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文教警察常任委員会(警察本部関係) 平成27年3月5日(木曜日)

1.開催日時

平成27年3月5日(木曜日)10時開始 12時34分終了

2.開催場所

302委員会室

3.出席委員

委員長:星名建市、副委員長:安孫子哲
委員:中村紀雄、委員:岩井均、委員:塚原仁、委員:あべともよ、委員:岸善一郎、委員:吉山勇、委員:高橋正

4.欠席委員

なし

5.主な質疑

(1)新年度予算(第1号議案)について

あべ委員
 新年度に重点的に取り組むことや、予算立案の考えはどうか。

富田警察本部長
 「はばたけ群馬プラン」に基づき、重点目標として「安全・安心を誇れる群馬県の実現」を指針に掲げ5項目を策定している。来年度は、本県でも20人の警察官の増員が認められ、必要な予算を取り込んでいるが、増員分は深刻な特殊詐欺事件対策、人身安全関連事案対策に割り当てて治安対策に万全を図ることとしている。また、交通安全施設整備では60基の信号機新設や、老朽化した交通安全施設の計画的な更新整備などのほか、高崎北警察署(仮称)の新設等、施設整備についてもお願いしている。

あべ委員
 予算の多くが人件費で占められており、警察官が働く環境を整えることで能力が発揮され、効果が上がる思うがどうか。

富田警察本部長
 人件費は大きなウェイトを占めており、一般企業の動向等をふまえ、警察官が適正に働ける環境を整備するとともに、社会常識に照らして批判を受けないよう民間の動向に遅れない形で環境整備についても図っていく。

あべ委員
 人身安全関連対策で予算を拡充したが、内容についてはどうか。

近藤安全安心推進統括官
 26年度中の人身安全関連事案情勢は、ストーカー事案の相談がやや減少したものの高止まり状態であるとともに、検挙件数はストーカー、DVともに増加しており、ストーカーやDV被害者に経済力がなくても一時避難や転居等の公費負担が出来る経費や、被害者の周辺警戒のための装備資器材を充実させる経費などを計上した。

あべ委員
 老朽化した信号柱の対応予定ついてはどうか。

高橋交通部長
 来年度は移設も含めて400本分を計上している。

あべ委員
 道路標識、標示の対応予定及び管理方針についてはどうか。

高橋交通部長
 来年度は、道路標識3,875本、道路標示等1,035本、黄色センターライン等の実線133キロメートルの更新を予定している。県内に道路標識は約14万5千本あり、定期的に警察官が確認しているほか、本年度から民間に路側標識の調査、設計業務を委託し点検もしており、引き続き適正な管理に努めたい。

(2)女性警察官の採用・登用拡大計画について

あべ委員
 登用拡大計画の推進状況についてはどうか。

田島警務部長
 平成23年度の女性警察官総数は258人で、警察官総数の7.6パーセントであったが、27年度当初では304人、総数の8.8パーセントとなる見込みである。登用は、個人の能力や適性等を考慮し拡充しており、来年度は、警務部監察課課長補佐や生活安全企画課サイバー犯罪捜査室等に新たに配置予定であるほか、幹部登用は、23年度当初は警部5人であったが27年度当初には警部が7人に拡大される予定である。

あべ委員
 女性警察官の警部数は他県と比較してどうなのか。

田島警務部長
 同規模の他県と比較してもそん色のない状況だと認識している。

あべ委員
 女性警察官が働きやすい職場の環境整備状況についてはどうか。

田島警務部長
 警察署や交番の女性用仮眠室やトイレ等の整備を推進しているほか、高崎警察署管内に女性専用単身宿舎を整備したり、警察学校の女子寮浴室改修等を順次計画している。また、制服や耐刃防護衣の改良やスクーター型バイクの整備等も推進している。さらに、出産や育児と仕事との両立を支援するため、育児休業等を取得しやすい職場環境の整備などにも努めている。

あべ委員
 育児休業を取得した警察官の定員外措置等の状況についてはどうか。

田島警務部長
 育児休業を取得した際は、条例で定員外とすることができる旨が規定されており、育児休業取得した警察官実数分の定員外措置を要求してきた。実際の育児休業取得者は本年度当初で33人、定員外は25人と、実質的に8人の欠員が生じた状態であった。また、来年度要求にあたり、定員外措置について実数分の運用について容認を得たところである。

(3)渋川警察署員による未成年者誘拐未遂事件について

中村委員
 再発防止に向け警察学校での道徳教育が重視されるべきと考えるがどうか。

上原首席監察官
 警察学校では定められたスケジュールに従い、同期の仲間達と規則正しい生活や教育訓練を受ける中で、人としての道徳心を養うための取組を行っており、部外の有識者やOB等も積極的に招き講演いただくことで、誇りと使命感を醸成している。今回の事案が発生してしまったことは、当該職員にその効果が浸透していなかったと言わざるを得ない。

中村委員
 問題については、早期に県民に対し誠意ある説明をする必要があると思うがどうか。

上原首席監察官
 説明責任については、早急に、でき得る範囲で果たしたいと考えている。

中村委員
 志ある警察官を育てることについての考えはどうか。

富田警察本部長
 社会情勢の変化に伴い、警察における教育も困難となっている。警察の仕事は、警察法で定める「国民の生命・身体・財産の保護」に尽き、若い職員へ訓育する際は、東日本大震災で人命救助にあたり殉職した警察官の話をし、警察の仕事が自分の命を犠牲にして体を張ってでもやり遂げなければならない仕事であるということを認識させるべく教育している。

(4)学校・警察児童生徒健全育成推進制度について

岩井委員
 制度発足から11年目を迎えたが、どの程度機能しているのか。

羽鳥生活安全部長
 警察から学校に連絡する主な事案は、逮捕事案、検挙・補導した事案のうち継続的指導等が必要なもの、犯罪被害に関するもの等であり、学校から警察に対しては、児童生徒の非行および問題行動により学校の秩序に重大な支障が出るもの、非行・問題行動により他の児童生徒等の安全確保に支障が出るおそれがあるもの等である。

岩井委員
 具体的にはどのようなものがあるのか。

羽鳥生活安全部長
 26年中の連絡件数は、警察から学校へは1,208件で、補導や検挙についての連絡や、不適切なグループに加入しているとして通報した事例もある。一方、学校から警察への連絡は98件で、学校内での暴力行為や不適切なグループに加入していると認められる児童に関する連絡や、児童虐待に関する連絡等がある。

岩井委員
 制度の改善点や課題等について考えはどうか。

羽鳥生活安全部長
 制度自体に改善点はないと考えている。各警察署の担当者に対しては、緊張感を持った素早い対応でもって関係者とともに早期に非行の目を摘み、矯正していくという意識付けが重要であると考えている。

(5)運転免許証即日交付等の更新状況について

岩井委員
 安中警察署及び県内警察署の運転免許即日交付状況についてはどうか。

高橋交通部長
 昨年、安中警察署において更新手続をされた方は7,428人で、うち即日交付された方は6,225人となっている。県下15警察署中、8警察署が即日交付を行っており、即日交付率は85.5パーセントである。

岩井委員
 警察署分庁舎における今後の免許更新方針はどうか。

高橋交通部長
 分庁舎での免許更新手続については、引き続き実施していきたいと考えている。

岩井委員
 今後の即日交付の拡大予定についてはどうか。

高橋交通部長
 即日交付を実施するためには事務スペースや駐車場の確保等が必要であるため、県民の利便性等を見据え、総合的に検討して判断したい。

(6)空き交番対策について

塚原委員
 交番に警察官がいないと感じることが多いが、空き交番の対策はどうなっているか。

金田地域部長
 現在、不在が常態化する交番はなくなっているが、性質上、事件・事故への対応やパトロール等によって一時的に不在になることは避けられないため、交番相談員の勤務時間の弾力的な運用、パトカーや隣接交番勤務員等による立寄りなどの対策を行っている。また、来訪者が本署と直接通話できる不在転送電話を設置するとともに、交番への架電を本署へ転送するサービスに加入するなどの対応も図っている。

(7)群馬町三ツ寺一家3人殺人事件について

岸委員
 事件捜査の進捗状況についてはどうか。

小倉刑事部長
 発生5日後に被疑者小暮洋史を全国に指名手配し、1週間後に警察庁指定重要指名手配被疑者に指定、平成19年に捜査特別報奨金制度対象事件の指定を受け限度額100万円の報奨金を掛け、平成22年には報奨金を300万円に引き上げて情報提供の促進を図っている。26年末までに、全国から1,338件の情報提供を受け、鋭意捜査を推進しているが現在まで検挙には至っていない。寮付き事業所に対する聞き込み捜査、駅、繁華街、簡易宿泊所等における捜査、宿泊施設等へのローラー実施など、1日も早く検挙できるよう捜査に全力を尽くしている。

(8)通学路における安全対策について

岸委員
 通学路における子どもの安全対策についてはどうか。
羽鳥生活安全部長
 子どもに対する声かけ事案を犯罪の前兆と捉えて、情報を早期把握して事件化するなどの対応をとっているほか、学校や地域と情報共有し、「上州くん安全・安心メール」により不審者情報を配信するなどして地域における見守り活動に役立ててもらっている。

(9)高崎北警察署(仮称)の整備について

岸委員
 整備予定の高崎北警察署(仮称)はどの程度の規模になるのか。

田島警務部長
 高崎北警察署(仮称)の規模については、署員数100人程度を想定しているが、これは渋川警察署よりやや小規模のものとなる。

(10)少年犯罪の現状と対応について

吉山委員
 少年非行の現状についてはどうか。

羽鳥生活安全部長
 本県の平成26年中の非行少年検挙補導者数は806人、前年比185人減となっており、17年と比較すると61.2パーセント減である。また、刑法犯少年検挙人員は582人、前年比156人減と減少している。窃盗犯が300人と大幅に減少し、粗暴犯が111人と若干増加している。また、再非行者率は34.7パーセントと減少しているが、依然として高い状態である。全体的には、一度非行に走ると立ち直ることが難しく、共犯事件を起こし再び非行を繰り返すという傾向がある。

吉山委員
 再非行を防止し、共犯率を下げる対策についてはどうか。

羽鳥生活安全部長
 社会全体で非行を生まない取り組みが大切であり、警察、学校、地域が連携して子どもたちの規範意識や地域に対する帰属意識を高めていくことが重要である考えている。ボランティアの協力のもとで問題を抱える子どもたちの居場所づくり活動に取り組んだり、教育委員会等と連携して非行防止教室等も行っており、非行グループに対しては、補導、検挙、解体の取り組みを実施している。

吉山委員
 警察と学校の人事交流はどのようになっているか、また学校からの個別の相談を受ける中で生かされているか、個別の相談がどのくらいあるか伺いたい。

羽鳥生活安全部長
 県教委から少年課に経験豊富な教員を派遣していただき、警察から義務教育課には警部1名を出向させるなど、緊密な連携を図れるようにしている。人事交流の効果は、まず、お互いの敷居が低くなることであると思っている。

吉山委員
 学校からの個別相談はどのようなものか。

羽鳥生活安全部長
 学校内での暴力問題や被害についてや、相互に連絡を取る案件の多くが個別案件であると考えており、中には、暴走族に加入している子どもを脱退させたいという案件や、逆に警察が暴走族に加入している子どもを把握し、協力して脱退させる等の取り組みを行っている。

(11)交通死亡事故防止対策について

高橋委員
 夜間の事故を防止するため水銀灯を設置するなどの対策が有効だと思うがどうか。

高橋交通部長
 死亡事故現場等の重大事故が発生した場合は、警察と道路管理者等による交通事故現場診断を行っている。一般的には横断歩道を明るくするには照明付きの大型標識を設置するなどの対策を行っており、街路灯設置に関しては道路管理者と協議し検討したい。

(12)県警音楽隊の活動状況について

安孫子副委員長
 県警音楽隊の活動状況はどうか。

田島警務部長
 音楽隊は昭和33年に発足した。隊員は警察職員で構成され、交通安全運動や地域安全運動に伴う演奏会、各種記念行事での演奏など、昨年中は計60回、延べ約2万2千人の方々に「県民と警察の音のかけ橋」としての活動を行うなど、警察活動に対する理解と協力を得るための有意義な広報活動となったと思っている。

安孫子副委員長
 今後の取組についてはどうか。

田島警務部長
 今後も、音楽を通じて県民の方々に警察活動に対する理解と協力を得るための活動を続けていく所存である。

(13)少年の集い場所に関する情報収集について

安孫子副委員長
 たまり場となる場所の情報を把握する必要があると考えるがどうか。

富田警察本部長
 アミューズメントやゲームセンターといった場所は、少年警察の分野では重要な情報収集の場であるため、関係者から情報収集しており、それらの場所がたまり場所にならないようするとともに、万一の場合に備え、予防方策を講じていただける関係構築をしていきたい。

(14)特殊詐欺被害防止「NO!詐欺音頭」について

安孫子副委員長
 「NO!詐欺音頭」の県民への浸透状況はどうか。

羽鳥生活安全部長
 制作した「NO!詐欺音頭」は、ほぼ配布済みであり、様々な警察活動を通じて、県民に広めている。各地域における公民館活動や会合等で活用いただいており、詐欺被害防止に役立てていただいていると認識している。


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