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文教警察常任委員会(警察本部関係)平成28年12月8日(木曜日)

1.開催日時

平成28年12月8日(木曜日)9持59分開始 12持10分終了

2.開催場所

302委員会室

3.出席委員

委員長:清水真人、副委員長:山崎俊之
委員:腰塚誠、委員:織田沢俊幸、委員:角倉邦良、委員:井田泉、委員:臂泰雄、委員:藥丸潔、委員:加賀谷富士子

4.欠席委員

なし

5.主な質疑

(1)第195号議案について

臂委員
 準中型自動車免許が新設される経緯と背景はどうか。

上原交通部長
 現在の自動車運転免許制度の中で、近年、トラック輸送の中心的な役割を担う最大積載量2トン級の貨物自動車が保冷機能を備えたり、クレーンや昇降機を装備すると車両総重量が5トンを超えてしまい、運転免許の区分で中型自動車となるという実態とともに、中型自動車免許の受験資格が20歳以上、普通自動車の運転免許取得後2年以上経過という条件のため高校卒業時の就職への影響や中型自動車のドライバーを確保する上での困難性が指摘されていた。こうした実情を背景に若者の就職支援やドライバー確保等の社会的な要請に応えるため、準中型自動車運転免許が新設されるものである。

臂委員
 準中型自動車免許の内容についてはどうか。

上原交通部長
 これまでの普通自動車と中型自動車の区分の間に新設され、車両総重量3.5トン以上7.5トン未満、最大積載量2トン以上4.5トン未満、乗車定員10人以下となる。また、受験資格は18歳以上であれば普通自動車運転免許の有無に関わらず受験できる条件となっている。

臂委員
 新設に向けた県警察の取組状況はどうか。

上原交通部長
 新たに使用する試験車両の導入、免許作成事務等の諸準備、県内の各自動車教習所等との連携はもとより、高校生の就職支援に関する協力要請等も展開している。なお、できる限り早く準中型自動車免許を取得したい者に配慮し、施行までに普通自動車運転免許を取得し、施行後に自動車教習所で運転教習と技能審査を受けて準中型運転免許に切り替える、又は、直接、総合交通センターで技能審査を受けて準中型運転免許に切り替えるという限定解除という方法による取得方法の浸透も図っている。

臂委員
 自動車教習所での取組状況についてはどうか。

上原交通部長
 県内23の自動車教習所では、教習申込者が新設制度を知らず不利益等が生じることのないよう、既に各教習所は制度概要や「限定解除」による準中型運転免許の取得要領等についてアドバイスを行っているとのことである。また、中型自動車教習を行っている17教習所が、新たに準中型自動車教習の取り入れを検討中で、既に9教習所では教習用車両の準備もできている。

(2)補正予算について

井田委員
 勤勉手当の内容についてはどうか。

新倉警務部長
 勤勉手当は、いわゆるボーナスのうち成績査定分を支給しているもので、給料を算定の根拠としていることから給料に連動して増額となるほか、支給月数が0.1月分引上げとなり、年間で1.7月分を支給することとなる。

井田委員
 所属長や署長が査定しているのか。

新倉警務部長
 12月支給分の勤勉手当では、6月から12月までの間の職員ごとの勤務内容により、所属長及び署長が査定を実施している。

(3)通信指令システムについて

織田沢委員
 来年2月に更新予定の通信指令システムの概要はどうか。

須藤地域部長
 通信指令システムは、県内の全110番通報に対応する、初動警察の要となる重要なシステムであり、リース期間は平成29年2月1日から平成34年1月31日までの5年間で、リース料等の総額は約15億7千万円である。

織田沢委員
 システムの詳細について伺いたい。

須藤地域部長
 110番情報等管理機能は、通信指令課、警察署、パトカーや地域警察官が使用の無線システムで110番受理情報や画像情報等の情報共有が可能となるもので、各現場等で収集した情報や被疑者等の画像などがリアルタイムで組織共有できる。また、地図情報管理システムは、警察署、パトカー、警察官などの無線と連動し、道路地図、住宅地図等の地図データをシステム管理し、事故等の発生場所特定や、警察官の現場臨場時の場所の特定等に活用されている。さらに、位置・動態情報管理機能は、パトカーや警察官の現在地、用務内容が把握できるシステムである。今回の更新により機能的に大きく変わるところはないが、3点ほどの機能強化を図った。

織田沢委員
 カーロケータの装備状況はどうか。また、どのような形で撮影されるのか。

須藤地域部長
 現在、パトカーに約190台、覆面パトカーには約120台が装備されているが、今回はこれを増強する。なお、駐在所の車両では一部の無線搭載車両にのみ備えている。カメラ映像は通信指令システムと連動しているが、リアルタイムで通信指令課で見られるものでなく、一度録画したものを見る形式である。

織田沢委員
 本年、都内で発生したアイドル殺人未遂事件のような事案への対策についてはどうか。

須藤地域部長
 携帯電話からの110番通報における迅速的確な通報場所の特定は、初動警察活動上、極めて重要であるが、現在、通信指令課では入電時に受理担当者がシステムの地図端末を操作し、位置情報を取得している。今後も更に相互連携を深め、複数人による対応を徹底してヒューマンエラー絶無に努めたい。なお、システム更新にあたり携帯電話からの通報について位置情報の自動表示機能を導入予定で、今後はより間違いのない迅速かつ確実な場所特定が可能となる。

(4)刑法犯の発生・検挙状況等について

井田委員
 今年の刑法犯認知件数の発生状況はどうか。

高橋刑事部長
 本年11月末現在の刑法犯認知件数は、12,923件(前年同期比2,192件減)であり、このまま維持すれば、記録の残る昭和24年以来で最少件数となる見込みである。減少理由は、刑法犯の約7割を占める窃盗犯の減少が顕著で全体を押し下げている。

井田委員
 今年の刑法犯検挙状況はどうか。

高橋刑事部長
 本年11月末現在の刑法犯検挙件数は、6,393件(検挙率49.5パーセント、前年比3.7ポイント増)となっており、検挙率は全国で10位、関東管区内では1位である。

井田委員
 殺人事件や強盗事件などの凶悪事件の発生状況及び殺人罪の検挙率はどうか。

高橋刑事部長
 殺人や強盗、放火、強姦などを「重要犯罪」と位置付けており、本年11月末の認知件数は106件(前年同期と同数)、罪種別では殺人12件、強盗23件、放火13件、強姦11件、略取誘拐・人身売買2件、強制わいせつ45件となっている。なお、殺人の検挙率は100パーセントである。

井田委員
 年末に向けた取組や考え方、対策についてはどうか。

高橋刑事部長
 年末は、金融機関や深夜営業のコンビニエンスストア等を対象とした強盗事件、住宅対象の窃盗事件等の発生が懸念され、年末特別警戒を実施して地域の犯罪情勢に応じた各種取組を行うとともに、重要犯罪に発展するおそれのある侵入窃盗犯等の徹底検挙を図っていきたい。

(5)職員の懲戒・内部処分の状況について

井田委員
 ここ数年の懲戒処分者数とその内容はどうか。

神野首席監察官
 懲戒処分を受けた職員は平成23年が14人、24年がピークとなる15人で、その後、25、26年は4人、27年は3人、本年11月末現在では2人という状況で、うち免職者の数は、23年は2人、24年は3人、25年は0人、平成26、27年は1人ずつ、本年11月末現在0人という状況である。

井田委員
 懲戒に至らない内部処分者数とその内容はどうか。

神野首席監察官
 監督上の措置を受けた職員は23年が45人、24年は82人、25年は45人、26、27年は16人、本年11月末現在29人という状況で、主な内容は、不適切な異性交際が5人、交通事故や違反が4人、ハラスメントとその監督責任が3人、また、6月に発生した機動隊員による飲酒しての傷害事件に関し、その上司ら3人を処分している。

井田委員
 平成24年の処分者数が多い理由は何かあるのか。

神野首席監察官
 24年は処分者数が多くなっているが、個々の事案は相互に関連するものではなく、特段の理由は見当たらないが、こうしたことからも再発防止を強化しているところである。

井田委員
 不祥事を防ぐための取組はどうか。

神野首席監察官
 各所属において、幹部から朝の朝礼や定期招集等の機会を捉え事例を活用した小集団によるグループ討議、DVDなど視聴覚教材を活用した教養、OBや部外講師を招いての教養などを行っているほか、本年は年代やリスク要因、状態別に対象を選定し、対象者ごとに非違事案防止対策を行うことに力を入れている。

角倉委員
 懲戒処分に至らない措置の詳細を教えてほしい。

神野首席監察官
 本年11月末現在、本部長訓戒(本訓)5人、所属長訓戒(所訓)6人、本部長注意(本注)6人、所属長注意(所注)12人の状況であり、また、27年は本訓3、所訓2、本注5、所注6、26年は本訓2、所訓5、本注2、所注7、25年は本訓3、所訓5、本注7、所注30、24年は本訓7、所訓9、本注21、所注45、23年は本訓1、所訓9、本注17、所注18となっている。

角倉委員
 本部長訓戒や注意は、直接、本部長が職員に対して行っているのか。

小田部本部長
 訓戒書や注意書の名義は私(本部長)であるが、書面の交付は所属長等幹部が行っている。

角倉委員
 監督上の措置を受けた場合、給与等はどうなるのか。

新倉警務部長
 措置を受けた場合は、その直後の昇給が抑制され、また、勤勉手当が減額される。

(6)未成年者の薬物事犯について

藥丸委員
 検挙状況についてはどうか。

北爪組織犯罪対策統括官
 本年11月末現在の検挙状況は、薬物事犯総検挙人員が234人(対前年比15人増)であり、うち少年は2人(前年同数)、同事犯総検挙人員の0.9パーセントである。検挙少年はいずれも覚醒剤事犯で、19歳の有職男子と17歳の無職女子であった。また、過去10年の薬物事犯総検挙人員に占める少年の割合は、年平均で2.1パーセントである。

藥丸委員
 薬物事犯防止対策はどうなっているか。

北爪組織犯罪対策統括官
 薬物密売組織等の壊滅、末端乱用者の検挙徹底に努めるとともに、関係機関や団体と緊密な連携を図り、『薬物乱用を拒絶する社会環境づくり』や『薬物乱用防止に向けた取組』を強化しており、広報啓発活動として、県内プロスポーツ試合会場や祭り等のイベント会場でも広報啓発活動を実施している。

藥丸委員
 県教育委員会との連携状況はどうか。

金田生活安全部長
 県内小・中・高校等を訪問のうえ、児童・生徒等に薬物の危険性や有害性等を啓発する「非行・薬物乱用防止教室」を開催しており、本年は10月末までに計415回実施している。また、教職員の研修会や指導者講習会に警察職員を派遣し、教職員を対象とした薬物乱用防止に関する啓発活動も行っている。

(7)特殊詐欺防止施策について

臂委員
 特殊詐欺の現状についてはどうか。

金田生活安全部長
 本年11月末現在で、認知件数199件(前年同期比25件増)、被害額約5億4千万円(前年同期比約8,500万円減)となっており、依然厳しい状況である。内訳はオレオレ詐欺が95件(同22件増)と最多で、還付金等詐欺54件(同27件増)、架空請求詐欺34件となっている。

臂委員
 注意喚起ハガキによる活動概要についてはどうか。

金田生活安全部長
 全国の特殊詐欺事件で逮捕されたグループが所持していた名簿を未逮捕のグループも入手している可能性が高いため、平成24年度から全国の警察の間で相互情報提供しており、本県でも県との共同事業として注意喚起ハガキの発送による被害防止啓発の指導を行っている。なお、ハガキには「発送するに至った理由」「被害防止上のポイント」「振り込め詐欺被害防止ホットラインの電話番号」等が記載されており、本年は11月末までに情報提供を受けた4,055人全ての方に発送している。

臂委員
 他県での取組状況はどうか。

金田生活安全部長
 同様の取組を行っているのは、本県を含め20県であるが、情報提供を受けた全ての方に発送しているのは、本県のほか富山県、福井県の3県のみと承知している。

臂委員
 今後の取組の考えについてはどうか。

金田生活安全部長
 今後とも、個人情報保護の徹底を図りつつ、関係機関・団体と連携して被害の未然防止、拡大防止に努めてまいりたい。

(8)児童虐待の相談検挙状況について

臂委員
 児童虐待事案の現状はどうか。

久住人身安全対策統括官
 児童虐待に関する相談件数は本年11月末で212件(前年同期比46件増)であり、うち64件を児童相談所に通告している。相談内訳は身体的虐待が68件、心理的虐待27件、養育拒否(ネグレクト)9件、性的虐待2件、虐待にあらず106件となっている。検挙状況は37件(前年同期比4件減)、傷害21件、暴行13件で全体の9割以上を占め、被疑者内訳は、実父18人、実母12人、養父5人等である。

臂委員
 どのような対策を行っているか。

久住人身安全対策統括官
 児童相談所等の関係機関と緊密な連携を図り、児童の生命、身体の保護のための措置を積極的に進め、特に27年度からは「群馬県警察児童虐待ゼロプロジェクト」を推進しており、保育、教育、医療等の現場で働く人や、同職種を志す学生に対し警察官を派遣した出前講座等を行っている。

臂委員
 関係機関との連携状況はどうか。

久住人身安全対策統括官
 中央児童相談所に対する警察官の出向、児童相談所との連絡会議の開催や児童虐待対応訓練の実施、要保護児童対策地域協議会への参加等により連携強化を図っており、今後とも情報共有と連携による児童虐待ゼロに向けた施策を推進してまいりたい。

(9)子どもの安全が脅かされる事案が発生した場合の対応について

加賀谷委員
 関係機関との連携体制はどうなっているか。

金田生活安全部長
 「学校・警察児童生徒健全育成推進制度」に関する協定締結による制度面での連携強化、県教育委員会等との人事交流による体制面の連携強化、警察官OBであるスクールサポーターの配置による連携強化などを推進している。

加賀谷委員
 事案発生時の対応についてはどうか。

金田生活安全部長
 迅速な検挙活動を開始することはもとより、上州くん安全・安心メール、群馬県警察公式ツイッター等を活用した情報発信による注意喚起、パトカーや白バイ、制服警察官を集中的に投入した警戒活動、自治体等と連携したパトロールや見守り活動、県教育委員会等を通じ、学校施設や通学路等における警戒や児童・生徒の避難誘導措置等を行っている。

加賀谷委員
 今後の取組についてはどうか。

金田生活安全部長
 今後とも、教育委員会や学校等、関係機関・団体との情報共有・連携強化を図り、子どもの安全確保を最優先とした迅速・的確な対応に努めていきたい。

(10)職員の肥満対策について

加賀谷委員
 不規則な勤務形態等により肥満やメタボリック症候群が懸念されるが現状はどうか。

新倉警務部長
 食生活の偏りや個人の生活習慣、勤務の不規則性等が原因で、肥満の職員は一定数は存在し、メタボリック症候群につながるものと問題視している。本県では目安となるBMI25以上の有所見者率は、全国警察平均と比較して約3パーセント上回っている現状である。

加賀谷委員
 何か対策は講じているのか。

新倉警務部長
 肥満解消等のための生活習慣の改善には、個々の職員の意識改革が重要であると考え、反復継続して「生活習慣病の危険性」や日常生活における具体的な注意事項について周知徹底を図っているほか、食生活の見直しも呼びかけている。
加賀谷委員
 対策の成果はどうか。

新倉警務部長
 「ウォーキング月間」として6月から4か月間実施した。参加者3,528人中、開始時点で1,408人がBMI25以上であったが、うち958人がBMIを減少させ、160人はBMI25未満を達成するなど、一定の効果があったものと考えている。

(11)高齢者運転者の事故防止対策について

角倉委員
 75歳以上の運転免許保有者数の状況はどうか。

上原交通部長
 本年11末現在、県内の運転免許保有者総数は、延べ141万6,979人であるが、うち75歳以上の方は11万3,141人となっている。なお、65歳以上の方の運転免許保有率は全体の免許人口の約25パーセントに当たり、保有者4人に1人が65歳以上という高い比率になる。

角倉委員
 75歳以上の運転者が第一当事者となる死亡事故を含む交通事故の発生状況はどうか。

上原交通部長
 本年11月末現在の暫定数値で、人身事故発生状況は約940件(前年同期比140件減)で、うち、死亡事故は全死亡事故52件中7件であった。また、過去10年間の状況では、毎年千件前後で推移しているが、全人身事故数が年々減少していることから比率は徐々に高くなっており、昨年一年間では平成18年より3.5パーセント高い7.8パーセントであった。

角倉委員
 認知機能検査の強化に係る改正道路交通法施行に伴う課題はどうか。

上原交通部長
 運転免許更新前の認知機能検査で認知症のおそれがあると判定された75歳以上の方は、過去3年間の平均で年間1,878人で、「臨時認知機能検査」の結果と併せ、専門医の診断対象となる方が約2千人に上るものと想定しており、指定する専門医確保が一つの課題となる。

角倉委員
 対策についての考えはどうか。

上原交通部長
 指定する専門医を6人から12人に増やしており、改正道路交通法施行までには更に7人増員できるよう県医師会や各医療機関へ協力を依頼してほか、高齢運転者本人や家族の方等が運転継続の適否に関する相談ができるよう、体制拡充や医療系専門職の有資格職員の配置も検討している。また、各自治体には高齢者の移動手段確保に向けた環境整備推進も依頼している。

角倉委員
 専門医確保の目安はどうか。

上原交通部長
 これまでも人数を倍増し、更に施行までに7人増員する方向で進めているが、施行後の状況を見つつ、不足するようであれば迅速に対応していきたい。

(12)風俗事犯関係の状況について

角倉委員
 風俗関連事犯の罪種はどのようなものか。

金田生活安全部長
 風営適正化法違反や売春防止法違反や、公然わいせつやわいせつ物頒布等のわいせつ事犯、賭博やノミ行為等のほか、不法就労助長等の雇用関係事犯、人身売買等の人身取引事犯、児童ポルノ法違反等がある。

角倉委員
 近年の検挙状況はどうか。

金田生活安全部長
 本年11月末現在の検挙状況は89件62人(前年同期比13件減、3人減)、罪種別ではわいせつ事犯42件(12件増)、売春防止法違反27件(10件減)、風営適正化法違反16件(12件減)等となっている。過去5年間の状況は、23年が193件で、その後は減少を続け、昨年は111件と減少している。罪種別では売春防止法の減少が顕著で、23年は93件であったものが、昨年は37件と約60パーセント減少している。

(13)サイバー犯罪対策について

角倉委員
 サイバー犯罪の相談内容はどうなっているか。

金田生活安全部長
 本年11月末現在1,892件の相談を受理しており、過去最多であった前年同期比でも96件(5.3パーセント)増加している。主な相談内容は、インターネットを利用した詐欺・悪質商法等に関連した相談が814件(全体の4割以上)で、迷惑メール関係214件、誹謗中傷・脅迫関係、不正アクセス関係と続いている。

角倉委員
 検挙件数はどうか。

金田生活安全部長
 検挙状況は、本年11月末現在で159件(前年同期比22件(16.1パーセント増))で、過去5年間との比較で、一番の年間検挙件数となっている。検挙事件区分ではインターネットを利用した詐欺や著作権法違反等のネットワーク利用犯罪が154件と最多で、罪種別では詐欺が37件児童買春・ポルノ法違反が33件、わいせつ物の頒布等が18件、脅迫が16件となっている。

角倉委員
 成果についてはどう考えているか。

金田生活安全部長
 増加する相談への適切な対応や検挙件数増という点で成果があったと考えている。相談や検挙の件数が増加傾向であることを踏まえ、引き続きサイバー犯罪対策課が中心となり検挙活動を推進し、関係機関・団体などと連携して県民を守るための取組を行っていきたい。

(14)いじめに起因する事件について

角倉委員
 いじめに起因する事件の状況はどうか。

金田生活安全部長
 本年11月末現在の相談受理件数は24件で、平成24年の81件をピークに減少傾向にある。相談内容は、悪口や仲間はずれ等の嫌がらせが18件、ネットへの書き込み4件、小突かれた等の暴行等2件で、保護者からの相談14件、本人から5件、親族親戚から5件となっている。

角倉委員
 対応についてはどのようにしているか。

金田生活安全部長
 事案を認知した場合、教育現場の対応を尊重しつつ、犯罪行為があれば被害少年や保護者の意向、学校の対応等を踏まえて検挙・補導等の必要な措置を講じている。また、事件に至らない事案に関し、今後の指導・助言を行った上で、相談者に対し学校への相談を指導するとともに、了解が得られれば警察から学校へ連絡を行い情報共有も図っている。

角倉委員
 過去5年間の推移についてはどうか。

金田生活安全部長
 過去5年間の検挙・補導件数は、平成23年0件、24年2件、25年4件、26年2件、平成27年1件の9件(11人)で、14歳以上の犯罪少年5人、14歳未満の触法少年6人、学校別で小学校2件、中学校7件である。罪種別では傷害3件、暴行2件、恐喝、脅迫、強要、迷惑防止条例が各1件となっている。

角倉委員
 教育委員会等との連携体制についてはどうか。

金田生活安全部長
 教育委員会との人事交流、情報交換の連携のほか、学校警察連絡協議会での情報交換や学校・警察児童生徒健全育成推進制度に基づく連絡、スクールサポーターの学校訪問活動、「少年相談カード」の県内全児童生徒への配布等を行うなど、いじめ事案の早期把握、関係機関と連携した対応に努めている。


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