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平成27年度に取り組む主な事業

更新日:2015年10月8日 印刷ページ表示

第1章 地球温暖化の防止

燃料電池自動車(FCV)普及促進

 国の新エネルギー基本計画には、燃料電池など「水素社会」に向けた取組の強化が盛り込まれ、平成26年6月に水素社会の実現に向けた具体的な方向性を示した「水素・燃料電池戦略ロードマップ」を発表しました。
 平成26年12月には世界初の水素を燃料とした燃料電池自動車(FCV)の市場販売が始まり、東京等の4大都市圏を中心に水素ステーションの先行整備が進められています。
 国内のエネルギー使用量の約2割を運輸部門が占め、そのほぼ全てを石油製品に頼っている状況です。
 燃料電池自動車は、走行中により排出するのは水のみであるなど、従来のガソリン車等と比べるとCO2排出削減が期待でき、再生可能エネルギーにより生成した水素を用いた場合、将来的な削減ポテンシャルは大きいと考えられます。
 そのため、燃料電池自動車の普及を図るため、行政、水素エネルギー関係事業者、自動車メーカー、関係団体等からなる協議会を設置し、普及に向けた課題について協議、検討、共通理解を深めるとともに、セミナーを開催するなど機運醸成を図ります。

「ぐんまクールシェア2015」の実施

 近年、家庭部門からの温室効果ガスの排出量は増加傾向にあり、また、東日本大震災後の電力供給の逼迫により、電力消費量削減へ取組、特に夏場の使用最大電力(ピーク電力)の削減が求められています。
 夏の暑い日は、家庭の消費電力の半分以上を「エアコン」が占めていることから、「エアコン」の使用台数を減らして、家族が一つの部屋に集まったり、公共施設(図書館、美術館、集会施設等)や商業施設(ショッピングセンター、デパート、飲食店等)、自然の多い場所に行ったりするなど、涼しい場所で皆で過ごすことを「クールシェア」と言います。
 県では、家庭における省エネ対策として、「ぐんまクールシェア2015」(期間:平成27年7月20日~8月31日)を実施します。

再生可能エネルギー等導入推進基金

 県では、平成25年度に国の補助金を受けて造成した「群馬県再生可能エネルギー等導入推進基金」を活用して、避難所や防災拠点となりうる公共施設に再生可能エネルギー発電設備及び蓄電池を導入し、地震や台風等による大規模な災害に備えるとともに、二酸化炭素の排出削減に取り組んでいます。

第2章 生物多様性の保全

群馬県希少野生動植物の種の保護に関する条例の推進

 「群馬県希少野生動植物の種の保護に関する条例」は、捕獲、採取、殺傷又は損傷を原則禁止にする「特定県内希少野生動植物種」を指定し保護を強力に進めることが、大きな柱となっています。
 そこで、8月に当該条例第10条第1項に基づく「特定県内希少野生動植物種」として次の野生動植物11種(動物3種、植物8種)を初めて指定しました。なお、指定はこれで終わりではなく、今後の知見の集積や状況の変化等を踏まえ、追加や解除を検討して参ります。

動物

  1. オオモノサシトンボ
  2. ゲンゴロウ
  3. オオタニシ

植物

  1. タチスミレ
  2. アイズヒメアザミ
  3. ナツエビネ
  4. ムカデラン
  5. ムカゴソウ
  6. ノヤマトンボ
  7. ニョホウチドリ
  8. コウシンソウ

 また、これら特定県内希少野生動植物種を含め、希少な野生動植物を違法捕獲等から守るため、監視指導体制を整備します。
 具体的には、県内に配置している54名の自然保護指導員に当該条例に基づく県内希少野生動植物種保護監視員を併任していただき、監視活動を展開するものです。

貴重植物群落保全施設整備

 日光白根山 弥陀ヶ池周辺は、地域の名前を冠した日本固有の高原植物である「シラネアオイ」の群生地でした。しかし、近年爆発的に増加するシカの食害により絶滅の危機に瀕しています。
 そこで県では、平成7年度に電気柵を設置して食害からの保護を図るとともに、シラネアオイの保全活動により平成26年に環境大臣表彰を受賞した「シラネアオイを守る会」や「尾瀬高等学校」などと一緒になって、植生復元に努めてきました。
 今回、既存設備の老朽化等によりシカの侵入防止効果が低下しているため、設備を更新して機能を向上させ、シラネアオイをはじめとした貴重な高山植物の保護に努めます。

ぐんま緑の県民基金事業

 「ぐんま緑の県民税」を財源として、奥山などの生産条件が不利な森林を整備する「水源地域等の森林整備」、荒廃した里山・竹林、平地林の整備など地域の実情に合った、取り組みを行う「市町村提案型事業」を継続して実施していきます。
 特に、市町村提案型事業では、新たに生じた地域の課題に対応するため、平成27年度からは、竹林の全伐に対する支援や学校等が実施する森林環境教育について内容を拡充し取り組みます。

第3章 生活環境の保全と創造

PM2.5の成分分析調査

 効果的なPM2.5の発生抑制対策を講じるにはPM2.5がどこから、どのくらい排出されているか、また、大気中で二次的に生成されるものもあるのでその割合はどうか、さらに、大気中でPM2.5がどのように移動するかなどの把握が重要ですが、まだ充分に解明されていません。
 これらの研究のためには、質量濃度の常時監視のほか、成分を明らかにすることが必要です。そこで、平成25年度に成分分析のための機器を整備し、前橋と沼田で、PM2.5を採取し、成分分析を実施しました。同様に平成26年度は、前橋と富岡で実施しました。そして、平成27年度は、前橋と館林で実施します。
 この調査は、毎年度2地点ずつ実施し、前橋は、経年変化をみるために毎年実施することとし、もう1か所は、毎年度違った地点で実施していく予定です。
 また、この他、(独)国立環境研究所や、近隣の都県市とも連携し調査研究を進めているところです。
 県では、調査研究を重ね、PM2.5の一次生成・二次生成の割合、自動車やバイオマス燃焼等によるものの割合、国外から移流してくるものの割合などを明らかにしていきたいと考えています。

第4章 持続可能な循環型社会づくり

第二次循環型社会づくり推進計画の策定

 平成23年度に策定された「群馬県循環型社会づくり推進計画」は、平成27年度が計画期間の最終年を迎えます。
 本県の、1人1日当たりのごみ排出量及びリサイクル率は、ともに他の都道府県と比較すると依然として低位となっています。
 平成27年度は現在における計画目標の達成状況を振り返り、新たに策定する「第二次群馬県循環型社会づくり推進計画」において、県がこれから目指していく循環型社会の姿、その実現に向けた県の施策や、市町村、県民、事業者等の各主体の役割、取組等を示します。
 策定にあたっては、「群馬県環境審議会」並びに有識者、市民団体及び事業者等から構成される「群馬県循環型社会づくり推進県民会議」による審議及び検討を行うとともに、パブリックコメントの実施により広く県民のみなさんにご意見を伺います。

第5章 全ての主体が参加する環境保全の取り組み

森林ボランティア支援

 平成26年10月に開設した「森林ボランティア支援センター」では、専用ホームページによる情報発信や安全技術指導、新規参入を促す「ボランティア体験会」の開催等により森林ボランティア活動を支援します。
 また、「企業参加の森林づくり」や「森との交歓事業」を通じて、企業・団体による森林ボランティア活動への参入を促進します。

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