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こども未来・県民総活躍に関する特別委員会(3月22日)
こども未来・県民総活躍に関する特別委員会 委員長 中沢 丈一
委員長 中沢丈一
こども未来・県民総活躍に関する特別委員会における審査経過と結果について、ご報告申し上げます。
本委員会は、子育て支援が県民総活躍につながることを視野に入れ、様々な支援策を審査し、また、200万県民が総活躍できる社会をつくり上げていくため、特に女性、若者、障害者、及び高齢者の活躍推進について集中的に審査するために、昨年5月に設置されました。
以来、これまでの委員会においては、付議事件に関して、ワーク・ライフ・バランス向上等に資する子育て支援、発達障害児への支援、子どもの貧困対策、児童虐待対策、県民の総活躍の推進等の観点から、活発な質疑、及び議論が行われてきました。
また、昨年8月31日、及び9月1日には、福井県、及び石川県を訪れ、先進施策を調査するとともに、本年2月には、東京都において、「異才発掘プロジェクトロケット」の調査も行いました。さらに、今定例会中、3月7日に開催された委員会におきましても、
- 「子どもの生活実態調査」について
- 子どもの居場所づくりについて
- 子どもの生活・学習支援について
- 異才発掘プロジェクトについて
- 子育て講座について
- ひとり親世帯等調査について
- 高校中退者訪問支援等について
- 子どもの貧困の連鎖を断ち切るための格差解消について
- シルバー人材センターについて
など、付議事件に関する各般の議論が行われたところであります。
なお、同日の委員会におきまして、今定例会をもって、本委員会における付議事件の審査を終了するとともに、知事あてに、提言書を提出することを確認いたしました。
続いて、3月16日に開催された委員会では、これまでの審議や調査などにおける議論を踏まえ、「こども未来及び県民総活躍に資する諸施策の推進に関する提言」を取りまとめ、これを全会一致をもって決定したところであります。
なお、その項目としましては、
- 女性の社会進出、男性の育児参加等に結びつく多様な働き方の実現、ワーク・ライフ・バランスの向上及び子育て環境の充実に資するため、テレワークの研究を県が率先して進め、県内企業におけるテレワーク導入推進の機運醸成につなげること。
- 共働き世帯等におけるいわゆる「小1の壁」を打破するため、放課後児童クラブについて、待機児童の実態把握に努めるとともに、設置主体である市町村等との連携を一層密にし、待機児童解消への効果的な取組を講じること。
- 県が独自に実施する「子どもの生活実態調査」の結果をしっかり分析し、子どもの輝かしい未来につながる効果的な貧困対策を講じること。また、各部局に分かれている子どもの貧困対策関係施策を統一的に推進すること。
- 発達障害児への一層強力な支援体制構築のため、部局横断的なプロジェクトチームの発足を検討するとともに、診断への円滑な移行のための体制整備も含め、「発達障害者支援センター」の更なる充実を図ること。
- 東京大学等が主催する「異才発掘プロジェクトロケット」の取組のような、子どもの個性や能力を伸ばすための人づくりについても研究を進めること。
- 若者の県内への就職等を促進するため、県内企業の魅力を広く発信すること。加えて、若者には依然として根強い大企業志向等がある一方、県内には採用意欲が旺盛な中小企業も存在しており、ミスマッチが生じている場合もあることから、ジョブカフェぐんまにおけるマッチング支援等、ミスマッチ解消に資する取組を一層進めること。
- 若者を過労死等から守るため、相談及び啓発事業等に力を入れること。
- 平成28年4月に完全施行された女性活躍推進法等を踏まえた目標である、「管理的職業従事者に占める女性の割合15.0%」の達成に向け、女性の管理職登用等を積極的に進める企業の「見える化」等の取組を一層進めるとともに、県が率先して、県庁内における目標の達成を目指すこと。
- 高齢者の生きがいづくり及び仲間づくり等に大きく寄与している老人クラブについて、組織率低下に歯止めをかけるための効果的な取組を検討すること。また、諸事情により、老人クラブ連合会に加入することができないものの、社会貢献活動等を地域で担っている団体に対する支援策も検討すること。
- 「民間企業における障害者実雇用率2.3%」の目標達成を確実とするため、必要な取組を加速させること。
以上、10項目であります。
さらに、同日、「委員会報告書」につきましても、全会一致をもって決定し、過日、議長あてに提出いたしました。
これをもちまして、本特別委員会における一連の審査が終了しますが、議員各位におかれましては、付議事件に関係する施策に係る情勢を、引き続き注視していただきますよう、お願い申し上げまして、委員長報告といたします。