数で圧倒的な規模を誇る台湾からの一層の誘客促進のため、これまで交流の少なかった台湾の県等とのつながりを大切にするとともに、新たな人脈形成及び相互連携を積極的に図ること。
- 台湾の様々な旅行団体・旅行博でプロモーションを行う等、台湾内で「群馬県」が更なる拡がりをみせるための取組を推進すること。
- 海外からの観光誘客促進に資する総合的な窓口として、群馬県観光物産国際協会が、関係者間の様々な仲介業務、旅行商品の企画・売り込み業務等の面で、一層の役割を発揮できるよう、同協会に対する積極的な支援を行うこと。
- 「世界遺産センター」設置に向けた取組を加速させること。
- 上野三碑が確実に世界記憶遺産として登録されるよう、関係者への働きかけを着実に行うとともに、歴史的意義を県民等に向けて積極的に広報すること。
- 上野三碑の保存と活用のバランスに配慮した上での上野三碑の公開日拡大の検討、及び上野三碑を周遊するルートづくり等、一層の誘客促進に資する取組を関係機関と連携して検討すること。
- 新町紡績所の世界遺産追加登録に向けて、関係者と連携して積極的に取り組むこと。
- 観光客の滞在長期化等を目的に、「富岡製糸場と絹産業遺産群」、及び日本遺産「かかあ天下-ぐんまの絹物語-」を含む「ぐんま絹遺産」について、絹をキーワードとした物語性のある周遊ルートづくり、及びそれらのPRに積極的に取り組むこと。
- 県内におけるラムサール条約湿地を活用した観光ルートづくり、及びそれらのPRに積極的に取り組むこと。
- 国による観光ビッグデータの活用検討、及び外国人観光客の行動情報収集等の動向を注視しつつ、ビッグデータを活用した戦略的な観光振興に取り組むこと。
- 本県が関東一の森林面積、及び森林率を誇り、美しい景観とともに豊かな自然環境に恵まれていることを踏まえ、新たに設定される国民の祝日「山の日」を観光振興面で活用すること。
以上、11項目であります。
さらに、同日、「委員会報告書」につきましても、全会一致をもって決定し、過日、議長あてに提出いたしました。
これをもちまして、本特別委員会における一連の審査が終了しますが、議員各位におかれましては、観光、及び世界遺産を取り巻く今後の情勢を、引き続き注視していただきますよう、お願い申し上げます。
また、執行部におかれまして、関係部局が連携を密にして、部局横断でしっかりと効果的な取組を進めていただくことを強くご要望申しあげまして、委員長報告といたします。