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令和4年度第1回県立図書館協議会の開催結果について

更新日:2022年9月20日 印刷ページ表示

1 日時

令和4年7月28日(木曜日) 13時30分~15時50分

2 開催場所

県立図書館3階ホール

3 出席者

委員9名出席、事務局8名

4 傍聴人

0名

5 議事

  1. 群馬県立図書館の運営状況について
  2. 令和4年度群馬県立図書館の事業計画について
  3. 群馬県図書館サービスの評価について

主な意見

議事1 群馬県立図書館の運営状況について
議事2 令和4年度群馬県立図書館の事業計画につい

(委員)

 「県立図書館の役割」に、市井の研究者の調査研究を支える図書館、とあります。この「市井」の語には違和感があります。かといって、在野もどうかと思いますが。

(事務局)
 確かに市井も在野も公共施設の役割に掲げる語としては適切でないかもしれません。研究機関ほどは専門書がそろっていないという実情を背景にした言葉ですが、単に「研究者」とすることでいいかもしれません。
 当館は郷土資料に関しては誇れるものがあり、利用されている研究者は「郷土史家」が多いのも事実ですが、ここで郷土史家に限定することも適当でない気がします。適当な言葉があればぜひご教示いただきたいと思います。

(委員)
 「様々な」とか、「多様な」とか、ぼかして良いのではないですか。多様は流行しているし。
 「市井」には限定するイメージがあります。そして風流系です。また、街中のイメージがあるけれども、山間部の研究者だっているでしょう。
 上毛の古いマイクロなども県立しか持っていないから、いろいろな人に思いがけないところで役に立っているはず。ぼかした感じにしていただけると言葉としてすっと入るかなと思います。

(事務局)
 ご意見ありがとうございました。早速「様々な研究者」あるいは「多様な研究者」の言葉を頂戴して、来年以降の要覧に活かしていきたいと思います。

(委員)
 市町村、市町村図書館及び学校図書館への支援が、きちんと整っていると思いました。学校図書室に全然本が無い、調べ物学習もできない、調べ物学習の本を買う予算は無いという、先生の話を聞きました。県立図書館に行けば貸してくださるということを、その先生は全然ご存じなかった。
 今日は小中高校の校長先生がお見えになっているので、是非とも学校の図書室をご覧になって、予算の都合で全然本が揃っていない学校は県立図書館で借りるようにお話しいただけるようお願いします。
 県立図書館には司書の先生が勉強できるシステムもあるので、この機会にお話したいと思いました。

(事務局)
 要覧の図書セットの貸出しの中に学校向けの4つ事業を列挙しています。そのうちの学習支援図書セット、朝読セット、1000冊プランに関しては、小中学校に使っていただいているものです。
 それでも足りないのであれば、機関貸出しの制度でも対応できます。
 ただ、市立の図書館で積極的に学校支援をしているところもあります。県立と合わせて市にもご相談いただければ、更に充実したものになる可能性があると思います。もちろん両方使っていただいてもいいし、ワンストップを希望ならば、県立にご連絡いただければ私どもで市にお話を差し上げることもできます。

(委員)
 高崎市は連携パックというものがあり、同じ本を子どもたちのクラスの人数分揃えたいという時は、中央館に連絡すると、その学校の一番近い図書館にその本が届き、図書の先生が取りに行って授業で使えるというシステムになっています。図書の先生、管理職、経験年数のある先生は分かっていると思いますので、それでも揃わないと県立に声を掛けさせていただくということになっていると思います。

(委員)
 自分は、この図書館を利用したことが無くて、こんなに充実しているのかと率直に感じました。私たちの組織でも、本を買うのはお金がかかって大変なので、是非こういった制度等を使ってやっていきたいと思いました。
 ビブリオバトルや高校生のボランティアなど、若い子に向けたアプローチをいろいろしていると思った一方で、自分たちが関わっている高校生や中学生は、そういった制度を知らないというのも同時に感じました。どんな方法で周知しているのでしょうか。
 いろいろな方法を使って、結構本が好きな若い子にも、本はそこまで好きではないという子にも、どうすれば好きになってもらうのかということを考えるのも大事だと思います。是非自分もNPOの代表としてできることがあればお手伝いしていきたいと思いますし、いろいろ検討していただければと思います。

(事務局)
 若い人へのアプローチとして、この7月1日からTwitterを始めました。2019年からFacebookを始めていましたが、Facebookは利用されている層の中心が年齢の比較的高いところにあり、また、拡散性・伝播性を考慮するとTwitterの方がいいという県のメディアプロモーション課からの助言もあって始めました。館内で「ツイッターはじめました」という掲示をご覧いただいたかもしれません。
 今日も高校生ボランティアの3日間の体験のまとめの式で、高校生の皆さんに宣伝をさせていただいて、是非フォローしてくださいねとお願いをしたところです。
 広報はいろいろなことをすればするだけ良いと思うので、Twitterに限らず新しい情報伝達の手立てに関してはこれからも検討して実施していきたいと思っています。
 本好きでない子に対するアプローチは難しい課題ですが、ビブリオバトルのゲーム性は、本好きでなくても魅力的かなと思います。それでその普及を一生懸命やっているところです。
 全国大会の予選として県大会を開催している県というのは実はそんなに多くありません。群馬県では、コロナ前までは西毛、東毛、中毛の地区予選もやっていたので、発表者が発表する機会もさらにありました。
 人それぞれ好き嫌いもあるので、勧められた本を全部が全部実は関心が持てる訳ではないけれども、バトラーの発表を聞くと刺さるものがあります。県大会はここ2年、私も観覧者として見ていますけれども、読んでみようかなというものが幾つか出てきたりして、それを楽しみにしています。
 また、上毛新聞には、本屋さんの店員さんがお薦めの本を紹介する読先案内人という記事がありますね。すごく面白いと思っていて、そういう地域社会からのアプローチもあると、読書率を少しでも上げることができるのではないかなと期待しているところです。

(委員)
 本を読むようになってほしいというのが図書館の大きな目的、使命ということですけれど、何で本を読むことが大切なのか、本を読んでもらうということと、公共の図書館があるということは私たちにとってどういう意味があるのか、そもそも公共の図書館がなぜ社会に必要なのかということも大事なことなのではないかなと思います。
 ここで働いている人たちはどんなふうに本を見ているのでしょうか。もっと図書館でこういうことをしてみたいということが現場の人にあるのではないのですか。今、県立図書館の企画展示のタイトルを見ていても余りワクワクしません。自分が図書館ですごく嬉しかったこと、ワクワクしたことを持ってやっていないと、誰かにワクワクしてもらおうってことは難しいのではないでしょうか。

議事3 群馬県立図書館サービスの評価について

(委員)
 ビブリオバトルの参加者数がコロナの関係で少なかったからC、というのはどうなのかと疑問に思います。蔵書数と入館者数のグラフみると、蔵書は年々少しずつ増えているけれども、入館者数が減っている状況にあるというところも課題なのかと思いましたが、これを踏まえてどうしたらいいか。
 例えば、小学校の図書館の役割は、読書センターと学習情報センターの二つの大きな役割がありますが、蔵書を一杯揃えても子どもが楽しく読んでいないと意味がないのかなと感じています。コロナでこの2年、朝の地域ボランティアの読み聞かせができませんでした。2学期から再開することになった時にボランティアの方がすごく喜んで、こういう方たちに読んでいただく子どもたちはきっと本好きになるだろうなと思います。
 あるいは大好きな担任の先生が、楽しそうに自分の好きな本を読み聞かせしたら子どもたちもその本が大好きになる。やはり人を介することがすごく大事なのかなと思います。
 来年1月から、電子書籍が読めるということで、ここまで足を運べない方にはすごくいいことだと思っています。ただ、小学校としては、子どもたちが自分の手で本の紙の質を触りながら本をめくっていくという体験が大事だなと思っています。
 ○○委員さんがおっしゃっていた、本を読むことにどういう意味があるのだろうというところで、語彙力とか表現力とか学力の基礎を身につけることだけではなくて、本を読んで気持ちを想像することが相手の気持ちを想像することに繋がったり、そういうことを自然に学んでいく機会がすごく少なくなっています。子どもたちが楽しくここに来てみたいなとか、そんな図書館であってほしいと思います。
 私は、ビブリオバトルに興味があります。学校との連携事業で、百科事典の使い方を出前講座としてお持ちになっていると聞いても県立図書館の人を呼ぼうとは思いませんが、ビブリオバトルの小学生版はこんなふうにできるよというような講座があれば、活用してみたいと思います。
 学校としても、県立図書館はこんなことを教えてくれるのかというような講座を増やしていただけると活用しやすく、それが子どもたちの読書活動に繋がるという意味で連携になっていくと思いますので、是非連携していけたらいいと思います。

(委員)
 新型コロナの影響で、ビブリオバトルやレファレンス件数等のC評価は、きちんとした理由があるので、達成できなかったということではなくてもいいのかなと思います。
 小学校でも、新型コロナの影響で一斉に朝の読書をする時間がとれなくなりました。できない行事どのようにやっていくかということが今後の課題だと思いますので、評価については仕方がないと思います。
 ○○委員さんがおっしゃっていた、何で本を読まなければいけないのかということについての啓発を、最近私も気が付いて始めたところです。
 中学生は本を読みません。若い先生方も保護者も本から離れています。スマホやデジタルで情報は全部キャッチできてしまいます。デジタルの環境はいいのですが、なぜ本が必要か。そのメリットデメリットを比べながら子どもたちに終業式で話をしたところです。
 ユーチューバーを例に取りました。子どもたちはユーチューバーになりたいのです。ユーチューブは受け身で面白くて本当に楽に見えます。でも、作っている人の想像力、組み立てたりする力は、動画を見ているだけでは育ちません。本を読んで活字だけの中から自分の頭で想像していきながら言葉を覚えて、ユーチューブができる。見ているだけではユーチューバーにはなれないよ、なんて言い方をしています。若い先生方、小さい子どもを育てているお母さんたちにもその辺の啓発をしていこうと思います。県立図書館の役割ではないかもしれませんが、読書活動の推進という点においては、いろいろな層に働きかけていくのが良いと思います。
 学校図書館は学校規模に応じて蔵書数が決まっています。充実していない学校図書館があるとすれば、予算を使い切っていないか、子どもに必要性がない本を揃えてしまっている可能性があります。
 私の学校は学年毎に割り振られた予算があり、先生方は子どもたちに必要な本を毎年選定して増やしておりますので、熱心な先生や担当の方がいれば増えてくるのかなと思います。
 そんな形で学校図書館の充実を目指したいのですが、調べ物に関しては、今子どもたちは図書館に頼らず、タブレット端末で自分の机上で調べます。今後、本とデジタルの役割分担をきちんと押さえていく必要があるかなと思います。

(委員)
 評価については、全般的に目標値はほぼ達成されていると見ています。特に評価の悪いものについては新型コロナウイルスの影響等を受けての結果と思います。デジタルライブラリーのアクセス数が非常に伸びているのも新型コロナウイルスの影響があるのかなと思います。全般的に目標値を達成されて、県立図書館は頑張っていると思っています。
 私が一番関心を持っているのはビブリオバトルです。県の高校教育研究会の図書館部会でビブリオバトルをやっていますが、最近は国語の授業の中に取り入れている学校が非常に多くなっています。いきなりクラスの全生徒の前で発表するというのはハードルが高いので、まずは少人数、グループの中で自分が気に入った本を皆に紹介する。それぞれのグループ毎で代表を決めて、今度はその代表の子たちがクラスの中で発表し、クラスの代表を決め、最終的には学年で一番良い発表の生徒を決めていく形でビブリオバトルを行っている学校が多いです。
 前橋東高校でもそのようにしている先生もいらっしゃいますし、市立太田高校でもそういう活動をしています。同じような活動をしている高校の先生は県内たくさんいらっしゃるのかなと思っています。そんな形で学校の代表を決めて、更に学校の代表が県のビブリオバトルに参加しているということで、非常に読書活動が活発になっていると私は思っています。コロナウイルスがだんだん収まってくれば、もっとこのイベントを盛んにしていきたい。それが生徒の読書活動、本好きを増やしていくのに繋がると思っています。
 最近、オーディオブックを聞く機会が増えてきました。改めて朗読を聞いてみると、読む人の良さ、それぞれに個性があっていいなと思っています。国語の授業の中で作者の気持ちになって朗読をしてみる、本の行間を読むじゃないですけれど、そういう奥深いところに生徒が気付いてくれたらいいなと思って、そういう活動も広めていきたいと思っています。
 ビブリオバトルが、中学校、小学校でもどんどん広まり、それが生徒の読書活動の推進に繋がっていけばいいなと思います。

(委員)
 子どもたちが本を読まないといいますが、楽しいのが分かったら読みます。中学生は太宰治とか、今風の挿絵で昔のままの文体の本も読みます。簡単だから読むだろうって手渡されるものが良いわけではないことも、子どもたちから教わりました。
 ○○委員が図書館ってなんだろうっておっしゃいました。私は、公共の図書館はすごい大事だなと思います。もっと図書館を利用することを小さい時から子どもに教えなければいけないと思います。
 学校の図書室で優れた指導をしている学校は全体が違います。先生方も影響されていく。百科辞典のページをめくっていたら、自分が調べようと思っていたところと違うページで気になるところがあってじっと見入るとか、すごく大事だと思います。
 お年寄りの方がタブレット、スマホが使えないので、うちの娘が教えて使えるところまでこぎけつけました。そういうことが沢山あった方が、世の中、楽になります。それを図書館で教えてくれるなら、すごい住み良い社会になると思いました。今回、学校の先生方も学校で取り組むことをお話されて、良かったと思いました。

(委員)
 私は、27年自宅で子どもの英語の教室をやっていまして、15年くらい子育てサロンをやっています。私は世界や日本の絵本を集めるのが大好きで、自分で外国に行って自分の目で読んで買ってきます。英語の授業でも絵本の読み聞かせを沢山します。子どもは何を言っているか解らなくても、まず絵から、五感を全て使って本に触れます。小さい時から絵本に触れるのはとても大事です。
 子育ての講座では、私は必ず、お母様方に向けて本を読みます。お母様の心が豊かになる本が世界中に沢山あって、参加者の8割の方が泣くのです。
 私がこういう本読んでみますねって言うと、お母さんたちもネットで買います。近くの市の図書館とかは行くようですが、県立図書館には足を運んでいないと思います。もっと図書館に足を運んでもらうようにするためにどうしたかよいか。先ほどはイベントという話も出ていました。それで思うのは、東京でエリック・カールさんのレストランができた時のことです。全国から人が押し寄せて、予約が全然できないくらいでした。私が「エリック・カールさんの本が飾ってあり、はらぺこあおむしのオムライスなどがある」と子育て講座で言ったら、予約して行く方もいました。県立図書館でも、年に何回か、1つのテーマに沿った本を展示してイベントをしてはいかがでしょうか。
 (委員:やっていますよ)
 絵本のイベントとかもやっていますか。
 (委員:やっています。)
 ということは、その情報が、皆さんに入っていないのではないでしょうか。幼稚園生、保育園生、小学生、小さいお子さんを育てているご家庭の皆さんに、情報が行き届くようなお知らせの発信の仕方も何か考えていただければいいのではないかと思います。
 それと、要覧9ページの巡回ルートに、どうして幼稚園とか保育園がないのかなと思いました。
 (委員:図書館を回っているからですよね。)
 では、ルートに沼女高などが入っているのはなぜですか。学校に回っているのにどうして保育園、幼稚園は回らないのですか。

(事務局)
 図書館同士が本などの貸し借りをする仕組みを相互貸借といいますが、当館ではその相互貸借の物流を担っています。高等学校が入っているのは、県立高校の図書館が物流ネットワークに加盟しているからで、要覧21ページにその参加館の一覧を掲載しています。基本的には市町村立図書館と大学図書館で、高校はオーダーがあった時に立ち寄っています。
 物流は「協力車」というバン2台で担当しています。市町村立の小中学校、幼稚園も回ったほうがいいというのはそのとおりですが、2台が一日で回りきる限度もあって、残念ながら現在の盟数がほぼ上限です。
 それと、分館をお持ちの市立図書館は市域の協力車を運行していて、旧町村の図書館を巡回しています。市町村立の学校や幼稚園への配送は、市の事業の中で実現していただく方が合理的かなという感じがします。

(委員)
 目標を数字で設定してその達成をパーセントで評価をする。これほど文化に似合わないものはないと思います。
 資料の大切さの有無をジャッジしたり、ジャッジできないことに苦しんだりするのが、プロの図書館人。文化は数値化できない。簡単に価値判断できないってことを一生懸命苦しむのが文化の仕事です。
 人が感じて、考えて、思って、表現する。あるいはそれを受け取ることは、簡単に今日明日の価値観では決めつけることができません。図書館がやっていることは、一年後にどうなっているかではなくて、10年後、20年後、30年後のこと。その間に誰かがたった1冊読んだことでその人が優れた表現者になるかもしれないし、1冊から生きていく元気をもらうかもしれない。それは表には作れない。
 私は15歳くらいの時に旧県立図書館で、はじめて茨城のり子の「見えない配達夫」を初版で読んだとき、すごい感動しました。しかも、その本は古本屋だった父親が納品していた。それ見た瞬間に、何で県立に売ったのか、私のために取っておいてくれればよかったのにと思いました。
 調べ学習でのネット検索の話が出ましたけれど、Wikiを信じている新聞社の社員に、「適当に知っていることを調べてもWikiの正体は見えないから、本当に大好きな事を一個だけ調べてみろ。そうすればWikiがどの位駄目かということが分かる」と言ったことがあります。けれども相変わらず若手はWikiにはこう出ていましたとか言います。
 県立図書館ならば、いろいろな資料を使って調べられる。そういうことを、私は誰かが実践して見せればいいと思います。例えば、繭でも朔太郎でも、群馬の近代領域を横断するようなネタを、それぞれの専門家が集まり、図書館職員も協力し、開架されていないいろいろな資料を使って調べるような、公開実演郷土研究のようなこと。県立でなければできないことをやってみても面白いと思います。
 この数値目標について何人かの友達に意見を聞いたところ、異口同音に、数値化できない文化を数値化させてはいけないと言われました。数値化できない文化を大切にすることこそが、公の仕事だと思います。
 それと、人手がなくて資料の片付けが追いつかないとかありますね。図書館の人を大事にしてほしい。プロを育てるにはちゃんと雇わなければいけません。私は、この図書館で働いている人たちの話をもっと聞いてみたいです。

(委員)
 昨年のビブリオバトルは開催できたことが高校生にとってすごく良かったのではないかと思います。目標数値を達成していなくても気にしなくてはいいのではないかなと感じました。
 ビブリオバトルは小中学生はないのでしょうか。

(事務局)
 先程先生がおっしゃっていたように、ビブリオバトルに取り組んでいる小中学校はたくさんありますが、市町村で大会をしているという話は聞いていません。

(委員)
 県立図書館で小中学生のビブリオバトルの大会ができたら良いと思います。私は富岡市に住んでいますが、富岡から県立図書館に足を運ぶ人は子どもを含めて少ないと思うので、県立図書館という県の代表的な図書館があることをぜひ知っていただきたいと思いました。
 子どもには「本ぐらい読みなさい」と毎日言っています。○○委員がおっしゃった、「活字の中から創造性を身につけていく力を付けていく」ということを、帰ったら家で伝えたいと思います。

(委員)
 私は本を読んでいるときが一番幸せだと思っていた子どもで、それで本屋になって、読み書きもしてそれも仕事になった状態です。本は何かの為に読むものではなく、面白いから読むのです。子どもの周りの大人たちが、面白いと思って暮らしていたら、子どもはそんな面白いことを知らないのは損かもしれないと思うでしょう。大人が読んでほしいと思うような本を読まなくても、子どもが面白い思いができたらそれだけで得です。何かの為になる、教養が身につくとかいうのは、私はよこしまな心だと思います。
 読み書きできるのは当たり前じゃないです。読み書きできないで生きている人間も一杯います。読み書きができて面白いと思えたら、それだけで私は元が取れていると思います

(委員)
 今、このお話が聞けただけでこの委員会に携われたことが貴重な体験です。ありがとうございます。

(委員)
 評価の指標は、平成24年度当時から引き継がれているものをそのまま使っているのですか。

(事務局)
 指標は毎年適宜見直していて、固定ではありません。

(委員)
 なぜこの指標になったのか、今年度の事業と照らし合わせた時に、なぜビブリオバトルの参加者数なのか、どうしてこの数なのかということを疑問に思いました。ここで出ている数字は人の心が入っていない実績値でしかないと思いました。
 例えば、先程ビブリオバトルが若い子たちの本を読む啓発に繋がっているとおっしゃっていましたけど、ビブリオバトルに参加した53人の中で、どれだけの人たちに変化があったのかという指標の取り方にすると、その53人にも価値が出てくるのではないかと思いました。この指標でないと難しいのであれば、それを補うようなコメントを書いていただけるとより分かりやすいと思います。
 それと、図書館は利用者アンケートをしていますか。

(事務局)
 決まった時期に同じ質問をし、その経年変化を見るようなアンケートはしていません。
 一方で「利用者の声」という制度があり、適宜、図書館のサービスや運営などにご意見をいただくための手立ては持っています。

(委員)
 定期的、全県的に行われる県民アンケートに、例えば、本に対する意識がどれくらいあるのかとか、普段どれくらい読むのかとかの項目を入れてみたりして、この場でお話しいただけると、また良い方向に持っていけるのではないのかなと思います。
 文化を数値化できないという話が出ましたが、人の変化ならば数値化してもいいのではないかと思いましたので、そういう視点で数値の変化を追っていただけると、より議論もしやすいのかなと思います。

(委員)
 この委員だけでも館内ツアーとかやりませんか。できれば次の委員会までに本を3回は借りてもらうとか、ここに馴染んでもらう仕掛けがあってもいいのかなと思います。
 有料にはなりますが、ここは国会図書館からも資料を取り寄せてくれます。古本市場にもない、どこにもない、たった1冊の本を取り寄せて貰った時の嬉しさは凄いです。

(議長)
 今、行政は様々な数値目標を作成して、数値の達成に非常にきゅうきゅうとしている現実がありますが、県立図書館の意義というのは短期的なものではありません。50年、100年、この地域の歴史や文化を継承していくという大きな役割がありますので、数値化できないような様々な目標の設定というものも必要なのではないかなと考えました。
 ビブリオバトルについては、各委員から活用や期待なども発言されまして、工夫すればオンライン実施が可能ですので、オンラインを活用するともっと参加者を増やすことができるのではないかと思います。
 図書館が設置されていない町村への支援も非常に重要になってきます。住民の情報格差が大きくなっておりますので、図書館が設置されていない町村のニーズに充分応えていくということが県立図書館に期待される大きな役割だと考えておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

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