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土田酒造

更新日:2023年8月1日 印刷ページ表示

土田酒造の画像

添加物を入れない「全量純米生酛仕込み」への大改革

蔵の歴史

 明治40年創業。群馬県の北部、川場村に蔵を構えます。日本百名山のひとつである武尊山の伏流水は、現在の土田酒造の製造方法である「生酛(きもと)造り」(※1)に非常に合った水質です。
 土田酒造は、戦前に行われていた日本酒の品評会に連続で入賞した蔵にだけ与えられる「名誉賞」受賞蔵。確かな技術力を誇る蔵として確立しています。
 現在は6代目蔵元土田祐士社長のもと、“米の旨味を出し切る”をテーマに、添加物を一切加えない、蔵の菌に頼った造りをしています。

 (※1)「生酛造り」とは、人工の乳酸を使う現代の一般的な酒造りに対し、蔵の自然の乳酸菌を自生させて酒造りを行う昔ながらの製法。

蔵の歴史の画像
群馬県の北部、川場村に蔵を構え、添加物を一切加えない、蔵の菌に頼った造りを行う

伝統の「誉国光」と新たな「土田」

 土田酒造の代表銘柄は、創業以来地元を中心に展開している「誉国光(ほまれこっこう)」、そして6代目が立ち上げた新ブランド「土田(つちだ)」です。濃厚で芳醇な味わいが特徴で、燗にするといっそう旨味が膨らみます。
 伝統的な製法で生み出される複雑な旨味は、現代の料理にとてもマッチし、和食だけでなく、肉料理、西洋料理、エスニック料理など、幅広く合わせることができます。

伝統の「誉国光」と新たな「土田」の画像
平成29年の造りから、添加物を入れない伝統的な製法である「全量純米生酛仕込み」へ転換する大改革を行った

6代目蔵元と杜氏による新たな造りへの挑戦

 土田酒造は平成29年の造りから、添加物を入れない伝統的な製法である「全量純米生酛仕込み」へ転換する大改革を行いました。創業以来、「誉国光」を中心とした普通酒を造っていましたが、地元の人口減と高齢化に伴い消費が減少していきました。「地元以外の人にも飲んでもらえるような酒にしなければ」と、純米酒の酒造りを始めます。
 「純米の酒を造って全国新酒鑑評会で金賞をとる」と闘志を燃やした蔵元たちは、各地の蔵のお酒を飲みながら味の指標を定めるとして、秋田県の「新政酒造」のお酒に惚れ込みました。偶然にも機会に恵まれ、「新政酒造」の杜氏が講師を務める講習会へ参加するなどした後、杜氏の星野氏が「新政酒造」へ修行に入り、「新政酒造」の造りを体得した2度目の出品酒で見事、「全国新酒品評会」金賞受賞を達成しました。
 その後、土田酒造の方向を議論するなか、自分たちが一番やりたい「添加物一切不使用の山廃造り(※2)」へ完全シフトし、さらに令和2年からは江戸時代に主流であった製法「生酛造り」に取り組むなど、新たな可能性を探っています。

 (※2)「山廃仕込み」とは「山卸廃止酛仕込み」の略称であり、蔵の自然の乳酸菌を自生させて酒造りを行う「生酛造り」の中の、米をすりつぶす「山卸し」という工程を「廃止」した製法。

蔵元より(6代目蔵元:土田祐士)

蔵元より(6代目蔵元:土田祐士)の画像

 これからは文化的価値の消費だと思っています。ただ飲んで美味しいだけでなく、“何で美味しいのか”という部分を説明しながら、伝統的に積み上げてきたものを感じていただきたいです。ゆくゆくは、日本人が自国の発酵文化を誇りに思えるようになることを目標としています。
 造りに関しては、米をなるべく削らずに“原料特性”をどんどん出していきたいです。それぞれの農家さんがお米に込めた想いを、酒の味わいとしてどうしたら表現できるかを追求していきます。

蔵データ

会社名 土田酒造株式会社

代表者名 土田 祐士

住所 378-0102 利根郡川場村川場湯原2691

製造銘柄 譽國光・土田

オフィシャルサイト 土田酒造株式会社​<外部リンク>


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