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群馬県における観光及び世界遺産振興施策の推進に関する提言(平成28年3月17日)

 観光・世界遺産に関する特別委員会は、平成26年度に設置されていた同委員会を引き継ぐ形で平成27年5月に設置され、「観光立県ぐんま」の推進、「富岡製糸場と絹産業遺産群」の保存・活用等に資する観点から、活発に議論を行ってきた。

 この間、県内では、新町紡績所の国の史跡・重要文化財への指定、上野三碑の世界記憶遺産国内候補への選定及び芳ヶ平湿地群のラムサール条約湿地への登録等、本県の観光及び世界遺産の振興を一層後押しする出来事が目白押しとなった。本県は元々、数多くの温泉・豊かな自然等の観光資源に恵まれており、また、北陸新幹線の金沢開業及び圏央道の東名・東北道への連結等により交通の結節点として地理的優位性も高まっていることから、国内からの観光誘客について、一層の促進が期待できる状況である。
 また、海外からの観光誘客に目を向けても、現在の為替の動向、2020年の「東京オリンピック・パラリンピック」開催決定等を受けて、更なる伸びが期待できる状況である。このような中、本委員会としても、昨年11月、群馬県への国籍別外国人宿泊者数で第一位を誇る台湾へ海外調査を実施し、誘客促進に向けた諸課題等を調査するとともに、関係者との意見交換も精力的に行い、今後に資する人脈形成等も行ったところである。
 国内外を問わず、観光誘客の更なる促進に向けて、本県に大きな追い風が吹いている今こそ、県議会と県当局が連携を一層密にして、着実に効果的な施策を展開していなかなければならない。
 ついては、県当局には次の事項に積極的に取り組まれるよう強く要望するものである。

  1. 本県への国籍別外国人宿泊者数で圧倒的な規模を誇る台湾からの一層の誘客促進のため、これまで交流の少なかった台湾の県等とのつながりを大切にするとともに、新たな人脈形成及び相互連携を積極的に図ること。
  2. 台湾の様々な旅行団体・旅行博でプロモーションを行う等、台湾内で「群馬県」が更なる拡がりをみせるための取組を推進すること。
  3. 海外からの観光誘客促進に資する総合的な窓口として、群馬県観光物産国際協会が、関係者間の様々な仲介業務、旅行商品の企画・売り込み業務等の面で、一層の役割を発揮できるよう、同協会に対する積極的な支援を行うこと。
  4. 「世界遺産センター」設置に向けた取組を加速させること。
  5. 上野三碑が確実に世界記憶遺産として登録されるよう、関係者への働きかけを着実に行うとともに、歴史的意義を県民等に向けて積極的に広報すること。
  6. 上野三碑の保存と活用のバランスに配慮した上での上野三碑の公開日拡大の検討及び上野三碑を周遊するルートづくり等、一層の誘客促進に資する取組を関係機関と連携して検討すること。
  7. 新町紡績所の世界遺産追加登録に向けて、関係者と連携して積極的に取り組むこと。
  8. 観光客の滞在長期化等を目的に、「富岡製糸場と絹産業遺産群」及び日本遺産「かかあ天下-ぐんまの絹物語-」を含む「ぐんま絹遺産」について、絹をキーワードとした物語性のある周遊ルートづくり及びそれらのPRに積極的に取り組むこと。
  9. 県内におけるラムサール条約湿地を活用した観光ルートづくり及びそれらのPRに積極的に取り組むこと。
  10. 国による観光ビッグデータの活用検討及び外国人観光客の行動情報収集等の動向を注視しつつ、ビッグデータを活用した戦略的な観光振興に取り組むこと。
  11. 本県が関東一の森林面積及び森林率を誇り、美しい景観とともに豊かな自然環境に恵まれていることを踏まえ、新たに設定される国民の祝日「山の日」を観光振興面で活用すること。

以上、提言する。

平成28年3月17日

群馬県議会観光・世界遺産に関する特別委員会

群馬県知事 大澤 正明 様


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