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「(仮称)境東新井地区工業団地造成事業 環境影響評価方法書」に対する知事意見について

更新日:2022年9月16日 印刷ページ表示

1 大気環境について

  1. 方法書8ページ「図2.6-1 土地利用計画図」では、道路の西側及び東側に民家が複数あることから、低周波音について、公園・緑地も含め重点的に調査すること。
  2. 方法書8ページ「図2.6-1 土地利用計画図」について、騒音や低周波音の観点から公園・緑地及び調整池を周辺に配置した方が良いと考える。一方向の交通の流れにすることで交通騒音や振動騒音が軽減できるため、その点も踏まえた設計を検討すること。
  3. 方法書168ページ「表4.2-1(1)環境影響評価項目の選定」について、供用後の騒音・振動の評価地点について、事前に現地の低周波音の調査を行うこと。
    その際、車両の出入りや交通の流れをある程度想定して、測定地点を検討すること。

2 水環境について

  1. 埋め立てた上部(北)の池について、湧水の逃げ道について再度調査を実施すること。

3 地盤環境について

  1. 方法書64ページ「図3.2-25表層地質図」について、早川沿いは泥質堆積物と記載されている。過去に発生した地震により、その後泥流が出てきているのが確認されており、方法書8ページ「図2.6-1土地利用計画図」にもあるように、調整池の掘削箇所にも該当していることから、事前に泥流の実態について検討すること。

4 生物環境について

  1. 区域内廃墟に鳥(ドバト)が自由に出入りしており繁殖していると考えられる。この地域の上位性捕食者はチョウゲンボウと方法書の96ページに記載があるが、それ以外の捕食者としてオオタカやハヤブサも予測されることから、調査が必要である。同じように哺乳類、特にコウモリの仲間がいる可能性が十分にあり、特殊な生態系が存在する可能性があるため、調査が必要である。
    また、近くに早川が流れていることから、魚や鳥の生物調査は重要であるため、留意すること。
  2. 方法書192ページ「表5.8-2 調査方法」中の「植生及び注目すべき群落」の調査方法について、「コドラート調査を行い、」とあるが、植生は必ずしも方形区(コドラート)の形で分布するわけではないので、群落毎に適切な範囲(面積)での調査をすること。
  3. 廃墟に住み着いた外来種(ハクビシンやアライグマ)が取り壊しにより周辺地域に拡散し、生息域を広げてしまう可能性があるため、方法書195ページの調査方法により十分に調査をするとともに、計画的な防除に努めること。
  4. 計画地に希少野生動植物種の確認情報はないが、事業実施に際して希少野生動植物種を確認した場合には、保護のための配慮をするとともに、県自然環境課へ情報提供をすること。
  5. 計画地で特定外来生物の生息を確認した場合は、周辺に悪影響を及ぼさないように対処すること。

5 人と自然との触れ合いについて

  1. 方法書201ページの2)景観の予測方法について、本文中3行目に当該団地の供用後を予測したフォトモンタージュを作成し、眺望景観の変化を予測する、とあるが、その際に「遠景・中景及び近景」のフォトモンタージュを作成すること。
  2. 事業区は以前からトレーニングセンターとして利用されていたこともあり、最新の遺跡情報が明らかではないため、県文化財保護課及び伊勢崎市文化財保護課と連絡を密に取り合い、事業区域内の遺跡確認調査を早期に実施し、その結果により、遺跡の保存方法について関係者に協議すること。
    また、建物解体・撤去が(造成と)別事業であるならば、解体・撤去時の発掘調査の必要性について県文化財保護課及び伊勢崎市文化財保護課に対し、解体・撤去事業者とともに十分な時間的余裕をもって相談すること。
  3. 「東山道駅路」について、方法書108ページ「図3.2-34 埋蔵文化財位置図」の道を延長すると、道路が早川を渡河することになる。造成事業区域内に早川左岸の渡河施設(橋脚など)が残存している可能性もあり、重要な部分であることから調査には時間を要することに留意すること。
  4. 「東山道駅路」は方法書98ページ「表3.2-61(2)主要な景観資源の概況(歴史・文化系景観資源)」にも挙げられている遺跡であるため、事業区域内でその存在が確認された場合には、取扱いについて県文化財保護課及び伊勢崎市文化財保護課と十分に協議すること。
  5. 「東山道駅路」について、様々な保存方法があるため、県文化財保護課及び伊勢崎市文化財保護課と相談し、例えば緑地帯を利用して現状保存可能か否かを含めて検討すること。また、緑地帯として保存すると自然と産業が調和したような団地づくりとなると考えられるため、その点も含め検討すること。
  6. 公園・緑地の分布・配置について、民家がある部分に重点的に設置するよう努めること。

6 環境への負荷

  1. 方法書13ページ「6.6 廃棄物処理計画」に関し、土木工事で使用する建設資材(特に埋土材、路盤材)については、有害物質による土壌汚染が生じることのないよう、性状等の管理を徹底すること。

7 その他

  1. 方法書12ページ「6.4 工事中の環境配慮・環境保全対策」について、工事の際は、対象事業実施区域周辺の農地での営農や土地改良事業施設に影響が出ないようにすること。
  2. 工事実施にあたっては事業地域周辺の農用地への土砂流入及び汚染防止に必要な措置を講じること。
  3. 工場を誘致するときに、公害・環境に配慮した地域であるという付加価値を与えられるよう、努めること。

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