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健康福祉常任委員会(令和7年3月19日)
健康福祉常任委員会委員長報告
委員長 秋山 健太郎
健康福祉常任委員会に付託されました案件の審査経過と結果について、ご報告申し上げます。
はじめに、付託議案についてでありますが、第1号議案「令和7年度群馬県一般会計予算」に関して、まず、生活こども部関係では、新たなこどもの居場所づくりの推進に関して、朝の居場所づくりモデル事業に係る市町村補助対象の箇所数の理由や現在の希望状況、余裕教室の利用の検討状況等について質疑されました。
また、県営住宅の空きスペースを活用した居場所づくりに係る人材確保や市町村公営住宅の利用の検討状況について質疑されるとともに、プロスポーツチーム等と連携した体験創出モデル事業の内容について質疑されました。
さらに、放課後児童クラブなど既存の居場所における待機児童解消などの対応もしっかりと行うよう要望されるとともに、福祉部門と教育部門の更なる連携推進が要望されました。
次に、私立高等学校授業料支援事業補助金に関して、支援が拡充される世帯数や国の授業料無償化の動きに伴う、今後の事業の考え方について質疑されました。
次に、県の保育充実促進費補助に関して、1歳児の保育士配置を4対1に拡充して補助する際に非認知能力育成等の要件を付した理由や、国の加算対象外施設への県独自での5対1補助の内容について質疑されました。
さらに、県補助事業の対象とならない中核市に対する対応状況について質疑されました。
続いて、健康福祉部・病院局関係では、第61号議案「令和7年度群馬県病院事業会計予算」にも関わりますが、小児医療センターでのファシリティドッグ導入検討のための試行実施に関して、その内容や、一般会計からの繰出金について、県としての今後の考え方及び病院局と健康福祉部の連携について質疑されました。
次に、災害に強い水道づくり促進費補助に関して、今までの実績と耐震化率、来年度の事業内容について質疑されました。
次に、第29号議案「群馬県緊急医師確保修学資金貸与条例の一部を改正する条例」にも関わりますが、医学部地域枠の増員・新設に関して、受験者確保の取組や、学生への支援、枠の更なる拡大について質疑されました。
続いて、第44号議案「ぐんまこどもビジョン2025の策定について」に関して、こどもの意見聴取の具体的な方法や「やさしい版」のこどもたちへの提示方法について質疑されました。
その他の議案についても慎重に審議の上、採決した結果、本委員会に付託(ふたく)されました各議案は、いずれも全会一致をもって、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
引き続き行いました請願の審査結果につきましては、お手元に配付の報告書のとおりであります。
続いて、「『手話に関する施策の推進に関する法律(仮称)』の早期制定を求める意見書」の発議についてですが、手話は、物の名前や抽象的な概念等を手指の動きや表情を使って視覚的に表現する言語であり、ろう者にとって日常生活及び社会生活を営む上で必要不可欠です。そのため、手話の習得及び使用に関する施策などの基本事項を定めること等で、他の関係法による施策と併せて、手話に関する施策を総合的に推進することを目的とした「手話に関する施策の推進に関する法律(仮称)」の早期制定を、国に強く要望するものであり、採決の結果、全会一致をもって本委員会から発議することに決定いたしました。
このほか、委員会の所管事項に関して、各般の議論が行われましたので、以下、その主な項目について申し上げます。
まず、生活こども部関係については、
- 女性相談支援センターに係る、電話相談の受付件数や時間変更に伴う対応について
- 群馬県こどもまんなか推進プログラムに係る、幼児教育・保育における愛着形成等とデジタル人材育成等の記載順について
- 一時保護所アドボカシー事業に係る、現在の課題や今後の取組について
- 県民が消費者被害に遭わないために、県が取り組んでいる啓発や教育について
- 児童虐待防止に係る、歯科医師との連携の状況や通報体制等について
次に、健康福祉部・病院局関係については、
- 県立病院におけるハラスメントに関する相談体制や職員への周知について
- 小児医療センター再整備に係る、群馬大学医学部附属病院との接続通路の問題や、小児医療センターの建設場所等について
- 生活保護行政に係る、職員研修のあり方や、通院交通費の支給に対する県の認識と今後の指導について
- 高齢者孤立対策実証事業の成果及び新規事業である多世代による交流促進のためのプラットフォームの具体的内容について
- 有料老人ホームの入居者紹介ビジネスに係る、県内の状況や、対策の必要性などについて
これらの事項につきましても、活発な議論が行われました。
以上、申し上げて委員長報告といたします。