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群馬県社会的養育推進計画の策定について

1 計画策定の趣旨

 社会的養護の充実については、厚生労働省において、平成23年7月に「社会的養護の課題と将来像」が取りまとめられ、その中で、社会的養護は、原則として家庭養護を優先するとともに、施設養護もできる限り家庭的な養育環境の形態に変えていく必要があるとされ、施設の本体施設、グループホーム、里親等の被措置児童数の割合を3分の1ずつにすることが目標と掲げられました。
 これに沿って、児童養護施設及び乳児院における小規模化及び家庭的養護の推進を実現していくために、平成24年10月に「児童養護施設等の小規模化及び家庭的養護の推進について」が取りまとめられました。
 これらの報告では、虐待を受けた子ども等、家庭での養育に欠ける子どもに対しては、可能な限り家庭的な環境の下で愛着関係を形成しつつ養育を行うことが重要であり、原則として、家庭養護(里親、ファミリーホーム)を優先するとともに、児童養護施設等における施設養護も、施設の小規模化、地域分散化を行い、できる限り家庭的な養育環境の形態に変えていく必要があるとされました。
 しかし、平成27年度末においても、里親等の委託率は、全国平均で「社会的養護の課題と将来像」が目標とする水準を下回る17.5%となっており、民間との連携を含めた更なる里親養育支援の充実が課題となっています。
 このような中、平成28年に児童福祉法等の一部を改正する法律(以下、「平成28年改正児童福祉法」という。)が成立し、昭和22年の制定時から見直されてこなかった理念規定を改正し、子どもが権利の主体であることを位置付けるとともに、子どもの家庭養育優先原則が明記されました。
 行政においては、子どもが家庭において健やかに養育されるよう、保護者を支援することを原則とした上で、家庭における養育が困難又は適当でない場合には、「家庭における養育環境と同様の養育環境」である里親等への委託を進める(家庭養育優先原則)こととされました。そして、これらが適当でない場合には、「できる限り良好な家庭的環境」、すなわち小規模かつ地域分散化された施設である児童養護施設等における地域小規模児童養護施設や分園型小規模グループケアで養育されるよう、必要な措置を講ずることとされ、施設の小規模かつ地域分散化に向けた方向性が明確に示されました。
 また、一時保護の目的が、子どもの安全を迅速に確保し適切な保護を図るため、又は子どもの心身の状況、その置かれている環境その他の状況を把握するためであることが明確化されました。
 さらに平成29年5月には、児童福祉法及び児童虐待の防止等に関する法律の一部を改正する法律(以下、「平成29年改正児童福祉法」という。)が成立し、在宅での養育環境の改善を図るため、保護者に対する指導への司法関与や、家庭裁判所による一時保護の審査の導入など、司法の関与の強化等がなされました。
 これらの法改正を受けて、厚生労働省において「社会的養護の課題と将来像」を全面的に見直し、平成28年改正児童福祉法に基づく新たなビジョンを提示するため、「新たな社会的養育の在り方に関する検討会」が設置され、平成29年8月に、今後の社会的養育の在り方を示す「新しい社会的養育ビジョン」が取りまとめられました。
 「新しい社会的養育ビジョン」では、子どもの最善の利益を念頭に、「社会的養護の課題と将来像」を全面的に見直し、平成28年改正児童福祉法に基づく社会的養育の全体像が示され、代替養育としての性格も有する一時保護改革、里親への包括的支援体制の在り方としてフォスタリング機関事業の構築、施設の高機能化及び多機能化・機能転換、小規模かつ地域分散化、パーマネンシー保障としての特別養子縁組の推進と養親や子どもへの支援、子どもの自立支援などが示されました。
 こうした平成28年改正児童福祉法の理念のもと、「家庭養育優先原則」を徹底し、子どもの最善の利益を実現していくことが求められていることから、平成26年度に策定した「群馬県家庭的養護推進計画」(平成27~41年度)を全面的に見直し、改めて10年後の将来を見据えて計画を改定したものです。

2 計画の位置づけ

 この計画は、「「都道府県社会的養育推進計画」の策定について」(平成30年7月6日付け厚生労働省子ども家庭局長通知)、「「フォスタリング機関(里親養育包括支援機関)及びその業務に関するガイドライン」について」(平成30年7月6日付け厚生労働省子ども家庭局長通知)、「「乳児院・児童養護施設の高機能化及び多機能化・機能転換、小規模かつ地域分散化の進め方」について」(平成30年7月6日付け厚生労働省子ども家庭局長通知)、「一時保護ガイドラインについて」(平成30年7月6日付け厚生労働省子ども家庭局長通知)に基づく「都道府県推進計画」として位置付けられるものです。
 なお、「子ども・子育て支援法」において、都道府県は「都道府県子ども・子育て支援事業支援計画」を策定することとされており、同計画には、「保護を要する子どもの養育環境の整備(略)その他の子どもに関する専門的な知識及び技術を要する支援に関する施策の実施に関する事項」(同法第62条第2項第4号)として、社会的養育の施策に関する事項を定めることとされています。このため、本計画については、「都道府県子ども・子育て支援事業支援計画」の一分野としての位置付けにもなることから、それとの整合性に留意しながら策定するものです。

3 計画の期間

 本計画は平成27年度を始期とする令和11年度までの15年間を計画期間としますが、平成28年改正児童福祉法の理念に基づき、令和元年に全面的な見直しを行い、取組内容や目標値の修正を行うとともに、計画の名称を群馬県社会的養育推進計画としました。
 計画期間中は、進捗状況について毎年度検証するとともに、令和6年度末を目安に進捗状況の検証結果を踏まえ、必要な場合には、計画の見直しを行って取組の促進を図ることとします。
  また、計画の推進に当たっては、各児童養護施設及び各乳児院が作成する計画内容も踏まえながら取り組むこととします。

4 計画の基本的な考え方

社会的養育を必要とする子どもの最善の利益の実現

 平成28年改正児童福祉法の理念のもと、子どもが権利の主体であるということを十分に踏まえ、子どもが家庭において健やかに養育されるよう、関係機関が協力し、保護者や家庭を支援していきます。
 また、社会的養育が必要な子どもについては、家庭養育優先原則を徹底し、子どもの最善の利益の実現を目指します。
 子どもが健やかに育ち、社会で活躍できるよう、様々な関係機関・関係者との連携を図りながら計画の推進に取り組んでいきます。

1 子どもを健やかに育てる<子どもの健全育成の視点>

 家庭の養育・監護機能の低下、不安定な経済状況により、家庭において適切な養育を受けることができない子どもたちが安心して健やかに成長できるよう、里親、ファミリーホーム、乳児院、児童養護施設による社会的養育の充実を図ります。

  1. 施設の高機能化及び多機能化・機能転換、小規模かつ地域分散化の推進
  2. 里親制度の普及推進、里親の確保
  3. 里親、ファミリーホームへの支援
  4. 里親養育の包括的な支援(フォスタリング業務の実施)
  5. 子どもの状況に応じた一時保護環境の整備

2 子どもを守る<子どもの安全を守る視点>

 子どもの虐待は、家庭における様々な問題に起因することもあることから、虐待が深刻化・顕在化する前に、学校や医療機関等の関係機関と連携し、早期発見・早期対応に努め、家庭に対する様々な支援の充実を図ります。

  1. 児童虐待の予防・防止の取組強化
  2. 警察、学校及び医療機関等の関係機関との連携強化
  3. 被虐待児童の早期保護

3 子どもを支える人を育てる<子どもの支援者育成の視点>

 子どもを日々直接処遇する施設職員や里親の資質向上を図るとともに、児童相談所や市町村の職員の専門性の向上を図ります。また、各地域で活動している子育て支援組織や地域住民が、社会的養育の支援者となり得るよう育成を進めていきます。

  1. 施設職員の専門性の向上、人材の確保
  2. 市町村・児童相談所職員の専門性の向上
  3. 児童家庭支援センターの機能強化及び設置促進

4 子どもの将来への自立を支える<子どもの自立支援の視点>

 域の中で子どもの個性が尊重されつつ、子どもが将来自立して生活できるよう、地域社会全体で様々な関係者により支えていきます。

  1. 児童の自立支援策の強化
  2. 子どもの権利擁護体制の整備(意見聴取・アドボカシー)
  3. アフターケア(施設退所後並びに里親及びファミリーホーム委託解除後の相談支援)への取組

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