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厚生文化常任委員会(生活文化スポーツ部関係)(平成27年9月29日)

1.開催日時

平成27年9月29日 10時00分開始 15時00分終了

2.開催場所

402委員会室

3.出席委員

委員長:臂泰雄、副委員長:清水真人
委員:黒沢孝行、委員:星野寛、委員:狩野浩志、委員:星名建市、委員:水野俊雄、委員:金子渡、委員:荒木恵司、委員:加賀谷富士子

4.欠席委員

なし

5.主な質疑

(1)9月補正予算について

荒木委員
 9月補正予算で自然史博物館に300万円が計上されているが、その効果と狙いをどう考えているか。

加藤文化振興課長
 狙いとしては、生物の多様性の啓発であり、海の生物に焦点を当てて、生物の多様性や命の大切さについての理解を深めていただこうとするものである。

(2)多文化共生について

黒沢委員
 外国人集住都市会議が、2001年浜松市で、13の市町が課題をまとめて国に提言していこうということで開催され、今日まで続いている。私が知る限り、太田市、大泉町、伊勢崎市が参加している。外国人集住都市会議と群馬県との連携はどうか。

角田人権男女・多文化共生課長
 外国人集住都市会議は全国の26市区町で構成し、本県からは伊勢崎市、太田市、大泉町の3市町が参加している。県は正式なメンバーではないが、オブザーバーとして、実質的な議論が行われるブロック別会議に参加して、情報共有している。

黒沢委員
 外国人は、この3市町以外にも多くいると思うが、県内の、集住都市会議に参加していない市町村との連携はどうか。

角田人権男女・多文化共生課長
 市町村連絡会議を年1回開催するほか、多文化共生推進士との意見交換会には関係市町村に参加してもらい、課題の検討や情報共有している。また、災害時支援、医療通訳、心理的支援、翻訳支援などの事業を連携して実施している。

黒沢委員
 災害時における外国人支援について、多言語での情報提供など、県としてどのような取組をしているのか。

角田人権男女・多文化共生課長
 災害時には外国人が言葉の問題で要支援者となる可能性が高くなるため、まず母国語や「やさしい日本語」による情報提供が重要であると考えている。県災害対策本部が設置された場合、当課が外国人支援班となり、市町村と連携し、災害時多言語支援センターを設置することになっており、そのための訓練を毎年行っている。

黒沢委員
 いわゆるブラジル人学校や日本の小中学校のどちらにも通えない子どもに対して、しっかり支援していかないと地域が大変になると思うが、どのように考えているか。

角田人権男女・多文化共生課長
 不就学児童生徒がどれほどいるか把握するのは難しく、実態をつかめていないのが現状である。県は、不就学児童生徒と不就学になる可能性のある児童生徒やその保護者を対象に、母国語による「教育相談事業」と、専門家による心理カウンセリングや日本語指導も行う「心理サポート事業」を実施している。

(3)戦争遺跡の保存について

黒沢委員
 県には、このような戦争遺跡に関わるものを保存し、後世に伝える役割があると思うが、戦争遺跡をどこが担当しているかも含めて、考えを伺いたい。

加藤文化振興課長
 当課では、歴史的な遺産を保存活用する使命があり、歴史博物館も、「戦争とくらし」のコーナーを設け、戦争に関する資料を展示する予定である。ただ、戦争遺跡は、貴重な遺産を守るという文化財保護法の観点もあるので、関係部局と連携して対応していきたい。

(4)県民会館について

黒沢委員
 県民会館のあり方検討部会が設置されたとのことだが、どのようなことを検討するのか。

加藤文化振興課長
 県民会館は築後43年が経過しており、県内各地にホール・会館が整備され、また、高崎市に新ホールの建設も予定されるなど、県民会館のあり方を考えるには、よい時期と考えている。

黒沢委員
 指定管理者に関する配付資料の中に、利用者満足度のアンケート調査結果があり、駐車場の対応について、「大変よい」が28パーセントとなっているが、県民会館の年間利用者はどれくらいか。

加藤文化振興課長
 およそ30万人である。

黒沢委員
 利用者対象の項目を見てほしい。この感覚は問題だと思う。アンケート調査回収数は58人である。どうみても利用者の声ではない。駐車場が大変よいと思っている人がどれだけいるのか。この数字が平然と県民の前に出てきたとき、県の姿勢はこうですかと言われてしまう。このように文字になってくるこの感覚、部長はどう思うか。

佐藤生活文化スポーツ部長
 アンケート調査の回収率が低いという指摘であるが、その点については分析をしたい。駐車場の問題は県民会館ができた当時と今では周辺状況や交通事情も変化がある。あり方検討部会でも重要なテーマになると思うので、検討していきたい。

黒沢委員
 建設した当初から駐車場は問題となっていた。回収数と利用者数と併せたものが報告されず、正確でないものを文字にしたら問題だろうなと思わない感覚が問題だと言っているのだが、どうか。

佐藤生活文化スポーツ部長
 資料に掲載したものは、回答いただいた方はこうだったというものである。この数字についても、どうなのかということも含めて、さまざまな角度から意見を伺い検討したい。

黒沢委員
 回収数が58人であれば、この情報は出さない方がよいと判断するのが行政マンだと思う。駐車場の問題についても、いろいろな意見が我々に寄せられているので、そのことも含めて議論をお願いする。

(5)スーパーキッズプロジェクトについて

星野委員
 スーパーキッズプロジェクトについて伺う。事業開始から5年目を迎えているが、5年間の成果はどうか。

藪原スポーツ振興課長
 スーパーキッズプロジェクトは平成23年度からスタートして5年目を迎える。これまでの5年間で7競技215人を発掘・育成している。競技団体からはジュニア層の競技人口増加にも効果があったと評価を得ている。スキー、ボウリング、水球において小学生の全国大会で優勝者が生まれた。一期生が来年高校生になり、今後国体等での活躍も期待できる。

星野委員
 小学校卒業後の継続の問題や競技団体との連携など、課題についてはどうか。

藪原スポーツ振興課長
 具体的な計画を作成して指導する者がいる競技団体について、本事業を実施しているが、実施競技を広げたいところであるが、そのような体制が整っていない団体は手を挙げづらいところが課題である。もう1点、委員の指摘のとおり、中学生になったときどうするかという課題がある。現在の種目は中学校の部活ではやっていない競技が中心であるので、そこが1番の課題である。中学校以降も競技を継続できるように、事業の主体となる県スポーツ協会や各競技団体と連携・協力をしていきたい。

星野委員
 オリンピック選手という子供の夢を実現させるためには、ある程度、指導体制の整っている種目に特化するという考えもあると思うがどうか。

藪原スポーツ振興課長
 目標を絞って集中投資という方法も大事なことであると認識している。レベルの高い選手にはレベルの高い指導者が必要なため、指導者を養成する体制づくりも研究していきたい。

(6)グランド・ゴルフ場について

星野委員
 グラウンド・ゴルフ場について、現段階での調査の状況はどうか。

藪原スポーツ振興課長
 現在は、県総合スポーツセンターのふれあいグラウンドで日常練習や県大会が実施されているが、全国大会を開催するには課題もある。市町村有施設の中には、全国大会の実施が可能であると考えられる施設もある。現在、県グラウンド・ゴルフ協会とも意見交換を始めており、施設の管理者とも協議をするなど検討していきたい。

(7)スポーツ推進計画(仮称)に基づく指導者育成、選手強化、施設整備について

狩野委員
 スポーツ推進計画策定にあっては、既存の施設を県と市町村が連携する中で、役割分担をして進めるべきだと思うが、その点についてどうか。

藪原スポーツ振興課長
 新しい計画では基本施策の「スポーツ環境の整備」の中で施設整備について記載する。平成26年3月に策定された「群馬県スポーツ施設の設置及び管理に関する基本計画」に基づき、県と市町村が連携して計画的に整備を進めていきたいと考えている。

狩野委員
 施設整備に、特に3次拠点スポーツ施設については、我々議会としてもしっかり取り組みたいと思うが、施設整備に向けた部長の決意を聞きたい。

佐藤生活文化スポーツ部長
 あかぎ国体から長年が経過して老朽化や耐震の問題等もあり整備が必要な部分が多い。一時的・集中的な整備は難しいこともあるため市町村と連携し、計画的に、そして早期に対応を要するものについてはスピード感をもって進めていきたい。

狩野委員
 スポーツ推進計画は5年計画であるが、総合計画は知事の任期が4年なので4年間で行うものが多いが、5年にしているのは財源を先送りさせるためか。

藪原スポーツ振興課長
 5年後に東京オリンピック・パラリンピックがあり、そこが大きな目標であるので、その期間を計画に入れて、5年としている。

狩野委員
 オリンピック選手を育成するためには、重点的に育成しなければならないから、4年間でもよいのではないか。

藪原スポーツ振興課長
 「群馬県スポーツ施設の設置及び管理に関する基本計画」の終期もオリンピックの年までの計画となっているので、それと連動させた方がよいということで5年としている。

(8)国民体育大会について

狩野委員
 本県でも何年か後に国体となるが、それなりの予算を使わないと本県のイメージダウンにもつながる。そろそろ国体に向け、基金の積み立てやハード面の整備など、準備すべきと思うがどうか。

藪原スポーツ振興課長
 国体開催には多額な費用が必要となるが、慌てて対応することのないよう計画的に必要な施設や財源の確保を考えていきたい。

狩野委員
 平成30年には駒寄スマートインターが大型車両の出入りや上武国道が全線開通することとなれば、県総合スポーツセンターの利便性も高まると思われる。群馬県総合スポーツセンターは、県のスポーツの拠点と言われているが、そのような認識でよいか再確認したい。

藪原スポーツ振興課長
 現在、県総合スポーツセンターを16競技が拠点とし、近くの敷島も6競技が拠点となっていることから、敷島を含めた県総合スポーツセンターは県のスポーツ拠点といえる。

狩野委員
 3次拠点スポーツ施設の整備や全国大会等の大きな対空きを積極的に誘致してもらいたいが、速やかな施設整備が必要になる。多額の費用が必要なことはわかるが、早く実施することが肝要と思う。

(9)歴史博物館の改修工事について

狩野委員
 改修工事については、調査設計に長い期間をかけたにも関わらず、躯体劣化があり、想定外であったなどといっているが、原因や責任の所在はどこにあるのか。

加藤文化振興課長
 躯体の状況であるが、設計をしたときは、躯体の中の状況は詳しくわからない状況であった。改修の際に壁を剥がして、躯体が予想以上に劣化していたことがわかった。劣化がわからなかったことが原因である。

狩野委員
 設計会社や調査会社に落ち度はないのか。

加藤文化振興課長
 設計調査のときには、壁を剥がしていないので、状況はわからなかった。壁を剥がして躯体の劣化が激しいことがわかった。

狩野委員
 県側ではだれに責任があるのか。

加藤文化振興課長
 予算は文化振興課が計上しているが、県土整備部建築課が発注している。ただ、今回は躯体の状況を完全に把握できなかったことが原因である。

狩野委員
 最終的にはどちらに責任があるのか。

加藤文化振興課長
 どちらかとうことは難しい。劣化がわからなかったことが大きな原因である。

狩野委員
 想定外が起こらないよう調査設計をして発注をしたのだと思うが、何が原因なのか。

加藤文化振興課長
 壁を剥がして躯体の状況がわかったので、予見は困難であった。

狩野委員
 後日、責任の所在と原因を調査して報告をお願いしたい。

星名委員
 歴史博物館の改修工期の3か月延長に伴い、補正予算は生じないのか。

加藤文化振興課長
 当初の予算額を超えてまで契約を増額することは考えていないので、予算額としては補正は必要ないと考えている。工事は節約に努め、増額がないように考えている。

星名委員
 予算の中でやるはずのものが、3か月工期が延び、躯体の劣化も想定外であれば、何かしらの手当が必要ではと感じるがどうか。

加藤文化振興課長
 工期は3か月延長せざるを得ないが、当初予算の範囲内では収めたい。

星名委員
 想定以上の劣化が原因で改修するのであれば、当初予算の中では収めることはできないのではないか。

加藤文化振興課長
 劣化の程度にもよるが、金額は増えないようにしたい。

星名委員
 一般的に考えると、劣化もあり、工期も延長するのにも関わらず、予算はそのままに抑えるというのはどこかに歪みが生じるのではと思うがどうか。

加藤文化振興課長
 予算の範囲で収める予定である。

星名委員
 建築課とも協議して、後日報告をお願いしたい。

(10)県民マラソンについて

星名委員
 県民マラソンについて、ボランティア数は2,000人近いと聞いているが、この中に県の職員は含まれているか。

田谷スポーツプロジェクト推進室長
 県の職員、上毛新聞の職員を除いた純粋なボランティアの人数である。

星名委員
 県の職員はどれくらいか。

田谷スポーツプロジェクト推進室長
 総勢で260名を超える方に動員をお願いしている。

星名委員
 これから先の話であるが、サブタイトル、スローガンを考えていくこともよいのではないか思うがどうか。

田谷スポーツプロジェクト推進室長
 今回で25回目を迎えるが、県民マラソンについては、過去においてもスローガンは設けていない。実行委員会の運営委員会の場でスローガンの話が議題に上がったことがあるが、スローガンだけ先行して打ち出すのも時期尚早となった。まず一度大会を開催し、大会の特色等が出てきた段階で再度検討するという経緯がある。

星名委員
 他大会ではスローガンを公募やコンテストで選んだ写真を次回のパンフレットで使用する事例もあり、県民への意識付けにもつながるので、来年度に検討していただきたい。なお、パンフレットにぐんまちゃんが載っていないので、載せてもらいたい。来年度に向けて、いろんな方の意見を聞きながら、県にある材料を広く使っていただきたい。

(11)災害ボランティアについて

水野委員
 県予算には災害ボランティアネットワーク事業が計上されているが、どのような事業なのか。

渡辺県民生活課長
 災害ボランティアネットワーク事業の予算は、平成17年9月に設立した団体「災害ボランティアぐんま」への補助金である。災害ボランティアぐんまでは、今年度においては、利根川の水防訓練や富岡市の総合防災訓練に参加してスキルを身につけたり、災害ボランティアの必要性の普及啓発を行っている。

水野委員
 県としてのボランティア活動または関係者の派遣は、どうであったか。

渡辺県民生活課長
 9月18、19日に県内各地の社協職員、県健康福祉課職員、県民生活課職員、災害ボランティアぐんまのメンバーでボランティア活動を実施した。20日には一般県民を対象としたバスを出した。

水野委員
 県民生活課長自身も栃木市でボランティア活動に参加したと聞いているが、どのようなことを考えたのか、感想を聞かせてほしい。

渡辺県民生活課長
 センターの運営では、ボランティアを大量にさばくため、運営の経験者が必要と感じた。さらに、ボランティア活動自体は、経験がある方とない方では作業内容は変わってくると感じた。また、地域情報の把握も必要であると感じた。群馬県で考えた場合、県は後方支援となるため、県職員もボランティア活動の知識は必要である。

金子委員
 災害ボランティアぐんまについて伺う。平成17年の中越地震の後に団体個人が集まってできた団体とのことだったが、主な構成団体について、教えていただきたい。

渡辺県民生活課長
 災害ボランティアぐんまは、個人会員が60名ほど、法人会員が平成27年3月現在で12社ほどである。主な構成団体としてフレッセイや医師会、大学等が入っている。

金子委員
 ここ数年の県防災への参加者数を見ていると、少ない印象を受けた。災害に対する意識が薄れたのか、参加団体も訓練の際の参加者数も減ってきているのではないかと感じるが、ここ数年の推移はどうか。

渡辺県民生活課長
 要因としては、いろいろなチャンネルができてきたので、以前と比較すると若干活動が落ちているところもあるが、活動参加への手段はいろいろあった方がいいと考えている。今後も、出前講座等で災害ボランティア活動のPRを行い、加入者を増やしていきたい。

金子委員
 災害訓練への参加者が少なくなっているとのことだったが、会員や団体数は減少していないのか。

渡辺県民生活課長
 若干減少している。

金子委員
 災害ボランティアぐんまの運営に県はかかわっていくのか、それとも他の団体に任せるのかどのように考えているのか。

渡辺県民生活課長
 災害ボランティアぐんまにも一定数の人員がいるので、今まで同様、継続的にやっていっていただければ、ありがたいと思う。また県としても会員の増加などの面で協力をしたいと思う。

(12)ぐんま県民生活プラン(仮称)について

水野委員
 ぐんま県民生活プランについて伺う。一般論として、各部門で計画を作っているが、普段の業務でどのように活用されているのか。

渡辺県民生活課長
 策定された計画は、職員が業務の目標を意識し、その進捗状況を管理するために活用している。当部は諸分野が集まっているため、これを機会に文化とスポーツ以外の分野を全体的に統括したいと考えている。この計画の策定については、県民の方々についても役立ち、職員も目標の再確認を行うことができる。

水野委員
 今まで最上位計画はなかったわけだが、なくても事業は回っていたのではないかという気がして、屋上屋を架すではないが、職員の負担を増しているだけではないのかと感じるが、どのような意味があるのか伺いたい。

渡辺県民生活課長
 部としての基本的な考え方を持つためにも、また、既存計画を一度整理するためにも、プランの作成は必要であると考えた。否定的な見方をすれば、文化とスポーツを除いた部分以外については、整合性の取れた計画を策定し、これに沿って実際に仕事を進めていきたいと考えている。

(13)医療通訳について

水野委員
 医療通訳ボランティアについて、これまでの事業概要、実績などを教えてほしい。

角田人権男女・多文化共生課長
 県との協定締結病院等に派遣し、在住外国人だれでも利用が可能である。ボランティアの養成については、一般県民の方を対象に医療ボランティア養成講座を開催し、一定のレベルに達した方をメディカルインタープリターとして登録している。現在、9言語133人が登録している。派遣については、医療機関等からの申請により、当課がマッチングを行い、申請者が2,000円を支払う。

水野委員
 いつ出来たものか、また実績として年間どれくらいの件数があるのか。

角田人権男女・多文化共生課長
 養成は平成17年度から、派遣は平成18年度から実施している。平成26年度の派遣実績は86件である。86件の内容は、多くが重篤なケース、検査や手術など重要な説明を要するケースとなっており、そのようなニーズには対応できたと考えている。

水野委員
 今後の事業のあり方をどのように考えているか。

角田人権男女・多文化共生課長
 実態としては、重篤なケースに限られており、外国人が気軽に使えるような工夫も必要と感じている。利用者への呼びかけであるが、利用者用多言語チラシを作成し、市町村や医療機関を通じて周知した。また、ボランティアは命に関わるケースもあり、精神的な負担が大きいので、負担軽減を検討したい。

水野委員
 利用料金の問題があると思う。やるべきことは色々あるが、今後の取組について、どのような方向性が考えられるのか、伺いたい。

角田人権男女・多文化共生課長
 ホームページによる情報発信は、すぐに取り組むことができるので、もう少し使いやすいかたちにしていきたいと思う。また、外国人の方が何か困った場合に、このような事業があることを市町村の方に知っていただき、必要なところにつないでいただくお願いをしていき、より連携を深めたい。先進事例については、他県の状況をいくつか調べてみた。もっと使いやすく、ボランティアの方にも行ってもらいやすくなるのか研究して参りたい。

(14)多文化共生事業について

水野委員
 多文化共生事業の守備範囲はどこまでか。

角田人権男女・多文化共生課長
 外国人の生活一般ということになる。なかなかどこまでというのが、国際交流と線を引きづらい部分はあるが、基本的には在住外国人の方が、県内で安心していただけるというところが守備範囲だと考えている。

水野委員
 多文化共生事業は、あるとあらゆる分野にわたってコーディネートを行うものと考えると、人権男女・多文化共生課だけで対応するのは無理がある。一つの分野として、生活文化スポーツ部が多文化共生事業を取り組んでいるという書き方ではなく、ありとあらゆる分野にまたがって、多文化共生事業は基本中の基本であると位置付けなければならないと思うが、どうか。

佐藤生活文化スポーツ部長
 当部の所管内容は他部局に共通するものが多いため、他部局との調整も役割と考えている。現在策定中の当部のプランにおいても他部局との連携をお願いしていく。

水野委員
 せっかく総合計画をつくるのであるから、その中での位置づけとして、そういった構えで取り組んでいただきたいが、どうか。

佐藤生活文化スポーツ部長
 今策定中の第15次の総合計画の中でも、すべての県民が地域の中でいきいきと活躍できるということが重要な要素だと思うので、当部でも、大きな柱にしていただきたいと訴えていきたい。

(15)クライミング施設について

水野委員
 クライミング施設について、これまでどんな検討をしてきたか、現在どのような検討状況か、具体的に今後どんな方向で取り組むつもりか。

藪原スポーツ振興課長
 国体を契機に県立高校の敷地や市町村体育館の中に設置した他県の事例3件を調査した。これらの事例を参考に、県としてどのような方向が良いのかを検討している状況である。リード施設については群馬県スポーツ施設の設置及び管理に関する基本計画において拠点施設のない唯一の競技であるため、調査結果を基に検討し、スピード感を持って検討を進めたい。

水野委員
 必要性は認識しているとのことであるが、いつくらいまでに結論が出るのか。

藪原スポーツ振興課長
 今年度の予算で調査をしているところであるので、早急に方向性を出したいと考えている。次の委員会では状況等も報告したい。

(16)歴史博物館の改修について

金子委員
 歴史博物館の改修について、環境調査にかなりの月数を要するとのことだが、何故か。

加藤文化振興課長
 水滴事故を受けて、公開承認施設を取り消されたため、1年間を通じた環境測定して、改修工事を完成させる必要がある。

金子委員
 文化庁から承認を受けるには、通常の博物館のオープンとは違い、かなり厳しい測定が求められているため、この期間が必要となるということでよいか。

加藤文化振興課長
 1年間を通して問題ないか測定するため、必要となる。

金子委員
 プレオープンしてから、環境調査をしている間は、休館ではなく、テーマ展示はそのまま続けるとのことだが、スペース的にはかなり限られた展示ということか。

加藤文化振興課長
 プレオープン期間中は、重要文化財は展示できないので、それ以外の、一部の展示となる。環境調査を経て、29年度の4月から6月に一時休館し、グランドオープンに向けて最後の調整をする予定である。

(17)プロスポーツ支援について

金子委員
 最後に、プロスポーツ支援について伺う。バスケットでも一定規模のホームコートを持たなければならず、群馬クレインサンダーズからもバックアップの要請があると思うが、県としてはどのような考えか。

藪原スポーツ振興課長
 群馬クレインサンダーズへの支援について、現状はチームにとっては観客が増えることが一番大事なので、県の様々な機関を利用してPRを行っている。また、アウェイゲームにおいて、群馬のPRをする事業を委託している。クレインサンダーズは、ホームアリーナを確保できなかったため、現在、グリーンドーム前橋の利用を視野に入れ、前橋市と協議していると聞いている。

(18)振り込み詐欺について

荒木委員
 振り込め詐欺など特殊詐欺について伺う。昨年は過去最高の被害額となったそうだが、県内の直近の状況はどうか。

菅沼消費生活課長
 今年1月から8月末までの認知件数は140件で、昨年同期と比べ16件、約1割減少している。同じく被害額は5億2,410万円で、昨年同期と比べ4,740万円、約8パーセント減少している。

荒木委員
 新たに様々な手口が出てきているようだが、どんな手口があるか。

菅沼消費生活課長
 以前と同様にオレオレ詐欺が最も多く140件のうち、55件を占めているが、全体に占める割合は減っている。最近は架空請求詐欺が増加している。また、金融商品が具体的に特定されれば金融商品取引名目詐欺となるが、これも増加している。

荒木委員
 地域防犯力向上対策事業が被害の未然防止や県民の防犯力の向上ための事業としてあるが、その成果について伺いたい。

菅沼消費生活課長
 被害に遭いやすい高齢者やその家族の方々に詐欺の手口や対策を知ってもらうため、出前講座を年間100回以上実施している。座学よりも寸劇やロールプレイングが受講者により強く印象付けるので、そういったものを取り入れて実施している。

(19)ぐんまちゃんの着ぐるみの貸出しについて

荒木委員
 ぐんまちゃん着ぐるみは13体あるとのことだが、イベントの時期や曜日によって波があると思うが、最近の貸出状況はどうか。

大嶋県民センター所長
 平成26年度の貸出状況は、県の機関159件、一般548件、計707件で、月平均59件である。平成27年度上半期は、県の機関71件、一般313件、計384件であり、月平均64件となっている。季節により貸出需要に差があり、秋祭り等の需要がある10月、11月は予約で埋まっており、多いときではキャンセル待ちが10件以上生じているが、12月はまだ空きがある状況である。

荒木委員
 今後の対策として、ぐんまちゃんの着ぐるみを増やす予定はあるか。

大嶋県民センター所長
 13体から16体に増やす予定であるが、ピーク時には不足するのが実態である。県民センターの保管スペースの問題や貸出事務の体制の問題などがある。必要があれば着ぐるみを増やさなければならないが、現実問題として、管理体制と場所をどのように解決していくか検討していかなければならない。

荒木委員
 確認だが、3体増やして16体でやる方向でよいか。

大嶋県民センター所長
 そのとおりである。

荒木委員
 保管、管理、場所の問題は借り手側へ断る理由にはならない。創意工夫し、観光や企画とも連携を取って、要望に応えられるよう努力してほしいがいかがか。

大嶋県民センター所長
 観光物産課、広報課で貸出対応が可能なものは庁内連携していきたい。

狩野委員
 県庁職員による貸出しには無理があると思う。職員で限界があるのであれば、ぐんまちゃんも一元化し、民間委託してはどうか。民間に任せれば、もう少ししっかりした対応をしてくれる。ぐんまちゃんの一元化、民間委託はしっかり検討していただきたいが、どうか。

佐藤生活文化スポーツ部長
 ぐんまちゃんは、群馬県のイメージアップということもあるので、どのように活動してもらうのかも考えなければならない。利用方法や管理方法、貸出方法などを検討していきたい。

狩野委員
 ぐんまちゃんは群馬県庁あげてしっかり活用して、群馬県が元気になるように、県民が喜ぶように活用すべきだと思うので、全庁的に考えるようにしていただきたい。

加賀谷委員
 県民センターでは、ぐんまちゃん着ぐるみ以外で貸出しできる物品はないか。

大嶋県民センター所長
 着ぐるみのほか、法被を所有しているが、生地が古くなっており、貸出しを考えた場合、イメージダウンにならないかという心配がある。利用料の徴収も含めて、今後検討したい。

加賀谷委員
 観光物産課にあるようなかわいいぐんまちゃんの法被やのぼり、その他、県外の人たちに貸出しできるようなものも要望したいのでよろしくお願いする。

(20)カンタータ「悪魔の飽食」について

荒木委員
 カンタータ「悪魔の飽食」について、実行委員会組織がどのような形で組織され、実施されるようになったのか経緯を伺いたい。

加藤文化振興課長
 人権と不戦のコンサートは今回で25回目とのことで、全国縦断で行っているとのことである。これまでも全国各地を回ってきたが、25回の群馬公演の実行委員会は、弁護士の方が実行委員長となっている。ベイシア文化ホールで11月8日の日曜日に開催すると伺っている。

荒木委員
 実行委員会がどのような形でできあがって公演になったのかはわからないか。

加藤文化振興課長
 第25回の役員の方の名簿はいただいたが、この方々がどのように組織されたかは承知していない。呼びかけ人がチラシに並んでいるが、主催者側が呼びかけたもので、どういった理由でこのような方々が呼びかけ人であるかは承知していない。

荒木委員
 実行委員会の組織立てもわからない、中身もわからないが、25回続いているということで、群響を使い、かつ、県と教育委員会が後援している。何も分からない段階で後援を決められるものなのか。

加藤文化振興課長
 後援については、後援をするかどうかの審査を実施要領に基づいて行っている。その際、この公演内容が「不戦」をテーマにしたコンサートであり、政治的、宗教的目的を有しておらず、また、既に全国各地で開催県などの後援があることなどから、後援の承認をしたものである。

荒木委員
 政治的、宗教的でない確認が取れたので、後援をしたといことでよいか。

加藤文化振興課長
 政治的、宗教的な目的を有していないことを確認したので、後援した。

狩野委員
 カンタータ「悪魔の飽食」について、関連して質問する。確認したとのことだが、よく確認した方がよいのではないか。

加藤文化振興課長
 確認はよくした。

狩野委員
 よく確認したとうことであればよいが、呼びかけ人の中に、明らかに政治色のある方が入っているのは、我々からすると違和感を感じる。政治的、宗教的目的を有しないとの説明だが、もう少し慎重にした方がよいのではないか。

加藤文化振興課長
 後援については厳正に対処するので、仮に政治的、宗教的目的があれば、取消しもできる。政治的、宗教的目的を有しないことを確認したので、後援の承認をしたところである。

(21)セクシャル・マイノリティについて

加賀谷委員
 県としては、セクシャル・マイノリティの課題をどのように認識しているのか。

角田人権男女・多文化共生課長
 人権問題と捉え、当課が所管している。

加賀谷委員
 所管する係はどこか。

角田人権男女・多文化共生課長
 人権同和係である。

加賀谷委員
 セクシャル・マイノリティについては、理解を広めていく必要があるため、4つ提案する。1つ目は、男女共同参画センターにセクシャル・マイノリティの書籍を増やしたり、講座を活用してもらいたい。2つ目は、第4次男女共同参画計画へセクシャル・マイノリティの記述を盛り込んではどうか。3つ目は、人権セミナーや講座等でセクシャル・マイノリティを取り入れてはどうか。4つ目だが、セクシャル・マイノリティについての専用相談窓口を設置してはどうか。

角田人権男女・多文化共生課長
 4点提案いただいたが、1つ目だが、次年度以降、男女共同参画センターで実施する方向で検討したい。また、書籍については、セクシャル・マイノリティに関する書籍を5冊購入し、取組をはじめているところである。2つ目であるが、現在策定中の次期計画に盛り込む方向である。3つ目であるが、人権啓発広報紙「絆」にセクシャル・マイノリティの記事を掲載するということで現在編集作業を進めている。4つ目であるが、相談窓口については、行政による設置の必要性も含めて関係団体等の意見を聞きながら検討していきたい。

(22)ロヒンギャ族について

加賀谷委員
 ロヒンギャ族に対して、県はどのように考えているか。

角田人権男女・多文化共生課長
 今年度、県は館林市と共に在日ビルマロヒンギャ協会と2度意見交換を行っている。協会は、県に対して多文化共生推進協議会の要望活動で国に現状を説明して、難民等が地域社会の一員として安定した生活が送れる措置を講じるように要望している。今後も継続的に協会と市と意見交換をして対応していく。

加賀谷委員
 多文化共生の守備範囲はどこまでかとの質問があったが、ロヒンギャ族も対象となるか。

角田人権男女・多文化共生課長
 説明した事業については、ロヒンギャ族も含めてすべての外国人が対象となる。仮放免の方についても事業の対象となると考えている。

加賀谷委員
 難民支援センターの話では、ロヒンギャ族の方々は、地域の人とのつながりをつくることを強く要望しているとのことなので、力を入れて取り組んでいただきたい。

(23)性暴力被害者サポートセンターについて

清水副委員長
 性暴力被害者サポートセンターについて、現状はどうか。

角田人権男女・多文化共生課長
 性暴力被害者サポートセンター「Save ぐんま」は、6月25日から業務を開始した。8月末日時点で相談件数延べ130件、うち電話相談108件、面接相談22件、1日平均3件程度の相談がある。付添い・同行支援は11件実施した。相談員2名で対応しているため、人手が必要なときは、すてっぷぐんま本体から応援を頼んでいる。

清水副委員長
 3か月業務を行ってみて、何か課題は出てきているか。

角田人権男女・多文化共生課長
 1つ1つの事案について、丁寧に寄り添って対応するために、人が重要であり、新たな相談員の育成・確保が課題と考えている。また、もう1つの課題は、できて間もない施設であるので、多くの方に知っていただくことが課題と考えている。

清水副委員長
 被害者は若い人が多いのか。

角田人権男女・多文化共生課長
 年齢については、幅広い年代である。

(24)オリンピックの追加種目について

清水副委員長
 オリンピックの追加種目に対する選手強化について、どのように考えているか伺う。

藪原スポーツ振興課長
 新しい種目のうち、野球・ソフトボール、空手についてはこれまでも強化に取り組んできたが、他の新しい種目ついては情報が少ないので、関係者から情報収集をしながら、スポーツ協会とも相談の上、検討していきたい。

清水副委員長
 関係機関とよく連携して、おそらくオリンピック競技になるのだろうから、しっかりと対応してほしい。


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