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第2部第4章第1節【二酸化炭素の排出削減】

1 地球温暖化の現状

 化石燃料の大量消費や森林伐採などの人間の活動によって、大気中の二酸化炭素濃度は過去100年で産業革命前の約1.3倍となり、さらに増え続けています。
 2007年2月に公表された「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次評価報告書第1作業部会報告書」によると、このまま石油や石炭などの化石エネルギー源を重視しつつ高い経済成長を実現する社会では、21世紀末には平均気温が2.4度~6.4度上昇、海面が26センチメートル~59センチメートル上昇すると予測されています。
 1997年12月に京都市で開催された気候変動枠組み条約第3回締約国会議(COP3)において、地球温暖化の要因である温室効果ガス(二酸化炭素、メタンなど)の削減目標やその達成方法を定めた「京都議定書」が採択(2005年2月発効)され、日本は温室効果ガスを2008年から2012年の間(第1約束期間)に1990年比で6%削減するに国際的な義務を負っています。
 さらに、京都議定書後を見据え、公平かつ実効性のある国際的枠組みの構築や意欲的な目標の合意を前提として、温室効果ガスを2020年に1990年比25%削減するという中期目標及び2050年に1990年比80%削減という長期目標、また、2020年において一次エネルギー供給に占める再生可能エネルギーの割合を10%にすることを明記した地球温暖化対策基本法案の審議も進められています。
 県においても、「第2次群馬県地球温暖化対策推進計画(新コツコツプラン)を着実に推進するとともに、新コツコツプランが平成22年度で終期を迎えることから、平成23年度以降の新たな計画である「群馬県地球温暖化対策実行計画」の策定を行いました。

2 群馬県地球温暖化対策推進計画−CO2CO2(コツコツ)プランの推進

(1)目標

 本県における温室効果ガスの排出量を削減するため、平成18年3月に策定した第2次群馬県地球温暖化対策推進計画では、依然として増加傾向にある二酸化炭素排出量を2010年度までに減少基調へと転換させることを目指し、取り組みを進めています。

本県が目指す脱温暖化社会の姿(2050年頃)

  • 二酸化炭素排出量が現在の約半分
  • 森林の二酸化炭素吸収機能が高度に発揮

2010年までの目標

  • 二酸化炭素排出量を現状対策での見通し量から6%削減する(2002年度比3.2%削減)
  • 13万1千ヘクタールの森林を整備・保全する(2012年までに14万ヘクタール)

(2)主な取組

 本計画では、産業・家庭・運輸などの部門別に取り組むべき内容やそのための役割を明らかにしています。
 そして、次のような取り組みについて、県による支援も含めて、それぞれの立場からの二酸化炭素排出抑制に向けての努力を求めています。

  • 自主行動計画の策定
  • 組織的な省エネ行動の普及
  • 省エネ機器の普及
  • 新エネルギーの導入促進
  • エコドライブの普及促進
  • 公共交通機関の利用促進
  • クリーンエネルギー自動車の普及
  • 一般廃棄物の減量化、リサイクルの推進
  • 森林林業対策の推進

(3)計画の進行管理

 県民・事業者団体・行政などを構成員とする「群馬県地球温暖化対策推進会議」において、計画の進行管理を行うとともに、各構成員における温暖化対策の取組を中心とした取り組みを推進しました。

3 群馬県地球温暖化対策実行計画の策定

 平成20年度の地球温暖化対策の推進に関する法律の改正により、地方公共団体が定めるべき計画の強化が図られたこと、平成22年度末で新コツコツプラン及び県庁内の計画である「県庁エコDo!」の計画期間が終了することを踏まえ、平成23年度以降の群馬県内及び県庁内における温暖対策を計画的かつ総合的に推進するため、「群馬県地球温暖化対策実行計画」を策定しました。

(1)県内全体の計画(区域施策編)

【目標】

 2020年度(平成32年度)における温室効果ガスの排出量を、2007年度(平成19年度)比で28%削減する(うち森林吸収源対策により6%)。

【主な取組】

 本計画には、産業、業務、家庭、運輸などの各部門ごとの施策の方向性を記載していますが、次の7項目を重点施策として集中的に推進します。

  • 温室効果ガス排出削減計画等提出・公表制度などの着実な運用
  • 環境マネジメントシステムの導入促進
  • 再生可能エネルギーの導入促進
  • 自動車対策(自動車との賢いつきあい方)
  • 森林の適切な整備・保全と県産木材の利用促進
  • 代替フロン等の適切な管理・処理
  • 環境教育・環境学習の推進

 【推進体制】
 新コツコツプランの推進組織である「群馬県地球温暖化対策推進会議」を引き続き本計画における推進組織とし、各構成員の連携による計画の普及・推進を図り、目標の達成を目指します。
 各施策の実施状況については、PDCAサイクルを導入し、毎年度点検するとともに改善を行います。
 また、必要に応じ計画の見直しを行うとともに、温室効果ガスの排出の状況を毎年度推計し、目標の達成状況を把握するとともに、県ホームページなどを通じて公表します。

(2)県庁内の計画(事務事業編)

【目標】

 2020年度(平成32年度)における温室効果ガスの排出量を、2007年度(平成19年度)比で26%削減する。

【主な取組】

 ア 施設における排出削減
  • 環境配慮契約の推進
  • 省エネルギー改修の推進
  • エネルギーの適正管理
  • 再生可能エネルギーの導入等

 イ 公用車からの排出削減

  • 公用車の使用の抑制・効率化
  • エコ通勤の取組等

 ウ 全職員の徹底した省エネルギー行動

 【推進体制】

 本計画を県独自の環境マネジメントシステムとして運用し、省エネ法に基づくエネルギー管理推進体制を通じて全庁的な取組を推進します。
 取組の実施状況については、PDCAサイクルを導入し、毎年度点検するとともに改善を行います。
 また、温室効果ガスの排出の状況を毎年度推計し、目標の達成状況を把握するとともに、県ホームページなどを通じて公表します。

4 公共交通機関の利用促進

 本県の運輸部門全体からの二酸化炭素排出量は、平成10年から19年までの9年間で約11%増加しています。また、二酸化炭素排出量のうち、運輸部門の占める割合は約29%(H19)と全国平均の約20%(同年)と比較して高い水準となっています。
 京都議定書に基づく二酸化炭素排出量の削減目標を達成するためには、一人ひとりの行動を「過度に自動車に頼る暮らし」から「適度に多様な交通手段を利用する暮らし」へと転換することが不可欠です。
 そのためには、交通サービスを提供する交通事業者が、更なるサービス向上に取り組むとともに、企業や各家庭の一人ひとりが自動車から公共交通へと自発的に利用を転換することを、多様な交通施策を通じ促すことが重要です。

(1)路線バス対策

 県民や来県者の移動手段を確保するため、赤字の乗合バス路線を運行しているバス事業者や市町村に対して、運行費や車両購入費等の一部を補助しました。

(2)中小私鉄等再生対策

 県民の日常生活に必要な交通手段を確保するため、県内の中小私鉄(上毛電気鉄道・上信電鉄・わたらせ渓谷鐵道)に対して、沿線市町村とともに、安全対策等のための設備整備費用や鉄道基盤設備の維持費用を補助しました。

(3)鉄道利用促進対策

 鉄道事業者及び市町村とともに駅舎のバリアフリー化や駅前広場の整備等を推進し、鉄道利用の促進を図りました。

5 低公害車の普及

 自動車から排出される二酸化炭素の量を削減し、排気ガスによる大気汚染の低減を図るため、低公害車の導入を積極的に進めています。
 県では、平成22年度までに公用車にハイブリッドバス1台、ハイブリッド乗用自動車80台を導入しました。
 また、県では平成21年度より、低公害車の中でもより環境性能の高い、電気自動車を6台導入(3台購入、2台無償貸与、1台無償提供)いたしました。
 このほか、平成13年度から14年度にかけて、県内5カ所にエコステーション(天然ガススタンド)が整備されたことから、天然ガス自動車についても導入しています。平成23年3月末現在、60台の天然ガス自動車が公用車として導入されています。
 なお、低公害車としては、電気自動車、天然ガス自動車、メタノール自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池自動車等があります。
 主な低公害車については表2−4−1−1のとおりです。

6 サイクリングロード・ネットワーク

 自転車は、排気ガスを出さず、環境にやさしい交通手段として、その利用について見直されています。
 そこで自動車交通から地球環境への負荷の少ない自転車利用への転換を促進するため、国道、県道に限らず、農道、林道や市町村道を利用したサイクリングロード・ネットワーク計画を平成11年度に策定しました。
 この計画は、電車、バス等の公共交通機関との連携を図り、駅周辺や繁華街の放置自転車を防止するための駐輪場の整備などを含めた総合的な計画です。

(1)計画延長

サイクリングロード・ネットワーク 計画延長
管理者  道路種類  計画延長(キロメートル)
一般国道(指定区間外)、主要地方道、一般県道 850
国土交通省 直轄国道  80
市町村 市町村道(林道を含む) 580
農道 県営ふるさと農道 10
  1,520

※計画延長は、延べ延長

(2)整備率

 平成22年度末で、約71%の整備が完了しています。

(3)整備方法

ア 既存歩道の再整備
 自転車や歩行者が安全に安心して通行できるように、一般道路の歩道を再整備します。

  • バリアフリー化
    歩道と車道の段差をなくしたり、歩道から車道への勾配をゆるくして、安全に安心して通行できるようにします。
  • 透水性舗装
    雨の日でも通行しやすくすると共に、環境への負荷を軽減するため、舗装材は、雨水を地下に戻し、路面上の水たまりを少なくする透水性舗装を採用しています。
  • 歩道の色分け
    歩行者と自転車の接触を防止するため、自転車の走るところを茶系色のカラー舗装、歩行者に歩いてもらいたいところを黒舗装として歩道の色分けを行います。
     

イ 裏道の整備
 歩道はないが自動車交通量が少ない裏道や農道を活用して、センターラインを消去するなど車道を狭め、片側の路肩を1メートル以上拡幅し、自転車や歩行者が安全に安心して通行できるようにします。

ウ 自転車歩行者専用道路の整備
 自動車の通行を禁止した自転車歩行者専用道路を整備します。

  • 立体交差
    幹線道路との交差箇所は、立体交差とし、自転車や歩行者の安全の向上を図ります。
  • 休憩所
    通行者が休憩するための、四阿(あずまや)やトイレを整備します。

7 ストップ温暖化!県民アクション

(1)目的

 地球温暖化防止には、社会全体および一人一人の理解と行動が不可欠です。温暖化の現状や仕組みについての理解だけでなく、実際の行動につなげていくことが必要です。
 県では、身近で、成果が実感しやすい温暖化防止に向けた行動をまとめたワークブック「ストップ温暖化!県民アクション~地球おんだんか防止隊隊員募集~」を作成・配付し、一人一人が防止隊員として取り組んでいくことを広く呼びかけました。

(2)県民アクションの3ステップ

  • 隊員心得その1:「知る」
     ワークブックから、温暖化防止につながる行動例を知り、理解する。
  • 隊員心得その2:「行動する」
     まずは短期間(3日間)、それらを意識して生活し、10項目のうち自分にできる行動を実践する。
  • 隊員心得その3:「報告する」
     3日間の成果を、削減できた二酸化炭素量を足し算し報告する。

(3)実施期間

 平成22年8月上旬~平成23年2月28日

(4)報告結果

ア 報告者数  15,792名
イ 二酸化炭素削減量  19,992キログラム=約19.9トン

代表的な行動例(1日に削減できる二酸化炭素量の目安)

  1. マイカーのかわりにバスや電車、自転車を使う (180グラム)
  2. エコドライブ「ふんわりアクセルe−スタート」 (207グラム)
  3. エコドライブ「駐車場等ではアイドリングをやめる」 (63グラム)
  4. マイバッグを使い、レジ袋を節約し、包装の少ない品物を選ぶ (62グラム)
  5. ごみの分別を徹底し廃プラスチックをリサイクルする (52グラム)
  6. 主電源をこまめに切って待機電力を節約する (65グラム)
  7. 白熱電球を電球型蛍光ランプやLEDに替えている (94グラム)
  8. 炊飯ジャーの長時間保温をやめる (37グラム)
  9. 冷房は28度、暖房は20度に調整する (90グラム)
  10. 入浴は家族続けて入る (86グラム)

8 地球温暖化防止活動推進員

 地球温暖化防止活動推進員は、「地球温暖化対策の推進に関する法律」第23条に基づき、群馬県知事が委嘱します。地域において、地球温暖化の現状や地球温暖化対策の重要性などの普及啓発を推進するため、県や市町村と協働して地球温暖化防止に関する情報提供等のボランティア活動を行っています。

【活動事例】

  • 群馬県地球温暖化防止活動推進センターの「出前講座」講師を務める
  • 市町村主催の環境セミナー等で講師、リーダー、アドバイザーを務める
  • 市町村主催のイベントで、パネル展示や体験ブースを設置するなど、温暖化に関する出展をする
  • 家庭から排出される温室効果ガス削減について、導入可能な対策やメニュー提案を行う「うちエコ診断」を行う
  • 勤務先や所属する団体等でクールビズ、ウォームビズの取り組みを呼びかける
  • 勤務先や所属する団体等で、温暖化に関する勉強会を開催する
  • 自治会、町内会等で地球温暖化防止の勉強会を開催し、対策に取り組む
  • 地域でマイバッグ運動を実施する
  • 群馬県「ストップ温暖化県民アクション」に自ら取り組み、周囲へ取り組みを呼びかける
     

このページについてのお問い合わせ

環境森林部環境政策課
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E-mail kanseisaku@pref.gunma.lg.jp
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