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総務企画常任委員会(企画部関係:平成28年度)

1.開催日時

平成28年3月14日(月曜日)10時00分開始 14時08分終了

2.開催場所

401委員会室

3.出席委員

委員長:須藤和臣、副委員長:金井康夫 委員:南波和憲、委員:織田沢俊幸、委員:萩原 渉、委員:伊藤祐司、委員:小川 晶、委員:大和 勲、委員:井田泰彦

4.欠席委員

なし

5.主な質疑

(1)コンベンション施設整備について

井田委員
 基本設計実施で4つの視点からの技術提案を求めているが、提案内容はどのようなものか。

向田コンベンション推進課長
 建設工期の短縮化を図るためのプレキャスト方式の導入や、建設コスト抑制に関し、会議施設のコンパクト化による床面積の低減、掘削土量の削減、立体トラス構造を採用し展示施設の高さを抑える等の提案があった。また、周辺環境への配慮として、広いトラックヤードを南北側に設けることや、周辺の緑地帯を整備し公園のような環境づくりをするという提案などもあり、総合的に審査し、他の1社よりも優れていた佐藤総合計画を選定した。

井田委員
 提出されているイメージ図を公表することで県民の理解も深まると考えるがどうか。

向田コンベンション推進課長
 現時点のイメージ図は、県が考えているよりコストを低減させたものとは違うため、受け入れ可能なレベルのものが出てくるまで公表は差し控えたい。また、それ以外の提案内容は、時期をみて委員会に提示できると考えている。

井田委員
 コストを低減するといった説明を加えた上でイメージ図を公表する考えはどうか。

向田コンベンション推進課長
 基本設計が終了するまで公表しないということではなく、できれば次の議会までに公表できるように努力したい。

井田委員
 基本設計業者は、高崎市の文化芸術センターの設計も手がけていると聞くが、高崎市との連携状況はどうか。

向田コンベンション推進課長
 周辺道路整備、都市計画、用地交換等の事項に関し、連絡調整会議を設けて年1~2回の全体会合を行っている他、個別の会合でも調整を進めている。両施設がそれぞれの機能を発揮することによって、より大きな規模の学会等が誘致できると考えている。

井田委員
 施設整備について、有利な財源など新しい展開はあったのか。

向田コンベンション推進課長
 現在は、国の社会資本整備総合交付金「暮らし・にぎわい再生事業」を活用する考えである。補助率は40パーセントであるが、事務室等は補助対象とならないこともあり、補助対象や交付金の総額がどの程度となるかを精査していく必要がある。

伊藤委員
 全県的なコンベンション気運の醸成を図るため、県内の市長に説明はしたのか。

向田コンベンション推進課長
 直接説明には行っていないが、現在、各行政県税事務所単位で県民説明会を行っており、県民周知を図っているところである。

伊藤委員
 市長会の方々が記者会見でコンベンション施設に対し懸念を表明しているが、説明に行かないのはなぜか。

笠原企画部長
 全市町村の首長と話ができている訳ではないが、振興局の会議等において各首長にもコンベンション施設整備の全体像等について直接説明している。残念ながら、計画を誤解して話をされている面もあるので、今後ともしっかりと認識していただくための取組は必要だと考えている。

伊藤委員
 今後のコンベンションビューローなどの計画も空回りしてしまうとの懸念があるがどうか。

笠原企画部長
 懸念が拡がらないよう、経済団体や県民に向けた会議等での説明はしてきており、今後も引き続きしっかりと取り組んで行きたい。

伊藤委員
 施設整備で渋滞と周辺の居住環境の悪化が懸念されるが、デメリットについて考えはどうか。

向田コンベンション推進課長
 高崎駅からの歩行者が住宅地の中に入り込むのではという心配については、メインのアクセス道路と東毛広幹道の広い歩道を行き来するようサインや警備員等で誘導することなどを考えている。また、広い道路に出にくい道路構造となるため、脇道に入る車を止める対策をソフトと併せて行っていくことを考えている。

伊藤委員
 ソフト面の対応では、警備員費などのランニングコストが掛かるのではないか。

向田コンベンション推進課長
 ほとんどの大規模イベント主催者が、そのようなコストを想定して、必要な対策であると認識しているものと思われる。

伊藤委員
 イベント準備のための大型トラックの出入りは深夜も行う考えなのか。

向田コンベンション推進課長
 まだ未定ではあるが、周辺住宅地と駐車場所との距離は十分に確保することを考えており、今後、地元とも相談して検討していく考えである。

伊藤委員
 予想される騒音量についても、地元に示す予定なのか。

向田コンベンション推進課長
 少し視点は違うが、イベント主催者は騒音の苦情を心配し、しっかりと騒音を測定しながら事業を進めているとの話もあった。今後、主催者側とも相談しながら考えていきたい。

伊藤委員
 パシフィコ横浜では、施設整備後にできたマンションの住民から、搬入トラックについて苦情があると聞いており、主催者側ではなく、施設側の対応の問題だと考えるがどうか。

向田コンベンション推進課長
 パシフィコ横浜の例は、搬入トラックがエンジンをかけたまま路上駐車している問題と聞いている。ハード面でも周辺住宅に迷惑がかかることのないような施設構成を考えており、施設側でも騒音対策は考える必要があると考えている。

伊藤委員
 搬入は展示室両脇から入れることになり、住宅地に近く、影響があると考えるがどうか。

向田コンベンション推進課長
 展示施設西側を屋外展示場とする考えで、そこが当面のトラックヤードになると想定している。増築後のトラックヤードの場所は新たに検討する必要があるが、当面はかなり住宅から離れた場所にトラックヤードを確保できると考えている。

伊藤委員
 それでは対応が無責任ではないか。

笠原企画部長
 住民の不安に関しては、しっかりと住民と意見交換して対応を考えていきたい。

小川委員
 基本設計の技術提案書が公開できない理由は何か。

向田コンベンション推進課長
 提案書に記載のイメージ図どおりに建設されると誤認されると考えた。総事業費をより一層抑えたいという県の意思と反するものであったことから、今後、意思決定をしていく上で予見を与えてしまう可能性があるため、非公開とした。なお、イメージ図以外の部分は公開可能だと考えている。

小川委員
 県の計画を把握した上で、お金が掛かると思われるようなものが出されたのか。

向田コンベンション推進課長
 デザイナーが工夫をして提案されたものだと思っているが、更に少しでも総事業費を抑制したものを作成した上で県民に示したいと考えている。

小川委員
 ルールに基づいて提出された技術提案書であり、公開していくべきではないか。

笠原企画部長
 今回の設計者選定はデザインを選ぶコンペではなく、プロポーザル方式で、県の考え方を活かした基本設計ができる企業を審査し決定したものであり、デザインが一人歩きしてしまうのは避けたいと考えた。今後、県が進めたい内容を反映させ、業者の提案内容をどう改めたかが判る形で提示したい。

(2)コンベンションビューローについて

井田委員
 ビューローの全体的な体制はどうなるのか。

向田コンベンション推進課長
 事務局は、県職員と外部人材1名という体制を考えている。外部人材の給与負担等は、いくつかの企業とどのような方法が可能かを相談しているところである。

井田委員
 市町村から負担金を徴して運営するのではなく、県と民間企業からの支援で行うのか。

向田コンベンション推進課長
 支援でなく、企業から人を出してもらう方法を調整しているということで、最終的には公募としたいが、人材がスムーズに来てもらえるための事前相談をしている。まずは県がスタートさせ、市町村から参加希望があれば充実させていきたいと考えている。

井田委員
 設置について、高崎市の考えも聞いているのか。

向田コンベンション推進課長
 高崎市だけでなく、既に設置済みの前橋市とも連携が必要だと認識している。コンベンションビューロー連絡協議会での意見を踏まえ設置の考え方を決定したが、近日中にも連絡協議会を開催し、さらに突っ込んだ意見交換をする予定である。

伊藤委員
 具体的にはどのような人数体制となるのか。

向田コンベンション推進課長
 コンベンション推進課誘致係4名と外部人材1名の計5名であり、案件に応じて次世代産業課や観光物産課の職員が誘致に同行するスタイルになると考えている。

伊藤委員
 群馬県は補助金を設けないと聞いているが、セールスに相当苦労するのではないか。

向田コンベンション推進課長
 補助金を含むコンベンションの支援措置は、各施設の立地条件や誘致対象等により何が有効かが変わってくると考えている。新潟県や新潟市は補助金制度を前面に出し誘致を行っているが、補助金を持っていない施設も少なくないため、今後、どの支援制度が本県に適切かを詰めていきたいと考えており、補助金も含め支援制度を検討していきたい。

伊藤委員
 新潟市の協会は、JAL、ANA、JTBなど民間の知恵を相当借りているが考えはどうか。

向田コンベンション推進課長
 当面は首都圏各施設の誘致体制を参考に、まずはこの体制でスタートし、実績をみて評価したいと考えている。

小川委員
 外部人材は、出向のような形で企業から人材を招くということか。

向田コンベンション推進課長
 企業と人材を出してもらうため、出向や退職派遣などの方法を相談しているところである。

小川委員
 出向の場合は、1年間常駐で誘致活動を行うのか。

向田コンベンション推進課長
 常勤を前提で考えている。

小川委員
 県職員4名と外部人材1名の体制では十分であるか心配であるがどうか。

向田コンベンション推進課長
 他県の状況も踏まえて、当面は5名体制で進められると判断したが、今後の活動状況を見て規模の拡大が必要かどうかを判断していきたい。

小川委員
 1年間でどのくらいの成果を挙げたいと考えているか。

向田コンベンション推進課長
 これまでの成果である年間約100件の利用意向を大きく超える成果を得たいと考えている。

(3)東京事務所における在京県人会等とのネットワークづくりについて

南波委員
 在京の県内高等学校同窓会の事務局的な方法として、東京事務所内に机等の設置は可能か。

塚越企画課長
 県人会連合会とは定期的に意見交換をしており、事務所の会議室貸出しも行うなどの協力をしているが、地方創生の観点からも、今後、県をPRする団体として何が協力できるかを検討していきたい。

(4)第2次群馬県国際戦略について

小川委員
 「企業のビジネス展開の支援」のこれまでの取組と、企業のニーズについてはどうか。

佐藤国際戦略課長
 上海で「華東交易会」や「ものづくり商談会」等への出展支援を行ってきたほか、ASEAN諸国等で行われる見本市等への出展支援を行った。企業のニーズはASEAN諸国へは進出意欲が比較的高いが、中国では進出より販路拡大が中心になっている。なお、上海事務所では、どのような品物が求められているかを情報収集し販路開拓に努めている。

小川委員
 企業の支援について、上海事務所での取組に変化はあるのか。

佐藤国際戦略課長
 事務所での取組は変わらない。かつては中国で生産し日本へ運ぶ形であったが、現在は中国で生産し中国内へ売ったり、日本から輸出したりするようになった。

小川委員
 欧米など、東アジア以外にも取り組むとのことだが、上海事務所の関わりはどうか。

佐藤国際戦略課長
 上海事務所の重要度はむしろ高くなっている。中国は最大の貿易相手国であり経済規模も大きく、また、中国からの訪日観光客も急増しており、当県への来訪者もまだまだ伸ばせると思われるため、ツアー造成などによって誘客を進めたい。

小川委員
 他の地域に拠点を設ける考えはあるのか。

佐藤国際戦略課長
 直近のベトナムなど、「海外ぐんまサポーターズ」を現地の方々にお願いし、情報提供や発信をしていただいている現状がある。各地に職員を派遣することが必ずしも効率的とは言えない面もあるため、今後の拠点設置については研究していきたい。

(5)水源地保全対策について

萩原委員
 ラムサール条約やCOP21などで水の保全が重視されているが、本県では水源地保全にどのように取り組んでいるか。

船引土地・水対策室長
 発電施設周辺整備事業として、水力発電の水源地域である16市町村に公共用施設の整備や地域振興に活用できる電源立地地域対策交付金を交付している。

原澤地域政策課長
 環境森林部において水源地域保全条例を制定し、水源地である森林の土地取引に対して届出義務を課す水源地保全対策を実施している。

萩原委員
 他部局と連携を図りながら水保全対策を進めていく必要があると思うが、調整はどこで行っているのか。

原澤地域政策課長
 企画部では、渇水対策や地下水から表流水への転換などの安定した水資源の確保に取り組んできた。また、群馬用水は農業専用施設であったものを上水に転換し、企業局及び高崎市・渋川市に供給しているが、こうした水資源に関する調整を行ってきた。

萩原委員
 今後、県として水資源全般での取組についてどのように考えているのか。

笠原企画部長
 企画部所管の県の土地利用基本計画の中で、水源地域等における森林の開発や農地の転換など個別法による規制の考え方の方向性を盛り込んでおり、全庁的に水源地保全を進めていくこととしている。また、群馬県が「水源県」として関東全体の水道水を担っていることを、首都圏、特に東京圏の方に理解していただき本県の存在を改めて認識してもらいたいと考えている。

(6)国際ミーティング・エキスポについて

大和委員
 昨年12月に開催された国際ミーティング・エキスポに参加した実績や効果はどうか。

向田コンベンション推進課長
 初めて出展した平成26年は16件の引き合いであったのに対し、今回は20件の引き合いがあり、若干であるが着実に数は伸びている。

大和委員
 他の県や市と比較してどのように感じたか。

向田コンベンション推進課長
 印象としては、ブースが洗練されてはいないが一番目立っていたと感じた。また、一番の違いはメインでアピールできる大規模な施設がないことであったが、本県の新施設の基本計画冊子を希望する来場者も多かったことから、開所の1~2年前に向かって関心が高まっていくのではないかとの期待を感じた。

大和委員
 来年度以降は来場者に具体案を示せるよう基本設計を進めてほしいがどうか。

向田コンベンション推進課長
 イメージ図等を示すことで利用希望者にインパクトを与えられるため、なるべく早くイメージ図等が出せるように取り組んでいきたい。

(7)過疎地域等における森林資源を活用した地域内循環型経済について

伊藤委員
 上野村のような地域内循環の取組は、過疎山村地域に普遍的なものといえると思うが、自立促進計画にはどのように位置付けられているか。

原澤地域政策課長
 地域資源を用いて地域で仕事をつくっていくということは大事であり、過疎地域自立促進方針及び山村振興基本方針では、3つの柱の1つとして、「『なりわい』を守り、生み出す」を掲げ、地域資源を活かした仕事づくりを支援していくこととしている。

伊藤委員
 上野村のような産業振興を進めていきたい場合には、どのようなメニューが使えるのか。

原澤地域政策課長
 過疎地域の振興においては、まずは各市町村で必要なものを考えてもらい、それに対して県として補完するという計画フレームになっている。県過疎地域自立促進計画には市町村が取組を考える際に参考となるような事業を多く掲げており、市町村の考えを受け止め、県としてサポートしていきたい。

伊藤委員
 山間地で、上野村のような取組が成功すれば消滅自治体ではなくなると思うがどうか。

原澤地域政策課長
 過疎山村地域では、数人であっても雇用の場をいくつかつくっていくことが地域活性化につながると考えている。県過疎地域自立促進計画に掲げた補助メニューに加え、道路の過疎代行など関係部局と協力して基盤整備に努めるとともに、市町村が過疎債を使って自ら計画した事業などに対して県として様々な応援をしていきたい。

(8)TPP協定に係るISD条項について

伊藤委員
 過日の一般質問で「ISD条項は中立的な国際仲裁機関により紛争解決を図る」との答弁であったが、中立性が担保されていると思っているか。

堀越総合政策室長
 国の説明では、仲裁廷の構成は3人の仲裁人から成り、訴えた企業側と訴えられた国が1名ずつ任命し、仲裁廷の長となる3人目は両者の合意で任命される。また、手続きについては、世界銀行の投資紛争解決国際センターや、国連国際商取引委員会などから選択できることになっているが、直接仲裁をするわけではなく、あくまでその時に選ばれた3人の仲裁人が行うことで中立性は保たれるとのことである。

伊藤委員
 3人目の仲裁人が話し合いで決まらなかった場合はどうするのか。

堀越総合政策室長
 投資紛争解決国際センターの事務局長が、第3国の中から任命するということになっていると聞いている。

伊藤委員
 ISD条項は、内政に通じていない人が選ばれる可能性や、3人の合議で決まってしまうと再審もないなど、大変に危険なものであると思うがどうか。

堀越総合政策室長
 これまで日本が締結した経済連携協定等でも同様の規定があり、今までは幸いに日本が訴えられたことはないと聞いている。TPPで日本が訴えられないということではないが、こうした規定により、海外へ進出する企業が安心して出て行くことができるという側面もある。

伊藤委員
 北米自由貿易協定(NAFTA)では、アメリカが敗訴したことは一度もなく、こうしたことが日本でも起こり得るのではないか。

堀越総合政策室長
 外務省の資料によれば、NAFTAではアメリカがカナダやメキシコの企業から訴えられたケースでは敗訴したことはないが、逆に、アメリカの企業がカナダやメキシコを相手取って起こした訴訟では、対カナダ34件中、勝訴が2件、敗訴が5件、その他係属中等も含めアメリカ企業が全て勝訴しているわけではない。また、対メキシコでも19件中、勝訴5件、敗訴7件となっている。

伊藤委員
 子宮頸がんワクチンなど、ISDの仲裁では、日本が科学的な証拠を十分に示さないと投資側の勝訴となってしまう可能性が十分にあることを承知しているか。

堀越総合政策室長
 個々の具体的ケースで危険性があるかどうかについては承知していない。

伊藤委員
 ISD条項の危険性にもっと踏み込んで検討するよう、国に求めていくべきと考えるがどうか。

笠原企画部長
 TPPに関する様々な懸念については、従来から地方の立場で国にしっかりと申し入れており、国では、適切なタイミングで情報提供を行ってもらうとともに、セーフティネットなどの対策をしっかりと考えてもらいたいと思っている。

(9)企画部長として後進に伝えたいことについて

南波委員
 企画部の後進に伝えたいことは何か。

笠原企画部長
 これまでの仕事の中で自分の思いや考えを伝えることに努めてきたが、積極的に向かい合い、踏み込んで発言すれば思いが伝わることも多く、遠慮なくぶつかっていって議論する姿勢を後輩にも伝えたい。


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