ページの先頭です。
現在の位置 議会トップページ > 委員会活動 > 平成27年5月13日~平成28年5月26日特別委員会記録 > 総合計画に関する特別委員会(平成27年6月9日)

本文

総合計画に関する特別委員会(平成27年6月9日)

1.開催日時

平成27年6月9日(火曜日)10時00分開始 13時54分終了

2.開催場所

401委員会室

3.出席委員

委員長:南波和憲、副委員長:橋爪洋介
委員:黒沢孝行、委員:久保田順一郎、委員:織田沢俊幸、委員:福重隆浩、委員:星名建市、委員:後藤克己、委員:臂泰雄、委員:原和隆、委員:金子渡、委員:本間惠治、委員:穂積昌信

4.欠席委員

なし

5.主な質疑

(1)総合計画について

黒沢委員
 外部評価を取り入れ実現度を確認し、次の計画につなげる必要があると思うがどうか。

新井未来創生室長
 次期計画の策定にあたり、外部の有識者等から意見を聴取するために群馬の未来創生懇談会を設置する。その中で現行計画の進捗状況を報告して議論していただきたいと考えている。

黒沢委員
 地域別の計画についてはどのように策定していくのか。

新井未来創生室長
 11の行政県税事務所単位で地域別施策展開を策定するため、群馬の未来創生地域懇談会を設置し、各地域の市町村長・県議会議員・有識者等を構成員として議論していただくことを考えている。

黒沢委員
 現行計画の最終年度に、仕上げとして集中して行うことを掲げるべきだと思うがどうか。

新井未来創生室長
 現行計画で掲げた目標・指標の達成状況のうち、「前進」・「横ばい」・「後退」の項目を「達成」に向けて前進できるよう取り組み、既に「達成」となっている項目もさらに良くなるよう全庁一丸となって取り組みたい。

黒沢委員
 知事候補者が掲げる基本政策(公約)と総合計画との整合を取るために計画期間を4年にしたと思うが、どのように整合を図るつもりなのか。

笠原企画部長
 計画は10年先を見据えるもので、必ずしも知事の任期4年だけを考えて策定するものではないが、やはり県民に掲げた公約事項は県政の中にしっかりと位置付け、スピーディに展開していく必要があると思う。今後、議会での審議や学識経験者を交えた懇談会などで、改めて議論を深めていただきたいと考えている。また、4年サイクルにすれば、実施もスピーディなるとということで提案したところである。

星名委員
 重点プロジェクトの外部評価として、施策の関係者やサービス利用者の評価を積極的に聞くことが必要だと思うがどうか。

笠原企画部長
 施策全体の総点検を実施している過程で、各所属が現場の声を踏まえながら施策を再構築することとしており、外部委員に参加いただく群馬の未来創生懇談会において、そうした現場の声を提示し、チェックや提言をいただきながら計画づくりの議論を進めていきたい。

星名委員
 現場関係者や利用者の方々に未来創生懇談会に参加してもらべきと考えるがどうか。

笠原企画部長
 県民の声を反映した計画づくりが求められているため、様々なチャンネルを通じて現場の声や県民の考えをしっかりと把握し、活かすようにしていきたい。

後藤委員
 有効求人倍率を総合計画の数値目標とすることには検討が必要だと思うがどうか。

西村労働政策課長
 有効求人倍率は、国や県が取り組む景気・雇用対策において極めて重要で、県民生活にも大きな影響を与える指標である。また、様々な景気対策・産業振興策により企業活動を支援し、雇用を維持することも重要である。有効求人倍率を次期計画の指標として盛り込むかどうか、よく検討していきたい。

後藤委員
 目標・指標の達成状況として、「森林整備面積」は大きく後退したが、指標の設定についての考えはどうか。

山崎林業振興課長
 森林整備面積7千ヘクタールは、平成20年から24年までの京都議定書第一約束期間における割り当て目標であり、平成24年で吸収源対策は一応達成したと考えている。森林整備から利用する時代への転換期を迎えており、今年度の森林・林業基本計画の見直しの中で、森林整備の面積指標についても地域資源を活用する視点で検討中である。

後藤委員
 達成困難な項目を目標設定から敬遠するのでなく、むしろ次期計画で重点的に取り組むべきと考えるがどうか。

笠原企画部長
 県庁全体で施策の総点検に取り組む中で、目標の立て方も含めて今後の計画づくりに活かしていきたい。地方版総合戦略では、KPIの設定に関し、行政の取り組みの結果どのような成果が得られたかが求められており、総合戦略・総合計画の共通の考え方として取り組んでいきたい。

後藤委員
 次期計画への視点として、現行計画の焼き直しのようなものか、またはメリハリがあり群馬らしさが出るようなものか、どちらを考えているのか。

笠原企画部長
 現行計画も10年先を見据えて策定した経緯があり、継続性への配慮も大事なポイントである一方で、人口減少問題は喫緊の課題であり、50年先の群馬を見据えてこの問題を土台に据える必要があるなど、これからの未来を見据えた計画づくりを行っていきたい。

後藤委員
 山村部の人口減少緩和が重要であり、Gターンや群馬の強みであるジョブカフェを計画における「ひと」の部分の中心に位置づけるべきと考えるがどうか。

下山女性・若者就職支援室長
 これまで、首都圏の大学等を中心としたU・Iターン就職支援協力校制度「Gターン倶楽部」の運営や合同企業説明会などを実施してきたが、今後も引き続き力を入れて取り組んでいくとともに、ジョブカフェについては、開拓した企業と求職者とのマッチングの成果も上がっているなどしており、今後とも若者の就職支援の柱にしていきたい。

後藤委員
 「まち」の部分について、現行計画を前提として次期計画を考えた場合、当然、コンパクトシティという考え方が入ってくると思うが、考えはどうか。

中島都市計画課長
 本県の場合、中心市街地のような1カ所だけにまとめるのではなく、それ以外の旧役場の周りや大規模集落、山間地の基幹集落がまちのまとまりとなるため、これらを複数作り、まちのまとまりを維持した上で、公共交通でつなぐということを基本に掲げている。また、公共交通については、まちの中にどういう施設を持っくるのかということと一体に考えて行くことが重要だと考えており、現在、ビジョンの実現に向けて取り組んでいるところである。

後藤委員
 18歳選挙権を踏まえ、「人づくり」の視点から、教育段階でも「政治的リテラシー」の醸成を導入していく必要があると思うがどうか。

有坂高校教育課次長
 国では、今後の主権者教育の在り方を検討する研究会報告の中で、新しい主権者像を実現するための指導の方向性を示すキーワードとして「政治的リテラシー」を位置付け、情報を収集して的確に読み解き、考察して判断する知識・能力を高める必要があると指摘しており、今後、指針等が示された場合には、それを踏まえて検討し指導の中で活かしたい。

臂委員
 現行計画では障害者施策が一部しか項目としてあがっておらず、次期計画ではそういったものも取り入れてほしいと思うがどうか。

笠原企画部長
 障害者福祉については、現在でも特別支援学校の整備などを進めてきているほか、就業支援等にもしっかり取り組むこととしている。今後の群馬県を考える上で重要な施策であり、次期計画での位置付けについて、議会や懇談会でも意見をいただきながら検討していきたい。

臂委員
 現行計画では、総合計画推進に当たり、「業務の改善や組織・定員の見直しを行う」と記載があるが、県庁組織への評価・検証はどのように行うのか。

笠原企画部長
 県の最上位計画である総合計画の下に県庁組織や仕事の進め方を検証していく行政改革大綱等の個別の計画があるため、組織体制についてもしっかりと点検をし、議会とも意見交換をしていきたい。

金子委員
 若い人や女性が期待しているものを重点プロジェクトに盛り込んでいくことも重要だと考えるがどうか。

新井未来創生室長
 群馬の魅力を認識してもらうための取組について、現行計画ではイメージアップの中に位置づけているが、アンケートの結果も踏まえ、様々な方から意見を伺いながら検討していきたい。

金子委員
 県内でも地域性は様々であり、地域懇談会で出た意見等はどう計画に活かしていくのか。

新井未来創生室長
 地域懇談会では計画本体も示していくが、地域別施策展開の内容について議論していただく予定であり、県内各地域の特性を活かしてどういった方向性を打ち出していくのかを盛り込んでもらうことになる。

金子委員
 高齢者の施設入所問題は長期的な視点であり、総合計画に盛り込むべきかどうかは別として、今後の議論のきっかけになると思っているが考えはどうか。

笠原企画部長
 全国的な問題であり、今後の地方創生という観点でも大きなポイントであると考えている。現時点では県内でも待機者が多く県外者の受け入れは難しいが、今後、東京圏の高齢者増加の中で、本県の地の利を活かすことが考えられる。また、高齢者だけでなく、川場村のように地域間交流を深めたり、二地域居住のような生活も可能である。雇用の場の確保という観点もあるので、人口減少対策としても位置づけられると考えており、しっかり検討していきたい。

(2)50戸連たんについて

黒沢委員
 集落内に新たに家を建築する際、開発要件である50戸連たんがネックとなり悩んでいる地区も多いと認識しており、集中した政策があってもよいと思うが考えはどうか。

中島都市計画課長
 市街化調整区域でも一定の要件を満たせば、都市計画法の開発許可を取り建築可能であり、分家住宅の許可にあたっては、概ね50戸連たんしている集落は要件を満たせば建築が出来ることになっている。また、50戸に満たない場合でも20戸以上の建築物が50メートル以内で連たんしている場合には認められている。

(3)雇用の受け皿確保について

黒沢委員
 基本的な考えはどうか

小林産業経済部副部長
 若い世代の安定した雇用を生み出せる地域産業の強化が重要であるため、本県産業の強みでもある高度なものづくり技術や恵まれた立地条件を生かし、製造業を一層発展させるほか、次世代産業として市場発展性が見込まれる「次世代自動車」、「ロボット」「健康科学」「観光」「コンベンション関連産業」等を重点分野として振興を図っている。また、地域に根付いたサービス産業の活性化・その付加価値向上や、6次産業化による農林業の成長産業化、観光地域づくりなどにも取り組み、本県産業の雇用創出力の向上に努めていきたい。

(4)人口の見通しについて

福重委員
 年齢別の純移動率の推移で、20代前半の若者のリターン率が悪い一方、高齢者層は転入超過になっており、プラスマイナスで一定になるという判断をしていると思われるが、県としては、今後、社会減はなくなってくると捉えているのか。

新井未来創生室長
 あくまでも社人研(国立社会保障・人口問題研究所)の推計値であり、こうした推計や若者の流出が大きいという実態に施策の効果等も加味し、様々なパターンを考えてシミュレーションしたうえで、県独自の推計を検討していく必要があると考えている。

福重委員
 人口の見通しを社人研は社会減が一定になると考えているようだが、現状をもっと厳しく捉えて重点的に対策していくべきだと思うがどうか。

笠原企画部長
 今回、県外在住の若年女性にもアンケート調査を実施し、なぜ戻りたくないのかという理由も明らかになっている。若者が戻りたくても戻れない状況があり、雇用の場や公共交通などのニーズを踏まえた施策展開が必要だと考えている。社人研は社会減が少なくなるという仮定に立っているが、現実には年齢によってマイナスが大きくなっているところもあるため危機意識を持って計画を策定していきたい。

(5)公共交通について

福重委員
 県内大学の女子大生と意見交換する機会があり、卒業後の進路に関し公共交通の便が悪いため群馬から離れたいという意見が多かったが、考えはどうか。

中島都市計画課長
 平成24年9月に作成した「まちづくりビジョン」の中で、まちのまとまりを維持し、それを公共交通で結ぶことを戦略に掲げるとともに、本年5月に作成した「都市計画区域マスタープラン」の中では、ひとつのまちのまとまりでは全機能を賄いきれないため、隣のまちと機能の役割を分担し多様な移動手段の確保が必要だということを記載しており、それらを踏まえ、今年の秋に人の動きを把握するパーソントリップ調査の実施を予定している。現在の若い人たちや高齢者の方たちの動きを把握し、広域的な公共交通計画の策定等をしていきたいと考えている。

(6)ぐんま暮らし支援センターについて

福重委員
 今後どのような機能を充実させていくのか。

原澤地域政策課長
 移住希望者の様々なニーズにワンストップで対応するため、ぐんま暮らし支援センターを都内に開設したところであり、今後はセンターを核として、就職・就農関係団体や市町村とも連携し、相談会を開催するなど、総合的な対応をしていくこととしている。

(7)若い人たちに戻ってきてもらう対策について

福重委員
 誘導策として国の給付型奨学金制度があるが、これについてどのような検討をしているか。

新井未来創生室長
 国からの通知により制度周知を図っている。県内の大学や市町村、他県の状況や課題等の情報収集を行っているが具体的なところまで至っていないため、継続して検討したい。

(8)地域住民生活等緊急支援交付金(消費喚起・生活支援型)を活用した事業について

福重委員
 プレミアム宿泊券について、県民への一層のPRが必要だと思うがどうか。

小林産業経済部副部長
 観光消費額の増加を図るため7月から販売を始める予定である。商品券は域内消費を想定しているのに対し、宿泊券は域外消費を想定しているところではあるが、県内外に広くPRして本県経済の活性化につなげたい。

福重委員
 「CASA(カーサ)ぐんま」についても、PRが必要だと思うがどうか。

小林産業経済部副部長
 通信販売のホームページ「CASAぐんま」において、「ふるさと名物商品」の割引販売を始め、チラシも作成して広報しているが、さらなる事業周知に努めたい。

(9)総合計画と人口ビジョン・総合戦略の策定との関連について

臂委員
 人口ビジョン・総合戦略と総合計画の策定は一体的に推進するとのことだが、どのようになるのか。

新井未来創生室長
 人口減少対策を土台に据えて総合計画を策定し、その中から総合戦略と人口ビジョンに関わる部分を取り出すといったようなイメージで考えている。今後、総合計画の骨子と併せて戦略の骨子を示す予定であり、内容となる施策は一緒に考えていく予定である。

臂委員
 群馬の未来創生懇談会を設置するとのことだが、人選についてはどう考えているか。

新井未来創生室長
 現在、各部からの紹介もいただきながら人選の調整中である。まお、地域懇談会は各行政県税事務所単位で設置するため、各事務所において人選を行っている。

臂委員
 国では、策定にかかる有識者会議を産官学金労言の分野から参画させたと思うが、県の懇談会の構成員もそのようなイメージか。

新井未来創生室長
 国と同様に、産官学金労言の分野を網羅するように委員構成を考えている。

臂委員
 総合戦略ではKPIを定めるが、総合計画とリンクしているということであれば、目標や指標も新たに定めるということか。

新井未来創生室長
 様々な方から意見をいただきながら検討していきたいと考えているが、総合計画には総合戦略に掲載する指標以外にも設定が必要だと考えている。

(10)市町村における総合戦略の策定について

臂委員
 県内の全市町村が人口ビジョン・総合戦略を策定するのか。

新井未来創生室長
 県内の全市町村が3月までに策定予定である。

臂委員
 人口ビジョン策定において、人口推計に関し市町村とどのように連携を図っていくのか。

新井未来創生室長
 国は、県が市町村に示し、市町村が国や県を勘案して策定することを求めている。ただ、県の人口ビジョンは総合計画と一体的に策定するため年度末に策定予定であり、それでは市町村は間に合わない。また、県からこうしてくださいというのもなじまないと考えているため、市町村と意見交換を行い、また、地域懇談会でも資料を示し、キャッチボールをしながら策定したいと考えている。

(11)中長期的な財政の見通しについて

原委員
 総合計画や総合戦略を策定して施策を推進していくにあたり、どういった中長期的な財政の見通しを持っているか。

笠原企画部長
 地方創生を推進するにあたり、財源確保は全国知事会の中でも共通の最重要課題との認識を持っている。国の財政審議会などでは社会保障費と地方関係の歳出が大きいため、見直しの声が高まっている。また、地方創生は単年度で解決できるものではなく、中長期的に財源確保してもらいながら効果的に事業を行う必要があるため、まずは一般財源の総額をしっかり確保してもらうことが重要であり、県としても引き続き国に考えを伝えていきたい。

原委員
 計画を着実に推進するには予算的裏付けが必要であり、定量的な指標を持った中長期的な財政計画が必要だと考えるがどうか。

笠原企画部長
 地方財政の中では、地方交付税や国庫支出金の割合が多く見通しを立てにくいが、人口減少社会の中で何もしないと税収や企業活動などが停滞することが予想されるため、これを打破していく施策が必要であり、財政当局ともしっかり意見交換して着実に推進していきたい。

原委員
 計画策定では行政評価や政策評価が重要であり、PDCAサイクルを回す上でも、自治体経営に関する視点を計画の中にしっかりと位置付け、フィードバックすべきと考えるがどうか。

笠原企画部長
 現行計画でも県政改革の推進として、行政改革が位置付けられている。厳しい財政状況の中で、しっかりと取り組んでいかなければならない観点であると考えており、今後も議論を深めて検討していきたい。

(12)雇用の創出について

穂積委員
 総合計画において、若者就職支援では、就職支援に関するものが主であるが、県内で働きたいと思う仕事がない中で、どのように仕事をつくり、また、企業誘致を行うのか。

小林産業経済部副部長
 東京では知名度のある大企業や業種・職種とも数多くの企業が存在し選択肢の多さが若者を引きつけているが、比較すると本県では少ないのが現状である。今後は若年女性の雇用の受け皿として、本社機能、研究機能、さらに外資系企業等を十分に意識して取り組んでいきたい。また、国では企業本社の地方移転促進として、地方拠点強化税制等の創設されたことから、こうした施策も取り込んで企業誘致を進めていきたい。

(13)高齢者世帯の持ち家を活用した子育て支援について

穂積委員
 マイホーム借上げ制度とはどのようなものか。

石山住宅政策課長
 「移住・住みかえ支援機構」が行う、高齢者から借上げた良質な住宅を子育て世帯等に転貸しする制度である。借り手のメリットは、敷金が不要で周辺相場より1から2割安い家賃であること等で、貸し手のメリットは、公的制度に基づき安定した家賃収入を得られること等である。平成24年の制度開始から県内では92件の相談があり、うち10件が契約済である。

穂積委員
 住宅以外の活用についてはどうか。

石山住宅政策課長
 市町村が中心となって地域の集会施設や店舗等への活用を進めており、県としても、必要な情報収集や情報提供に引き続き努めたいと考えている。


現在の位置 議会トップページ > 委員会活動 > 平成27年5月13日~平成28年5月26日特別委員会記録 > 総合計画に関する特別委員会(平成27年6月9日)