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平成24年度に取り組んだ主な事業

更新日:2013年10月25日 印刷ページ表示

第1章 地球温暖化の防止

環境マネジメントシステムの導入促進

 環境マネジメントシステムとは、組織や事業者が、その運営や経営の中で自主的に環境保全に関する取組を進めるにあたり、環境に関する方針や目標を自ら設定し、これらの達成に向けて組織的に取り組んでいくことです。
 一般的には、エコアクション21やISO14001などの規格を採用し、認証を受けることとなりますが、審査基準が厳しく、審査費用もかかります。
 そこで、平成18年度に県独自の制度として、中小事業者を中心とし、取り組みやすさを基本とした「環境GS認定制度」を創設し、地球温暖化防止活動に向けた事業者の取組を社会的に評価されるように県が支援しています。
 今後も中小事業者を中心に環境GS認定制度への参加を呼びかけていくほか、既に制度に参加している事業者については、エコアクション21認証・登録支援事業等において、ステップアップを目指す事業者への支援を行うことにより、更なる地球温暖化防止に配慮した事業活動の普及を図っていきます。

節電・省エネ推進プロジェクト

 平成24年度は東京電力管内について、国から数値目標のない節電の要請がありました。そこで、これまでの節電の取組の経験・実績を活かし、県と市町村、関係団体等が連携して家庭における節電・省エネの定着化を推進しました。
 プロジェクトの概要としては、以下の2点が中心でした。

  1. 節電啓発ツールとして、「ぐんまちゃんのじょうずな節電・省エネアクション」を作成し、市町村の広報等を通じて県民に浸透を図る。
  2. 「節電・省エネ出前講座」を草の根的に実施し、直接県民に向けて情報発信・普及促進を行う。

第2章 生物多様性の保全

レッドデータブック改訂版の発刊

 レッドデータブックとは、絶滅してしまった野生生物、絶滅のおそれのある野生生物を選定し、種ごとにその危険性を評価した刊行物の通称です。危険性を警告する意味で本の装丁を「赤色」にしたことから、このような名称で呼ばれています。
 本県では2001年に植物編を、2002年に動物編を初刊しました。その後の変化への対応や、より現況に即した内容にするため、2012年、約11年ぶりにそれぞれの改訂版を発刊しました。
 植物は初刊の382種から633種へ、動物は526種から529種へと掲載種が増えるとともに、掲載種の入れ替えや評価の変更もありました。また、絶滅の危険性が高まる主な要因として、従来からの開発行為や森林伐採に加え、近年深刻になりつつある農地や森林の管理放棄、さらには外来種の進入などが分かりました。
 レッドデータブック改訂版は県のホームページに掲載されますので、是非ご覧ください。

第11次鳥獣保護事業計画の推進

 鳥獣に関する県の基本計画である第11次鳥獣保護事業計画に基づき、鳥獣保護区の期間更新や鳥類の生息密度調査等を実施し、自然環境を構成する鳥獣と人との適切な関係の構築を図りました。

鳥獣被害対策

 増えすぎた特定の野生鳥獣の食害等により、農林水産業の被害や、希少植物の被害などが深刻になっていることから、これらの被害を軽減するために、問題となっている野生鳥獣の捕獲、侵入防止柵の設置や藪の刈り払いなどの対策に対する支援や、鳥獣被害対策支援センターによる現地指導等を実施しました。

第3章 生活環境の保全と創造

改正水質汚濁防止法の運用

 平成23年6月に水質汚濁防止法が改正され平成24年6月から施行されました。この改正では、地下水汚染を未然に防止すること等を目的に、有害物質使用特定施設や有害物質貯蔵指定施設に構造基準、定期点検の義務等が設けられました。
 平成24年度に新たに届出がされた有害物質貯蔵指定施設は65件(政令市を含む)でした。有害物質使用特定施設及び有害物質貯蔵指定施設に適用される構造基準は、厳しい方から順にA、B及びC基準と3段階の基準があります。これらの施設は平成27年5月末までにA基準又はB基準に適合するよう施設の改修等を行う必要があるので、今後も基準に適合できるよう必要な指導・支援等を行っていくことにしています。

群馬県水源地域保全条例

 利根川の上流に位置する本県の森林は、水源涵養などの大切な役割を果たしています。
 この森林を適正に整備・保全し、将来にわたってその機能を維持していくことは、水源地域を擁する「水源県ぐんま」の責務です。
 豊かな水を育む森林を大切に保全することにより、県民の皆さんなどが清らかで豊かな水を安心して利用できるよう、森林の土地の所有権移転等の事前届出制度の導入等を行う条例を制定しました。

放射性物質汚染廃棄物処理状況監視

 平成24年1月1日に放射性物質汚染対処特別措置法が全面施行されました。県では、同法で定める濃度限度の遵守状況を監視するため、県内の廃棄物焼却施設の排ガスと最終処分場の放流水中の放射性セシウムの濃度を測定し、結果を公表しました。

第4章 持続可能な循環型社会づくり

災害廃棄物広域処理支援

 東日本大震災に伴う災害廃棄物の広域処理の促進のため、岩手県宮古地区で発生した災害廃棄物の処理支援を行いました。
 県としては、岩手県と災害廃棄物処理協定を締結し、県が安全性を確認した廃棄物の処理を岩手県から受託し、受入市町村に委託する体制を構築しました。
 協定締結時点で既に受入処理が開始されている吾妻東部衛生施設組合以外で受入処理を行っている桐生市及び前橋市においては、この体制で受入処理が進められています。

廃棄物処理施設設置に係る事前協議規程の一部改正

 廃棄物処理施設が特定の地域に集中立地していることについては、住民等から規制を求める要望があり、県では適正配置のための指針の検討を続けてきました。
 このたび、平成25年4月に事前協議制度を改正し、最終処分場の設置計画においては他の処分場の敷地境界から1キロメートル以上の距離を必要とする新たな規制のほか、水道水源や社会福祉施設等からの距離など、従前の内容にも見直しを加え、立地基準として整えました。
 併せて、地域における事業計画の周知方法の改善や手続きの長期化防止策など、県民や事業者の意見も踏まえ、循環型社会づくりに向けた制度改正としたところです。

第5章 すべての主体が参加する環境保全の取り組み

ぐんま環境学校(エコカレッジ)の開講

 自ら主体的なボランティア活動に取り組む意欲のある方を公募し、7月から12月にかけて合計6日間「ぐんま環境学校(エコカレッジ)」を開講しました。
 15名の受講者は、地球温暖化、廃棄物、自然環境などの様々な講義やワークショップ、フィールドワークをとおして、幅広い分野の知識を深めることで今後の活動への意欲を新たにしました。
 平成25年度も事業を継続し、地域の環境学習又は環境活動を自ら主体的に実施できる人材を育成していきます。

尾瀬学校

 県では、ガイドを伴った少人数のグループにより、尾瀬の素晴らしい自然を体験するとともに、「自然保護の原点」といわれる尾瀬の自然を守る取組を学び、子どもたちの豊かな感性や自然保護への意識、さらには、ふるさとを愛する心を育むことを目的に、平成20年度から小中学校に対してバス代、ガイド代等の一部補助を行っています。
 平成24年度は、小学校82校、中学校72校の計154校が参加しており、参加人数は、11,224人でした。
 平成25年度についても、引き続き事業を推進していきます。


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